V字経営研究所・酒井英之の4行日記
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2013年10月02日(水) 土木建設会社の「顧客のお客」を喜ばせた人

1年半前、土木専門の建設会社の部長に「顧客満足を高めたいのなら、顧客のお客を喜ばせましょう」とアドバイスした。部長は「顧客=官庁」と考え、「官庁が一番望んでいることは現場周辺から苦情がないことだ」と考えた。これまでは工事前と工事後に周辺の関係企業・学校に工事の内容と日程を説明していただけだった。そこで毎週、「今週はここをやります」と知らせる工事の進捗ニュース(新聞)を発行、関係する12の周辺の会社や学校に配布した。そうしたところ、周辺からの苦情はなくなり、官庁からの評価は上がったという。競争力の向上はコスト競争ばかりではない。心配りも選ばれる要因なのだ。

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2013年10月01日(火) 見ていてこちらも清々しくなる製造業の朝

製造業のクライアントで朝一番で工場見学をさせていただいた。工場見学はいろいろ経験しているが、製造業の朝一番は清々しい。きれいに掃除された床やラックに部材や道具がきれいに整えられ、汚れてない制服を着た人たちが、一斉にラジオ体操をし、朝礼に参加。指差し呼称をする。あちこちから湯気が立ち上り、搬入するトラックのバック音が聞こえる。力を合わせて、何かを生み出そうとするチカラが、だんだんとひとつになっていくのがわかる。工場見学は朝が一番いい。そして、こんな光景を見ると自分はメーカー出身で本当によかったと思う。

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2013年09月30日(月) 読んでこっちが熱くなる「開き直り」計画書

昨日コメントした19支店の計画のひとつに、「ついに開き直ったか!」と拍手を送りたくなる計画があった。この支店の責任者は去年、「やります、がんばります」と宣言したもののやりきれず、途中で自分の目標を楽な方へすり替えてしまった。私はそのことが残念で、彼をきつく叱った。彼はその後転勤。新たな支店の責任者として心機一転頑張っている。そして、今回出てきた計画を見てビックリ…「もうやるしかない!」と追い込まれた『がむしゃら人間』だけが発するひたむきさと熱情に溢れた内容だった。読みながら「そこまでやるかっ?!」と、思わず吹き出してしまった。それも一人で作ったのではなく、危機感丸出しの彼を支えようと、部下たち一緒になって作った息遣いが伝わってくるものだった。血が通った計画とはこういう計画書のことをいうのだろう。「がんばれ!後はやるだけだ!」

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2013年09月29日(日) 「プロ・コメンテータ」による意地のフィードバック

今日は朝からコメント・フィードバックに継ぐフィードバック。私のクライアントA社には全部で19の支店があるが、19支店が一斉に下期の販売計画書を送ってきた。1支店当たり3〜6頁のボリューム。これら全て目を通し、コメントを書く。どんだけ頑張っても1時間に2支店分しかできない。続いて、私の講義を受けた経営者が「本を出版したい。来週出版社の社長と合うので企画書をチェックして欲しい」と訪ねてきた。喫茶店で赤ペン入れること3時間。出版後の販促策まで考えて、ようやく納得がいくものに仕上がった。フィードバックは受ける方も大変だが、する方も半端ない。それでもその人とその人のお客のためだ。「人はフィードバックで育つ」を信じ、やり抜くしかない。

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2013年09月28日(土) 打てば響く鐘のような行動力に拍手!!

 私はマーケティングの講義で「目の前の顧客だけを見てはいけない。顧客には必ず喜ばせたい誰かがいる。その誰かが喜んだとき顧客の満足は最大になる。だから顧客が喜ばしたい誰かと顧客の間にある問題をちゃんと見つけて、それを解決する提案をしましょう」と訴えている。すると、昨日、25日に私の講義を受けたばかりの某社の営業次長がわざわざ報告に来た。
 「先生に教えていただいたことを、早速26日のプレゼンで使ってみました!大企業の役員5人に対し、当社の独自性をPRする大事な機会でした。そこで、『貴社は貴社の消費者に喜んで欲しいと思っていますよね。私たちも同じです。どうしたら、貴社の消費者が喜んでくれるのか、いつもそれを考えて貴社に提案しています』と伝えたのです。すると『そうか。そこまで考えていてくれるのか。だから、貴社の商品はよくコンペで選ばれるのか』と大変喜ばれました!」
 他社にない考え方を伝えることでプレゼンは成功だったとか。次長の「良いと思ったことはすぐに取り入れる」姿勢は私と同じ。学んだことを人に伝え、人が動けばその学びは本物。打てば響くその行動力に拍手を送った。

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2013年09月27日(金) おめでとう!東北楽天イーグルス初優勝!

 東北楽天イーグルスが優勝した。楽天といえばキャッチャーの嶋主将の、震災後に開幕した時のスピーチが有名だ。You tubeでさっき聞き返してみた。今聴いても涙が出た。
 「地震が起きた時、僕たちは兵庫県にいました。(中略)報道を通じ被害状況がどんどん明らかになっていくにつれて僕たちもどんどん暗くなっていきました。その時のことを考えると、試合を開催できたことが信じられません。(中略)開幕五日前、選手みんなで初めて仙台に戻ってきました。変わり果てたこの東北の地を目と心にしっかりと刻み、遅れて申し訳ないという気持ちで避難所を訪問したところ、皆さんから「お帰りなさい。私達も負けないから頑張ってね」と声をかけて頂き、涙を流しました。その時に僕たちは何のために戦うのか、はっきりしました。
 この一ヶ月半で分かったことがあります。それは誰かのために戦う人間は強いということです。東北の皆さん、絶対に乗り越えましょう、この時を。絶対に勝ちぬきましょう、この時を。今この時を乗り越えた向こう側には強くなった自分と明るい未来が待っているはずです。絶対に見せましょう。東北の底力を」
 元楽天の山崎選手が「自分たちのためだけではなくて、そういう方々のためにも、もうひとつふたつ思いを付け加えて野球をやらにゃいかんようになった」と語っていたが、田中マー君が、嶋主将が人一倍の思いを付け加えてプレーしてくれた。まさに東北の底力。ありがとう!
http://www.youtube.com/watch?v=EoX5usejKB4

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2013年09月26日(木) オンリーワンだからわかる今の自分の限界

昨日の続き。なぜ、薬師丸ひろこの歌にあんなに泣けたのだろう…つらつら考えると、自分も代役の効かない仕事をやりつつもう何年もステージに立ち続けているからなのだと思う。過去に何度か部下を代役を立てたことはあるが、その多くは不評に終わった。お客様は「何を学びたいのか」ではなくて「誰の話を聞きたいのか」を重視するからだ。ただし、これは理想的な姿ではない。学びたい人に伝えたいメソッドがあり、師匠から弟子へ、弟子からその弟子へ受け継がれていく商品化されたメソッドこそが社会を変える力になる。代わりがいない=オンリーワンといえば格好良いが、裏返せばそれだけメソッドが確立されていない、ということ。自分のメソッドの弱さ、小ささ=改良の余地の大きさがわかる。

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2013年09月25日(水) 待っていて成長する人、成長できない人

25日の『あまちゃん』で薬師丸ひろこが『潮騒のメモリー』を歌うところを観て涙が止まらなかった。ドラマの中では薬師丸が音痴だという設定で、歌の代役をずっと小泉今日子が務めてきた。が、影武者ゆえに小泉は自らがアイドルになる道を絶たれてしまう。その薬師丸が被災地のために「もう逃げるのは嫌なの。下手でもいい。不完全でもいい。自分の声で歌って笑顔を届けたい」でいいと開き直り、初のリサイタルを行う。そして本番、音痴露呈に備え舞台裏には小泉が控えていたが…薬師丸は見事に自分で歌いきって、自分の責任を果たした。「置かれた場所で咲きなさい」というが、いつまでも代役に頼っていては成功しない。2004年8月16日のこの日記にも書いたが、本人に意思がある場合、周囲の我慢が人を育てる。期待して、厳しく接しながら、その人の成長を待つ。薬師丸の昔ながらの歌声は、誰かの成長を待つ辛抱強い人たちへの鎮魂歌のようだった。

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2013年09月24日(火) 届け「七分の魂を持った一寸の虫たち」へ

 松山市に住む保育士さんから絵ハガキが届いた。そこには次のように記されていて、とても嬉しくなった。「『3行日記(ときどき4行)』を読み、目がうるっとしたり、心がジ〜ンとしたり、日々元気をいただいています」。
 私の信条は「『七分くらいの大きさの熱い魂』を持った『一寸の虫たち』(略して七分人)が夢を遂げられるよう応援すること。そして自分自身もそんな志を持ち続けたいと思っている。13年目に入ったこの日記はつたないながらも、そんな熱い人たち(七分人)を見て私の心が震えた感動の記録であり、同じように熱い七分人たちへのエールのつもり。誰かの熱い活動が、この日記を媒体にして、誰かを熱くしている…とは、なんとも嬉しいこと。これからも書き続けるからよろしくね!

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2013年09月23日(月) サザンオールスターズツアー終了!ありがとう!

昨日の仙台でサザンのコンサートが終わった。大学に入った頃、とにかく田舎者ならではの劣等感に苛まれて、周囲に距離を感じていた。そんなとき、サザンの歌を聴いて随分気が楽になった。「お利口な奴はGet Out!アーパーならCommon!(D.J.コビーの伝説)」という歌詞を聞きながら、「利口者のフリはしなくてもいい、アーパーのままでいいんだ」と思った。「女呼んで揉んで抱いていい気持ち〜夢にまで見た〜女なんてそんなもんさ!(女呼んでブギ)」を聴いて、自分もスケベだが、実は憧れの彼女もスケベなんだ。だからカッコつけなくていいんだと知り、女性に気後れしなくなった。サザンの歌は私を確実に悪くした。が、同時に私の可能性を引き出してくれた。受験勉強中に封印していた右脳が開く感覚だ。だから、今でもサザンを、聞くと初心を思い出す。俺もがんばるから、来年もライブ、よろしく!

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酒井英之 |MAILHomePage
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