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V字経営研究所・酒井英之の4行日記 DiaryINDEX|past|will
輸送機の某製造業で部長のマネジメント力を強化するプログラムを開発している。依頼内容は「受身の人材を、いかに主体性を発揮して行動する人に変えるか」。これは金融や通信などのサービス業では、自由化になった2000年代前半に多かったニーズ。同じニーズがリーマンショックを経た製造業で今、生まれているのだ。最近、私に製造業からの依頼が多いのは、製造業が生産性だけでなく、より創造性を問われる時代に突入したからだろう。これに応えるのが私のミッションだ。
某社の営業部長は新商品の販売に自信が持てずにいた。そこで社長が「俺がトップセールスをして本部の購買部門に話を付けてくる。そうしたら小売店の店頭に並ぶだろう」と助け舟を出した。すると営業部長は、「そんなことをして店頭に並べても、売上げが上がらなければ返品になるだけ。店頭の店員がファンになってくれない商品は本部に入れても意味がない」という。この論争は、営業部長が正しい。売るのではなく店頭をファンとするのが流通を後手にするメーカー営業の有るべき姿だ。
椅子取りゲームに勝つ秘訣その3は「瞬発力を磨く」。市場の変化に敏感で、即応することが大切だ。とりわけ変化するのは顧客のニーズ。だから企業は、現場で起きていることがトップにタイムリーに入ってくる構造を作る必要がある。それにはトップが自分から現場を回り、何が起きているのかを自分の目で見ること。現場の人と一緒に考え意見を求めるファシリテーションが今まで以上に大切なのだ。
椅子取りゲームに勝つ秘訣その2は「椅子の近くにいる」または「近くの椅子を狙う」。遠くを狙ってはダメで、足元にこだわるべきなのだ。これをマーケティングに置き換えれば、一番の足元は既存客。OBを大事にする住宅会社や結婚式場は満足したOBが次の客をひっぱって来てくれる。顧客の満足度は時間が経つと下がっていくのが通例だが、これを上げ続ける。そのような努力を怠らない会社は強い。
小さくなっていくパイを奪い合う…国内市場はさながら椅子取りゲーム状態だ。よってそこで勝ち抜くには椅子取りゲームにヒントがあるのでは…といろんな人に「椅子取りゲームで勝つ秘訣」を聞いてみた。第一は「椅子から目を離さないこと」。自分のマーケットを定め、それをよ〜く見ることだ。そして誰よりも早くニーズを掴み、魅力的な商品で応える。市場から目を切ってはいけないのである。
昨日の「心配り隊」のメンバーに、それぞれがどんな心配りをしているのかを聞いた。「提出物を間違えないように大きく番号を振る」「前工程に催促するときは冗談っぽく伝える」「どんな情報が欲しいのか、どこに注意したらいいのか…後工程の要望は一冊のノートにまとめている」「ファイルと中身が間違っていないか提出前に再度確認する」…みんな随分やっている。小さいことだが、良いビジネスは一人ひとりの心配りの上に成り立っている。
後工程や前工程にもっと心配りをしないといけない…「仕事を円滑に進めるために何をするべきか」というテーマに、某社の選抜メンバーと話し合った。現場ではよく「ムリムダムラをなくせ」という。しかし、これを言われた人はどうしてもやらされ感が強くなる。それより「後工程の身になって考えてみよう。そして、その人が大変な思いをしないようにあなたにできることはないか?」と考える。これは「ムダを取る」ではなく「心配り」となる。その結果として、ムリムダムラが解消されていく。本人に主体性を持たせようとすると、同じ行為は全然別の言葉に変わるのだ。
「セミナー案内のチラシこそ作品だ」。セミナー主催会社のトップの言葉だ。セミナー案内チラシは集客の一番の要。内容と配布のタイミングで集客の過多は決まる。よって、セミナーの案内チラシに対し「もっと薄い紙でいい」「単一色でいい」とする経費節減優先派の主張はおかしい。魅力的な内容のセミナーを企画し、魅力たっぷりに伝えて目的人数を集める。セミナー会社のビジネスモデルはそれに尽きる。
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