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V字経営研究所・酒井英之の4行日記 DiaryINDEX|past|will
名古屋市の北見賃金研究所の北見先生の『ズバリ!実在賃金』の講演CDを聞いた。リーマンショック前と後では、40歳の平均年収が約40万円下がっていた。40歳の管理職では約80万円の減給である。先生によると30歳で月給30万、50歳管理職年収700万の水準は今では高すぎるという。小泉改革以来、非正規社員を増やしたことで給与を抑制してきたこの国は、正社員の給与も抑制する方向に動いている。既に始まっている消費傾向の変化は今後も加速的に進むはずだ。
ある経営者と話していて「デフレから脱出できないですよ」と告げたらとても驚かれた。が、今年のベストセラー『デフレの正体』を読んでそのことを確信した。同書はデフレは「生産年齢人口の減少」が原因だという。そして自動車や建設など、わが国値崩れするほどの過剰生産している産業に依存するのを止め、アジア諸国にブランド品を高付加価値品を売れという。わが意を得たりの想いだった。
乳がんで乳房を摘出した女性のために再生乳房を提供している企業に勤める20代の女性社員に、なぜその会社を選んだのかを聞いた。彼女はこういった。「笑えない人がいる。その原因、理由を解決する仕事がしたい」。この発言にドキッとした。誰もが幸せそうに見える時代。どこに問題があるか見えている人は少ない。が、彼女の場合、仮想敵が明確でそれを行動に移せている。彼女は今後も軸のある人生を送ることができるだろう。
ベンチャー経営者の元で働いている20代の男性社員の話を聞いた。彼は元上場企業社員。が、今の社長に出会ったとき「この人についていって一人前になったら、たとえ会社が倒産しても自分は独り立ちできるだろう」と思い転職したという。これを聞いて単に「この人に付いて行こう!」より一歩先のレベルで考えていることに驚いた。経営者の考える人材育成は、最終的に「独り立ち」を前提とした水準でないといけないのだ。
某チェーン店の社長が語る渥美先生の言葉。「とにかく真似ろ。いい点も悪い点も一緒に真似ろ。それで、問題が発生したらひとつひとつ潰せ。そうしたら自分のものになる」。さらに「あるべき姿を数字で描け。その数字を実現するための無駄を見ろ!」。その人の元で学んだ経営者が胸に刻み、寄る辺としてきたこれらの言葉には、稀代の名コンサルタントが伝えたかった本質がここにある。
今年、流通コンサルタントの重鎮だった渥美俊一先生が他界去れた。某チェーン店の社長が渥美先生の勉強会に参加したときの話をしてくれた。入会したときに「一生を懸ける生きがいをもって死ぬ(80歳)までやると書け!」と言われ、誓書を書かされたという。「やりがい」ではなく「生きがい」を求める。一流人を輩出する塾は、入塾の段階から求める気合が違うものだ。
静岡の松坂屋で「現代盆栽展」が開かれている。「観賞用」の盆栽で、机上に飾れる可愛い大きさの可愛いものが多い。主催は「らち樹園」さん。同社はこれをキットで販売(陶器部分は清水市の陶芸家の作品)し、盆栽教室を開いて作る楽しみも提供している。盆栽は年寄りの趣味〜縁側や庭に飾るものとの認識があったが、同社はそれを日本文HOBYにしてしまった。その新しい着想に拍手を送りたい。
ある経営者から上海の展示会に出展したときの話を聞いた。上海に出店したのは、中小企業庁の「海外進出支援事業」に応募し認定されたため。つまり国のお金で出展してきたのだが、社長はこのような「応募」が好きだという。なぜなら、応募すると審査員に「会社の過去・現在・未来」を提出する。その過程で改めて「自社の理念や経営計画書など会社の問題を見つけることができるからだ。
『稼ぐチームのつくり方』のセミナー時に、「なぜ販売計画は徹底されないのか」の簡単なアンケートをとった。近年の営業部門の業績不振の多くは、徹底すべきが徹底できていないことに起因するからだ。そして、その主要因のひとつに「部門間の連携が取れていないこと」があった。要は部門間のコミュニケーションが問題なのだ。これを解消するにはコミュニケーションの活性化程度ではダメ。計画立案の仕方から見直す必要がある。
こんな年の瀬だが、今月は2回営業セミナーを開催した。テーマは『営業マネージャ研修を建て直す』と『稼ぐチームのつくり方』。昔の常識に照らせば営業マンは挨拶回りに忙しい時期。とても勉強している余裕などないはずだが、『営業マネージャ研修を建て直す』も『稼ぐチームのつくり方』も満員御礼。講義していても「今のやり方を変えたい!」危機意識がアリアリで気持ちよかった。
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