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V字経営研究所・酒井英之の4行日記 DiaryINDEX|past|will
某大手企業の女性社員と話す。彼女は先年お母さんを亡くしたが、その過程で幾多も病院の理不尽な扱いにあったという。病院が謝罪したため訴訟はしなかったが、「病院は最も危険なところだ」と繰り返し語った。医療過誤の問題は「ハインリッヒの法則」どおり表面化していない問題が何百件とあるのだろう。病院という信頼すべき機関に裏切られた感覚は経験した者でないとわからないかもしれない。
某社で新規事業立案研修を行なう。その中で、今進めているプランについて「誰の何のために、どのように」を簡潔に発表してもらった。そして、他の受講生に「心に火がついたか?」確認してもらった。すると、ほとんどの人の心は冷めたまま。原因は技術オリエンテッドの発想にある。後づけのコンセプトに人は反応しない。ユーザーの「困っている」を何とかしたい!から出発しないと良い事業案はできない。
中部マーケティング協会の重鎮M氏の送別会では、参加者が3〜5,000円相当のプレゼントを持っていくことが義務になっていた。参加者間で交換するためである。そこで私は同じマーケティング協会メンバーのスギ薬局さんの店でプレゼントを買おうとしたが、同店にはそんな高いものは全くといっていいほど無かった。やっと見つけたのが「ダイエットスープセット」。同店がいかに庶民的な店かよくわかった。
昨日書いた中部マーケティング協会の重鎮M氏の魅力のひとつが「他人に優しく自分には厳しい点」。特に視察ツアーや大きなレセプションが行なわれた後は、その翌日から参加していただいた関係先を訪問。内容についての評価をヒアリングし、改善点を探っていた。通常なら「やっと終った」と呆けてしまったり、アンケートベースの評価で満足しそうなところ。本音を聞きだすことの大切さも彼はよく知っていた。
大恩ある中部マーケティング協会の重鎮M氏が辞められた。お爺さんが創業された会社を継ぐという理由。そのお別れパーティに実に150人もの人が集まった。彼の魅力は、彼と関わったビジネスマンひとり一人に「公人」であることの大切さに気付かせたことである。中部を代表する企業なのだから、このくらいのナレッジの提供をしなさい、あるいはこんな人材を育てなさい…この私心のない説得で実に何百人も巻き込んできた。私も巻き込まれた一人だが、幸せな数年間だった。
クライアントと「おもてなし」と「接待」の違いを考える。「おもてなし」は「喜んでほしい」という素直な気持ちから出るもの。一方接待は、これから便宜を図ってもらうとか、買っていただいた御礼とか、見返り的な要素が強い。例えば、海外の客が日本に来たとき、日本の文化や伝統も理解してもらう。お互いの背負うものを理解し合い、相手に配慮するとで信頼を深める行為は「おもてなし」である。
スポーツや劇団の世界では1軍、2軍の違いがあるのが当たり前だが、アイドルの同じグループの中でそれが起きているのが「AKB48」。人気投票やグッズの売上げで昇格や降格があるという。モー娘。は入るのが大変、という設定だったが、今じゃ入ってからが大変という感覚。若い人がこの感覚を当たり前に受け入れるようになると、学校(大学)のあり方も会社のあり方も変わるかもしれない。
昨年来、成果を出している営業部門には同じ共通点がある。関係者が全員参加で計画を練り上げていることだ。某器具メーカーで成果を出した支店は、キャンペーン時に代理店の社長と社員、そして同社のスタッフが一緒になって計画を策定。1日10件の同行営業を約束。キャンペーン開始の日には儀式まで行なったという。例年通りだとろくに思考せず行動した他支店は、結果大差を付けられてしまった。
昨日の常務と三代目の条件について話す。同社の初代は、まさに家康のような万能のワンマンだった。それを継いだ二代目は「和を持って尊しとなす」温厚篤実な家忠のような人だった。そして、今求められているのが低迷する現状を打破する、アグレッシブな行動力の持ち主である家光のような人。幸い三代目にはその気骨があるという。戦後に創業した企業は、今、家光の登場を待望している。
引退目前の某器具メーカー常務の最後の仕事が「自律型人材の育成」。これだと思うコンサルタントを選び、同社の三世のブレーンになる若手社員9人を選抜。半年間に渡る定期的なアクションラーニングを2年続けて実施した。それまで教育の教の字もなかった同社だが、最近効果が見えてきたという。この研修に三世は自分から進んで参加。「自分がやらねばという強い決意の表れ」だと常務は目を細めていた。
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