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V字経営研究所・酒井英之の4行日記 DiaryINDEX|past|will
某金融機関で指導をしているが、そこには40歳代の突出した支店長がいた。彼の発表を聞いていた他支店の若手職員は、彼の話を聞き、すっかり彼に憧れてしまった。そしてその後の懇親会で「あの支店に移りたい。あの人の下で働きたい…」と口々に私にこぼす。私は「別に部下にならなくても、わからないことを聞いたり尋ねたりすれば良い」と伝えた。「部下になれなくても、弟子にはなれるのだ」。
新たに上司が赴任したら、何はなくとも「俺が来た以上、何かをしでかすぞ」というムードをつくるべきだ。そのムードは、その職場の「一番の困りごと」を、2年あるいは3年かけて変えることである。「それを俺は引き受ける」と宣言したら職場の雰囲気は変わる。ただし、取り掛かりは、掃除とか朝礼の変更などほんの小さなところから。その小さな変化を面白い!と感じられたら、その先も頑張れるのだ。
コンサルタントなど形がないものを売るビジネスマンが、最初に信用を得るには、「この人準備できていそう…」と思わせることが大切だ。そのためツールや道具は豪華にしなきゃいかんと、牟田学先生が言っていた。ごもっともである。実際に同氏の「実学の門」に参加したらオマケで2色ボールペンがついてきたが「冒険しなければ飛躍はない」と印刷されていた。こういう部分が私には足りない。
某金融機関の理事長の話。人がその人を信用できるかどうかじゃ「その人と何回会ったか」、では決まらない。一度会っただけでも信用できる人はいる。それは、その人が「的確にものを捉えているかどうか」で決まる。的確にものを捉えるためは「どれだけ準備するか」「どれだけその人の立場に立てるか」の2つ。これを聞いて納得すると同時に、こんな簡単なこともわかっていなかった自分に気がついた。
某金融機関で複数の支店を同時に立て直しているコンサルタントの話。彼によると、建て直しのポイントは2つで「前倒し型の業績達成への如何」と「チーム制」だという。前者は、4月ロケットスタートへの切り換えで、後者は支店間でチーム単位で競わせるというもの。戦略性ではなくマネジメント性での改革だったが、話を聞いていて、これだけで数字って伸びるんだ…と感心。自分はまだまだだ。
昨日話した人は、幼稚園で子供たちが合唱するときにバックで演奏してくれているひとりである。聞くと、このバンドはとても一生懸命練習するらしい。曲は「おもちゃのマーチ」とか簡単な曲だが、子供たちが一生懸命歌うのだから、手を抜いてはいけないと指揮者が怒るのだそうだ。演奏中、子供の歌声に感動して涙し、弾けなくなってしまう人も少なくないらしい。皆、子供のために一生懸命だ。
趣味でサキソフォンをやっている人と話した。以前はジャスバンドをやっていたが、今はオーケストラバンドにいるという。音には旋律を行く目立つ音と、それを支える目立ってはいけない音があるという。ジャズのときサックスは目立つが、オーケストラのときは目立ってはいけないのだそうだ。調和によって何かを生み出すとき必ず、縁の下の力持ちがいる。私たちはその存在を忘れてはいけない。
派遣社員の面談をした。面接時に「今、あなたが思いつく四文字熟語は何?」と聞いた。すると彼女は「自業自得」と言った。パッと思いつく四文字熟語はその人の人生観を表すといわれている。私は即座にこの彼女の採用を決定した。すべて自分の責任を捉えて仕事に取り組むアシスタントなんて最高だ。聞くと、ある資格試験に7年続けて落ちたという。それを自業自得と笑い飛ばすセンスが頼もしい。
次の本のタイトルのことで出版社ともめにもめた。当方の希望とは違い、余りにも勇ましいタイトルを付けるので、そのイメージに合わせ「はじめに」から構成まで全部練り直しである。長文を分解して短文の連発にし、「ですます」調を、すべて「である」調に変える。編集者にそう要求されたわけではないが、そんなタイトルなら、こっちもそこまでしないと気がすまない。忙しいけど、やるしかない。
「我々は決して神ではない。救えない命もあれば、届かない想いもある」。映画『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』の中で初代ウルトラマンが語る台詞だ。コンサルタントも何度も同じ落ち込み方をする。100人に教育し、99人が満足してくれても、たった一人の不満足者の存在に愕然とし落ち込むことはしょっちゅうだ。イエスですら万人に愛された訳ではない。気を強く持つのは本当に難しい。
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