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V字経営研究所・酒井英之の4行日記 DiaryINDEX|past|will
某金融機関の支店長と話す。その人は自分が死んだ後に部下に墓前参りをして欲しいと思わないといった。その代わり、自分がどこかに異動した後も、お客様から「以前いた支店長の××さんは今頃どこで何していますか?」と尋ねられる人間になりたいと語った。その支店を継いだ者は、前任者が誰だったかなんて忘れてしまう。しかし、お客様は忘れない。小売店なら誰もが憧れる言葉だろう。
コンプライアンスの強化のため、お客様にメールに添付して送る資料にパスワード(PW)を付与することが多い。そこで何をパスワードにするかだが、お客様の電話番号などもひとつの方法だが、私はお客様の趣味や出身地を付与することにしている。渓流釣りが好きな人には「trout」(トラウト=鱒)。高知県出身の人には「ryoma」(竜馬)。面倒な習慣でもこんな小技を使えば妙に楽しくなる。
ワンマンの某社長は、稟議書に判を押すときに、ワザと判を上下逆さまに押すことがある。その意味は「やりたきゃやれ。が、俺は納得してはいない」というもの。過去のやり方を否定する新しい試みには、一流の経営者とはいえ抵抗を感じる。しかし、それを受け入れねば将来はない。そんな複雑な思いを逆さまのハンコで示すのだ。真のメッセージは「やる以上は絶対に成功させろ」である。
母が車を買い替えることになった。本人の希望は、燃費が良いと評判で、鈴木京香が宣伝している「BELTA(ベルタ)」。しかし、私は見たとたん「カッコ悪いからやめた方がいい」。妹に至っては「絶対にやめて」。昔のサニーやカローラを彷彿とさせるデザインで60歳以上には受けるのだろうが、それ以下の世代にはダサく感じる。意思決定する世代に受け入れられなければいくら良い車でも売れないのだ。
黄砂でどの車もひどい汚れだ。よって洗車場は大変な混雑だが、私が行ったGSは、車を並ばせる整理係1人、並んでいる車の窓を拭きワイパーをガムテープで固定する係1名、洗車メニューを選択させ料金を回収する係り1名、洗車機に入る前に車を誘導する係り1名、そして洗車後に水滴をふき取る係2名の計6名体制でシステマッチックに処理していた。特に最後のふき取りは感謝感激、CS満点だ。
60歳以上の社員の退職再雇用。某社ではこの制度を利用する技能者から「社員番号を変えないでほしい」との苦情が相次いでいる。それまでは1000番台だったのが再雇用時に8000番台になってしまうのだ。勤務している間に会社が大きくなり、それだけの人数が入社したということ。だから自分の番号が若いことに誇りを感じているのだ。社員番号が社員にとって宝物になっているとは思わなかった。
団塊の世代の引退に危機感を抱いている某メーカー。技術の伝承の問題かと思ったら、営業の伝承が問題だという。主な客は職人気質で零細企業のオーナー。同社では、団塊引退後には管理者層が40歳代まで一気に若返るため、万が一トラブルが発生したとき、オーナーたちを抑えきれる人材が居ないというのだ。胆力は伝承できるものにあらず。2007年問題のリスクはこんな側面もあるのだ。
最近は情報セキュリティ対策が厳しく、ビジネスメールの転送禁止、PCの外部持ち出し禁止などが義務付けられている会社もある。こうしたルールが強化されると、電子メールを見るためだけに、わざわざ1時間以上かけて出勤するようなことが起こる。これはアホらしい。よって今後は職住がどんどん接近し、人口の都市部集中が加速するだろう。こうなると、サテライトオフィスなんて単なる幻想だ。
誕生日に信頼できる部下からメールをもらった。「自分が1つ歳をとるたびに、自分は凡夫だけど、1つでもオンリーワンを持った自分になりたい…。そんなことを考えます。部長は誕生日にはどんなことを考えられますか?」。嬉しいなあ…私が自分の誕生日に何を考えるのかに興味を持ってくれる人が1人でもいることは望外な幸せ。彼はその気遣いと向上心と素直さで、きっと私を超えるだろう。
おかげさまで05年度も部門目標をクリアできた。すると、会議の席でトップが「ありがとうございました」を言ってくれた。それを聞きながら「目標達成して上司からお礼を言われたことなんてあったかな?」と振り返るが、とんと記憶にない。達成率は私の想いより低く私自身は納得していないから狐につままれた気分。だが、トップの謙虚な態度を見て、私も私の部下たちには真摯にお礼を言おうと思った。
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