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V字経営研究所・酒井英之の4行日記 DiaryINDEX|past|will
私は講義でよくヘルシアを飲んで痩せたという話を引き合いに出す。「私はヘルシアを買っているのではない。スリムな体を買っているのだ」と語って、商品が持つ「価値」を売ることの大切さに気が付いてもらうためだ。すると、この話がよほど印象に残るのか、久しぶりに会った受講生たちに「ヘルシア飲んで私も○.○kg痩せましたよ」と言われる。いつしかヘルシア先生になってしまったようだ。
名古屋本社の某社の社長。同業の他地域の社長から「名古屋はいいですね。地域が活性化していて」。この発言は、暗に「あなたの業績がいいのは市場のお陰。うちの業績が芳しくないのは市場のせい」と言っているのと一緒。これにカチンときた名古屋の社長は「違いますよ!地域が活性化しているのではなく、社員が活性化しているのです!」と返答。これは事実。同社の社員の意識は格段に高い。
家に帰るとポストに「松下電器より心からのお願いです」が入っていた。例の「ナショナルFF式石油暖房機を探しています」の案内だ。全戸配布するとは聞いていたが、中にはこの案内にわざわざ「突然ポストにお入れいたしまして大変失礼致します。私、近隣に在住しております、松下電器の者でございます」とのメモを添える人もいるという。危機に際してこの対応。さすがモノを創る前に人を創る会社だ。
今週号のAERAの特集「さらばホリエモン」。その中に、鈴木宗男と親しかった外務省のラスプーチンこと佐藤優氏へのインタビュー記事がある。タイトルは「小泉に訣別の国策捜査」。記事はとても刺激的なのだが、この人を引っ張り出した編集者のセンスに脱帽した。一見、無関係なものを関係付ける。そうすることで人々の視野は広がり理解は深まる。コンサルタントにも必要な素養だ。
建築会社の社長に「建築中にどこかひとつ、危険でない作業をお施主様に手伝わせるといいよ。自分が参加して作るのは一生の思い出になるし、簡単そうな作業も実は難しいということがわかれば職人とは何かという学びになる」とアドバイスしたら「うちの息子(専務)はそれやっています。お施主様に珪藻土を塗らせているんです」。左官は簡単そうで難しく、かつ目に留まるところ。素晴らしい試みだ。
又一庵(またいちあん)という磐田市にあるお菓子屋の名物ロールケーキを頂戴した。開けてみるとこんな手紙が。「又一庵の店名は『またひとつ』食べたい。という意味から、お客様に名付けていただいた名前です。これからも、その気持ちを大切にした商品作りに励んで参ります」。客が名前を付けていくれるとは、なんと素晴らしいこと。名前を呼んで、自分を鼓舞できる、そんな社名は良いなあ。
自分のガッツポーズを大きくチラシに載せている工務店の社長と話す。このチラシを配りだしてから、パチンコをやめたという。いつどこで見られているかもしれないと言うのだ。誰かに見られていると意識すれば、人は丁寧になるもの。最近では建築工事をカメラに撮り、施主にブロードバンド中継をするサービスも始まっている。これをすると職人の態度や仕事振りが、もっと丁寧になるかもしれない。
金融機関を指導していると、コンプラ遵守が会社の成長に影を落としている。前向きな計画を立て、そこにインセンティブを付けても、コンプラ違反が発覚すると支店長が降格処分になる。それを恐れて、支店長が外に出ようとしないのだ。インセンティブは「安心できる環境」が整ってこそ機能する。かくなる上は、ミスが起きない体制を短期間で作り上げる。打って出るのはそれからである。
研修で数人のグループに分かれ、1〜100まで数えるという奇妙な実験をした。すると、面白いことに、数え方が「最初ゆっくりで、30ぐらいで早くなり、50くらいで緩やかになり、60を過ぎてピッチが上がりる」という傾向が多くのグループで見られた。人間はコトを興そうとするとき、時間的に30%と60%の頃に力を入れ、50%では中だるむ生き物なのだろう。マネジメントはこうした本能的傾向をあえて変える手段だ。
某社で今期の業績見通しを聞く。福井工場だけが目標を大きく上回り好調だった。理由は、工場長の差配がしっかりしているから。この工場長は「決めたことはすぐやる」「必ずやる」「できるまでやる」が信条で、それを実施しているからだという。「できている姿」がイメージできていて、いつまでに成し遂げようとする意欲が旺盛な彼の姿を思いつつ、この3つがリーダーシップの根本だと感心した。
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