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V字経営研究所・酒井英之の4行日記 DiaryINDEX|past|will
建設会社の社長が、セクショナリズムに悩んでいた。確かに職人を中心とした中小企業は異動が発生せず、縦割りで固まりやすい。そこで私が提案したのは『つなぐ野球』。仕事の流れを野球の打順に例える。1番「商品企画」→2番「提案営業」→3番「仮提案」→4番「本提案」→5番「受注・申請」…。「9」は昔から魔法の数字だというが、前後の関係から自分の役目を捉えなおすことが出来る。
外溝工事屋と植木屋とは違う美しい庭作りこそガーデニング屋の仕事。これが信条の社長が悩む。「受注から工事、フォローまですべて自分で行っているため、なかなか拡大できない…」。良い腕を持つ人が誰でも一度は陥る岐路だ。人を雇い作業を単純化・標準化して広く打って出るか。いろんなオーダーを断り納得できる仕事のみをやり続けるか。どちらが正しいかではなく、社長の一存次第だ。
特殊空調システムをウリにする某住宅会社は「おいしい空気」が売り物。そこで社長は「タバコを吸う者は採用しない」方針を打ち出した。しかし、この制度ができる前に入社したベテランには喫煙者も数名いる。そしてその喫煙者たちは仕事ができる。煙草を吸うなら会社を辞めろ!とは言えず、社長から「どうしたらいいでしょうか」と質問されてしばし窮する。私も愛煙家だが、この問題は扱いにくい。
ある営業マンが「営業マンにはサンカクが必要ですね」という。サンカクとは「汗をかく」「恥をかく」「手紙を書く」。このうち最も難しいのは「手紙を書く」だという。が、いつも書く必要はない。お客様が課長以上のマネージャの場合、「後学のためにマネジメントの秘訣を教えてください」というのは好かれるコツ。そして教わったら「大変勉強になりました」と礼状を書く。それさえできれば充分だ。
某地域ビルダーの常務の質問。「当社の住宅には『セントレージ』のようなブランド名がないが付けた方がいいだろうか?」。私の答えは簡単だ。社名が浸透している地場のみで勝負している限り、それは必要ない。社名で信用が得られるからだ。しかし、新たな地域に営業拡大するには特徴を凝縮した名前が必要。ブランド名は信用を得る道具。他にあればそれを使い、なければ作ればいいのである。
大変人気の高い江戸前寿司に行く。お品書きは当然なし。こちらの顔を見て何が食いたのかを見抜いて出してくる。そのひとつひとつが絶品!大将と親しくなったので「良い師匠の下で修行したことがあると思うが、一番印象に残っている師匠の言葉は何?」と聞くと「自分は流れ者で5人くらいについて、そのたびに技を盗んだだけだから言葉なんてないよ」。超の付く一流の世界はそれほど厳しいのか。
夢の中にクライアントの某社会長が出てきた。会長はラーメン屋のオヤジの姿していて、こっちへこいと呼ばれ、無理やりぼろいラーメン屋に連れ込まれた。カウンタに座るとラーメンがでてきた。濃厚な「だし汁」だけが1/3程度入ったもの。麺もなし。スープのように薄めていもいない。もちろん具もない。そして会長は「これだよ」と嬉々と笑った。夢はここで終わり。会長は何が言いたかったのか。
いつも「お願いします」ばかり言う営業マンにごうを煮やした客が言った。「お願いしますばっかり言うな!たまには俺に『ありがとう』と言わせてみろ!」。選択肢があればこの客は他に乗り換えていた。が、その会社と取引するしかないために、その営業マンを何とかしたくて出た台詞。道路公団の民営化や電力の自由化が進んでいるが、独占企業には「ありがとう」と言われるための行動変革が必要だ。
システム販売会社の営業幹部に「お客様に言われて一番嬉しかった言葉」を尋ねた。すると「どうぞ当社を実験台に使ってください」と言われたことがあるという。実験台とは、新しい商品を当社で試してみてくださいという意味。商品の善し悪しだけではなく、商品導入前と後の費用対効果を測定し、その結果を事例紹介として使っていいということ。よほど信頼されていないと言われない言葉だ。
某協会の仕事で遠方へ。現地で関係者を待っていたが、ちっとも来ない。連絡を入れると、別の日に変更になったのだという。「確認しなかった私がアホだった…」と諦めて名古屋に帰る。すると協会は、私の名古屋帰着時間に責任者の詫び状と、今後一年間の全会合の集合時間・場所の一覧表とお詫びの手土産を持って待っていた。確認しなかったことを自分たちの責任と感じての即座の行動。見習いたい。
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