A Thousand Blessings
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2004年04月30日(金) 寺川正興・江藤勲・岡沢章・田中清司・村上秀一。和田アキ子〜尾崎紀世彦。最後にすげー話。

アメリカはイラクで何をやっているんだ!
何人のイラク人を殺せば気が済むのだ?

アメリカという国家の本質を知れば知るほど、アメリカ人の音楽を
聴こうとする僕の深層に憎しみが食い込んでくる。
本来、音楽と国家、あるいは音楽と国民性は安易につなげるべきものでは
ないが、少なくともブッシュ側に加担しているカントリー歌手や
何の公式な発言をあえてしようとしない、
あるいはすることから逃げている超有名アーチスト達の音楽にリアリティを
感じなくなってきているのは事実だ。
これは、実は、音楽によって日々支えられている僕自身の人生の未来を
狭めてしまうことでもある。それが非常に怖く、残念だ。
アメリカ人が演奏し、歌ってきた音楽が好きだから・・・・・。その思いが強い。

リッキー・リー・ジョーンズもパティ・スミスも自分を主張している。
アーチスティックな行為に逃げ込んでいる人たちよ。
何か、発言してみろよ。これじゃ、赤狩りと同じじゃないか。
ボブ・ディランよ、ニール・ヤングよ、ブライアン・ウィルソンよ。
何を今考えているのか、教えて欲しい。



☆*..☆ *★ *☆




和田アキ子のベストアルバムは、昨日も書いたが初期の7曲しか聴かない。
この7曲はさすがの傑作群だ。

1 星空の孤独
2 どしゃぶりの雨の中で
3 笑って許して
4 天使になれない
5 夜明けの夢
6 あの鐘を鳴らすのはあなた
7 古い日記

フェンダーのジャズベースをピックで弾くと、なんとも言えないいい音がする。
ビーチボーイズの「ペットサウンズ」が最上の例だと僕は考えるが。

この7曲はどれもベースが素晴らしい。
“あの鐘を鳴らすのはあなた”のベースはすべてにおいて完璧だが、
たとえば“どしゃぶりの雨の中で”のサビ、「ど〜しゃぶり〜の〜♪」の部分の
ベースの音の豊潤さは何に喩えればいいのか?!
以下は全く僕の妄想的な独断。文句があったらかかってこい!
・・・・じゃなくて、叱ってぇ〜!

1・2・4・6のベーシストは寺川正興。
3・5・7は江藤勲。
7は岡沢章。何故ならドラムスが間違いなく
田中清司だから。この二人の組み合わせが生み出す独特の「グルーヴ」は
すぐにわかる。って、全然見当違いだったりして。かまわねーか、グァハハ(笑)

これも昨日書いたが尾崎紀世彦の“また逢う日まで”のドラムスは
村上秀一のような気がしてきた。今、聴いていて急にそう思った。
ハイハットの刻み方で何となく。
そのように考えるとこのベースはほぼ間違いなく岡沢章になる。

おなじく尾崎の傑作“愛する人はひとり”も村上・岡沢のコンビだと思う。
岩崎宏美の初期の3曲“二重唱” “ロマンス” “センチメンタル”は
田中清司と岡沢章のコンビなのだが、
ここでの岡沢のベースはチャック・レイニーしててカッコいいぞ。





そうそう、すごい面白い資料を入手した。
「1972年度ミュージックライフ誌人気投票」がそれ。
1972年といえば日本のロックも歌謡曲もフォークも面白くなってきた時だ。
以下に、資料として残しておく。ただしギター・ベース・ドラムスだけね。


(ギタリスト編)

第1位 成毛 滋
第2位 井上尭之
第3位 かまやつひろし
第4位 星 勝
第5位 陳 信輝
第6位 エディ藩
第7位 長谷川きよし
第8位 石間秀樹
第9位 遠藤賢司
第10位 増尾好秋


(ベーシスト編)

第1位 岸部修三(俳優の岸部一徳)
第2位 加部正義
第3位 山内テツ
第4位 柳ジョージ(当時はベーシスト)
第5位 三幸太朗
第6位 江藤 勲!!
第7位 上月 淳
第8位 トメ北川
第9位 細野晴臣(低ッ!!!)
第10位 望月良道


(ドラマー編)

第1位 角田ヒロ(まだ、「つのだ☆ひろ」になる前)
第2位 大口広司
第3位 原田裕臣
第4位 鈴木ミキハル
第5位 ジャッキー吉川
第6位 山下 剋(ツトム ヤマシタ)
第7位 猪俣 猛
第8位 松本 隆
第9位 ジョーイ・スミス
第10位 石川 晶(低ッ!!)




















最後の最後にものすげー情報!!!

ブライアン・ウィルソンの新譜がもうすぐ出る!!
なんと!!!!!ポールマッカートニーと共演しているのだ!どひゃぁ〜!
しかも、もっと驚くことを・・・・・。

あの「SMILE」のスタジオ録音を開始したそうだ!!!
ぐひゃぁ〜〜〜!!!!!!
やっぱ、やっぱ、本気だったんだ!!
「SMILE−LIVE」も出るらしい!ううう・・・・・・し、心臓が・・・・・・。


2004年04月29日(木) 堂本剛作詞・作曲・歌唱の新ドラマ「ホームドラマ」主題歌CDシングルは6月9日発売!!

文章でも語りでも芸術でも芸能でも、それこそ井戸端会議のオバハンの喋りでも
他者を喜ばせようとするサービス精神があるものを僕は支持する。
自分を高める事だけに夢中になり他者の存在が目に入らない
自己陶酔型の人間をその正反対と考える。

かつて朝日新聞のある記者は「郷里で雑貨屋を営む自分の両親が理解できる
言葉で文章を書くのが私の基本的考えだ」と語っていた。
この言葉は僕の考えとも一致する。
小難しい表現で読み手を煙にまくような姑息な文章に時々お目にかかる。
内容が希薄だからそういう手段に逃げざるを得ないのかもしれないが、
少なくとも一回読んで理解できないような文章を書く人間を僕は信用しない。
仮に知性溢れる頭脳であったとしても、
一方では単なる「鈍感」な感性の持主であるとしか思えないからだ。

座禅を組んで、「おのれひとりだけが」空中に浮き上がろうと
必死になってはねているような文章だ。




今日も書く。
ジャズに興味があるのなら、今聴くべきは、
Tim Berne の 「Sciencefrictionlive」だ。

CD−1 

1 Van Gundy’s Retreat (10:43)
2 The Shell Game (23:59)
3 Mrs Subliminal/Clownfinger (30:18)

CD−2

1 Smallfry (6:17)
2 Jalapeno Diplomacy/Traction (20:15)
3 Stuckon u (19:14)


全曲通して聴くと2時間弱になるが、まさにシフクの時間。
細かい評論家じみた事はしないが、総ての音が生き物のようだ。
サックスは言うに及ばず、特にドラムスのスティックさばきと
皮の張り具合の絶妙さ(素晴らしいソロが聴ける)、
キーボードのオールマイティさ(フェンダー・ローズの美しさは
何に喩えればよいのか?)、
そして何と言ってもギターがハッチャケすぎ!!
おっと!オジサンはマジで驚いて座りションベンをしちまったぜ。
ヘッドフォーンで聴いていると、「何故、俺は演奏家じゃないんだよ〜!!」
と叫びたくなる衝動に駆られる。
音の洪水の中で、目を閉じて僕も一緒にインプロヴァイズする。
これはヴェルヴェット・アンダーグラウンドを聴いているときと全く同じ。
Craig Tabornの新譜を聴いていないので確定ではないが、
現時点では、今年これ以上のジャズは望めないと思う。
テナーサックスになびきかけていた僕だが、いきなりアルトサックスに
引き戻されちまった。

だからさぁ、、、こういう生きてる音楽を聴こうよ。知性派のみなさん。



堂本剛主演のドラマ「ホームドラマ」のなかなかいい脚本を書いているのは
岡田恵和(おかだよしかず)という中年の脚本家。
キャリアを調べたら、脚本家になって10年。
代表作は「若者のすべて」「ちゅらさん」。
国仲“超絶カワイイ”京子ちゃんにも会っていたのか・・・・くそッ・・・。
別冊カドカワのミスチル特集号で岡田はメンバーに簡単なインタビューをしている。
ちなみに堂本剛の主題歌「ORIGINAL COLOR」の発売日は6月9日。
一ヶ月以上先か。待ち遠しい。ほんとマジいい曲だから!



今日のBGMは、「和田アキ子ベストヒット」(ただし前半の7曲までしか聴かない)
「石野卓球/TITLE#2+#3」 「エリック・サージュ他/ミヨー室内楽作品集」



追記

僕が尊敬する大作曲家の三木たかしの妹があの黛ジュンであることは
有名だが、これもまた僕が尊敬するベーシストの江藤勲は彼らの兄弟であると
ずっと思っていた。勘違いだ。
正確に言うと江藤は黛ジュンの最初の夫だった。つまり三木たかしの義理の弟。
で、江藤勲がらみで面白いことを発見した。知らなかったことだ。
1972年に日本で制作されたアルバム「菊地雅章+ギル・エヴァンス・オーケストラ」
のエレキベースは江藤勲だった。もう強烈に聴きたい!!
誰か持っていないかな?

常々残念に思うのは、60年代後半から70年代半ばまでの歌謡曲の
バックを受け持っているスタジオミュージシャンのクレジットがほとんどと言って
いいほどない事。
おそらくドラムスでは石川晶や村上秀一、田中清司あたりが大活躍
したのだろうが、詳しいデータを参考にしながらもういちど
振り返りたい。

時々、演歌でものすごい情緒溢れるドラムスに出会うことがあるが
あれも村上秀一あたりがやっているのかも。う〜〜む・・興味は尽きない。
和田アキ子の「あの鐘を〜」のベースは分かったが(勝手に決めつけた)、
尾崎紀世彦の「また逢う日まで」や小川みきの「燃える渚」、
中尾ミエの「片想い」のリズムセクションは誰なんだろう?

ついでに、吉田拓郎のアルバム「人間なんて」に収められている
“あの川の流れの如く”のぶっ飛んだベースは誰だったっけ?
アナログ時代とはジャケも代わり、参加ミュージシャンのクレジットも
消えてしまった。誰かメールで教えて!
そういえばアナログ時代の「人間なんて」は見開きジャケで、
たしか中ジャケには、その後拓郎の最初の妻となる四角佳子
(よすみけいこ〜通称・おけい)が台所で何かを作っている
後姿が写っていたな。妙に色っぽくて・・。
四角佳子は「小室等と六文銭」のボーカリスト。
拓郎と結婚後は引退し、離婚後の消息は知らなかったが、
昨年突然モー娘。のなっちとのデュエット曲“母と娘のデュエットソング”で
母親役でカムバック。(驚いた!)でもってその後の消息は知らない。
テレビで最近のおけいを見た時は、時の流れの無常さを感じた。


2004年04月28日(水) 知性がそんなに大事か?こちとら特殊な感性で生きてるんだー。ってやんでぇー。

「お騒がせして申し訳ない」と北海道庁に一部の人質とその家族が頭を
下げた。それは違うんじゃないか?と、僕はちょっと熱くなった。



女装マニアの男性がテレビで語っていた。
家族にもその趣味は知られているために、顔にモザイクなどはかかっていない。
「これは病気なんだよ。でもこの病気のおかげで(人生が)救われているんだよ」
 そうなのかもしれない。いやそうなんだと思う。

人間、正気ではない部分(それを世間では異常と呼ぶが)
を自分の人格のもう一方に隠し持っていることで、随分生きていく上で楽に
なれる気がする。
もっと突き詰めて言えば、こうしてこの世に生きていられるのは、
正気ではない部分に依存できる自分への「甘え」があるからで、
厳しく美しくまともで生きよう!なんて思っていたら、「本当の」の狂気の世界に
行ってしまうか、「この世におさらば」しか残されていないように思う。



音楽に関する考え方の記述で、「知性」という言葉を使ったSという音響派や
テクノの評論家(なのかな?)がいたが、不用意な発言であるのは当然だが、
むしろSという人間が持っているエリート意識がプンプン匂って仕方がなかった。
Sは感性と知性を音楽を聴く際の両輪と考えているようだが、
言わしてもらうけどなぁ、お前、三上寛の“昭和の大飢饉予告編”を
聴いた事があるか?ねーだろーなー。
こういう歌詞だよ。面玉ひん剥いてよく読めよ。

『哲学だの芸術だなんて 恐ろしいもんだぜ
 表現だの創造だのヌケヌケ言ってやがる
 たかが言葉のオリンピックじゃねぇか
 たかがたかがでたかがじゃねぇか
 藤純子や高倉健を 芸術で語ったところで何になる』

自分をさぁ、一段高いところに置いて人を見下すように物を言っちゃいかんぜ。
かつての僕の友人にもそういうのがいたね。
彼の口癖は「それはですね〜こういうことですよ」だった。
知性のある奴は違うと思ったね。寸時に答えを出しちゃうんだから。
こちとら知性なんかどうでもよくて、おのれの理屈と感性だけで生きているから、
知性の方に引き寄せようとする磁力が100円磁石並みに弱い事を知ってるよ。
Sのサイトの日記を読んでいて腹が立った。こいつの文章は今後一切読まない。
読む価値ゼロ。



とにかく、Tim Berneの「Sciencefrictionlive」よ。これを聴かずに何を聴く?



あさま山荘事件の時、テレビには氷点下の寒さの中で
カップヌードルをひたすら頬張る機動隊員の姿が映し出されていた。
新聞や雑誌でも取り上げられたと記憶する。
それがカップヌードルの知名度が一般に飛躍的に拡がった理由だと
聞いた事がある。

日清のサイトを見ると、いろいろと世界へのメッセージが書かれていた。
バックには“タガタメ”が流れていたと思う。
カップヌードルのキャンペーンソングに“タガタメ”が採用されたことへの
違和感は先日書いたが、僕はやはり思うのだ。
“タガタメ”を“世界にひとつだけの花”と同じ感覚で捉えてしまう人々は
絶対にいると思うが、それが悔しい。
日清はそれなりに世界の事を考えているのだろうが、
もっと他のとっておきのキャンペーンソングに使って欲しかった、
と思う。











2004年04月27日(火) 長い髪の少女。墨田妖児「2004年4月の10曲」発表!

『もし君が北国の祭りを旅するなら
 風が重く国境に吹きつけるだろうが
 そこに住んでいる人によろしく伝えてくれ
 彼女は僕の恋人だったんだ

 見て教えてくれ 彼女が髪を長くたらしているか
 胸の方まで波うち流れているかどうか』

ボブ・ディラン“北国の少女” 作詞 ボブ・ディラン






『五番街へ行ったならば マリーの家へ行き
 どんなくらし しているのか
 見て来てほしい
 五番街で住んだ頃は 長い髪をしてた
 可愛いマリー 今はどうか
 しらせてほしい
 マリーという娘と 遠い昔にくらし
 悲しい思いをさせた それだけが気がかり』

ペドロ&カプリシャス“五番街のマリーへ” 作詞 阿久悠





『北の通りで ソバカスのある
 少女を見かけたなら
 声をかけてくれ
 
 君が寒さに ふるえていたら
 一枚きりの肩かけ 差し出すだろう

 今でも髪は 長いだろうか
 君も友だちなら 確かめてくれ』

鈴木茂 “ソバカスのある少女” 作詞 松本隆





『もしも誰か長崎へ 旅する事があったら
 ほんの少し通りすがりに
 寄り道して欲しい
 あの娘は今も あの喫茶店で
 ウェイトレスをしているかどうか
 のぞいて欲しい

 あの娘の長い髪は
 今も輪ゴムで止めてるかな』

加川良 “あの娘と長崎” 作詞 加川良



どの詞が先でどれがパクリ?という話ではない。
最後の加川良の作品だけが「片想い」の彼女を歌っているが
他はすべてかつての恋人を想う歌である。

おそらくこのようなシチュエーションで書かれた詞は
もっとたくさんあるだろう。
僕がこだわりたいのは、この4曲とも女性の髪の毛について
語っている点。
しかも全部、長い髪。
これは面白い符合だと思う。長い髪のほうが詞にしやすいのかも。
「彼女のショートヘアー」あるいは「彼女のウルフカット」
ではちょっとロマンチックではなくなる可能性が無きにしもあらず。

かつての自分の恋人のことを思い出した。
若き日、今から20年以上前の恋人だ。
彼女は残念ながらショートカットだった。原田知世風のカワイイ娘だった。
僕はロングよりショートの方が好きかもしれない、
なんていう話はどうでもよくて、
どんなに激しくののしりあいをした結果の別れでも、
時間は、それをほんのちょっとした言い争い程度に変質させてしまう。
(とも限らないが(笑))
もうちょっと優しくしてあげればよかったかな?とも思う。
それが出来ないのが若さだが。

と、ここまで書いていて、ふと我に返った。
彼女は今はもう立派な中年なんだ・・・。
三段腹のオバサンかもしれない・・・・。
中学生くらいの万引きするクソガキの母親かもしれない・・・・。
仕事先の嫌われパートかもしれない・・・・。
ネガティブな想像しか浮かんでこない。
どうしたのだ?墨田。

い、いかん・・・若き日の顔まで思い出せなくなってしまっている。
原田知世の顔しか浮かんでこない。
確かに似ていたが、あんなに綺麗ではない。
ちょっと知世ちゃんをブサイクにしてみようと思ったが
出来なかった。
ぼ、僕の青春時代に一番多くのキスをした娘の・・・・
唇も思い出せない。
おっぱいしか覚えていない。

返せ〜!!!!!俺の青春を!!!!!



'・'゜☆*..☆ *★ *☆ ’・’゜☆*..☆ *★ *☆ 




付録1【墨田妖児〜2004年4月の10曲】


1 Ralph Towner / Oceanus (10:59)
2 くるり / ロックンロール(4:02)
3 キセル / 金星9号 (3:50)
4 スピッツ / 12月の雨の日 (3:20)
5 UA / そんな空には踊る馬 (4:26)
6 Rova / A Zebra on Your Roof (9:51)
7 電気グルーブ / 虹 (10:53)
8 WAS(NOT WAS) / Out Come The Freaks
  〜predominanty funk version〜(12:04)
9 Susie Ibarra&Mark Dresser / Tone Time(3:24)
10 小室等作曲 武満徹編曲 / 夕暮れに (1:42)


付録2【2004年4月のアルバムベスト5】


第1位 ミスター・チルドレン 「シフクノオト」
第2位 くるり 「アンテナ」
第3位 UA 「SUN」
第4位 JON CHRISTENSEN 「SELECTED RECORDINGS」
第5位 石川晶 vs ジミー竹内 「R&Bドラム天国」

※ 目下、第5位に夢中。ほとんどのめりこみ状態。
  詳しい感想はいずれ書く。つもり。



やっぱ、今書いちゃおう。
このアルバムは1〜12までが石川晶とカウントバッファローズの演奏。
13〜24までがジャズドラマージミー竹内のセッション。
重要なのはカウントバッファローズの方だ。
さらに絞って言えば、ドラムスの石川晶と見事にからむ
寺川正興のエレキベースを聴くべき12曲である。

寺川正興、江藤勲、岡沢章、、、この3人のベーシストを僕は愛する。

和田アキ子の名曲“あの鐘を鳴らすのはあなた”の恐るべき
自己主張の強いベースはいったい誰なのか?というのが
僕のここ1年間の疑問になっているのだが、
RCAの専属ミュージシャンという説に傾きつつあったが、
ライブヴァージョンのまさしくRCAオーケストラのベースとは
明らかに違うのだ。
ということはやはりスタジオミュージシャンに違いない!と。
最初は岡沢だと思ったが、考えてみれば彼はあまりピックを使って
弾かない。次に江藤勲を思い浮かべた。
江藤がピックで弦をはじく時に発生する
キンキンという特有の音が“あの鐘〜”からはまったく聴こえてこない。

ということは、つまり残りの寺川なのか?
寺川と江藤のプレイスタイルは似ている。
ともに独特のシンコベイトする感覚を持っている。がしかし、寺川の方が
音に温もりがあるのだ。これはまちがいない。
江藤はもっとエキセントリックな音色だ。

で、ここでもう結論付ける。違うって!ど素人が!という人の意見には
素直に耳を貸すのでメールでも下さいな。

“あの鐘を鳴らすのはあなた”のベースは寺川正興だ。
ああ・・・すっきりした。

ちなみに、ジミー竹内セッションに(全曲ではないが)江藤勲が
参加しているように思う。
あのさー、こういうアルバムを出してくれるのは凄くありがたいんだけど、
できれば曲ごとのメンバークレジットをつけて欲しいな。
うんうん。。。江藤勲だこれは!


2004年04月26日(月) ミスチル「アトミック・ハート」。はっぴいえんどトリビュート。見ごたえのある新ドラマ「ホームドラマ」。堂本剛の主題歌も素晴らしい!

本日、ミスチルのアルバム「ATOMIC HEART」を購入。
って、おい!ミスチルマニアを自認してて持ってなかったのかよー?!
って、突っ込まれそうだが、持ってなかった・・・。
何故だろう?分からない。
ま、とにかく購入した。
「it’s a wonderful world」収録の名曲“渇いたKiss”と
非常に良く似たコードのヴォイシングとアレンジの“クラスメイト”に
桜井が当時すでに作曲フェチ(井上陽水命名)であったことを確認できた。

このアルバムで桜井の才能が一気に開花したのだろうが、
作曲に小林がからんでいたり、jenの曲があったりと、
まだ桜井の完全独走状態ではない。
おそらく、先輩サザンのやり方に倣っていたのだろう。
jen作曲の“AJIA”はいわゆる70年代風のロックによく見られたコード進行で、
出来は悪くは無いが、個性に乏しい。やはり桜井との差はかなり感じる。

平凡な曲は3曲あった。現在の全曲傑作が普通ではないのだろうが、
3曲がひどく多く感じられる。それだけ桜井は特別ということなんだが。
ドラムスに個性が感じられないのも、過渡期という感じがする。
最後の“OVER”には正直やられた。ちょっと今日は“OVER”
ばかり聴いている。裏声への持っていき方が見事だ。
サビのマイナー展開はよくあるパターンだが、
それでも新鮮に感じさせてしまうのは、桜井の歌唱力だと思う。
チューリップの90年代的展開か?




はっぴいえんどトリビュートアルバムの傑作「HAPPY END PARADE」
は、ぼくの愛聴盤だが、世の中に数多有る、
あこがれだけで参加したアーチストの工夫の無いトリビュート盤とは
決定的に違っていて、どの曲も原曲の本質に迫り、
しかもそのミュージシャンならではの工夫がなされていて素晴らしい。

全20曲。ここでベスト5を選んでみた。

第1位  スピッツ / 12月の雨の日
第2位  小西康陽 / はいからはくち
第3位  青山陽一 / 花いちもんめ
第4位  キセル / しんしんしん
第5位  くるり /あやか市の動物園


今後、望みたいトリビュート盤は(もちろん人選を厳しく行なう事を前提に)
『ブライアン・ウィルソン・トリビュート』
彼が音楽人生に幕を閉じた時、間違いなくいくつも発売されると思うが、
まだ元気なうちに「ジム・オルーク監修」で制作してもらいたい。

さて、“神のみぞ知る”は誰が歌うのか?
やはり、ポール・マッカートニーでしょう!
“キャロライン・ノー”は?エルビス・コステロ!
“素敵じゃないか”は?ミスチル!(ブライアンをリスペクトしてるか知らんが)
しかも日本語で。JENのドラムスのドン!で曲は始まる。
ではでは・・・・“サーフス・アップ”は??
う〜〜〜〜む・・考えてしまう・・・。

候補は、、、ロバート・ワイアット、ルーファス・ウェインライト、
レディオヘッド、フィオナ・アップル。
そのためだけに再結成したフリッパーズ・ギター。
もしくは、オザケンのソロで。声が出ない部分はオクターブ下げて歌う。




日本一才能のあるドラマ脚本家・山田太一の連続ドラマがゴールデン時間帯から
締め出されて随分経つ。大家であるためギャラを多く払わねばならないのと、
そこまでしてもそれほどの視聴率(というくだらない化け物)
が取れないのがその理由らしい。
今の若者(にかぎらず)は人間の心理を深くえぐるようなドラマを好まない。
さらには「家族」を描くドラマにもさほど興味を示さない。
リアリティのない恋愛もどきがもてはやされる。
かといって、セックスが赤裸々に描き出されるドラマもない。ようするに
現実感からずっと遠くに離れていってしまっているのだろう。

かつてのように連続ドラマを楽しみに観る事はなくなってしまった。
「ふぞろいの林檎たち」あたりが最後かもしれない。
先週から始まった堂本剛主演のTBS「ホームドラマ」は非常に面白い。
人気の高い野島伸司の一連のドラマのような狙ったいやらしさがない。
淡々としているが(僕はもっとストーリー展開のテンポが
遅くてもかまわないと思っている)、しかし、心から熱い何かが溢れ出してくる。
細部に注文をつければきりが無いが、それでも
ここまで優れた脚本と演出のドラマにはそうはお目にかかれないと思う。

先日も書いたが、堂本自身の作詞・作曲・歌唱による主題歌
“ORIGINAL COLOR”が素晴らしい。
彼のソロアルバムというものを聴いてみたい気がしてきた。
毎週金曜日の夜10時TBSだ。野球で延長する場合があるので、
録画する時は1時間半分セットしておこう。



今日のBGMは、電気グルーブの「オレンジ」と「A(エース)」。



2004年04月25日(日) 駄作!サザンオールスターズの“彩〜aja”

もう、1位になったのかな?
サザンオールスターズの新曲“彩〜aja”はどうしようもない駄作だ。
ここ数年の桑田の作品にはムラが見え始めている。
それでもまだ水準以上の作品を発表できるのは、それだけ
過去の遺産をもっているからにすぎず、単なる自分のものまね以上の
作品にそうしょっちゅうは出会えなくなった。
ここ数年でも本当にいいと思ったのは“TSUNAMI”と“東京”だけだ。
48歳になるのかな?桑田は。僕と同世代だ。
才能にも限度があるというものだ。今の桜井と比べるのは酷かもしれないが、
桜井は桑田のようにはならない気がする、予感だが。
天才肌の桑田だが、意外と表現のボキャは少ない。
勢いで書いてしまっている詞も多い。それはそれで楽しいのだろうが、
ある時期から僕自身が新鮮味を感じなくなってしまった。

それは桑田の話しかたにも通じる。
僕は彼のふざけた話し方が嫌いだ。音楽家としては尊敬できても
あのビート・たけし崩れ風はいただけない。
真面目に話すことをあえて拒否することのカッコよさを感じさせるのは
20代までだ。
40歳を過ぎたら、それなりに年とれよ、と言いたい。
だからコンサートのビデオを欲しいとも思わないし、あのライブの歌い方
には虫唾が走る瞬間がある。

誤解されると困るが、桑田を尊敬している。
好きな曲も多い。が、それは「ふぞろいの林檎」の頃の話だ。
これはちょっと言いすぎかな?(笑)
最近では、さっきも書いたが“東京”はぶっ飛んでると思った。
“TSUNAMI”は筒美京平にも三木たかしにも書ける。
ただ、桑田にも書けたという驚きは確かにあった。明らかに
レコード大賞を狙って書いたんだろうね。
売るための曲。後世に残すための曲。それはいいと思う。
“東京”があまり売れなかったことに、内心喜んでいた僕ではあった。

桑田の詞は耳から入るとさほど気にならないが、歌詞カードを読むと
少々、ありきたりの表現が多いように思う。
“彩”はその最たるものだ。本当に駄作。終わりかね?これで・・・。
21世紀のワイルド・ワンズになっちゃうのかね?



で、全然関係ないけど、
小泉に苦言を呈していた僕らの世代には馴染みの深い、
元・政治家のI・Eがヤクザの美人局に引っかかって、
16歳の女子高生を抱いて取調べを受けてるって本当?
どこかの大学の学長か何かだよね?
おいおい、淫行かよー。


2004年04月24日(土) 墨田妖児監修のミスチルの「ベストアルバム〜口笛〜」発売決定!んな訳ないか・・・。

僕も友人に倣って、ミスチルのベストアルバムを作ってみた。
CDーRなのにA面とB面がある。これは個人的にはかなり重要。
ベストアルバムの場合は常にLPを意識している。

20曲とりあえず選曲してそこから14曲に絞った。
(まるでプロデューサーみたいな発言(笑))

曲順には神経を使う。こういう冗談企画でも
僕はこの順番で曲を聴いたり、あるいはMDに録って実際に
流れを確認したりする。これは実現しない事への憧れ。趣味みたいなもの。

今回の選曲には満足している。
1曲目は何にしようか迷った。候補は3曲あった。
“HERO”“overture〜蘇生”“口笛”。

出だしのス〜〜っと入ってくる「あの感覚」で“HERO”が勝った。
“HERO”から“光の射す方へ”の流れは刺激的だ。
その熱を冷ます役割を“君が好き”が担っている。

“I’LL be”は桜井の叫びだ。僕をいつもたじろがせる。

“渇いたKiss”。詞も曲もホーンアレンジも総てが好きだが、
特にJENのドラムスと中川のベースに注目して欲しい。
ライブDVDでは、スタジオ盤よりさらにリズムセクションが
強調されている。桜井の作曲フェチ性(井上陽水曰く)が
顕著な曲。

“友と〜”はミスチルのリズムセクションの最高傑作ではないかと
思い選曲した。本当に上手いバンドだと思う。年々演奏に磨きが
かかっていくのが素晴らしい。
A面は感動的な“終わりなき旅”で、ひとまず大団円を迎える。
そのままB面にすぐには進まずに、
少なくとも30秒から1分間は時間を置いて欲しい。
A面の余韻を引きづったままでB面に進んでもらっては
困るのだ。






A面1曲目候補の“overture〜蘇生”はB面の冒頭を飾った。

実に素晴らしい滑り出しだ。
切なさを希望へと変化させるポジティブな躍動感は、
そのまま“口笛”の未来を見つめる男女の
背後に伸びた影を演出する太陽になる。
そこで“ファスナー”である。
このシニカルな曲が脳に新たな「男女関係の意味」を与える。

次の超がつく名曲で素直な感動を味わった後に、“Pink”でちょっと
桜井のアナザーサイドに旅してみよう。それはミスターチルドレンの
アナザーサイドでもあるのだ。
最後の2曲は、迷うことなく決まった。
ただし、“タガタメ”はこのヴァージョンでなくてはならない!
このことは、強調しておかねば。


『ミスター・チルドレン BEST ALBUM 〜口笛〜』選曲・墨田妖児


(A面)

1 HERO
2 光の射す方へ
3 君が好き
4 I’LL be
5 友とコーヒーと嘘と胃袋
6 渇いたkiss
7 終わりなき旅

(B面)

1 overture〜蘇生
2 口笛
3 ファスナー
4 Tomorrow Never knows
5 Pink
6 くるみ
7 タガタメ(2004.2.20 「NEWS 23」ヴァージョン)


2004年04月23日(金) 安易なカヴァーソングが多いと思わない??

中学校時代のA教諭の言葉。

『妖児、難しい本を読んだくらいで偉くなった気になるなよ。
世の中で一番えらいのは、学者でも政治家でもないんだぞ。
自然の理不尽さと闘いながら、朝から晩まで汗水流しているお百姓さんだ。』

これは、僕のちょっとばかり長い座右の銘になっている。
この言葉を、遠くの、かつての友人たちに捧げます。



湯水のごとく金を使える人間は別として、普通は限度というものがある。
しかし音楽を聴きたい、新しい音楽に出会いたいという欲求はつのるばかりだ。
そこでオリジナルCD‐Rの登場となる。
オリジナルで編集する楽しみとそれを他人に聴いてもらって
何かをみつけてもらう喜び。
100曲聴いて2〜3曲スゴイのに出会えればみっけもん。

アルバム志向の人には、バラ売りにしか見えないだろうが、
そんなに単純な世界ではない。曲順にも頭を使っているのだ。
それはもうファンタスティック・プラスチック・マシーン並みにだ。
曲順の落差を楽しむのもいい、曲順の妙を味わうのもいい、
ジャンルを越境していく快感に打ち震えるのもいい、
ジャンルにどっぷり浸かるのもいい。
すべて、OKなのだ。NGというものは存在しない。
だいたいがだ、NGなんてくだらないと思わんか?!
頭でっかちが考える事は、回りくどくていかん。
こちとら、スパーンと行ってバシっと決めるのよ。


ファンタスティック・プラスティック・マシーンが出たついでに。
ファンタスティック・プラスティック・マシーンこと
田中知之が選曲・ミックスしたコンピがある。
たまたま購入したのでこれ以外にもシリーズ化しているのかもしれないが
「sound concierge 401 “Do Not Disturb”」と
「sound concierge 402 “Four Kicks Adventure”」
の2枚。

これがなんとも面白い。小西を師匠と仰ぐ田中だから
相当数のこういうシリーズを作っているのだろう(CD化はされていなくても)。

チェット・ベイカーから気が付けば、いつのまにかハイラマズが立ち現れ、
アート・オブ・ノイズがかかったかと思えば藤原ひろし、
さらにはブラジルの至宝カルトーラからロバート・ワイアットを経て
ミッシェル・ペトルチアーニからムタンチスヘ。
最後はボビー・ウーマックからガトー・バルビエリで締める72分間の快楽。
「401」

「402」に至っては知らないものばかりで(笑)、楽しみのてんこ盛り状態。
こういうものを目指そうよ。みんな。



話題は変わるが、ラジオで女性シンガーのBirdが渚ゆうこの「京都慕情」を
歌っていた。ほぼ最悪の出来ではあったが、丁寧に歌っていたのは事実。
何がいけなかったかと言えば、
あまりにもBird自身の語法に無理に合わせようとしたために、
原曲の美しさが消えてしまったこと。

カヴァーというのは本当に難しい。成功率はかなり低いのではないかな?
以前、中尾ミエの最高傑作“片想い”を中森明菜がカヴァーしていたが、
感情過多の歌い方が原曲の女心の切なさをドロドロにしていた。
好きな曲だからカヴァーするという安易な姿勢が一般的なのは言うまでもないが、
もっと、その作品や作品を作った人間や作品が生まれた時代背景を
勉強しないと。

カヴァー自体には意味はあると思う。
もちろん中森が百恵をカヴァーしても何の意味はない。
意外なアーチストが意外な選曲で感動させる事に意味があるのだが、
さていかにすればそれが可能になるのか。
今までの成功例は方法論をもたず、偶然の産物である場合が多いような
気がする。

Aというアーチストの曲がかつてあったとする。
それを作った作詞家・作曲家・アレンジャーは、おそらくAを念頭に置いて
作ったにちがいない。
しかし、もしかしたら同時代のBというアーチストが歌っても
成功していたかもしれない。
ただそのときは「そのこと」に気付かなかっただけのことだ。
Bというアーチストと似た個性のCというアーチストが現代にいたとする。
そのCがAの曲を歌ったときが成功例なのではないだろうか。
ただしこのCとAの関係を見つけるのは至難の技。
ほとんど偶然に頼るしかないのが現状。

一番つまらないのは、Aと似た個性のDというアーチストが歌ったとき。
最悪なのが、何の関わり合いもないEというアーチストがしゃしゃり出た時。
実は一番多いのがこのパターンだと、僕は思う。
卑近な例を挙げれば、“贈る言葉”や“なごり雪”を急速テンポで歌った
バカガキども。原曲に特別の思い入れはないが、あのアレンジ以前の
破壊行為には蹴りを入れたくなった。


ちょっと考えてみた。
カヴァーで大成功したのってなんだろう?
石川ひとみの“まちぶせ”が最高傑作かな!原曲は三木聖子。
声のリズムの取り方と発声方法を変えただけで、
全くの別もんに生まれ変わった。これには作者のユーミンも驚いたのでは?
最近では、菅原洋一がカヴァーしたサザンの“TSUNAMI”にとどめを
刺すだろう。これはもう必聴盤でっせ!


2004年04月22日(木) ミスチル・チルドレンの最右翼は堂本剛だった事実。日清カップヌードル“タガタメ”ショック!

松浦あややのグリコプリッツの突っ張りCM。
クセになってます。
返す返すも「風信子」が惜しい。

先週からはじまった堂本剛主演の新ドラマ「ホームドラマ」で
堂本が作詞・作曲で主題歌を歌っているが、これが非常にいい。
ミスチル的とでも言えばいいのかな?意外な発見だ!
声もいいが、何よりも曲が優れている。
そういえば、堂本は以前、何かの番組で
「ミスチルさんにはいつも助けられてます」と語っていた。
明らかに曲作りにも影響が現れるだろう。
元々、声は好きだったが、曲の出来不出来に不満があった。
剛はいいが、光一はいまいちとかね(笑)
ドラマもなかなか面白そうなので、次回はゆっくり主題歌を聴いてみたい。
番組の最後に流れる。毎週金曜日の夜9時からTBS。


“タガタメ”がカップヌードルのCMソングになるのは本当らしい。
まず世の中から「食べられない人をなくすこと。イライラしないで
とにかくおなかを満たしてから考えようよ」というコンセプトだそう。
う〜^む。複雑。当然桜井も小林も絡んでの企画だろうが、
対象が、健康によくないと言われているカップ麺だからね。
とてもAPバンクが推奨するところの自然(環境)志向とは相容れないものだと
思うのだが、そのへんをどう考えているのだろうか?
あのカップだって燃やせば毒が発生するんでしょ?

「腹が減ってはいくさが出来ぬ」にならなければ・・・いいが。
僕は“タガタメ”はてっきり日本国の反省ソングになるものとばかり
思ってた。う〜む、ふたたび、複雑。



最近好きな歌詞の一節をいくつか載せてみたい。


『呼びかける声の優しさに
 愛が隠れている
 小さなほほえみにうずまいて友達と出会い
 悲しみの夜を明日へと目覚める
 答えを知らぬ君にできるのはただ
 明けていく青空に問いかけること』

詞 谷川俊太郎 曲・唄 小室等 




『あの丘の上 ゆれて染まる
 季節の変わり目を見つけ
 昨日の唄をひとり口ずさみ
 国道に立っている
 はるかな夢は あの森を抜け
 緑の風に溶けて 
 明日の唄が 南の街へ 
 連れてってくれる』

詞・曲・唄 加川 良




『晴海埠頭を船が出て行くと 君はずっと眺めていたよ
 そして過ぎて行く日々を ふみしめて僕らはゆく
 やがて僕らが過ごした時間や 呼びかわしあった名前など
 いつか遠くへ飛び去る 星屑の中のランデブー』

詞・曲・唄 小沢健二




『あの焦げだした夏に酔いしれ
 夢中で踊る若い輝きが懐かしい
 もうあなたの表情の輪郭もうすれて
 ぼくはぼくの岸辺で
 生きていくだけ・・・・それだけ・・・・』

詞 松本隆 曲・唄 大滝詠一 




『風まじりの 雪がすべる 浜辺に
 いなずまのような 波がとどろく
 あなたの好きな景色だわ 君は
 そうささやいて さみしそうに 目をそらす
 じょうだんは やめてくれ』

詞 松本隆 曲・唄 鈴木茂




『最後だと言い聞かせて
 最後だと言い聞かせて 
 涙よ 止まれ
 さいごに笑顔を
 覚えておくため』

詞・曲 こじまいづみ 唄 花・花






2004年04月21日(水) 最低国家の「自己責任」。石野卓球とPARDON KIMURAに目覚め、ECMと心中する。の?

日本という最低国家の地に落ちかけている評判を多少でも良くして来た
はずの連中に対して「自己責任」を追及することの恥かしさと、やりきれなさ。
世間は「自己責任」追及の方向に動いているようだ。
主体性のないこと甚だしい日本人にとっては付和雷同することが
居心地がいいのだろう。「税金の無駄遣い」「自己責任」「自業自得」
このような言葉が平気で会社の食堂で語られる現実に唖然とする。
この国は、ダメだ。
室井佑月というバカ作家が言っていた一言に腹が立つ。
「あのひとたち、まさかピースサインで帰ってこないでしょうね?」お前が死ね。



石野卓球の「位置」について全くわからない。
テクノに関しては完全な素人だ。
誰か教えて?ジャズでいえば誰?
石野卓球のソロアルバムを買ってきて聴いている。
これが実に良い。嫌いな音楽がある日急に好きになる事は
あるが、たった2日でこうも変わるとは、我ながら嬉しい(笑)

四つ打ちっていうんですか?こういうの。
気持ちイイすねー。
ミニマルミュージックに近い事はわかる。ライヒやグラスに近いんでしょうね。
メロディがまったく出てこないところに惹かれているのかな?
骨格だけの、それこそコンクリート剥き出しの音楽。
胸を熱くするわけでもなく、知性をくすぐる訳でもなく、
音楽に合わせて体操をするわけでもなく、言ってみればこれほど
ネガティブな音楽もないかもしれない。
でも言うじゃないですか。悲しいときには悲しい音楽を。
楽しい時には楽しい音楽を。
ネガティブな時にはネガティブな音楽を。何ていったらテクノファンに
怒られるかな。(笑)

調子にのって卓球と一緒にPARDON KIMURA の「SILLY WAKE」
も購入。ジャンル・・・分かりません。でも気持ちいいっす。
UAのアルバムに参加していた外山明がドラムスを叩いているが、これが実に
いい音!みたらドラムストラックのみミキシングがZAKだった。な〜るほど。
いい音のはずだ。
ここでいう「いい音」とは当然だが綺麗な音という意味ではない。
分かってるよね?

で、パードン・木村っていったい誰?なんでこんなもの買ったの?
大正解よ。
テクノ・・じゃないよね?「気持ちいい音」っていうジャンルが若者文化には
生まれつつあるのかな?オジサンは知らなんだ。
最後の曲で菊地成孔がインチキ無限音階風バックで8分間のサックスソロを
吹いているが、参った。最高!
ソロのあとの鳥の鳴き声の爽やかな事といったら・・もう。



いっぱしのドラマー通をきどっていた僕だが、
ヨン・クリステンセンを真面目に聴いた事がなかった。
これには赤面のいたりである。
例の「:rarum」シリーズでその才能の一部を垣間見させてもらったが、
ちょっとしたカルチャーショックだった。
そもそもECMというレーベルにかつてのプログレ仲間が一斉に
流れていったため、僕はモダンジャズの道に入った経緯がある。
つまり、ECMだけは必要が無い限りはあえて聴く事はしない、と
心に誓っていたのである。
ディジョネットやダラー・ブランド、AEC、カーラ・ブレイ
などは仕方がないからECMで聴いたが、
他には「ケルンコンサート」くらいしか聴いた事がないかもしれない。

当然、ヨン・クリステンセンもエバーハルト・ウェーヴァーもボボ・ステンソンも
トーマス・スタンコも名前しか知らなかった。
ある程度ジャズやロックを聴いてきて、そろそろ聴くものがなくなってきたかな?
と思ったときに現れたECM!これは僕には朗報だ、
しかも親しい友人がコレクターときている。
聴くべきものは山ほどある。
しかし、ヨン・クリステンセンの:raraumシリーズ
だけでもずっと聴けちゃうかも(笑)
面白すぎ。凄すぎ。美しすぎ。


さてと、また卓球を楽しむかな。


2004年04月20日(火) 眠る前の雑な文。

開放された人質に小泉は「自覚を持って欲しい」と言った。
その言葉はそのまま、あんたに返すよ。

石原慎太郎は辞書で「自業自得」の意味を調べた方がいい。
ほんと、あのひとは頭悪いね。

才能が無いのは分かっていたが、ナオタロの「生きとし生ける物」はあまりにも
ひどすぎて言葉がない。さだまさし原作のドラマの主題歌とか?
ナオタロとさだ、似てるわな。

絵本を出した恥知らずの野村夫人。横に付き添う恥知らずの野村夫人の夫。
自伝小説で直木賞を狙うとか?直木賞なんていうくだらない賞は
野村夫人に相応しいかも。ちなみに芥川賞もくだらない。

MOONDOGは16歳の時に手の中の爆薬が爆発して失明したそうだ。
彼の80数年の生涯に残されたアルバムは数多い。
全部、聴きたい。聴きたい。聴きたい。

マーク・ラパポートを信用して「Susie Ibarra & Mark Dresser / 
TONE TIME」を購入。正解。ドラム・パーカッションフェチを勃起させる音楽。
僕はマークのコントラバスよりもスージーちゃんに反応してしまった。

事務所でコピーをしている横でアルバイトの面接が行なわれていた。
「うちは規定労働時間を超えても残業はつきませんよ」
「はい・・・。」



今日のBGMは高田渡1976年の傑作。「fishin’ on sunday」
すごいヴォーカリストだわ。ヴァン・ダイク・パークスが1曲参加の
アメリカ録音。細野晴臣がプロデュース。この人もたいした方だ。

明日のBGMも決まっている。
ASA−CHANG&巡礼の「つぎねぷ」。


2004年04月19日(月) フォーク・イナフのアルバム「BLUES」はとんでもない見っけもん!

一日中、はっぴいえんど、大滝のソロ、細野のソロ、鈴木のソロを
聴いていた。やはりこの一派はすごいね。
気に入った順位。今日現在。

第1位 鈴木茂 / バンドワゴン
第2位 細野晴臣 / 泰安洋行
第3位 はっぴいえんど / HAPPY END
第4位 大滝詠一 / EACH TIME
第5位 はっぴいえんど / 風街ろまん



MASAYAが主宰するホーム・オブ・ハートは明らかに児童虐待だ。
そこの社長をつとめる、元・XジャパンのTOSHIは明らかに洗脳された
(あるいは洗脳する側)の不気味な笑みを浮かべている。
そのTOSHIのXジャパン時代の稚拙な歌をこよなく愛していた小泉。
もう、なんだかなぁ・・ってな感じですわ。

こういうわけの分からない団体が日本にはやたらとある。
日々、常識では理解できない事が行なわれているのだろう。
常に犠牲になるのは子供たち。
そういえば先日は遂におばあちゃんが孫まで刺したな。
理由はいろいろあるんだろうが。21世紀は始まったばかりなのに、
地球にとっての世紀末が刻々と近づいているような気がする。

時々、思う。子供がいなくてよかった、と。女房もいないが・・。


「シフクノオト」の売上げがすごいらしい。
明日から、過去のアルバムの聴き返し週間がはじまる。個人的に。
愛着度では「it’a waonderful world」
衝撃度では「深海」
楽曲の完成度の高さでは「Q」
ロックを最高に感じさせるのは「DISCOVERRY」
瞑想する時は「α波オルゴール・ミスチルコレクション」
(友人が焼いてくれたCD‐Rに収められていた“HERO”のオルゴールヴァージョンに
触発されて買ったが、バカにはできない。作曲家としての桜井の才能が良く分かる)


現在欲しいのは、ソニンのビデオクリップ集のDVD。
新しいMDウォークマン。
新しいパソコン。
CDは数知れず。彼女は欲しくない。煩わしい。音楽を聴く時間を奪われるのが嫌だ。
そういえば昔女の子と付き合っているときも、僕の部屋に連れ込み、音楽を
大音量でかけていた。楽しくなかっただろうなぁ・・・彼女(笑)
どこかに出かけるとレコード屋の中で
平気で一時間も待たせていた。
僕とは全く音楽の趣味が違っていたので、
購入したレコードに関する楽しいお話の時間など存在しなかった。
はやく、彼女とバイバイして家に帰ってレコードを聴きたいと思うことも
多かった。何という自分本位(笑)
当時彼女はメシアンのピアノを弾いていた(ピアノ弾きのはしくれ)。
僕は、ニューヨーク・パンクに夢中になっていた。接点はなし。
その後、僕もメシアンの信奉者になったが、もう彼女はいなかった・・・。
今頃彼女はどこで何をしているんだろう。年齢は・・・おお!うッ!45歳!!
オバハンだ・・・・・。若き日の彼女しか思い浮かばない。腹とか二段や三段に
なっているのかなぁ・・・・?


今夜のBGMはブッゲ・ヴェッセルトフトの「フィルミング」
(まぎれもない夜の音楽!)とフォーク・イナフの「BLUES」。
(すごい見っけもん!実は見切りをつけたはずの
ミュージック・マガジンの採点満点を信用した主体性のない僕(笑)。
演奏内容もさることながら、録音のカッコよさは特筆すべき!
マガジンにも書いてあったが、かなりのトラックを使用していると僕も感じた。
スリーピースバンドだが、ギターがいいねぇ!今年の10枚に現時点で入っている。)




2004年04月17日(土) テクノかよ〜・・・

感動してんだか何だか分からんが、
さっきから2枚組アルバム「WIRE03 COMPILATION」をずっと聴いている。
いわゆるテクノのオムニバスだが、何かを考えるのが面倒臭くて
あえてこういう音楽を選んで聴いている気がする。不純な動機。
仕事帰りにFM東京のテクノ特集をよく聴くが、
妙に落ち着く。ダラっとする。やはり思考を緩慢にさせる音楽だと思う。
これを毎日聴いていたら、どうなるのだろう?
他人とのコミュニケーションは取れなくならないのだろうか?
余計な心配か?そもそも僕自身が今、聴いているのだから。
しかし、どこが、何が面白いんだろう?もう一時間以上聴いているが
さっぱりわからん。2時間くらい聴くと、答えが見えてくるのかな?
それともバカになっているのか。(笑)
でも・・・DAFとKAGAMIはすごいな。素人なりの感想だが。
アルバム欲しくなった。


で、2枚目のジェフ・ミルズあたりから、だんだん良くなってきた。
この感覚はフリージャズを聞きつづけた時の感覚に
似ているような気がしないでもない。
おいおい、今度は僕はこの世界かよ〜〜!勘弁してよ。
金、ねーーよ。


2004年04月16日(金) くるりのアルバム「アンテナ」の1曲目“グッドモーニング”

別冊カドカワ「ミスチル特集号」の小貫信昭の記事『遠のく節』。
『トオノクフシ』。逆に読めば『シフクノオト』。
やりぃ〜、ってな感じだが、内容はいまいちだった。(笑)
桜井節から遠のく、という意味なのだが、
独自の「節」を持たない日本の大御所職業作曲家・筒美京平を桜井が
どれほどリスペクトしているかという点に言及していれば
合格点を与えられたと思う。
桜井が桜井節から遠のけば遠のくほど、彼の未来は拓けていく。

現時点での僕の「至福の音」は“Pink〜奇妙な夢” “タガタメ” “HERO”。



くるりの「アンテナ」の1曲目。“グッドモーニング”。

『夜行バスは新宿へ向かう
 眠気とともに灯りは消えていく 君の腕枕で眠る
 夜行バスは新宿に着いた 予定より30分早く
 冬の真夜中のようさ

 白い息は道標にもなりゃしない
 やけに広い横断歩道 手を引きわたる
 何処へ向かう

 早朝喫茶は夜の香り
 男女は音楽の話 女のほうが趣味がいいね
 早朝喫茶夜が明けて
 街を見下ろすコートの群れは色とりどり
 行き交う電車の渋滞

 君は眠る不安残るまなざしで
 僕の上着を枕にして 手があたたかい
 口づけをした

 夢は歩むここから始まる
 スクランブルは広がっていく 
 そこらじゅうに
 歩いていく
 歩いていく 』

あまりに素晴らしい詞と曲とヴォーカル、そしてアレンジと演奏に声も出ない。
これもまたもうひとつの「シフクノオト」だ。


エグベルト・ジスモンチの「:rarum」シリーズと
ミュージックマガジン誌で2ページを割いてマーク・ラパポート氏が
特集していた「WAS(NOT WAS)」「(THE WOODWORK)SQUEAKS」を購入。
「WAS(NOT WAS)」はリアルタイムで体験していたが、
今聴くとその音楽的情報量の多さにちょっとたじろぐ。
やはり年齢を重ねないと分からない音楽というものはあるのだな。
フランク・ザッパとの共通点を発見できた事が最大の収穫。

これから、部屋の電気を消してエグベルト・ジスモンチの世界に
酔いしれる。






2004年04月14日(水) かの香織。月刊カドカワ「ミスチル特集」を読む。MOONDOG。レジデンツ。高田渡。

やったッ!遂に池袋の中古屋で見つけた!
かの香織のアルバム「EXTRA BRIGHT」。
この日本の女性ポップス史上確実に5本の指に入る傑作が
なんとも悲しいことに(もちろんうれしい事に)350円でした。
100円割引中とかで250円・・・・!!
しかし、見つけたときはちょっと呆然とした。
ああ・・・・あったッ!!!ってな感じですわ(笑)
このアルバムがどれくらい「すごい」のかをここで説明する事はできない。
聴いてもらわねばダメなのだ。
1曲目「太陽の理由」、2曲目「空のアンテナ」、3曲目「青い地球はてのひら」。
このぶっ飛んだ3曲の流れの素晴らしさ!
3曲まとめて次のオリジナルCD‐R『にほんのうたぢから・にー』に入れるか?!
5曲目の「イン・ザ・ルーム」のサビでエクスタシーに達するあの感覚を味わう。
そしてラストナンバーの「ゼロになれ」・・・・。もう書けんぞ。嬉しすぎて。
作詞・作曲は全曲かの香織。アレンジは、屋敷豪太、
高浪敬太郎(元・ピチカート・ファイブ)、門倉聡、山内薫。
くどいようだが、250円だ!!!きゃは!


別冊カドカワの「ミスチル特集号」を買った。
でもって、全部読んだ。
メンバー自身のインタビューに関しては他雑誌でも紹介されているし、
特別新しい切り口のインタビューでもないので、まあ、こんなとこかな?
もちろんインタビューの内容には共感してる。
メンバーによる「シフクノオト」の全曲解説は、明らかに詰めが甘い。
もっとコアな内容にできるはずなのに、雑誌の性格上か、
ファンクラブの会報並みになっている(笑)

小田和正はちょっと反省(?)していた、のかな?
「俺もあのころはあんな風に考えていた・・・」とな。
しかし、桜井は小田の歳になってもそんな風にはならんと思うぞ。

ミュージシャンが選んだ「至福の曲」のコーナーは
こんなミュージシャンしか集まらんの?という感じですわ。
新たな発見はほとんど無し。
唯一、HEAT WAVEの山口洋が言った「日本語が理解できる自分に感謝する」
という表現は、気に入った。僕もそう思う。
よく思ったんもんだ。アメリカ人だったら、
ディランの歌詞を理解できるのに、ってね。

東儀秀樹がコメントする必然性ゼロ。自分の宣伝してどうする。
ヴァイオリニストの奥村愛がコメントする必然性ゼロ。ミスチルの曲を
クラシックでなんかやられちゃたまらん。せいぜいオルゴール止まり。

「男のミスチル・女のミスチル」コーナーで
社会学者・宮台真司が書いている事は彼のネットでも書かれてたが、
そうだ!と納得できる満足すべき内容。
それに対して女のミスチル側の漫画家の倉田真由美はお話になりません(笑)

小林武史のインタビューも小林武史論ももうひとつつまらない。
もっと、深いところに僕とか僕の友人は入ってしまっているわけね。
だから、こういう「モーニング娘。読本」とたいして変わらないものは
買うべきじゃないのかもね。

僕は自分の耳だけを信じちゃう。


MOONDOG(とはなにか?について書く気なし)の「
HONKING GEESE」の2拍子のズンタズンタズンタズンタ〜・・・・♪みたいな
よじれて奇形で、でもって健全なくらいズンタズンタなリズムの
音楽をどうしようも面白く感じる。
こういうのをさ、若い奴でも中年でもいいからさ、日本人もやってみなよ。
いや、もしかしたらインディーズあたりには、
そういうのをやってる連中もかなり低い確率だがいるかもしれない。
でもさ、メジャーの連中が一般大衆の好みや期待を無視して、
ディレクターやプロデューサーを説得して、
もちろん売上げ度外視(充分稼いでいるんだから)でやってみることに
意味があるんだよなぁ。
いつまでたっても日本からフランク・ザッパが出てこないジャン。
僕はずっとザッパやキャプテンビーフハートやムードッグのような
存在が現れるのを待っているんだよ。
生きているうちに何とかして欲しいもんだ。けどなぁ・・・
音楽界の状況は年々保守的になってるからね。
突然「気がふれちゃう」とか、そういう突発的事態でもないと無理かも。
(あえて「差別用語」を使うが)、
「キチガイ」になった時の山下達郎や大滝詠一や細野晴臣あたりなら
期待できそうだけど。


レジデンツ(とはなにか?について書く気はなし)の最高傑作は
間違いなく「ESKIMO」だ。
このインチキワールドミュージックは何かの儀式の音楽のように聞こえる。
1曲目の“セイウチ狩り”では(本物ではないだろうが)セイウチの声が入っている。
だから、どうなんだ?という世界だが、とにかくどの曲も楽しい。
この楽しさは、ワクワクではなく、フムフム→ナ〜ルホドに近い。
近々友人に貸して感想を聞く予定。ちなみに夜に電気を消して聴くのが
正しい使用方法。


高田渡(とはなにか?について書く気はなし)がいい。
ずっと言いつづけているが、最近ではドキュメンタリー映画も作られたそうだ。
来ているぞ!渡よ!次回の『にほんのうたぢから・にー』の冒頭は高田渡になるが、
このひとの歌は本当に強いと思う。
そう、声がいいんだな。こういう声に生まれたかった。
発声された瞬間からスピーカーで流れるまでに何の加工もされていない声。
何度も何度も言うが、最高傑作は「汽車が田舎を通るそのとき」だ。
ゆずは拓郎は聴いているが、高田渡は聴いていないと思う。
と、勝手に決め付けるのが昭和30年生れの特徴だ。許せよ。


2004年04月12日(月) UA「空の小屋」。キャロル・キング。ミスチル。モー娘。。

UAのライブアルバム「空の小屋」を聴いた。
噂の最終公演なのだろうか?CD‐Rに焼いてもらったものなので、
詳しい資料はないが、音だけでもう満足度100%である。
ジャズもロックもワールドミュージックもポップスも現代音楽もすべて
飲み込んでしまったUAの音世界。
バックミュージシャンが、その言葉どおりのバックのミュージシャンではなく、
一緒に音楽を作っていく共同体である事を強く感じる。
何もかもが素晴らしいが、ベースとパーカッシヴなドラムスにはやられた。
UAの発声方法の特異性と普遍性を同時に感じた。まさに、名盤!


友人がミスチルの「NOT FOUND」に再びハマっていると言う。
いきなり『僕はつい見えもしないものに頼って逃げる
      君はすぐ形で示して欲しいとごねる』ではじまる曲。
問題の核心を冒頭に持ってくる。
桜井にしかこういう詞はかけないな。そしてこういうメロディーもね。


アメリカの女流映画監督、ペニー・マーシャルの傑作「プリティ・リーグ」
の主題曲、キャロル・キングが歌う“ナウ・アンド・フォーエヴァー”のCD
が今すぐ欲しい。買おう買おうと思っていながら数年が経った。
天才作曲家としてその名を世界に轟かすキャロル・キングの
作品の中では軽快でメロディ重視の極めてポップな曲だが、
心に残って仕方がない。冒頭のメロディを聴くだけで涙が出そうになる。
今週中に手に入れよう!ちなみにペニー・マーシャルは僕のお気に入り。
代表作は「レナードの朝」。



2004年04月11日(日) 友人と会食。冬のソナタのバカバカしさ。ソニンの背中。

自分の女房を「奥さん」と呼ぶ大鶴義丹。最低の涙に悪酔いした方も多いのでは?
オヤジの唐十郎もそうだったが、
人前で簡単に泣けるその根性が気に入らん。っていうか、どうでもいい話題か(笑)
ちなみに自分の亭主を「旦那さん」と呼ぶ女性も多いが、
あれはおかしいからやめたほうがいい。


話題の「冬のソナタ」を見て3分でやめた。
なんだ?この個性の欠けらも無い主演男優は?
聞けば来日して大騒ぎになったそうじゃないか。
女子十二楽坊に群がる連中と同じじゃないの?
吹き替えはいいが、しっかり口の動きと日本語を合わせてくれよ。
素人じゃないんだからさ。


今夜は親しい友人と会食。
あっという間に時間が過ぎる。お互いをリスペクトしてるからこそ
ひとつひとつの言葉に意味を感じる。
たとえどんな下ネタであっても、無駄な時間を過ごしたと
思わせないところが、僕らの人徳(笑)。
二人が同時に導き出した結論は、聴きたい音楽が山ほどあり、
それに対して人生は短すぎる、という悲しい現実。
僕のオリジナル編集CD‐R第3弾『にほんのうたぢから・いち』
(4月5日の日記参照)
を渡す。我ながら傑作編集だと思う。
今、それを聴きながら書いているが、すでに感動している。
声の魅力に参ってしまった、のだ。

以下、友人への私信。
6曲目の一番の最初のAメロは、飯塚雅弓。
続くAメロは榎本温子。そしてサビ。
二番のAメロは山本麻里安。
サビは3人で歌ってます。
僕は榎本温子が最高だと思います。誰がお好きですか?


別の友人に、ソニンは背中が広すぎてブサイクだと言われた。
ちょっと、けっこう、かなりショック・・・・。
背中でブサイクと言われたら・・・勝負以前の問題だ。
それでも僕はソニンを愛すぞ。


今、テレビで桜の木を前にして、ナオタロが「さくら」を歌っている。
画面だけ見ている。
こいつは、嫌な顔をするねー。ったく。


テレビ画面に映る若き日のセーラー服姿の自分を
酔っ払って見ている杉田かおるの目が素敵だ。
ベビースターラーメンのCM。
着ぐるみで踊る、午後の紅茶のCMのあややも完璧。


2004年04月10日(土) “タガタメ”緊急シングルカット希望!!「シフクノオト」の曲順について意見。

小泉も福田も川口も他人事のような話し方をする。
言葉の発し方にはその人間の人格が如実に表れる。
いくら「最善を尽くす」と言ったところで、もう信用できない。


“タガタメ”1曲入りのシングルをミスチルと小林武史は
緊急発売すべきだ。街中にあの曲が流れた時、人々が
何かを考えるきっかけになると思える現在唯一の曲だからだ。
本当の気持ちを言えば、もっとはやく発売して欲しかった。
遅きに失した感は否めないが、それでも出すべきだ。
誰がために戦ったのだ・・・・?


話題を変えよう。
気持ちが落ち込んで仕方がない。

「シフクノオト」にほとんどのめりこんでいるが、
ただひとつ、曲順が気に入らない。

僕なら“くるみ”と“掌”を入れ替える。
“paddle”のあとは“くるみ”だろう。
“paddle”〜“掌”と続くと、いわゆる「音的」に(特にギターの音色)
ヘビーになり過ぎる。“paddle”の希望への疾走感の後には、
“くるみ”のアコーディオンが欲しくなる。
そして“掌”に続いて“花言葉”が流れてくるなんて素敵じゃないか。

さらに“血の管”は“Any”のあとに持ってくる。
あるいは“血の管”自体を省くという暴挙に出る。(笑)
“血の管”のエンディングのピアノは根音には戻らずに
宙空に浮いていく形で終わる。
その最後の音がすんなりと“空風の帰り道”に繋がらないのだ。
“pink”の幻想の後に“空風の帰り道”の切なさを持ってくるほうが
ずっとドラマチックになると考える。
“Any”から“血の管”へは自然に流れていく。
そしてそれが“天頂バス”のイントロになるのである。

もうひとつ、“タガタメ”の最後の最後、ピアノの低音部の残響が残るが、
少しはやく切れすぎる。もう少し、通奏低音のように続けて、
スっと“HERO”のイントロに入ると感動のレベルもグンとアップするのでは?

全曲素晴らしい作品ばかりだが、曲順にどこか新人バンドのような
無防備さが感じられる。
タイトルであれだけ逡巡したのだから、曲順ももう少し・・ってな感じですわ。

で、僕は自分で曲順を編集したものを聴いている。
騙されたと思って、一度試みて欲しい。
全然、こっちの方がいいから。

「シフクノオト」すみた編

1 言わせてみてぇもんだ
2 Paddle
3 くるみ
4 掌
5 花言葉
6 Pink
7 空風の帰り道
8 Any
9 血の管
10 天頂バス
11 タガタメ
12 HERO




何曲かで大好きなグレッチ風のギターの音色が聴こえていたが、
録音風景のDVDを見たら、田原がグレッチを弾いていた。
すばらしい選択だと思う。グレッチしかないでしょ。
若い連中もそういう部分からこだわっていって欲しい。


バンプの“天体観測”のマキシシングルを聴いていた。
21曲目に収録されているシークレットトラックが素敵だ。
曲名はおそらく“増川弘明”。
新マキシシングルの“アルエ”を買った。“天体観測”に似た構成の曲だ。
1stアルバムからのリマスタリング復刻だ。この曲を今出すことに
どういう意味があるのか、僕は詳しくない。
アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の登場人物・綾波レイに
インスパイヤーされた曲だそうだ。
“天体観測”のような才気はさほど感じない。ファンには申し訳ないが。
シークレットトラックの70年代風の四畳半フォークソングに笑った。
山本コータローとウィークエンドかと思った(笑)


2004年04月09日(金) イラクの日本人民間人拉致される

イラクで活動する民間支援団体の日本人3人が拉致された。
自衛隊のイラクからの撤退を交換条件に人質を解放すると言っている。
政府の対応次第では、処刑は100%あるだろう。
日本がやってきたこと、やってこなかったこと、それらの総ての
しわ寄せが一気にやってきた。
「人質救出を第一に考える」などという発言が、
どういう危険な意味を持っているのか政府関係者は分かっているのだろうか?
こういう事態は充分に予想された。それでも小泉は自衛隊を
「アメリカのため」に派遣した。
いますぐ撤退をすべきなのは、言うまでも無い。
小泉という人間の総てが今、日本中にあからさまになる。
少しでも人間のこころを持っていることを願う。
そして日本人は二度と小泉や福田や川口のような政治家に
この国の行く末を任せてはならない。
小泉とブッシュとブレアーが人質になればよかったんだ。
彼らが焼き殺されても何の痛みも感じない。
いつも犠牲になるのは善良な民間人や子供ばかりである。
こころから、本当にこころから3人の無事を祈るだけだ。


追記。

上記の日記を書いてから約20時間が経つ。
小泉は「自衛隊の撤退はない」と明言した。
たとえ人質が何らかの方法で救出されたとしても、
小泉はさきの発言の時点で「殺人者」になったのだ。
そのことを絶対に忘れてはならない。



2004年04月08日(木) 教師にセクハラされた長崎の女子児童の「直訴状」の意味。教師という生き物。世界のCMフェスティバルDVD購入!

ロリコン教師にセクハラを受けつづけた小学生が、
長崎県知事(長崎市長だったかもしれない)に直訴の手紙を書いた。
相当思いつめての行為である事は容易に推測できる。
知事(か、市長)は教育委員会と学校に調査を命じたが、
現場を目撃した児童がいないという理由で証拠不十分のまま問題を片付けた。
目撃した児童は複数存在すると言われている。
しかし、教育に携わる人間がその声に耳を貸さなかったのだ。
直訴という緊急避難に訴え出た少女の切実な願いに対して、
今後知事(か、市長)がどういう出かたをするのかは分からない。
問題をこのままうやむやにして終わらす可能性も大だろう。
そのうちこの教師が何か刑事罰を受けるような問題を起こした時、
初めて少女やその友達の証言が正しかった事が証明される。
しかし、そのことは「新たな被害者を生む」ということを意味している。

僕が小学生の頃、そういう教師がいた。生徒たちは親に訴えつづけていた。
しかし、誰も笑って耳を貸そうとはしなかった。今よりもずっと教師が
尊敬されている時代だったから仕方がないといえば仕方がないかも
しれない。
その教師はそれから数年後に、児童にに卑猥な行為をして
転職処分(なんという甘い懲罰)になった。いまでもあだ名を覚えている。
ここでは書けないが、野菜の名前だ。

子供らを被害者にしないために、まず考えなければ
いけないのは、「切実な声(耳には聞こえないこころの声の場合もある)に
耳を傾けること」だと思う。特に教育の現場に携わる人間は、それを絶対に
忘れてはいけない。

僕の12年間の学生生活の中で、耳を貸してくれた先生はたった一人だ。
Aという名のその先生は、登校拒否になりつつあった僕の訴えを
真剣に聴いてくれた。それからは、担任を離れてもことあるごとに
僕を気にかけてくれた。
事のついでに書かせてもらえば、中学3年の時の担任だった
教師Uは、僕の内申書に書いてはいけない事を書いた。
ある私立高校の面接で、聞かれるはずのない質問をされ、唖然とした。
健康面に関することだ。完治している病気の記述が内申書に
あったのだ。そう、あえてその教師は「嫌がらせ」で載せたのだ。
その教師とは確執があり、僕は嫌われていた。
その腹いせに内申書に病気の記述を書いたのだ。
面接で、「その病気は今は完治していますし、そんなことを書かれるのは
心外です」と言った。
それが理由で(テストはおそらく満点近かったと思う)その私立高校は落ちた。
かなりの確率でW大学に進学できる高校だった。
その話を両親にすると、我が母親(ロッカー73)は学校に乗り込み
担任教師にその件を聞き質した。
その時点では、当然だが卑劣な行為を認める発言はなかった。
しかし、翌日そのUが我が家にやってきた。
ただやってきてお茶を飲み、3時間も居間に座っていた。
何を喋る訳でもないが、僕にも両親にも「今回の事は御内分に・・」という
教師の思惑が見え見えだった。
それが両親の逆鱗に触れ、総てを学年主任に伝えた。おそらく学校側から
何らかのお咎めがあったのだろう。
卒業するまで、いや卒業したあとも道路ですれ違うと
そのUは逃げるように早足で去っていった。情けない奴だった。
Uの弟は僕らの世代では「誰もが知っている」男らしい有名人だったが、
兄貴は最悪の小心者だった。

そういう教師以前の教師が今は増えているらしい。
聖職者などという言葉はすでに死語であり、
公務員という言葉ももしかしたら死語かもしれない。
単なるサラリーマンと言った方が正確かも。
子供の未来がどうなろうと関係ない。給料さえもらえれば
それでいいのだ、という考えは蔓延していると思う。

長崎県知事(か、長崎市長)よ、少女の直訴を無駄にするなよ!
あんたは試されているのだよ!



夜、というか朝5時に寝て8時に起き、いきなり「シフクノオト」を通して聴く。
そのあとヴァージンメガストアーへ行って、後述するDVDを購入。
金欠も限界のスッカラカンになって、帰ってきて、また「シフクノオト」を
今度はスピーカーで大音量で聴き、むせび泣く。
ただ聴いているだけで幸せ。
宇多田一色だったCDショップの店内がミスチル一色になっていることに
なぜかムっとする僕であった(笑)
別に宇多田のファンではない。あまりに売ろうとする姿勢がもろ見えなので、
「音楽の内容より、商売かよ〜!」って、怒ってみても
商売なんだから仕方がないか。
ジャケットは過去最高に好きだ。
初回特典の録音風景のDVDは非常に興味深く鑑賞した。
“タガタメ”のアレンジが変わる瞬間を目撃できて嬉しかったな。
昨日は“Paddle”に勇気づけられたが、やはりこのアルバムの肝に
なっているのは“タガタメ”だ。
ニュース23のヴァージョンより迫力がある。JENのドラムスはただただ凄いの一言。
イントロがなくいきなり始まるアイデアは大正解だ。


さて、購入したDVDはジャン=クリスチャン・ブーヴィエ監修の
「世界のCMフェスティバル2002」VOL1からVOL4までの4枚。字幕つき。
VOL1・・・57分(80本収録)
VOL2・・・64分(84本収録)
VOL3・・・63分(76分収録)
VOL4・・・68分(98本収録)

まさに世界中の優れたテレビCMのオンパレードで、
アメリカ・イギリス・フランス・ドイツ・オランダ・ハンガリー・スペイン・
ポルトガル・デンマーク・中国・メキシコ・オーストラリア・イタリア・
ブラジル・エジプト・ベルギー・セネガル・ギアナ・タヒチ・コートディボアール・
カナダ・グアドループ・スイス・ロシア・チリ・トルコ・香港・南アフリカ・
レバノン・ルーマニア・クロアチア・スウェーデン・レバノン・アルゼンチン・
フィンランド・台湾・ギリシャ・イスラエル・ケベック・チェコ以上。。。

なぜか日本は含まれていない。DVD契約の関係だろう。
僕は結構テレビCMマニアで、かなり見ているほうだと思う。
当然評価も厳しく下す。(でもないか(笑)。好みがかなり出てる)

あらゆるテレビCMに興味がある。
ちなみに最近のお気に入りは、セブンイレブンの一連の最新CMの中の
「金額が777円になってラッキー!」の巻での女性店員の立ち姿のカワイサ。
「はじめて〜の〜♪アコーム♪」で
腰をくねらすオネエチャンにもグっときた。どこかの雑誌で脱いでいたらしいが、
見られなかった。


2004年04月07日(水) シフクノオト

「Paddle」とは櫂で舟を漕ぐこと。

『良い事があってこその笑顔じゃなくて
 笑顔でいりゃ 良い事あると思えたら
 それが良い事の序章です』  「Paddle」より

先日の日記で、僕は誰かに背中を押して欲しいと願っていると書いたが、
桜井和寿に押してもらった。ありがとう。


「シフクノオト」を2度続けて聴いた。
メロディーのちから、詞のちから、声のちから、そして音のちからを
当分信じていけそうだ。

おかしな話だが、何十回も聴いた“くるみ”で泣いてしまったよ。


数日後の追記。

Paddleとはサーフィン用語で、
手で腹ばいになって漕ぐということらしいです。


2004年04月06日(火) 大滝詠一「EACH TIME」のドラムスの音。ミスチル「シフクノオト」発売前夜!

大滝詠一の20thアニヴァーサリー・エディションの「EACH TIME」を
聴いていて、浜口庫之助との共通点を見つけてしまった(気がする)今日この頃の僕。
「ロンバケ」もこの「EACH TIME」もそうだが、たったひとつだけ気に入らないのは、
ドラムスの音。大滝の好みだと思うが、たとえば、上原裕、林立夫、
青山純という日本を代表するドラマーを使いながら、
みんな「同じ音」にしてしまっている意味が理解できなくて数十年になる。
どのドラムスも、山下達郎が録音する時の青山純の音に近いが、
このスネアーの音が苦手だ。特にこれでは林立夫や上原裕の特性を
生かしきれない気がする。
フィル・スペクターが個々の演奏家の個性をすべて剥ぎ取ったように
大滝もあえてそれを目指しているのかもしれない。
そういう意味でいうと、細野や鈴木茂よりもずっとプロであり、厳しい人だ。
副調整室で加工された音ではなく、スタジオでその時鳴っていた音を
一度でいいから聴いてみたい。
ただし、作曲家・アレンジャーとしての大滝の引出しの多さは半端ではない。
想像もつかないほどの音楽知識を総動員して、一見アメリカンでありながら、
その実、極めて日本的な加工品を作り出すその才能は、
筒美京平に非常に良く似ていると思う。さらにいえば、浜口庫之助にも。
なんていろいろ書いてみたが、“ペパーミント・ブルー”の魅力に抗えない僕は、
やはりこのアルバムを愛しているのだと思う。


今は6日の午前0時半だが、明日の今頃はミスチルの「シフクノオト」一色に
染まっている事だろう。少なくとも2回は続けて聴く。
1回目は予備知識なしに(といっても結構あるが(笑))通して聴く。
2回目は歌詞を見ながら聴く。その後に歌詞だけを読む。そして寝る。
朝起きて通して聴く。次に歌詞を見ながら聴く。その後歌詞だけ読む。
以下・・・そういう日々が続く。
極論すれば、人生の楽しみはミスチルしかない。
楽しみとは、「ワクワクする」ということである。
日々の暮らしにワクワクなどありえない。音楽にも感動はあるが、
ワクワク感は薄れている。
ワクワクとは、中学生の頃エロ本を近所のばあさんが
店番する本屋で買って、家に前かがみで飛んで帰るあのワクワクの事である。
ラジオで数曲聴き、その時の録音を数回聴きなおし、
アルバムのアウトラインは見えてきたが、楽しみなのはそれらの
曲が繋がってひとつのアルバムという形になっているその全貌が
目の前に現れるということだ。
あの曲のあとにこの曲がくる意味。
この曲のあとにその曲がくる意味。

今夜も“天頂バス”を聴いて寝る。
そのあとに続く“タガタメ”を想像しながら・・・。


2004年04月05日(月) オリジナルCD‐R第3弾「にほんのうたぢから・いち」制作発表。「はっぴいえんどBOX」続編。

オリジナルCD‐R sumita's selection 3  『にほんのうたぢから・いち』


オリジナルCD‐Rもいよいよ第3弾。タイトルはそのものずばり。
歌のちから。
今週中に完成だが、曲順も決まり、個人的にはかなりの力作と思っている。
選曲もそうだが、曲の流れというものが大切だ。
どの曲のあとにどれを持ってくるか。
ただ、ひとつだけ残念なのは録音された条件が違うため、
音のダイナミクスに差が出ること。中にはリミッターがかかったような
音もある。がしかし、それも時代を感じさせていいのでは?
1曲目には、何の迷いもなく東京Qチャンネルを持って来た。
では、ご堪能あれ。

ちなみに近日中に「にほんのうたぢから・にー」の選曲をはじめる。


1 東京Qチャンネル / 素直なままで恋をしようよ 
※ この大名曲を知っている人間に会った事がない・・・。
  曲・アレンジ・歌唱全てにおいて完璧なポップナンバー!
  大音量で聴いて欲しい。もし今発売されたら間違いなくヒットするだろう。
  CMソングの女王と言われた須藤まゆみと割田康彦のユニット。
  須藤は現在もCMソング、アニメソングの世界で活躍中。
  しかし、これほどのグループが葬り去られるのは忍びない。
  プロモーションされなかったことと、時代のニーズが違っていた事が
  不幸だった。
  
2 竹中直人 / つぼみ 
※ 大貫妙子が竹中に書き下ろしたナンバー。
  坊主頭の変質者的(笑)なイメージを見事に裏切るロマンチックで優しげな曲。
  子供に歌ってあげたい曲だ。鼻歌のように歌っているが心はこもっている。

3 中尾ミエ / 片想い
※ 中森明菜もカヴァーしたが、オリジナルには全く
  歯が立たなかった。曲の展開にもう少し何かがあっても
  良かったかとは思うが、この声が聴けるだけで満足しよう。

4 HI−POSI / かなしいことなんかじゃない 
※ 元祖ロリ声。好みなんだから恥じることなんかじゃない。
  曲調は懐かしのA&M調。見事にポップスになっている。

5 荒木一郎 / 僕は君と一緒にロックランドにいるのだ
※ 荒木一郎の語りの声の良さは有名。とにかく堪能してください。
  当時としては画期的なサイケデリックなナンバーだ。

6 飯塚雅弓・榎本温子・山本麻里安 / PURE BLUE
※ 声優史上、最も美しくハモった3人。飯塚・榎本・山本の順番で
  ソロをとるが、僕は圧倒的に榎本の声が好き。あなたは誰がお好き?

7 赤い鳥 / みちくさ
※ 山本潤子さんの声も素敵なのですが、
  この曲だけは村上秀一のドラムスの「声」と大村憲司のギターの「声」
  を聴いて欲しい。

8 南 沙織 / 哀しい妖精
※ 結局、アイドルといわれる存在で彼女以上に歌が上手い人は
  今後も現れないだろう。味わいも深く、表現力の幅も広い。
  もしも、歌手を続けていたらどんな存在になっていただろうか?
  チリチリ頭のカミさんになってしまった・・・・ショック。

9 かの香織 / 午前2時のエンジェル
※ かの香織も独特の歌い方で僕を魅了した。
  彼女は多くの名曲を作っているので選曲に迷う。
  作曲家として大成する気がしていたが、別の方向へと
  行ってしまったのが残念だ。僕はこういう切ない歌い方に実に弱い。

10 水原弘 / 君こそわが命
※ 日本一(!)の歌謡曲歌手。この人の死ほど残念な出来事は
  歌謡界にはなかった。生きていたら大御所中の大御所になって
  いただろう。めったにカラオケは歌わない僕だが、歌うとしたらこの曲。

11 鈴木祥子 / ときめきは涙に負けない
※ 女性シンガーソングライターの中ではいまいちその存在が輝かない人。
  素晴らしい才能がありながら、いわゆるセールスとしては開花しない。
  だから、好きだという部分もある。自分だけが好きならイイという
  屈折した感情。
  TBSの6時のニュースの後テーマだった曲なので、聞き覚えがある人も
  いるのでは?

12 ともさかりえ / 愛しい時
※ ともさかりえは金田一耕助の恋人ではない。(笑)
  上田知華が書いたこの曲で、ともさかは僕の中で永遠の存在になった。
  高野寛のアレンジが見事だ。今、もし松浦あややが歌えば100万枚売れると
  思う。

13 浜口庫之助 / 夜霧よ今夜もありがとう
※ もうほとんど僕の趣味の世界だ。石原裕次郎のオリジナルヴァージョンが
  聴けなくなるほどの出来。もちろん作詞・作曲はハマクラさんだが、
  ここまでうまく歌われると裕次郎も困るのでは?(笑)

14 夏川りみ / 海の彼方 
※ “涙そうそう”は素晴らしい。でもこの曲を選んだ。
  理由は声の伸びと力強さともうひとつ「輝き」。
  まさに海の彼方にまで響き渡る声だ。至宝。

15 前川清 / 雪列車 
※ 坂本龍一が書き下ろした傑作。前川清は現在の男性歌手の中では
  筆頭に挙げられる存在ではないだろうか?
  森進一も五木ひろしも北島三郎も抜いていると思う。
  そういえば甲斐よしひろがこの曲を昨年カヴァーしていたなー。

16 奇蹟の風 / 丹下桜
※ 僕に丹下ちゃんを語らせないでくれ・・・。止まらなくなるので。
  もう黙って聴いてくれ〜

17 菅原洋一 / TSUNAMI
※ 言うまでも無くサザンのあのTSUNAMIだ。
   ピアノ伴奏のみでしっとりと歌われる完璧なバラードに仕上がっている。
   当然このヴァージョンを桑田も聴いていると思うが、
   かなり嬉しかったのではないだろうか?あまりにも素晴らい歌唱だ。


☆*..☆ *★ *☆


本当にその音楽を必要としている人間の実数を知りたい。
浜崎ではだめ、宇多田でなくちゃ!という人間が260万人も
いるはずはない。(まあ、初回出荷枚数の話ですが、最終的には
この数字を上回る売上げになるでしょう。ベストがですよ!ベストが!)
流行つられ買いが半分の130万人。
残りの130万人のうち浜崎と甲乙つけがたい、と考えているのが
半分の65万人。ということは、熱烈なファンは65万人もいる計算に
なるのか?それでもすごい数字だ。しかし、生活費を切り詰めてまで
CDを購入せねば!と思っている人、つまり絶対信者の数を知りたい。

さて、ミスチルの新作は300万枚を突破するのは間違いないだろう。
宇多田と同じ事を考える。
多くの人にとっての「至福の音」であって欲しいと願う。
至福とは辞書でひくと、『この上ない幸福』とある。


はっぴいえんどBOXの続き。
前に書いた事とも重なるが、再確認したことをいくつか
箇条書きで。

1 細野晴臣のようなグルーヴ感をもったベーシストは、
  当時はゴールデンカップスの加部以外にはいなかったという
  証言。
  極めて優れた最上級のベーシストであると確信。
  YMOの細野しか知らないファンは正座して聴くべし。
  フェンダー・ジャズベースのプレイ、ここに極まれリ!
  といった感じだ。

2 作詞家として有名になった松本隆だが、彼を上手くないドラマーだと
  思っていた僕は反省した。上手くないのではなく、彼独特の
  「変わった」リズム感を持っていたのだ。それがはっぴいえんどの音楽を作る
大きな要素になっていることに今になって気付いた僕は、
  自分の耳にちょっと自信がなくなったりして(苦笑)

3 大名曲“12月の雨の日”のカウンターメロディを考え出したのが
  ギタリストの鈴木茂であったことをはじめて知る。
  他にも“夏なんです”の出だしのエレキのフレーズも鈴木の創作との事。
  才能あるなぁ〜!
  
4 大滝から細野への「バッファロー・スプリング・フィールドが分かった!」
  という電話をきっかけに大滝を正式メンバーとして迎えたはっぴいえんどが
結成されたという事実。「〇〇〇が分かった!!」ということは
  人生に何度かあるが、大滝も最初はバッファローが分からなかった。
  僕はバッファローが分かっていたが人生に何の変化も起きなかった(笑)

5 はっぴいえんどの前身バンド「ヴァレンタインブルー」の演奏が収録
  されているが、オリジナルのバッファロー・スプリング・フィールドより
  かっこいい!鈴木茂のギターはすでに凄い。


6 DISC7収録の1972年8月5日長崎市公会堂での「大震祭VOL3」の
  数曲と1972年5月6日大阪天王寺野外音楽堂での「春一番」の
  “びんぼう”がこの8枚組の肝になる部分。どちらも細野と鈴木の
  演奏が神がかっている。こういうグループがかつて存在していた奇跡に感謝。



ジム・オルークの「ユリイカ」、「インシグニフィカンス」、
ワンダーミンツの「マインド・イフ・ウィー・メイク・ラブ・トゥー・ユー」
を聴きながら、ポテチを食いダイエットコークを飲む。
休みの日のこういうダラ〜っとした瞬間が嬉しい。
本を読もうとすると眠くなる。暖房と疲れのせい。


今夜は友人に焼いてもらったUAの「空の小屋」で盛り上がる。
酒は完全にやめたので、紅茶を飲みながら。




2004年04月04日(日) ECMの:rarumシリーズ、ヨン・クリステンセンに感激。その他ジャズ、あるいはポチョンボ電子楽団。

東京ザヴィヌル・バッハの「COOL CLUSTER」と「VORGUE AFRICA」、
ECMのrarumシリーズのうち「ヨン・クリステンセン」「ポール・モーシャン」
「エバーハルト・ウェーヴァー」、計5枚を購入。
友人のT氏宅で聴いたのは数日前。楽しいひとときだった。
なにしろ、ECMを意識的に避けてモダン・ジャズ一本できてしまった僕なので、
T氏言うところの「今さらECM(笑)」のどれもが新鮮に聴こえる。
逆の現象が今、T氏に起きているが。モダンジャズを聴こうと思っているらしい(笑)。
ラルフ・タウナーの「SOLSTICE」収録の“oceanus”が
どれほど有名な曲かも知らない僕は、ヨン・クリステンセンのドラムスに
ぶちのめされた。
ほとんどジミー・コブにぶちのめされて以来の出来事だ。
僕はシンバルを細かく刻むタイプのドラム演奏に弱い。
というより、そこにこそドラムスの魅力があると信じている。
シンバルを「様々な音色」で刻み分ける技術をもった演奏家が
実際にいるのだから凄い。先のジミー・コブもそう。ロイ・ヘインズもそう。
ポール・モーシャンもそう。他にもいるだろう。
しかもその時、左手はスネアーでグルーヴを作り出す。右手の演奏を
煽るような形が望ましい。ヨン・クリステンセンはまさにその典型だった。
48にしてヨンに目覚める。遅いか・・?
T氏に焼いてもらったヤコブ・ヤングの新作もドラムスはヨン・クリステンセンだ。
しばらく、というより今後ずっと僕のヨン崇拝は続くだろう。生きてて良かった。

他にも素晴らしい演奏を焼いてもらった。
「ミッシェル・ドネダ&斉藤徹/春の旅」「バリー・ガイ他/mouth eating 
trees and related activities」「ポチョンボ!」
「ジョー・マネリ、マット・マネリ、ジョー・モリス/three men 
walking」「スージー・イバラ・トリオ
/radiance」「ムーンドッグ/honking geese」

北朝鮮のポチョンボ電子楽団には脱力した。
実際に演奏は上手い。上手すぎると言っても良い。
ギターなどはシャドーズ並みに上手いと思う。
しかしメイン楽器はどうみてもエレクトーン。まあ、電子には間違いないが。
というより電気では?
歌手が結構素敵だ。歌われている内容は将軍様賛歌だろうが、
意味が理解できないので助かる。部屋でかけながら、
演奏に勝手にアコースティック・ギターでセッションしている。
まさにアジアの融合。ってなんじゃ。
こうなったら、なんとしても律動体操のCD(というものがあるのなら)を入手したい。
ブラック・ワイドショーのDVDを買うしかないかな。
律動体操はやはり映像付でなければ意味無いか。
北朝鮮に何か政治的異変がおき、才能が世界に流出した時、
女子十二楽坊なんぞ目じゃない集団がドッカ〜ンと大挙して
日本にやってくるぞ。なにしろ彼らは離乳食のころから
音楽をやってるからな。オリジナリティは期待できないが、
そんなもの日本人は必要としていないみたいだから、充分に
商売できるぞ。ポチョンボ電子楽団のCD200万枚突破!なんて。
ほかにもすんげータイコを叩く子供や、ヴィブラフォンを超絶技巧で
演奏する少女とかいろいろいる。
北朝鮮を救うために芸術家が立ち上がれる機会がくることを祈る。


ゴマキが女子十二楽坊を誉めていた。死ねや。
超くだらないドラマ・映画で有名になった北村総一朗
はウザイ。自分のモノマネを自分でやっているのがみっともない。
だいたいバラエティーに出過ぎる役者にろくなのはいないな。
楽な仕事に走るなよ。おっさん達よ。

中島美嘉の新曲“seven”のジャケットがダサい。
どんな曲なんだろう。期待はしているが裏切られそうな気が・・・・。
それにひきかえ、くどいが、ミスチルのジャケットはすばらしい。

さらにくどいが(笑)、また「シフクノオト」の曲目を載せてしまった。

1.言わせてみてぇもんだ
2.PADDLE
3.掌
4.くるみ
5.花言葉
6.Pink〜奇妙な夢
7.血の管
8.空風の帰り道
9.Any
10.天頂バス
11.タガタメ
12.HERO

思うのだが、8曲目の「空風の帰り道」という名曲が
重要な存在になるような気が。単なる予感だ。


☆*..☆ *★ *☆


勇気はどうすれば生まれるのか?
誰かに背中を押されることは、時として必要なのではないか。
その誰かがどこにいるのか、教えて欲しい・・・。


2004年04月03日(土) ミスチル「オールナイト・ニッポン」に出演。付録『ロッカー73語録』より

ミスチル9年ぶりのオールナイト・ニッポン出演。
もちろん4月7日発売の「シフクノオト」のプロモーションを兼ねての
ものであるが、ちょっと意味の無い企画の部分も多かったような気も。
まあ、深夜放送とはこういうものではあるが。
なにしろ僕自身もオールナイト・ニッポンのテーマソングを聴くのは数十年ぶりなので、
なんとも懐かしかった。思えばずっとテーマソングが変わっていないとは
素晴らしい。

さて、ニューアルバムから数曲聴いてしまった。
詳しいことはきっと発売後に書くだろうから、ここでは一曲だけ。
“天頂バス”。
天頂と転調を引っ掛けている事は、すでに雑誌などで紹介済みだが、
しかし、ここまで転調に転調を繰り返し、曲の行方が一瞬わからなくなり
さらにその先にまた転調があるのにはちょっと感動。

この“天頂バス”と番組では紹介されなかった“タガタメ”
(ほんの一瞬かかった。ニュース23ヴァージョンに近かった気が・・。
だったら嬉しすぎ!)の2曲がアルバムの核になっているのは間違いないだろう。

せっかくの番組なのだから新曲をもっとかけて欲しかったが、
なぜか“くるみ”がかかった。
ところが、感動しちまった。ラジオから聴こえてくると涙腺が緩む。
これは本当の名曲だなぁ・・。

ああ・・あと4日。。。


・'゜☆。.:*:・'゜★゜


以前の日記にも登場したが、僕のおふくろは今年で74歳になる。
アマチュア俳人だ。息子の目から見ても、かなり優れた情景俳句を
書いていると思う。ときどき、読んで感動したりしてる。
「ロッカー73」がおふくろのあだ名だ。
もうすぐ「ロッカー74」になる。
この老人は50歳を過ぎた頃ロックに目覚め、以来たった一人でロックコンサートに
行ったりしてる。つい先日もショーケンのコンサートに行き、
いたく感動したようだ。

さてそんなおふくろだが、いい耳を持っている。
音楽の理論については無知だが、
本物と偽物を聞き分けることができる。
それも瞬時に聞き分ける。これには驚く。

身内ネタでお恥ずかしいが、めったにいない老人なので
ここに最近の発言をいくつか紹介させていただく。



「ナオタロは、何にも考えないで作詞しているね。そこらへんに
転がっている使い古された言葉をただ拾い集めて団子にしてるだけ。」
※ ナオタロと相田みつををとにかく嫌悪する。ほとんど罵倒といってよい。

「(キース・ジャレットのDVD鑑賞後)ジャズの素敵なところは
メンバー同士がお互いの演奏にニコっと笑顔で敬意を表するところね。」
※ ドラマーとベースが微笑みあうのが好きなようだ。リズムセクションには
  かなりうるさい。このDNAは僕に受け継がれている。

「(デレク・ベイリーの演奏を聴いて)にわとりが首を締められてる〜!
あはははははははは!!!!」
※ アルバムを聴き、畳に転がって笑っていた(大袈裟でなく)。
  しかし、笑いころげるというのは
  ベイリーに対する最高の賛辞だと思うのだが。

「つんく♂の曲って、どんどん展開していくし、楽しい。才能あるね。
ウキウキするよ。プロの仕事って感じがする。」
※ モーニング娘のシングルはすべて聴かせている。メンバーの名前は
  ひとりも知らない。

「(クレイジー・ケン・バンドのDVD鑑賞後)この人は、独特の雰囲気をもってるねー!胡散臭さがいいね。本物だね。曲も自分で作ってるの?すごいね。」
※ 一見胡散臭い本物を愛する。その逆を嫌悪する。

「(テレビの音楽番組を見て)こういう連中は恥かしくないのかね?
ミスチルとかの曲を聴いて、自分には才能がないや、仕事辞めようかな・・
って思わないのかね?結局ずうずうしいんだね。お金が稼げればいいのかね?
やだやだ。」
※ ELTをテレビで観て相当ご立腹だった。

「俳句も音楽も同じだと思うけど、一瞬の思いつきだけではダメなんだよ。
蓄えたものがなければ。その引出しの多さがたいせつで、そこから
一番適したものを瞬時に選び出す作業が難しいんだよ。
ようするに、引出しを増やしていくことが、勉強なんだ。
それを怠っているのが、今の若い人の俳句や音楽なんだよね。
ただし、推敲(すいこう)に推敲を重ねていく事で鮮度が失われる場合も
あるから、俳句は面白い。食べどきを選ぶ目を養っていかなくちゃね。
とにかく、修練しなさすぎだね、みんな。」
※ とにかく修練しないことを許せないようだ。

「小沢健二の良さ、今、完全に分かったよ!」
※ “流星ビバップ”を聴かせて。








2004年04月02日(金) 「はっぴいえんどBOX」を買う。書きたい事は山ほどあるが、そんな時間があったら聴いていたい。

やはり「はっぴいえんどBOX」を買ってしまった。
ほとんどは聴いた事があるものだが、
何というか「歴史」をこういう形でまとめておく必要性を感じる。
それから、メンバー自身が語ったインタビューが素晴らしい。
おお!そうだったのか!と頷くことも多かった。これは読み応えあり!

しかし、はっぴいえんどって一体なんだったんだろう。
素晴らしいスタジオ盤よりもライブの荒削りな演奏に
その答えがあるような気がする。つまり、演奏を磨きあげる事以上に、
演奏(音楽)をする行為そのものに彼らは
喜びを感じていたのではないだろうか?
今の音楽はまず磨く事から始める。磨きに磨き、さらにエンジニアが磨き
ツルツルののっぺらぼうのような音楽が誕生する。
それって、「音楽をする」という行為とは意味がちがうよね?
有り余る知識と音楽的素養を持ちながらも、
ライブでは破綻すれすれの危なっかしい演奏を続けるはっぴいえんど。
しかし、とてつもなくグルーヴしている。
スタジオ盤は聴けるが、ライブはどうもなぁ・・・というファンは今も存在するが、
これは全くの別物として評価すべき。
どちらも素晴らしい。
そして彼らの音楽を支えてきた、正に根幹にあるのが細野のベースプレイと
大瀧の作曲能力であることが、再再再・・・確認できた。

歴史を作り出す音楽家って、どうして出逢ってしまうのでしょう?
不思議だ。

「春一番コンサート」の“びんぼう”を聴いてぶっ飛ばない奴は、
日本語のロックを聴いちゃダメ!これは本当。


2004年04月01日(木) オリジナルCD‐R第2弾 「sumita’s selection 2」

第1弾『BRIAN WILSON』に続いてオリジナルCD-Rの
第2弾が完成した。

今回のテーマは、リズムと和声と旋律。そして音響。
つまりは音楽の総ての要素、というわけだ。
我ながら素晴らしい選曲だと思っている。
こういう自作のCD-Rは意外と自分では聴かない物だが、
僕はかなり何度も聴く。
制作する行為も好きだが、聴くのも好きなのだ。ある意味
マスターベーションかもね。

このリストを見て、興味を持ってもらえればいいな、と思う。
僕は何十年間も「こういうもの」から多くを学んできた気がする。


オリジナルCD-R 〜sumita’s selection 2〜

       『and birds are still・・・,』


1 the pop group / amnesty report (1979)
※ ポリフォニックなリズムのメルト・ダウン。
  このリズムの大胆なズレを脳で処理している時間はない。
  
2 can / halleluwah ( 1971)
※ ジャッキ・リーベツァイトのドラムスこそがCANなのだと確信できる演奏。
  トータスのジョン・マッケンタイヤーに最も影響を与えた男だと
勝手に信じている僕。

3 松村禎三 teizo matumura / 映画「tomorrow 明日」より(1988)
※ 映画では悲劇的なラストシーンに向かって静かに始まる。
映画を観た人間なら永遠に忘れられないメロディ。そして時を刻む音。
   
4 吉松隆 takashi yosimatu / And Birds Are Still・・・,Op72                                   (1998)
※ 非調性的な現代音楽の限界を知る吉松隆。
  僕が吉松を愛するのはそういう部分。
   
5 黛 敏郎 toshiro mayuzumi / 映画「赤線地帯」より (1956)
6 黛 敏郎 toshiro mayuzumi / 映画「気違い部落」より (1957)
※ 映画音楽を書く時の黛は、趣味の実験をしているようだ。
  どちらも映像は観たことがないが、音から想像させる力は物凄い。

7 菅野よう子 yoko kanno / 映画「tokyo.sora」より 
         medley 破片〜時速12キロのフリンジ
              〜彼女の温度〜ウィークエンド(2002)
※ 坂本真綾に永遠の“feel myself”をプレゼントした菅野よう子が
  最もストイックになったとき、こういう曲を書く、と勝手に信じている僕。
   
8 joe henry / flag (2003)
※ アルバム「tiny voices」の中で唯一ジム・ケルトナーがドラムスで
  参加した曲。
  その意味を理解できるか否か。ほとんどこれは神がかりなプレイだと思う。

9 charles ives : 答えのない質問 the unanswered question /
                 leonard bernstein(cond) NYP(1908)
※ 独り言のような音楽。迷いが頭の中を堂々めぐりしている時、 
  このような音楽を心の中で無意識に奏でているのかもしれない。

10 robert wyatt / sea song (1974)
※ ロバート・ワイアット自身による間奏のピアノ・プレイの「間」に、
  元・ドラマーである彼の天才を見た。

11 olivier messiaen : イエスの永遠性への賛歌
             eulogy to the eternity of jesus
“世の終わりのための四重奏曲”より 
              from “quartet for the end of time”
              gil shaham(vn),myung-whun chung(pf) (1941)
※ ブロック・コードのみのピアノがバックにつくヴァイオリンによる
歌曲とでも言えばいいか?
  転調につぐ転調で、音楽は次第にエーテル状になり空気の中に溶けていく。

12 tortoise / dot,eyes(2004)
※ ジャーマン・ロックそのものと言ってよい。カオスだ。
  トータスの真価は、そこにある。


響 一朗

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