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オトナの恋愛考
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2014年11月12日(水) 晩秋の箱根路

箱根は時々私たちの非日常を過ごすリゾートだけど
時にこの時期は必ずデートの場所になる。

先週末はひろが予約してくれた日帰り温泉の宿で過ごした。
少し早いランチを湖畔のベーカリーカフェで頂いて
それから仙石原をドライブしてから宿に着いた。

かなり古い観光地の温泉ホテルだったけど
部屋とディナーは老朽化した建物に不釣り合いなほど
綺麗で贅沢だったのでつかの間の逢瀬には十分だった。

「ごめんね、日本庭園が自慢の宿だと聞いたから
 もうちょっと気が利いた宿だと思ったけど。」

と、ひろがすまなそうに言ってくれたけど
私は彼と一緒ならどこでも楽しいのだから構わない。
それにこれはこれで楽しいサプライズ。
庭園でちょっとがっかり。
部屋でちょっと安心。
ディナーですごく感激。
そして帰りはナビの言う通りにひろが運転したら
それは幹線道路からかなり外れた山の中の道で
これも楽しいサプライズ。

温泉が自慢の宿だったらしいが
私たちはずっと部屋で寄り添って過ごした。
「ずっとこうしていたいよ」と
私の身体を離さないから私もよ、とそのまま
夕食を食べる以外の時間はずっと抱き合っていた。

ひろとの時間はいつもあっという間に過ぎる。
もう4年目だというのにまったく飽きない。それどころか
もっともっと好きになる。

「うさちゃんだけだよ、大好きって言ってくれるの」
「そうだよ、あなたの大事な家族は別にしてそれ以外で
 私が一番この世であなたのことをアイシテルと思うよ」
「家族はどうかな」「家族はあなたのことを必要としてるでしょ」
「たしかに。でもいなきゃ困るからだよね」「愛してるに決まってるでしょ」
「うさちゃんの前だとなんかすごく癒されるんだよ」
「普段はちゃんとしてるよね」「当たり前だよ、毎日しかめ面してる」
「私の前だけはこんなんだよね」「うん、すごく自分をさらけ出せるって感じ」
「甘えん坊の赤ちゃんみたい」

なんていうこんな会話ばかりで何時間でも一緒にいられる。
不思議だ。もう一度言うけど「恋人たちの会話に無駄なものはひとつもない」
なんてよく言ったものだ。何も意味もない会話でもすごく楽しい。

顔を合わせていると私はひろをからかってしまうけど
それは彼が大好きだから。ついつい安心して言いたいことを言ってしまう。

でもひろは私には過ぎた恋人である。人生の中で一番の存在だと思う。
もちろんお互いの家族の存在は次元の違う位置なのは当たり前。

「うさちゃんに出逢えて本当に良かった」

ひろのこの言葉で私はまた元気に日常に追われることが出来る。


夢うさぎ |MAIL

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