ウ タ こ と ば

ウ タ こ と ば

帰巣

2007年07月22日(日)

墨色の雲の間から漏れる
太陽の筋に息を呑む

不自然な物に囲まれて生きる自分にとって
本物の自然に 堪らなく平伏したくなるのは
運命的な衝動

私は自然?
私たちは自然?

帰るべき場所に帰れない

いつか交わって
ぐちゃぐちゃに混じって
ため息のように零れて 溶けて

私が私とわからないくらい
望むものと一つになれたら

それが多分、偽りのない自然

無題

2007年07月18日(水)

もしもこの世にひとりきりなら

大きな大きな空も

独り占めできる

くだらない一言で傷つくこともなく

くだらないプライドで傷つけることもない

赤信号で大手を振って歩いて

コンビニの中で座り込んで オニギリだって食べられる

ビルの間に沈む太陽に 大声で叫んでも

大通りの真ん中で 寝そべって雨に打たれても

誰にも非難されることもなく

私は傷つかないものになる


でもたぶん

夜がきて

オレンジ色の月が昇って

銀色の星がチラリチラリ光って

あんまり美しいものに出会うと

誰かに伝えたくなる


そのまま夜によっかかってると

街のはしっこが だんだん白くなって

やがて太陽が 全てを押し上げて

全てが朝にそまる


そんな時 

もしもこの世にひとりきりなら

ひとりになりたいって思ったことを

とてもとても後悔するだろう


皆がいて よかった

何かを伝えたい人たちに 出会えてよかった

いつか皆で手をつないで



太陽が昇る景色に 大きな声で 叫ぼう

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