Art-Hanaの日記

2005年06月28日(火) 鯉の滝のぼり

このところの気候は梅雨が明けないんか、この二三日はどんよりとした湿気の多いお天気が続いてるんで、なんか身体の調子がスカッとしない感がある。ちょっとこの前より日本の文様デザインの様の美、装飾美の図案美術の日本の芸術の装飾感覚・美の本質(装飾美術)を勉強してみているが、なかなかに歴史文化を通ってきて出来上がった文様は面白い。その中でも人々の「吉祥」を祈り作られ出来上がったものが沢山ある。これがまた美しくシルクロードを経て来たものを日本的にデザインされている。このところ、あまり、どんよりのお天気で気分も重たうなるんで、景気の良い爽やかな絵を描いてみたいと思い、日本の文様のなかから「鯉の滝のぼり」を描いてみて、「ちぎり絵アート」トップページにのせてみた。 日本の文様の「鯉の滝のぼり」というのは男の子には立身出世、女の子には裕福な結婚を願う親心からの文様で、男の子のきのもの文様には好んで描かれている。それから中国の説話では、黄河の上流に龍門という急な瀬があってここお超えられた魚は龍と化して天に昇って魚類の王となるという。才能が認められて最初の関門を登竜門というのはこんな理由からきているとのこと。鯉は生命力が強く、水から揚げても半日は生きている。男の子の端午の節句にも「鯉のぼり」を飾って成長を祝うのもここからきたものであるという。なかなかに日本の文様は「吉祥」の由来がいろいろあって面白いし、美術芸術として最高に美しく考え深いもんやなぁ〜と改めて思う。



2005年06月02日(木) もう、衣替え・・・か・と、

今日この頃、ほんと新緑の好いお天気やったが、先ほどの天気予報で明日あたりから雨模様になるらしい。もうそこに京都にも梅雨入りが来てるみたいで。六月一日は「衣替え」と。 毎日いろいろなニュースでこの所、世の中ますます複雑になて・・・と思う。が、自然を見ていると小さな変化でもやはり宇宙の秩序の偉大さを感じる。自然は大宇宙、人間の体内は小宇宙と云われているが、ほんとその通りで、生命活動は確実に大自然のリズムと一緒に動いているのが分かりる。心臓の鼓動、体内の血の流れの速度、受胎、出産の周期、女性の生理、等、人間の生命活動が自然と同じ一定のリズムで運行されてる。この自然の原理も大きく分けると、ちゃんと「陰陽」の相対の原理で出来ていることが分かる。たとえば、昼と夜があり一日、幸運と不運があり初めて「運命」が成り立つ。陰陽相対は「陰」が根本で草木であれば根で植物全体の生命力を宿す。「陽」はそれに対し活動とか発展、の意味するから、枝、葉は陽にあたる。この陽の働きがないと、どんな草木も活動することはできない。しかしこうして活動していくうちに衰え最後は生命を失っていく。(咲ききってぼつぼつ散りかける紫陽花の花を見つつふっと思うた)陽の行き先は死であるが、また逆に陰は根であるからまた生に向けて存在する。この両者のバランスがよくとれていると、その草木は長く生き延びることとなる。(来年この紫陽花、また見事に咲くかなぁ〜)健康も同じで陽の方にかたよると破滅し、陰の方にかたよりすぎると発展性がないので疲労がたまっていく。また「陽」は生「陰」は死ということとなり生物はこれが連続しているわけで、「一つ」のものとなる。(陽の方が良いといってもかたよると破滅するし、陰の方にかたよりすぎると、発展性がないから疲労がたまる)この世の中は時間と空間からで出来上がっているわけやから「陰陽」のバランスのよい生き方を心がけなければいけない訳・・・で、となるが、これが今の人間にはなかなかに難しい。玄関のお花を生けていて、ふっとまた思うた。それから「天地人」と云うのがある。上が天(北ともなる)、下が地(南ともなる)つまり空間を意味する。真ん中が人となる。(これは華道の基礎でもある)これが縦軸。横軸は右手が東(生)、左手が西(死・西方極楽浄土)にあたる。それから生きていくためには最低限なくてはならないものがある。それが「五行」というもので昔から日本で言われる「木(もく)火(か)土(ど)金(こん)水(すい)」で、「木」は草木・「火」は火・「土」は大地・「金」は石または岩・「水」は水分・のことをさしてます。この五つの要素で「相性」互いに助け合う働き・「相剋」互いに傷つけあう関係・があり、一つバランスが崩れると全体の調和を失うというものです。先日から日本の色彩・また文様というのをやってるが、その日本の色彩にこの古代中国からきた五行思想で、すべての色がそろったバランスの取れた色が作られているのに驚いた。「木」(東・春)は青・「火」(南・夏)は赤・「土」(中央、又は土用)黄・「金」(西・秋)は白・「水」(北・冬)黒・となる。これを日本の自然の変化に沿った色彩感性でいろいろな色彩を作っていって、いろいろな多彩な種類の色の日本の色名をつけている。はじめシロ、クロ、アカ、アオ、というのは色の名称ではなく状況を表す言葉やったそうで、シロ・クロは「昼と夜の区別光りと闇」から来たもので、アカ・アオ・のアはあそこ、そこ、ここ、からきた。近く光りが全体に届いてはっきり見える、あか・・・全体が見えている。遠くは届く光りが薄れ全体がぼんやりとする。あを・・・全体を覆う。という認識で使うていて色の名称ではなかったらしい。なかなかに日本古来からの色彩・文様というものはシルクロードからもきているものもあり歴史文化もわかり肌理細かく、面白く興味、奥深いなぁ、と。なんか、だらだら考えてる今日この頃・・・、で。






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