*未完成のお城*

2009年05月10日(日)  電池切れ。

走って
走って

走った

息が上がり
声も出ない

必死に
懸命に

毎日を過ごした
日々が過ぎた

躓きながら
転びながら

それでも必死に

立ち上がり
足を踏み出した

でも

でも

あたしの中の電池は
毎日ギリギリで

でも

でも

偽りながら
騙しながら
誤魔化しながら

ロボットのように
日々を過ごしていた

踏み外してばかりのレールの上を
綱渡りよりも危うい足取りで
目隠しをしたまま
耳を塞いだまま

こころの悲鳴にも
身体の悲鳴にも

耳を貸さずに
走っていた

けど

だけど

もう

最後の電池が切れた

瞼を開けた瞬間の
身体の重さが
こころに響いた

起き上がれない
立ち上がれない

歩けない

歩けない

がんばれない

走ってきた「普通の生活」という名のレールから
また
転がり落ちた

今は

ただ

ただ

またスタートラインに立つために
ひたすら身体とこころを休めるしかない

明日から
また
走り出すために

「普通の日々」を
走り出すために


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hinase