荒ぶる魂

2004年01月31日(土) ゼロワンUSAディファ大会 by ニキ

(レビュアー:ニキさん)

いよいよやってきました、ゼロワンUSA!
思えば去年のUSAは本当におもしろかった。
今回の大会でUSA興行は最後だなんてなんてもったいない・・・。


さて感想を。
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▼オープニングSPタッグマッチ W−1vsROH

○ J・Daniels(W−1)・Jonny Storm(W−1)
(10分10秒 ダイビング・ヘッドバット→片エビ固め)
“C.Street.Connection”Mace(ROH)×・Buffy(ROH)


ハードゲイのタッグだと言うからどんなのかと思いきや・・・。
なんか色んな意味でハードだったよ!
ジョニーって初めての選手かな?
顔がイルハンにそっくりだった。坊主じゃなくて髪を伸ばしてイルハンギミックで
売ったらどうだろうか。
神戸への入団が決まってタイムリーだし。

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▼第1試合 シングルマッチ
― 富豪2亀路
(南の島) 亀路到着せずスライド
Machinder “Z”
(Z研究所) ―

最初に入場してきたZを見てPさんが言った言葉。
「あら、顔を隠していると体はきれいね」

・・・ちょっとひどすぎますよ(笑)


次に亀路の音楽が流れたのに、いつまでたっても亀路は入場してこない。
ここでオッキーから「亀路はまだ会場に到着しておりません」とのアナウンス。
ビジョンでは国際展示場駅までからのシンペーちゃんの中継が。
どうやら亀さんはまだまだ会場に到着しないご様子。
すごくおかしくて大笑いしてしまった。

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▼第2試合 6人タッグマッチ
○ 高岩 竜一・佐々木 義人・浪口 修
(13分22秒 デスバレーボム→片エビ固め)
佐藤 耕平・バンビー×・黒毛 和牛太


浪口君が大活躍。
何度やられても立ち上がっていく浪口君に会場から大声援が。
エプロンサイドの義人が盛んに「自分で返せ!」とか「もっとキックしろ」とか
指示を出しているのをみて「義人も偉くなったもんだなあ」とホロリ。
(←ちょっと母親の心境)
高岩は義人に指示を出させて自分は引いていた感じ。
昔は高岩と義人が組んでる時はいつも高岩が大声で指示を出していたのにね。

すごくおもしろかったけど、これがUSAかと言われると違うような。
いつものゼロワンの試合でした。

あと和牛太が出ていたことは今感想を書くために試合結果を探していて
今気が付いた。
全く印象に残っていなかった・・・。

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▼第3試合 シングルマッチ UPWvs石油王
○ トム・ハワード(UPW)
(4分58秒 No.33→片エビ固め)
Prince Nana
(サウジアラビア) ×

入場時にナナが配った金貨、2枚ゲット!
1枚は同行者にあげて、もう1枚はどうしても抜けられない用事で泣く泣く
参戦を諦めたK氏へのお土産に。

トムはいつものようにかっこよかったけど・・・。
ゼロワンはもうちょっとトムにいいカードをあげて下さい!
扱いがひどすぎますよ!
最初に発表されたコリノ戦の方が見たかったな。

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▼第4試合 シングルマッチ NWAvsK2
× CW・アンダーソン(NWA)
(7分19秒 パワーボム)
サムライ・シロー(K2) ○

期待してた割にはイマイチだったなあ。
越中もっと仕事しろ。
これなら大阪でやったアンダーソンvs高岩の方が見たかった。

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▼第5試合 タッグマッチ 01U$AvsAAA
○ Mr.Otani(UK)・サル・ザ・マン(ヒラデルヒア)
(9分34秒 スクールボーイ)
ピンピネーラ(AAA)・チャーリー・マンソン(AAA)×


おかまレスラーのピンピネーラ、どっから見てもメキシコのおばさん。
普段もああなのかな?
実は妻子持ちだったら笑えるけど。

サルもオータニもピンピネーラに喰われてしまっていました。

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▼第6試合 NWA認定ユナイテッドナショナルヘビー級王座決定戦
ストラップデスマッチ方式
× スティーブ・コリノ(W−1)with コービー
(12分14秒 ロープ絞首刑によりレフェリーストップ)
Masa Tanaka(元ECW) ○


いつもとはベビーとヒールが入れ替わった試合。
時々乱入するコービーがめっちゃかわいい。
試合自体は以前のUSAの時の方がおもしろかったな。

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▼第7試合 01U$Aスペシャル 3−Keyダンス
「This is 01 USA」
× フランキー(TNA)
(9分44秒 スライスブレッドNo.2)
レオナルド・スパンキー(前WWE) ○

(もう1人は Lowki(W−1))


試合前の映像でロウキーが「俺はお前達がいない間ゼロワンを守ってきたんだ」
みたいなことを言っていたけれど、まさにそんなロウキーの誇りと自負が
現れた試合。
最終的にはスパンキーが勝ったけれど、1番目立ち、1番観客を沸かせたのは
やはりロウキー。

スパンキーはちょっと以前のキレがなくなってたかなあ。
日本で試合するのが久しぶりだからまだ勘を取り戻せていないだけかもしれないけど。

日高・東郷組がロウキー・スパンキー組との防衛戦を希望しているみたいだから
スパンキーにはその試合までに調子を取り戻してほしいな。
そしたらきっとすごい試合になるんだろうなあ。

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▼第8試合 スペシャルシングルマッチ
○ ハシフ・カーン(モンゴル・遊牧王)
(7分42秒 三角ロック)
マグマ・ザ・キラウェア(不明・元囚人) ×


ジンギスカンの音楽にのって久々登場のハシフ・カーン!
いやあ、おもしろいっす。
ハシフを封印しちゃうのはもったいないよ。おいしいキャラだもん。
まあ、橋本があんまりやりたくないんだろうけど。

マグマはせっかくこんな名前なんだからもうちょっとマグマ様っぽい仕草とか
してほしかったな〜。
でもすごく体が大きいし、動きもそんなににぶくないし、今後提起参戦していけば
大化けするかもしれない。
ちょっと注目してようっと。

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試合後、三田さんがリングにあがり、ハシフに勝利者賞(黒豚10頭と書いたカード)
を手渡しつつインタビュー。

最初は律儀にモンゴル人っぽく答えてた(と言っても「アサショーリュー」とか
だけど)ハシフがだんだん苦しくなってきて

「まだやるのか」
「ちょっと苦しい」

とか言うので大爆笑。


最後は「戻ってもいいでしょうか」と断りを入れてから橋本登場。
うーん、やっぱり最後の〆は橋本じゃないとなあ。
どうやらネイサンも帰ってくるようなので益々今後のゼロワンが楽しみ。

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▼総評

去年のUSAと比べるとパワーダウンした感は否めなかった。
でも去年のは「初めての驚き」がいっぱいだったからな〜。

今回の興行も私は十分以上に楽しみました。
USA興行がなくなってもW−1としての興行はぜひやってもらい



2004年01月25日(日) LLPW後楽園大会観戦記(辛口 by ニキ

(レビュアー:ニキさん)

久々にゼロワン以外の団体を観戦。
LLPWの試合を見るのは去年の夏以来?

よく考えればずいぶん間があいてしまっているのに、時間があいていることにすら
気が付いていなかった。
数年前は「プロレスを見る」=「LLPWを見る」で、こんなにLLに対する気持ちが
冷める時が来るなんて思っていなかった。

さて感想。

▼第1試合
○小河 VS ×レヴン 

小河、しばらく見ないうちにずいぶん太ったなあ。正月に餅を食べ過ぎたのでは。
すぐに息切れするし、とても今年成人式を迎えた人とは思えない。
レブンはなかなか動きがよかったけど・・・。


▼第2試合
○桑田 VS ×baby・M

baby・M、マスクをかぶるようになってからこの選手を生で見るのは初めて。
桑田相手に技が出せるか?と心配したけれど、全く問題なくどんどん回転技を出していた。
切れのあるいい動きで見ていて楽しい。

そう言えば、彼女が素顔でLLにいた頃は、毎回後楽園に来るたびに彼女の持ち技が
増えているのを見て喜んでたんだよなとしみじみ。
LLにとっては残念なことだけど、彼女はLLを離れて成功したのでしょう。


▼第3試合
○立野 VS ×青野 

記さんは新しいコスチュームで登場。
一方青野はいつものコスチュームだけど以前持っていたラダーは持ってきていなかった。
扱いきれないんだから持ってこなくて正解。
記さんが会場を盛り上げたけれど、青野はピリッとしないまま、割とあっさり
試合終了。

そして休憩。
どの試合も10分程度だったから、めちゃくちゃ進行が早い。
後楽園で全5試合っていうのはやっぱりお得感がなさすぎる。
そう思うのはゼロワンを見慣れてしまったせいかもしれないけれど・・・。
人数が少ないなら少ないなりに、1人2試合やるとか、最後にバトルロイヤルやるとか
企業努力しないとだめじゃないのかなあ。

でも平均年齢の高いLLでは1人2試合やれっていうのも酷かしら。


▼第4試合
○アイガー&沖野 VS ×ハーレー&納見

アイガーって初めて見たけれど、めちゃくちゃハジケてた。
沖野がやられているときに一緒に痛がったり、攻撃されるとそのままパタンって
倒れたり、場内大爆笑。
粉を吹いたり、顔を真っ白く塗ってたりするのは怨霊のパクリかもしれないけれど
おもしろかったから全然OK!
これまでイマイチハジケ切れてなかった○ちゃんがやっと・・・と思うと
感慨無量ですわ。


▼第5試合
LLPW認定タッグ選手権 ○神取&貴子 VS ×イーグル&A・コング

久しぶりの神取さん。
元気そうだし楽しそうだったからよかった。
貴子のコスチューム、ひらひらが全くついていないスポーツスタイルだったけれど
すごくかっこよかった。
彼女のデザイナーはいつもセンスあるな〜。

試合自体は何だか割とあっさり終わってしまったような印象。


▼試合後
神取さんが納見を呼び込んで「シングルでやろう」とマイク。
いいじゃん、いいじゃん、と思っていたのに、なぜか納見が
「納見と言えばブラックジョーカーでしょう」と言いだし、よくわからないマイク合戦開始。
神取さんもイーグルもあまりマイクうまくないから、一体何が言いたいんだか
さっぱりわからん。
私だけじゃなくて、会場のほとんどの観客もわからないようで、思い切りしらけた雰囲気。

結局ファンを置き去りのままにどうやら風間の復帰が決まった様子。


「あーあ」っていうガックリした気持ちと「やっぱりな」っていう
冷めた気持ちの入り交じって複雑。

実は、私が今回気が進まないながら後楽園に足を運んだのは
「風間後」の新生LLを見たかったから。
それなのに、もう風間復帰なんてことになるんじゃ、一気に萎える。
だいたい、去年の夏に引退して、その次の後楽園でもう復帰じゃあ
あまりにあまりじゃないですか?

いつかは復帰するだろうとも思っていたから「やっぱり」という気持ちでも
あるんだけど、それにしてももう少し時間あいてからだと思ってたからなあ。


いずれにせよ、今回の後楽園でLLに対する気持ちがよりいっそう冷めてしまったのは事実。
風間復帰が1日だけならその日だけ見に行かなければすむけれど、完全復帰するなら
よっぽどいいカードが組まれない限りもうLLを見に行くことはないでしょう。
風間劇場には去年の8月でほとほと懲りちゃったから。



2004年01月16日(金) 女子プロレス界の新しい波、新しい風

13日の日記で、
女子プロレスというジャンルは遠からず消滅するのではないかと
書いたばかりだけど、何だか新しい動きが出てきているみたい。
15日のSAMURAIテレビの生ゴンで
フリー選手のユニットM's Style発足の記者会見が流されていた。
詳しくはここで見てね。

うーん。

昨年、全女を退団した堀田とフリーの下田が中心となり
全女からの退団者、jd’からの退団者などを引き連れ、
アルシオンに乗り込む形でAtoZが旗揚げされた。
堀田が社長、発足後間もなく引退した下田がマネージャーという陣容。

私は、この時、もしかしてこれで女子プロレスが息を吹き返すきっかけに
なるかもしれない、と思った。
それは単純に、選手数が多く、層が厚い団体が一気に出来たわけだから
これなら「試合」をきっちり見せることができるんじゃないかと思ったのだ。
新人、若手、中堅、ベテラン、
飛び技や関節技を得意とするスリムな選手から
堀田のような(技も体重も)重量級の選手まで。
マスクウーマンもコミカルレスラーもビジュアル系も。
それに加えて下田がフロント専任になったこと。

私は神取さんのファンであり、
従ってLLに一番がんばってほしいと思ってはいるが
女子プロレスの状況はもうそんな団体ラブにこだわってはおられない。
とにかくどこかの団体が成功して、
女子プロレスというものを世間に発信してくれないと、
本当にやばい所まで来ていると思う。
だから、A2Zには期待していた。

だが、退団者が相次ぎ、選手の数が減ってくるにつれ、
試合そのものよりも、暴走社長などのギミックで引っ張るようになった。
(選手数が少ないとそういうものに頼らざるを得なくなるのは
LLでも目にするところ。)

非常に残念な気持ちでいたところにフリー選手ユニット結成のニュース。
リンク先のニュースにもあるように、
大向、吉田、AKINO、中西の4人が発起メンバー、
それにbaby−M(A改め)、元jd’の賀川照子、
元A2Z練習生の遠田が加わった形。
人数や選手の人気、知名度、技術レベル的には、
既存の団体とどっこいどっこいといったところか。
それぞれが自分のスタイルに合ったマットを選択しながら
2ヶ月に1回の自主興行をやっていく方針。

とりあえず私は、「その志や良し」と思う。
新日本の上井氏からの強力を取り付けてあったり、
(高山堂のマネジメントとの噂もあったり)するなど
打つ手はきちんと打ってあるあたりも、中々クレバーでいいと思う。

あとは、個としての選手と、集合体としてのユニットを
どうプロデュースしていくか。
しっかりしたビジョンを持って、
その役割をきっちり出来る人間がいるかどうかが
成否の分かれ目になるのでは?
(これが高山堂なのかもしれないが)

このユニットの発足で既存の団体は
多かれ少なかれダメージを受けるだろうが
それはもう仕方のないこと。
(真っ先に影響を受けるのは当然A2Zだろうけど)
女子プロレス界全体のことを思えば、
とにかくどこでもいいから成功してほしい、というのが私のスタンス。

補足しておくと、ここで書いた「女子プロレス界」には
ガイアは入ってません。
現在一人勝ち状態のガイアは、
このままマイペースで女子プロレスらしい女子プロレスを
続けていってほしい。
ガイアの勝因は、
ちゃんと戦略的に考えられるフロントがいることだろうと思う。

それにしても、「新しい波」「新しい風」というのは
未来志向で力強いフレーズだが、
これが合体して「波風」という熟語になると
とたんに意味が違ってしまうのよね・・・F^_^;



2004年01月13日(火) プロレスラーが格闘技戦をやることについて

2003年12月19日の全女駒沢体育館大会の模様をサムライTVで見た。
カードは全8試合でそのうちの下の5試合が格闘技戦だった。
  1.Strong Woman_1 総合格闘技ルール 5分2ラウンド
   水島なつみ VS HARI<GF2>
  2.Strong Woman_2 総合格闘技ルール 5分2ラウンド
   高橋裕美 VS 亜利弥<フリー>
  3.Strong Woman_3 キックボクシングルール 3分3ラウンド
   藤井巳幸 VS 小山田望<BUNGELING BAY>
  4.Strong Woman_4 総合格闘技ルール 5分3ラウンド
   Hikaru VS 薮下めぐみ<SOD>
  7.Strong Woman_5 総合格闘技ルール 5分3ラウンド
   前川久美子 VS 石原美和子<禅道会>
 
私が気になったのは、7試合目(格闘技戦ではメインの位置)で負けた
前川選手のこと。

試合後のバックステージでのインタビューを受ける顔が意気消沈して
暗かったのだ。敗れた後のリング上では平気そうに見えていたが、
インタビューを受けながら、流すその涙は本気の涙に見えた。。。
語弊のある言い方ではあるが、プロレスで負けて悔しがる顔や泣く顔とは
違っていて、見ていてつらかった。
何だか自分の存在そのものを否定されたような、
げっそりとしたexhaustedな顔だった。

前川選手については「性格が悪い」などの評判を聞くこともあるけれど、
私は好きでも嫌いでもない。中立・・・というよりは、知らない、
関心もない選手と言った方が正確だろう。
それでも、ああいう顔を見ると、
プロレスラーに安易に格闘技をさせたフロントに怒りが湧いてきた。

 どうしてプロレスラーに異種格闘技戦をやらせるの!?
 そんな試合をやらなきゃならない必然性がどこにあるの!?

私はプロレスも総合格闘技もあるいはムエタイとか柔道なども含めて
格闘技が好きだ。
だから、異種格闘技戦があるというなら大喜びで見る。
(だから、SAMURAIでこの番組にチャンネルを合わせたのだ)

だが、「異種格闘技戦」というのは、選手に異種格闘技戦をやりたいと
いう意思があり、それに対応する準備が出来ている場合に限って
成立するものではないか。
上記の5試合のうち、3、4、7試合は、とてもそのようなきちんとした
異種格闘技戦ではないように見えた。

プロレスと格闘技のファイトスタイルや技術が違うのは当然だが、
藤井・HIKARU・前川選手にはその違いを埋められるだけの練習の跡は
全く見られなかった。なすすべもなく敗れたという印象だった。

これは彼女たちを非難して言っているのではない。
彼女たちには、このような試合を拒否する権利も、また受けたとしても
準備をする時間も(更にはコーチも)与えられていなかっただろうことは
容易に推測できるからだ。

ここ数年、格闘技は“ブーム”からスポーツの一ジャンルとして
しっかり定着した。興行的にも経営的にもプロレスより成功を納めている。
だから不況にあえいでいる女子プロレスも格闘技に進出すれば
もう一度客を呼び戻せるかもという安易な考えで
フロントが企画したものだろうと思うのは偏見に過ぎるだろうか?

だが、世の中の流れが格闘技戦だから(もっと独断を込めていえば、
『そっちの方が儲かりそうだから』)と安易に異種格闘技戦を組むことは、
プロレスの価値を貶めてしまうことになるし、
ただでさえ減少傾向のファンを更に減らすことになるのではないか。

プロレスはむろん強さを追求するが、
同時にプロレスならではの難しさと楽しさもある。
それは「相手の技を受け」、「自分も相手も光らせる」ということ。
その上での勝敗だ。だからたとえ負けたとしても、自分も十分やったし、
また相手の良さを十分に引き出すことも出来たという満足感を
持つことができるだろう。
負けたからと言って選手としての価値を否定されることはない。
それがプロレスのスタイル。
彼女たちは自分たちのやっていることに誇りを持っているはずだと思う。

だが、そのようなスタイルでやってきた選手が格闘技ルールで戦って
負けた場合、そこには何も残らない。
ただ「負け」という結果が残るだけ。
その負けは彼女たちが今までやってきたことを否定することにつながるし、
また彼女たちの価値をも否定することになってしまいかねない。

私は格闘技戦も好きだけれど、この大会で見せられたものは
「私の見たいものとは違うよなあ」という感じがした。
プロレスラーが何の準備もせずに「無様に負ける」姿は痛々しいだけ。
観客の立場から見てでさえそうなのだから、
その姿の無残さを誰よりも知っていたのは
闘った本人たちだったのではないだろうか。
だからこそ、あの前川の涙だったのだろうと思う。
 
ぶっちゃけた話、私は遠からず女子プロレスというジャンルは
消滅すると思っているんだけど、
それでも現に女子プロレスラーとしてがんばっている選手たちがいる限りは
応援し続けたいと思っている。
今にも消えてしまいそうな女子プロレスの火を消さずにいたいと思うなら、
全女だけでなく各団体のフロントの皆さん、
プロレスを大事にしてください。
格闘技選手を育てるにも格闘技大会を開催するにも
プロレスとはまた違ったノウハウがあるでしょう。
もし本気で女子格闘技をやりたいのなら、
まずはそのノウハウから取り組んでください。
 
蛇足ながら・・・
(私はプロレスラーが異種格闘技戦をやること自体に反対しているのではない。
その意思も技術もない選手にやらせることに反対しているのである。
例えば、神取さんや堀田・藪下選手などのように一方でプロレスをやり、
一方で格闘技もやりたい、という選手がいるのは多いに喜ばしいと思うし、
応援もしている。
またここに書いたこととは矛盾して見えるかも知れないが、
女子プロレスが消滅した後に来るのは女子格闘技だろうと思っている。)

本当に蛇足だ・・・



2004年01月11日(日) 私が小川ファンになった理由

まあ、ナンです・・・私は小川直也をひいきにしてるわけです。
で、どこが好きなのか?って言われると、答えに困る。
多分、最初の出会いの印象が強烈でそれをずっと引っ張っている感じ。
だから、逆にいえば、出来上がったレスラー小川に出会ったのだったら
それほど好きにはならなかったかもしれない可能性が大。

そもそも小川びいきの原点は神取さんにあって
小川が柔道からプロレスへの転身だというのが大きかった。

1997/4/12 東京ドーム、小川29歳で橋本真也戦にてプロデビュー 劇的な勝利。
この後に、橋本とのIWGPベルトを賭けての再試合があって負けるんだけど
第1戦と第2戦の間に、週刊ファイトの見開き・カラーで神取さんとの対談があった。
もちろん2人とも柔道からの転身組という縁での対談。
神取さんの方が年も上だし、プロレス界での先輩でもあるし、
小川は初々しいというか(笑)、物言いもていねいで、
非常に好青年ぶりを発揮していた。

その頃の小川はこうでした。




その後、小川のプロレス入り第3試合目になる小川vsムタ戦を
名古屋ドームで見た。
これはたまたま名古屋に所用で行き、時間が余ったからで
小川の応援に行ったわけじゃないんだけど、小川を応援した。
でも、ムタが勝った、ムタ、かっこよかった。
この時はまだ小川は柔道着を着ていました。

その後は殆ど音信不通(笑)だったんだけど
やっぱ、あの1999年1月4日東京ドーム橋本真也戦の衝撃だよねー!

これが約2年ぶりに見る小川!



私はこの肉体改造にマイってしまったんです。
上の好青年小川から「レスラーは身体を見せるのも仕事のうち」という小川への変身。
この変身の過程に想像される彼の精神力、ストイックさ。
それが小川ファンになる第一のポイントでした。
これも最初から、筋肉の鎧を着た選手だったら、「あら、かっこいいわね」くらいで
済ませてたと思うんだけど、
事前、事後が強烈すぎました。
それに私もダイエットしたらこうなれるかも!と思えるじゃない(笑)
小川に私のダイエット後の姿を重ねて希望が湧いてきた(笑)
(小川お勧めのファスティングジュースをネットで購入したというのは秘密ですが)

それから小川の試合を注目して見るようになって・・・
当時は新日本マットで暴れてたわけですが
徹底的な外敵、ヒール、異端者、反逆児、反主流・・・
こういうのって全部私のストライクゾーンなんですよね〜(笑)
それに入場して来る時の眼光の鋭さ!

事前     



事後



この落差が人間として面白すぎて私好み。
落差といえば、以前、自分が引退にまで追い込んだ橋本を
今は兄とも慕い、ゼロワンに参戦しているというその落差も面白すぎる。

だが、レスラーとしてはまだまだ発展途上。
なまじ過去の実績と知名度があり、身体に恵まれて地力があるだけに
小川への(ファンからの)ハードルは高いものとなる。

小川はいまだに自分のファイトスタイルを模索している状態だと思う。
これからどう変化していくのか。
総合格闘技の方がプロレスの上位にあるというような風潮の中で
あえてプロレスを選んだひねくれ者の小川。
O型の私はマイペースB型の小川の成長をまったりと見ていきたい。
でも、小川の身体がゆるゆるになったら(特にお腹(笑))
多分好きじゃなくなるだろうな。

なーんて、自分のことは棚に上げてよく言うよ!


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