白い木蓮の花の下で  

    〜逝くときは白い木蓮の花の下で〜

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当日記は移転しました。下記で更新を続けています。
引越し先 白い木蓮の花の下で


2007年09月30日(日) 鯵祭り

昨夜は我が身をもって「焼肉を食べてオロナミンCを飲んだら陣痛が始まる」という都市伝説を実践してみた結果、都市伝説には何の根拠も無いということが実証された。そんな訳で今日もまた、大きなお腹を抱えて、ぼちぼち暮らしている。

陣痛は始まらなかったけれど、昨夜はしんどくて寝付けなかった。油ギッシュな物を食べて胃が草臥れてしまったのと、胎動が激しいのとで、気持ち悪いことこの上なし。明け方になってやっと眠ることが出来た。そんな訳で今日は朝から絶不調。雨も降っていることだし、こんな日は家事も手抜きしてのんびり過ごさせてもらううと思っていたら、お向かいさんが釣り立ての鯵を沢山持ってきてくれた。

私は基本的に魚好きだし、下手くそながら捌くことだって出来る。だけど、それは元気が有り余っている時の話であって、体調がイマイチな時に魚を捌くのはちょっとキツイ。ビニール袋を覗いてみたらば、煮たり焼いたり小さ過ぎで、丸ごと揚げて食べるには大き過ぎる、もっとも厄介なサイズの鯵がたくさん入っていた。

正直……鯵の3枚卸なんてしたくなかった。が、なま物なだけに放置する訳にはいかない。仕方が無いので奮起して、夫と2人で食べるには多過ぎる鯵を捌き、生姜の微塵切りと葱をたっぷり入れて、鯵の叩きを作り、小雨の降るなか夫と連れ立って半分を実家へデリバリー。鯵を見たときはウンザリしたけれど、シャキッっとするキッカケになったので、かえって良かったのかも知れない。

そんなこんなで今日は鯵祭り。鯵を捌くのだけで力尽きてしまったので、夕食は簡単に湯豆腐ってことで。新鮮な鯵の叩きと湯豆腐……日本酒好きの人にはたまらない組み合わせだと思う。今日は肌寒いことだし、湯豆腐の夕餉ってのも悪くない。

それにしても急に気温が下がると、しんどいなぁ。うっかりすると風邪を引いてしまいそう。出産まであと少しなのだし体調整えておかなくちゃなぁ……って事で今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年09月29日(土) 検証してみる

「出産間近だし力の出るものを食べないとね」とて乙女な母が焼肉をご馳走してくれた。最近、甘えっぱなしだなぁ……と思うものの、甘えさせてもらうのも親孝行かな…とて連れて行ってもらうことに。夫と愚弟は初孫誕生に胸をときめかせている乙女な母のパワーに圧倒されつつも、彼女の初孫祭りに付き合ってくれている。

「都市伝説なんだけど、焼肉を食べてオロナミンCを飲んだら陣痛が始まるって話があるんだよ」と乙女な母に話したら、乙女名な母はすっかり乗り気になってしまった。「なんの根拠もないから」と言ったのだけど、乙女な母は「こういう遊びには乗れる時に乗っておくものよ」熱心なので、食事の帰りにコンビニに寄ってオロナミンCを買って帰宅した。

今夜、私は身をもって都市伝説を検証する。焼肉を食べてオロナミンCを飲んだら陣痛が始まるか否か。「そんなの迷信に決まってる。馬鹿馬鹿しいなぁ」と思う反面「都市伝説でも迷信でもなんでもいいから効くといいなぁ」と思っているのも事実だ。

果たして結果はいかに?

お昼間は夫と連れ立って隣の駅前に出来たショッピングセンターまで散歩に出掛けた。今日の大阪はやけに涼しくて半袖では肌寒かった。散歩の途中で雨に振られた。これからは、雨が降るたびに涼しく…もとい寒くなっていくのだなぁ。思えば今年もあと2ヶ月で終わってしまうのだ。

都市伝説の検証結果はどうなりますやら。今夜はちょっと楽しみだ。それが偶然だったとしても、もし陣痛が始まったりしたら私は今後、この都市伝説を流布するだろうと思う。検証結果を楽しみにしつつ、今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年09月28日(金) はてさて…

本日は検診日。先週「いつ出産しても不思議ではない」と言われたものだが、今週は「ここまで来てどうして出産がはじまらないかな?」ってな感じだった。

先週に較べるとズズイと状態が進んでいるとのこと。小さめ小さめと言われ続けたお腹の娘は今でもやはり小さめだけど、小さいながらものんびり成長中。小さいけれど元気らしく問題は無さそうなので、ひと安心。「1週間以内に出産がはじまると思うので、次の検診は無いはずですが……」もし、1週間経って出産がはじまらなかった場合は、骨盤のレントゲンを撮るとのこと。正常な出産時期である「正産期」の範囲は、まだ先なのだけど私の場合は、あまり長く引っ張るのも問題みたいだ。

出産って最後まで分からないものだなぁ。

ここへ来て、のんびり構えるお腹の娘。「ギリギリまでお腹にいてくれたらいいや」と私ものんびり構えていたが、諸事情により、そろそろ出てきていただきたい。出来れば1週間以内に。来週は夫の夜勤週間。「夜勤の夜でも平気だから、とにかく出ておいで」とお腹の娘に話しかけてみるが親の都合なんて知ったこっちゃ無いのだろうなぁ。のんびり好きにさせてあげたいが、そうも言っていられないのが辛いところだ。

ま。考えたところで、どうにもならないので予定通り、検診帰りにミスタードーナツへ行った。お目当てのリッチドーナツは「新製品」と言うよりも、従来品のバージョンアップ版だった。てっきり従来品はそのままにして、それプラス新製品が発売されるのだと思っていたのだが。私はハニーディップのリッチドーナツを食べた。生地がフワフワで美味だったけれど、従来品より美味しいかと問われたら微妙かも。なんでもかんでも、やわらかくてフワフワしていれば良いってものでは無い気がするのだ。これはこれで美味だと思ったが、従来品の食感も捨てたものでは無いようにも思うのだ。

昨夜は満潮に望みを託してみたけれど願い叶わず。「そろそろ顔を見せてちょうだいね」とお腹の娘に言い聞かせているが、はてさてどうなりますことやら。1週間以内になんとかなると良いなぁ……って事で、今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年09月27日(木) 焼肉とオロナミンC

「いつ産まれても不思議でない状態なので、すぐに病院へ来られる場所にいてください」と指示を受けて1週間。明日はまた検診日だ。

予定日はまだ先なのだけど、なまじ「産まれそう」という意識でいたものだから、そわそわしっぱなしの1週間だった。専業主婦になったのだから、裁縫などに着手したいのだけど「作ってる途中で陣痛来ちゃったら困るなぁ」と思うと、時間のかかるものを作り始めることも出来ず、遠出もかなわず。掃除をしたり、洗濯をしたり、自宅の周囲をくるくる散歩したりと、ネズミのようにちょこまか動き回っていた。まったくもって落ち着かない。

「予定日はまだ先だし、お腹の娘は小さめだから、ゆっくりお腹にいてくれた方が良い」と頭で分かっているのだけれど、じれったさにムズムズしている今日この頃。焼肉とオナミンCにすがってしまう妊婦の気持ちが、ちょっとだけ分かるような気がする。

迷信と言うか都市伝説のようなものなのだけど「焼肉を食べてオロナミンCを飲むと陣痛が来る」と言う話がある。そう言えば、妊娠してからそのテの話はよく耳にした。悪阻の時は、チョコラBBが効くとか、ミロが効くとか。迷信ってのは古い時代の物だとばかり思っていたけれど、時代に合わせて新作が登場するのだなぁ。科学万能の時代になっても、人間は「訳の分からない何か」信じてみたい生き物なのだろうなぁ。

ちなみに今日は出産がググッっと多くなると言うわれている大潮である。(←これは迷信と言い切れないようだが…)もしも今夜産気づいて産まれたりしたら、私は知たり顔で「大潮の時はね…」なんて話をしてしまうかも知れない。

明日は検診の帰りにミスタードーナツに寄ろうと思う。気になっているリッチドーナツを食べるのだ。大きなお楽しみを心待ちにしつつ、とりあえず明日は小さなお楽しみを満喫してこよう……ってことで今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年09月26日(水) お月見

ほんの少しだけ涼しくなったような気がする。

昨夜は十五夜だったのにススキも飾らず、お団子も供えず。遅い夕食の後、夫が「今日の月は綺麗だったよ。ちょっと観に行ってみないか?」と言うので外に出てみた。夜になると流石に涼しいのだなぁ。自宅の前の道で見る月は、家の屋根スレスレにあって窮屈そうだったので、近くの公園まで足を伸ばした。公園で見あげた月は空の高いところにあって美しかった。

帰りに自動販売機でジュースを1本買って帰宅。お風呂上りに夫と半分こずつして飲んだ。良いお月見だった。

今日は夫と病院主催のラマーズ法教室に参加。知識として知っていることでも、人の口から教わると印象が変わるので面白かった。助産師さんの説明も分かりやすく「心構え」が出来たような気がする。参加して良かったと思うと同時に、その場になってみたら痛みとパニックで呼吸法どころじゃないような気もする。お腹の娘が少しでも楽に出てこられるよう、しっかり産んであげたいとは思うのだけど。まぁ、なるようになるだろう。昔から「案ずるより産むが易し」と言うのだし。

お昼間に外を歩いていても陽射しが弱くなったように思う。確かにまだまだ暑いのだけど、肌に刺さるような感じが無くなったと言うか。私は寒さが苦手なので冬よりも夏が好きなのだけど、夏から秋へと移っていく今頃の季節になると「いい季節になってきたなぁ」と思ってしまう。

秋って、ちょっと息がつけるような…ホッとするような感じがする。

秋生まれの娘は、どんんな子に育つのだろう? もうすぐ訪れる娘との日々が待ち遠しくてたまらない。来年の今頃は家族3人でお月見をするのだなぁ…なんてことを思いつつ、今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年09月25日(火) 玩具を買いに

お昼少し前、乙女な母が病院帰りに遊びに来た。ベビー布団は乙女な母からの贈り物だったので「ベビーベッドに布団を敷いたよ」と乙女な母を寝室に案内した。乙女な母は「これで、いつ産まれても大丈夫ね」と大変満足そうだった。しかし、乙女な母は言った。

「玩具が無いねぇ……。玩具もなくっちゃねぇ」

「○○百貨店の商品券を貰ったから、それで何か買ってあげようか?」と乙女な母。「買ってあげようか?」と言うよりも、むしろ「今すぐ買いに行くわよ」ってな勢い。そして私は乙女な母と連れ立って昨日足を運んだばかりの百貨店へ行くことになった。レストラン街で食事を済ませてベビー用品売り場と、玩具売り場を徘徊。布で作ったベビージムと、手遊び用の玩具2点を買ってもらった。

百貨店を歩いている時の乙女な母の嬉しそうな顔と言ったら無かった。ベビーカーに双子の赤ちゃんを乗せている若いお母さんに話しかけたり、あれこれ喋りながらベビーグッズを物色したり。きっと彼女は、もっと早い時期に娘と楽しみたかったのだろうなぁ。不肖の娘でかたじけない限り。そしてありがとう。私は今、人生で1番親孝行をしているのかも知れない……と思うほどに、乙女な母は嬉しそうだ。

かくして、またしてもお腹の娘の荷物が増えたのだった。しかし彼女はいっこうに出てくる気配が無い。

帰宅後、乙女な母と少し休憩して夕食の準備など。今夜の献立はハンバーグ(付け合せにエノキ・ピーマン炒め)、茄子とトマトのサラダ、南瓜スープなど。典型的な子供メニュー。南瓜スープが美味しく出来て自画自賛。季節の野菜の美味しさに感激。夫の喜ぶ顔が目に浮ぶようだ。

明日は病院主催のラマーズ法教室に夫婦で参加する予定。「予定日より早く産まれそうだから参加出来ないだろうけど、それはそれで大丈夫ですからね」と言われたものだが、しっかり参加出来そうだ。出産って分からないものだなぁ。あれだけ早産を警戒していたのに、ここへ来て居心地が良くなっちゃったんだろうか? そうは言っても先は見えているので、のんびりお待ちいたしましょう…って事で、今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年09月24日(月) 準備だけは万端!

秋分の日(の振り替え休日)夫は出勤。娘はいまだ顔を見せてくれる気配無し。1人で家にいるとジリジリしてしまうので、掃除を済ませてちょっとだけ遠出をしてみた。

遠出と行ってもタクシーを利用して市内の百貨店まで。普段なら自転車で行ける距離。百貨店から病院までは、自宅からよりも近いくらいなので、何かあっても大丈夫だろう……ってことで。百貨店内の無印良品で赤ん坊の物を片付ける収納箱の類や私が個人的に使う文房具類などを購入。お目当ての品物は決まっていたので、10時の開店と同時に入って12時には帰宅していた。

帰宅してからは部屋の片付けなど。布団袋に入っていたベビー布団を娘のベッドに敷いてみたり、買ってきた収納箱にオムツなどを片付けたり。赤ん坊って、身体は小さいけれど荷物はたくさんいるのだなぁ。お腹の中でジタバタしている娘は、もうすぐ我が家の中心で傍若無人に泣いたりするだ。楽しみったらない。

もはや、いつ娘が来てくれても準備万端。ベビーベッドには私が手作りした布の玩具を置いてみた。娘がそれを使うのは当分先だってことくらい分かっているけれど、新米母の自己満足ってことで。

夕食は久しぶりに、ちらし寿司など。ちらし寿司を作るのは2ヶ月以上ぶり。今日のちらし寿司は田舎風な地味仕様。「ご馳走」って感じではないけれど、ちょっと特別な感じがする。寿司桶で具と寿司飯をあわせる時に、プーンと立ち上る桧の匂いが大好きだ。あの匂いを嗅ぐのは作り手の特権。

明日は何をして過ごしたものか。お腹の中で娘がのんびりしているうちに、せっせと用事を片付けるのも良いし、発想を変えて友人にお便りなど書いてみるのも良いかも知れない。明日は何をしているのか全く想像もつかないけれど、良い1日にしたいなぁ……って事で今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年09月23日(日) おばあちゃんの意気込み

今日もまた娘登場の気配無し。検診の時は「今、すぐ…って可能性も」って感じで言われたけれど、娘は案外のんぴり屋さんなのかも知れない。まぁ、のんびりとお待ちいたしましょう。

お昼過ぎに乙女な母から電話があった。「今から、ちょっと遊びに行くから」とのこと。今夜は乙女な母の還暦祝いの食事会があるので夕方には一緒に出掛けるのに、いった何の用だろう……と思っていたら、乙女な母は愚弟に電器屋の大きな包みを持たせてやってきた。

中身は………最新型のビデオカメラだった。

「子供が産まれたらこういうの、欲しいと思って。どうせだったら産まれた時からあった方がいいでしょう?」と乙女な母。なんだか、とっても嬉しそう。ビデオカメラについては、ビデオカメラに振り回されるのも嫌だし、欲しくなったらいつでも買えるのだから、必要だと思った時に買おうと思っていたのだけれど、乙女な母はいっこうにビデオカメラを買おうとしない私達に、実はヤキモキしていたのかも知れない。

勿論、ありがたく戴いた。よくよく考えてみたら自分達が楽しむための物ではあるけれど、そうしょっちゅうは会えない義母に孫の成長を見てもらうのにも便利だし、あったらあったで楽しいグッズなのかも知れない。

乙女な母に妊娠の報告をしてからというもの、そのフィーバーっぷりには驚かされっぱなしだ。義母にしても乙女な母にしても、孫が産まれるのを待ち望んでいてくれいてる。近しい人に祝福されて出産出来るって幸せなことだなぁ。娘が産まれたら、どんなに望まれて産まれた子なのか話してあげたいと思う。

今夜は、ささやかながら乙女な母の還暦祝いの食事会。実際の誕生日は先だけど諸事情により繰り上げることに。本当ならば小旅行でもするつもりだったのだけど、やむを得ずこじんまりとすることになった。それでも、安静が解除になってお祝い出来るようになって良かった。今夜は楽しく過ごしたいなぁ……って事で今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年09月22日(土) 落ち着かないなぁ…

昨日から今日にかけて、なんとなく落ち着かない時間を過ごしている。

昨日、主治医から「いつ産まれても不思議では無いので、すぐ病院へ来られるように遠出はしないでください」と言われたものの今日、明日に産まれてくるという確証は何も無い。あまり先走らないように……と思うのだけど、待ち遠しくて居ても立ってもいられなかったりする。お腹の娘はご機嫌さんでジタジタ動いているようだけど、いつになったら顔を見せてくれるのやら。

昨日の夜から今までになく身体がだるくて腰が痛い。その上、やたら眠くて仕方が無い。安静生活中は不眠傾向にあったのに、ここにきて眠いとは、これいかに? 出産に備えて身体がエネルギーを蓄えようとしているのだろうか。

週末だけど夫は出勤。娘が産まれたら1人の時間を楽しむ事は出来なくなるだろうから、何某か有意義に過ごしたいと思うのだけど、どうにも気持ちが落ち着かないのと、身体が言うことを聞いてくれないのとで何も出来ずに悶々としている。

なんだかデートの待ち合わせをしているみたいだ。デートの待ち合わせで、早く着き過ぎちゃった時って、文庫本を読んだり、携帯で遊んだりすれば良いのに、どうしてもそんな気になれなくて、ぼんやりと人混みを眺めていたりするのだなぁ。「あっ、あの人かも」とか思って駆け寄ろうとしたら人違いでガッカリしたりして。あれは、あれで楽しい時間だと思う。……って事は、私は今も楽しい時間を過ごしていると言うことか。

「とっとと産んでしまいたい」と思ったり「いやいや、せかしては娘が可哀想」と思ったり。しばらくは悶々と過ごすより他は無いのだろうなぁ……って事で今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年09月21日(金) いよいよ…かな?

今日は検診日。予定日はまだ先だけど「いつ産まれてきても不思議ではない」と言われた。

お腹の娘は相変わらず小さめとのこと。「お母さん小さめだから、赤ちゃんが大き過ぎるよりはね…」と主治医談。心配でたまらない時もあったけれど、元気に動いているようだし「元気だったら小さくてもいいか」と思っている。小さめの母と小さめの娘ってのも、いいぢゃないか。

今日、明日に出産がはじまってもおかしくないようだけど、こればかりはお腹の娘の都合次第。兆しがあって医師から「もうすぐですよ」と言われ続けていたのに、なかなか産まれない……なんてケースもあるようだから、焦らずのんびり構えていよう。

そんなこんな訳なので、この日記が何日か続けて止まったら出産でバタバタしているのだと思っていただければ幸いです。書ける間は、何某か書いていきたいと思うのですが、何ぶん初めての経験なので、どんな風になるのか見当もつかず。

いま、この瞬間お腹でジタバタしている命が、もうすぐ世の中に出てくるのだなぁ。一心同体生活もうすぐオシマイ。嬉しいような、少し寂しいような。なんだかドキドキしてしまう。私が人の子の母になれるだなんて夢みたいだ。

娘と対面出来るのを心待ちにしつつ、今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年09月20日(木) 彼岸の入り

萎えていた筋肉が回復してきて、歩くのに自信がついたので2ヶ月ぶりに歩いて図書館まで行ってみた。

平日の図書館に入るのは初めての経験。休日とは随分と雰囲気が違う。定年退職後の悠々自適なお父さんとか、小さな子供や赤ん坊を連れたお母さんとか。心なしか空気がゆったりとしているような気がした。今までは図書館に行くと、図書館の貸し出し制限ギリギリのところまで本を借りて帰ったものだけど、重いものを持ち帰る自信が無かったので、気になっていた海外物の小説を1冊と、レシピ本1冊にとどめておいた。

図書館の帰りに商店街を歩いていたら、和菓子屋さんの前に「今日は彼岸の入り」という手書きのポスターが張ってあった。ポスターの下の小さな台には、あんこときな粉のおはぎが2つずつ。おはぎは大好きな食べ物だけど、こう暑くては食べる気にならない。暑さ寒さも彼岸までと言うけれど、いつになったら涼しくなるものやら。

秋のお彼岸の頃になると、決まって学生時代にお寺でお線香を売るアルバイトをしたことを思い出す。お彼岸の時だけの短期まアルバイトで、帰る時にはお供え物のお下がりを紙袋にドッサリ持たされた。紺色の上っ張りを着て、首から輪袈裟を下げ、お参りに来る人に「よぅ、お参りぃ」とお線香を売るのはけっこう楽しかった。しかし、あの頃はお年寄りが熱心にお参りする気持ちなんて、これっぽっちも理解出来ていなかった。今だに理解出来たとは言い難いが、彼岸の人に手を合わせる気持ち、ほんの少しだけ分かる気がする。

死んでしまった人とは2度と会えないけれど、偲ぶことなら出来るのだなぁ。

今日はちょっとだけ彼岸にいる人のことを思った。出来るものなら彼岸にいる人に「もうすぐ、母になります」と報告したい。明日は検診日。お腹の娘のご機嫌伺いに参りますかな……って事で、今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年09月19日(水) 患者と家族に優しい病院

遅まきながら、病院主催の母親教室へ行ってきた。

母親教室と言っても、ずっと身動きが取れない状態だったので「妊娠生活の過ごし方」とか「赤ちゃんのお世話」みたいなのには参加しないまま過ぎてしまった。今日は出産についての具体的な説明と病棟見学など「さあ、産むぞ」的な内容だった。

あんなに沢山の妊婦をリアルタイムで見たのは初めての経験。妊婦が同じ方向を向いて、ズラーッと座っている図は不思議というか、迫力があると言うか。最近は私も含めて高齢出産が多いとは聞いていたけれど、確かに参加者の平均年齢は高そうだった。

講義の内容は既に知っている事がほとんどだったので、少し退屈だったけれど、病棟見学は、具体的な入院生活がイメージ出来たので良かったと思う。私が出産するのは総合病院で、何かと至れり尽くせりの産科の専門病院のように快適ではないだろう……と覚悟していたのだけれど、想像していた以上に設備が整っていて吃驚した。

私は自分が大人になってから入院の付き添いだけは数をこなしてきたのだけれど、近年の病院の進化には、感動せずにはいられない。病院内にコンビニやATMがあったりするのも便利だし、トイレやお風呂も患者が使いやすいように設置されているし。「あの時、これくらい便利だったらサポートするのも楽だったのになぁ」などと、ふと自分の家族が入院していた時の事を思い返してしまった。

病院って、患者の治療が最優先事項で全ての力はそこに集まってくるものだけど、患者を支える家族だって、けっこう大変だったりするのだ。なかなか理想通りにはいかないと思うけれど、病院の施設は患者に優しくあると同時に、患者の家族にも優しくあって欲しいと願う。

私はどのタイミングで入院するのかなぁ……と思うと、ちょっとドキドキする。こればかりはお腹の娘の決めることなので、のんびり待ちましょうかね……って事で今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年09月18日(火) 専業主婦生活

「私は専業主婦になったんだなぁ…」と改めて思った。

7月の半ばに退職して家にいるので厳密に言うと、その時から専業主婦になっていたのだけれど、安静を強いられていたので「専業主婦生活」と言うよりもむしろ「病人生活」だった。先週、金曜日に安静が解除された直後に連休があったため曜日感覚がズレていたのと、2ヶ月の安静生活で身体が萎えてしまっていて「用事をする→横になる」の繰り返しで、安静生活から抜け出したという感覚が薄かったのとで、専業主婦になったという実感が沸かないでいたのだ。

今朝、夫を送り出してようやく「専業主婦になった」という実感に身を浸した。

仕事をしている頃は「専業主婦になったら今まで出来なかった家事をしたり、手抜きをしていた部分を見直したりしよう」と、あれこれ脳内ドリームを展開していたのだけど、今はまだ「バリバリ身体を動かす」ってことが出来ない状態なので、素敵な専業主婦と言うよりも、むしろダラダラな専業主婦って感じである。掃除してはゴロリ。台所に立ってはゴロリ。買い物に出掛けてはゴロリ。それでも安静生活から脱出して5日目ともなると、少しずつながらも身体が回復しているのを感じる。

生まれて初めて社会から一歩引いた生活をすることになるのだけれど、果たして私は専業主婦に向いているのかどうなのか。いままでそういう立場になった事がないので皆目検討も付かない。家のことをするのは大好きだけど「家にいたらイライラしちゃう」と思ってしまうのか、それとも「もう2度と外で仕事するのは嫌だわ」ってくらいに馴染んでしまうのか。専業主婦という立場を自分がどんな風に受け止めるのか、ちょっと楽しみだったりする。

もっとも、しばらくは慣れない子育てに手一杯で、そんな事を考える余裕なんて無いだろうけれど。

出産までの短い時間、ダラダラ専業主婦を満喫させてもらおうと思う。それにしても自分が「主婦」とか「母」とか呼ばれる立場になるなんて思ってもいなかったので我が事ながら不思議な感じだ。素敵な専業主婦になれるかどうかは謎だけど、真摯に取り組んでいきたいものだなぁ……って事で、今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年09月17日(月) 献体

乙女な母はもうすぐ還暦を迎えるにあたり、還暦の記念に献体の登録をする事にしたらしい。

先日、乙女な母から「私が死んだら献体するつもりだけど、同意書にサインしてくれる?」と問われた。彼女は自分も社会に貢献したいという気持ちと、自分を含めた家族が医学のお世話になりっぱなしで生きてきたので、今度は自分がお返しをしたいという思いから、献体を思い立ったらしい。

私は2つ返事で同意した。献体をすると遺体は何年か遺族に戻ってこないという事も分かっているが、宗教的なところは熱心ではないので抵抗感は無いし、何よりも乙女な母の意志を尊重したいと思うのだ。乙女な母の身体なのだもの。乙女な母の好きなようにして欲しいと思う。

以前、テレビか何かで「献体の数が減っていて困っている」というような話を耳にした覚えがあるのだが、いざ献体しようとすると制約が多くて存外面倒だということが分かった。献体は大学にお願いするのだけど、国公立の大学だと「居住地の制限」が厳しかったりする。例えば、大阪市立大学医学部の場合は「大阪市在住者限定」だったりするのだ。遺体を引き受ける都合上、ある程度の居住制限は仕方が無いと思うのだけど、せめて近隣の市あたりは受け入れたら良いように思うのだが。

いくつかの大学に問い合わせたところ、国公立の大学は全て断られたらしく、結局某私立大学の医学部に登録することになったとのこと。その私立大学の所在地は断られた国公立大学よりも遠かったりする。お役所仕事って、こんなものなのだうか? それとも献体をガツガツ集める必要のないくらいに実習用の遺体が足りているのだうろか?

ちなみに、乙女な母が献体登録しようとしている私立大学では献体するにあたって家族の同意書以外にも、本人の面接が必要とのこと。「手続きが面倒で挫けそう」と乙女な母は笑っていたが、それでも登録するつもりらしい。

今まで献体というのは、献体する人の善意によって成り立っているのだから歓迎される物だとばかり思っていたので、献体するのがこんなにも難しいとは思ってもみなかった。世の中には自分の知らないことがまだまだ沢山あるらしい。

乙女な母が希望通り献体の登録が出来ると良いなぁ……って事で、今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年09月16日(日) 野良妊婦

リハビリ生活2日目。身体を慣らすのが、こんなに大変だとは思ってもみなかった。安静生活中は「安静が解除されたら、こっちのものだ」と思っていたのだけれど、甘かった…としか言いようがない。

今日も少し買い物に出掛けて、夫と家の掃除をちょこっとしただけでグッタリ。掃除…と言っても子供のお手伝いレベルだったと言うのに。不甲斐ないやら情けないやら。だが、出産までこうやってリハビリ期間があるというのはラッキーだったと思う。妊娠中のトラブルで、出産まで寝たきりで過ごして育児を開始する人も存外多いと聞いている。身体がシャンしないままでの育児はさぞかし大変なことだろう。妊娠は病気ではないし「案ずるより産むが易し」とは言うけれど、全ての人に当てはまる訳ではないのだと、しみじみ思う。

妊娠話ばかりになってしまうのだが、夫から「野良妊婦」という言葉を聞いた。1度も妊婦検診等を受けずに、かかり付けの病院もなく出産する時になって突然病院へ行く妊婦のことを指す言葉とのこと。奈良でたらい回しにされた妊婦さんなどは、このケースにあてはまるようだ。検診費が出せない等の理由から、意図的に検診に行かない妊婦がいることや、そういう妊婦は産み逃げ…あるいは産み捨てする可能性が高いと言うことは知識として知っていたけれど「野良妊婦」とは上手いこと言ったものだと感心してしまった。一般的な妊婦は鑑札付妊婦…って感じだろうか。もちろん私も鑑札付だ。

それにしても世の中には色々な人がいるものだなぁ。

妊娠して吃驚したことの1つに「赤ん坊っていうのは周囲から大切にされて生まれてくる」ってことがある。当事者夫婦はもちろんのこと、血縁者や友人、知人などからも祝福されたり、気遣ってもらったりして大切に大切に育まれるのだなぁ……と。私の場合はちょっとしたトラブルがあったから余計にそう思うのかも知れないけれど、周囲の気遣いはありがたかったし、だからこそ大切に育てたいと思った。

妊娠、出産って、そういう物だと思っていたけれど「野良妊婦」と呼ばれる人のお腹にいる赤ん坊が、一般的な妊婦のお腹にいる赤ん坊のように大切にされているとは思い難い。人は生まれる前から、これほどまでに違うものかと思うと哀しくてならない。

どの命も祝福され、大切に育てられて欲しいと思うのだけど。

なんとかならないものかと思うものの、自分のお腹にいる命を守り育てるだけで精一杯。口先で案じるばかりで自分では何一つ出来ないのが現状だ。ここにきて初めて、ナイチンゲールだのマザー・テレサだのの偉大さを思い知った。

いまはとにかく、お腹の娘を無事に出産することだけを考えて日々を過ごしていきたいと思う。そして出来ることなら、1人でも沢山の赤ん坊が祝福されて大切に育ててもらえるようにと願いつつ、今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年09月15日(土) 身体を慣らす

安静生活が終了して今日から通常モード。2ヶ月も寝ていたので、身体のあちこちが萎えていて驚かされっぱなしの1日だった。

特に筋力の低下はおびただしくて、ふくらはぎを触ると羽二重餅のようにプニプニしている。昨日、病院帰りに駅から歩いただけで今日は筋肉痛になっていた。何をやっても疲れやすくて「無理しちゃ駄目だよ」と言われる以前に、思ったほど動けない……という感じ。ちょこっと家事をして横になり、散歩がてら出掛けてお昼寝をして。そうこうしていくうちに、また元に戻っていくのだろう。

安静生活中、自分で食事を作るのを楽しみにしていて、今日は朝から何を作ろうかとワクワクしていた。夫の好きなオカラを炊こうか…とか、鯵の南蛮漬けなんかもいいな…とか。だけど、自分の駄目駄目っぷりを思えば無理は禁物と簡単に出来るものにした。

本日の献立は「鯵の塩焼き・茄子・シメジ・ピーマンと豚肉のピリ辛炒め・南瓜の煮物・シメジと麩とワカメのお味噌汁・麦飯」など。

いたって地味なメニューだったが、夫が用意してくれたシャンメリーで乾杯をした。妊娠前の私なら子供向きのシャンメリーは甘過ぎて好きじゃないのだけれど、今は味覚が変わっていて甘い物が普段以上に大好きなので、甘ったるいシャンメリーがとても美味しく感じられた。夫は「人が作ってくれる料理」に感無量のようだった。地味ながらも豊かな夕食だったとか思う。

安静生活が終わったといっても、取り立てて何も出来なかったのだけど、すること成す事、いちいち感動的だった。箒を持って床を掃くとか、ツッカケをはいて玄関先に出るとか。少しずつ動いて身体を慣らしていきたいなぁ……ってことで今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年09月14日(金) 長かった…

今日は検診日。前回、前々回と経過が思わしくなくてベコベコに凹んでいたのだけれど、臨月に入ったこともあり「どっからでも、かかってこい!」的な強気な姿勢で検診に臨んだ。

そして……お腹の娘は相変わらず小さめだった。ただ絶望的ではなくなってきたらしく、大きくなるペースが少し追いついてきた感じ。正産期に突入するので、服用していた薬は卒業することとなった。と同時に安静解除。「だからって無理しちゃ駄目ですよ」との忠告付きで「畳1畳の囚人生活」から解放される運びとなった。私の貧血は、まだ標準値には入らないものの、一時を思えばグッっと良くなっていた。レバーもりもり生活はまだまだ続けなくちゃね…という感じ。

長かった……ここまで辿りつくのは実に長かった。

安静生活が解除されたので電車で帰路についた。(往時はタクシー利用)その足で美容院へ飛び込み、落ち武者のようになった髪を短めに切ってもらった。いつもは無口な美容師さんが今日は饒舌だった。子供好きの人だったようだ。私よりも随分年長だと思うのだけど、お子さんが5歳とのことだから、私と同じく高齢出産をされたのだろうか。あれこれ気を使ってくれて、良い感じの髪型に仕上げてくれた。休憩がてらパン屋の2階でお昼を済ませ、スーパーに寄り道をして帰宅。

帰宅したらば、夜勤から戻った夫が起きてきたので「今までありがとう」と、ここまで漕ぎつけた喜びを分かち合った。夫の協力が無ければ、ここまで無事に来れなかったと思う。

そんな訳で、今日からは心穏かに妊娠生活を送ることが出来る。お腹の娘は小さめだけど「もう出てきても良いよ」ってところまで漕ぎつけたのだ。安静生活の間は不安と自分自身の不調とで悶々とした日々を過ごしていたけれど、今日から出産までは身も心ものんびり過ごしたいと思う。今日は嬉しくって仕方が無い。「ありがと〜」と言いながら、あちこち歩き回りたいくらいだ。

今日はここ2ヶ月のうちで、いっとう良い日だったなぁ……って事で、今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年09月13日(木) 秋の味覚…とか。

乙女な母の知人から梨をいただいた。鳥取の20世紀梨。農家から直接送ってもらったという梨は、たっぷりと水分を含んで美味だった。まだまだ暑い日が続いているけれど、季節は着実に移行しているらしい。つい、この間まで西瓜ばかり食べていたのに。

この夏は全く動けずに食事の支度も夫にまかせっきりだったので、例年よりも季節を感じることが少なかった。暑い中を通勤することもなく、毎日寝転がって天井とにらめっこ。暑いに暑いと感じ、寒い時に寒いと感じ、それ相応の生き方をするのが、あるべき姿なのだろうなぁ……と思う。

明日は検診で「もしかしたら安静生活解除かも」と今からワクワクしている。たとえ自由な身の上になっとしても、無理は出来ないし、そうこうしているうちに出産だろうから、自由を満喫するのは無理かも知れないけれど、まずは夏の間中、文句ひとつ言うことなく食事の支度をしてくれた夫に美味しいものを食べさせてあげたいなぁ……と思っている。

義姉から借りた『24』はセカンドシーズンまで見終わった。やっぱり私は好きじゃないかも。面白いとは思うのだけど、どうにも全編を通して流れているアメリカ的な価値観が肌に合わないと言うか。普段は、じっくりと考えたことも無いのだけれど「私は日本人なんだなぁ」と思わされることしきり。アメリカと日本、どちらの国の価値観が正しいとか、そう言う訳ではなくて、2つの国の間には大きな溝があるのだと実感せずにはいられない。

明日の検診、お腹の娘が元気に育ってくれていると良いのになぁ…と思う。前回、前々回では主治医から「小さ過ぎるな…」とイエローカードを喰らって凹んだのだけど、いまは「小さくてもいいや。とにかく産まれてきてくれたら頑張って育てるから」って気持ちでいる。お腹の娘のエコー写真を楽しみに検診を受けよう……って事で、今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年09月12日(水) 指折り数えて

夫、夜勤週間。臨月に入ってからの夜勤って、ちょっとドキドキする。夫のいない深夜に産気づいちゃうと面倒だなぁ…と。

取り敢えず今週はまだ大丈夫だと思うのだけど、次の夜勤あたりは怪しさ満点。お腹の娘に「いつ出てきてくれても良いけれど、夜勤の夜は遠慮してね」と話し掛けている。

病院くらい1人でタクシーに乗っていけるが、深夜になるとタクシーを捕まえるのが難しいのだ。実家にいた頃、酔っ払った父を迎えに行かねばならず、深夜にタクシーを呼ぼうとして難儀した記憶がある。大阪市内なら深夜でもそれなりにタクシーが走っていそうだが、大阪と行ってもベッドタウンの田舎びた市だと、深夜はタクシーが激減するのだ。

念のためにタクシー会社に問い合わせてみたら、深夜2時を過ぎるとタイミングが悪ければ1〜2時間待たされる事もあるとの事。

どういった形で出産が始まるか分からないのだし、第一、夫が夜勤の深夜に始まるとも限らない。今からあれこれ思いわずらうのは馬鹿げているとは思うのだけど、チラリと不安になるのも事実だ。

どうにもならない場合は実家の愚弟に車を出してもらおうと思うのだけど、愚弟もまれに泊まりで仕事をする事があるのだ。なので、お昼間か、もしくは深夜でも夫のいる時に出産が始まると良いのになぁ……と思う。

まぁ、その場に立ってみれば案外どうにかなるのだろう。土壇場に立ってみてはじめて思いつく事だってあるだろうし。勿論、いつ何が起っても良いように、準備だけは万全にしている。

それにしても、ようやく指折り数えて待ちわびる…って感じになってきた。いまは安静にしていなくてはいけないので毎日寝てばかりだけど、娘が産まれたら、ぼんやりする時間も無いんだろうなぁ……なんて事を思いつつ、今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年09月11日(火) 『24』

今さらながら『24』を観ている。楽しんで…と言うよりも、課題図書に取組むような感じだ。

「白蓮さん、毎日退屈でしょう?」とて義姉が貸してくれたのだ。しかも、シーズン1〜4の全巻セットで。好きな人にはたまらないシリーズだと思うのだけど、残念ながら私はサスペンス系のドラマが、とんと苦手だったりする。

「返すのはいつでも良いから気を使わずに借りてね〜」との申し出を受けた時に断らなかったのが悔やまれてならない。

義姉は気を使うような堅苦しいタイプでは無いので「私、サスペンス系は苦手なんです」と、ひとこと言えば済んだのに、義姉が気にかけてくれるのが嬉しくて、うっかり「ありがとうございます。喜んで!」と口走ってしまったのだ。

いまに始まった事ではないが、私は人の善意に滅法弱い。悪意を向けられた時には、かなり強気で対応出来るのだけど。

私が『24』にハマれないのは、結果が見えているドラマだからだと思う。死人がドッサリ出るわりに、主人公のジャック・バウアーはピンチになっても絶対に大丈夫だし、彼と深く関わる人々も死なないし、最後は大団円…って分かっているので、観ていてドキドキしないのだ。時代劇のような、お約束の展開も1話完結なら嫌いではないけど。

なんて文句を言いながらも「課題がある」って生活は悪くない。単調な毎日に張りが出ると言うか。出産までに全シーズン攻略するのは無理そうだけど、半分くらいは観たいと思う。

今日も、これを書き上げたら『24』を観なくては……って事で、今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年09月10日(月) 妊婦標準装備?

なんだかんだとトラブルの多い妊娠生活も臨月に突入。

母子共に何かとイマイチ続きで、あれこれ心配事が尽きなかったたけれど、マタニティブルーに襲われる事もなく、気持ち的な部分では比較的安定していたんじゃないかと自分では思っている……のに、やたらと涙もろい今日この頃。実生活で泣く事は皆無だけど、テレビや本で泣く回数がグッと増えた。

夫といる時は泣いたりしない(夫がいる時はテレビや本に集中しないため)のだけど、1人になると野放し状態。ちょっとしたドキュメンタリーなどを観ていても、ダダーッと泣いてしまったりするのだ。あらすじを知っている本でさえ「うっ」ときたりする。

これは妊婦の標準装備なのだろうか? それとも俗に言う「年を取ると涙もろくなる」と言う現象なのだろうか? あるいは、外界と接触せずに毎日寝てばかりいるので、バーチャルな世界にのめり込みやすくなっているだけかも知れない。ある一定方向からの刺激が無くなっちゃった分を、感覚を鋭くする事でバランスを保っているのか?

何かとすぐに涙ぐむお年寄りの気持ち、今なら少しは理解できる。ちょっと恥ずかしいけれど、気付いた時にはツツーッと涙が流れていたりするのだ。

出産したら涙もろいのが治るのか、それとも今後の人生を「涙もろいオバチャン」として暮らすのか……どちらに転ぶのだろう? 自分でもまったく想像がつかない。

出産まであと何回くらい泣いてしまうのかなぁ……なんて事を考えつつ、今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年09月09日(日) 背徳的な美味しさ

今日のお昼は夫にマクドナルドのハンバーガーを買って来てもらった。

妊娠してはじめてのマクドナルド。久し振りに食べたからか、妙に美味しかった。マクドナルドのハンバーガーって、モスバーガーのに較べたら美味しい物では無いのに、それでも、独特の味わいがあって、たまに食べたくなるのだ。

私はテリヤキバーガーを。夫はビッグマックを。それにサラダとポテト。マックフルーリーを半分こして食べた。マックフルーリーは初めて食べたのだけど、なかなか美味しいなぁ。ハマってしまいそうな予感。

久し振りにジャンクフードを堪能して、満足のいく昼食だった。こう言う類の食べ物って、しょっちゅう食べるのは問題かも知れないが、たまには良いものだと思う。

身体に悪い物だからこその背徳的な美味しさ…ってのも悪くない。

そんな訳で今日は久し振りにジャンクフードを食べてご機嫌。明日から夫は夜勤週間。少しばかり心細いけれど、シャキッっと頑張ろう……って事で、今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年09月07日(金) ジリジリ。ワクワク。

明日から、いよいよ臨月に突入する。さらに1週間経てば「もう赤ちゃん産んじゃっていいよ」と言われる正産期に入る。長かった安静生活もゴールが見えてきた。

諸先輩方の話を聞くと、早産傾向で安静を言い渡された妊婦でも正産期に入ると安静が解除されるケースが多いようだ。「もしかしたら私もあと1週間で安静生活卒業かな?」と想像すると、ワクワクしてきてしまった。

安静生活が解除されたと言っても臨月にバタバタする訳にはいかないし、第一お腹が重くて、安静生活に入る前のようには動けないと思う。……が、待遠しいったら無い。

動けるようになって1番にしたいのは美容院へ行く事。安静生活を過ごしている間、1度たりとも髪にハサミを入れていないので、落ち武者のようになっている。子供を産んですぐは身動きが取れないだろうから、短めに切ってもらいたい。

次にしたいのは買い物。重たい食料などは、引き続き夫にお願いするけれど、ちょっとした「おやつ」を自分の目で見て、選んで買いたい。洋菓子や和菓子の専門店で買い物したい…なんて贅沢は言わない。コンビニでいいから自由に買い物がしてみたいのだ。安静生活を過ごしてみて「自分で何も選べない」って事に、もどかしさを感じていたのだ。自分の意思で自由に動けるって事が、こんなに素敵な事だとは思わなかった。

正産期となる1週間後を楽しみにしている。私のワクワクっぷりが目に余るのか、夫からは「あまり先走らない方がいいよ」と釘を刺された。確かに、今の時点では「安静解除になったらいいな」と言う仮定の上での計画に過ぎないだけに夫の忠告は、もっともな話だ。

……なんて、あれこれ楽しみにしているのだけど、1番楽しみにしているのは娘の顔を見る事なのは言うまでもない。

待遠しくてジリジリしてしまうけれど、着々とその日は迫っている。ワクワクが押さえられないなぁ……って事で、今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年09月06日(木) 手のひらよりも小さな写真

毎日、家で寝てばかりなので、外の様子がサッパリ分からない今日この頃。

9月に入って日差しの強さはどうなったのか? 空の色はどんな風に変化しているか? 木々の色は? どんな花が咲いているのか? 些細な事かも知れないけれど「知らない」と言うのは寂しい事だ。勿論、テレビくらいは観ているので、ある程度の事は分かるのだけど、テレビで流れる映像は悲しいくらい現実味が無い。

そんな時、ありがたいのは友人が送ってくれる携帯メールの添付写真。たかが写真とは言うものの、友人の目を通して写された写真は、テレビや新聞には無い臨場感がある。

携帯メールは便利だと思いながらも、PCほどスムーズに文章が書けないので、ちょっと面倒に思っていたのだけれど、今回の安静生活では携帯メールのお世話になりっぱなし。手のひらよりも小さな写真に励まされる事があるだなんて、思ってもみなかった。

携帯電話が無かったら、安静生活は今よりもっと味気無かっただろうなぁ……と思う。それとも、無いなら無いなりに別の楽しみを見つけたのだろうか?

昨日は年下の友人が富士山に登って撮った御来光の写真を送ってくれた。写真の素晴らしさもさる事ながら、休日に富士登山する友人のエネルギッシュさと若さが眩くてならなかった。

単調な毎日を過ごしていると、手のひらよりも小さな写真や、メール1通、葉書1枚が嬉しくてならない。

写真やメールや葉書と言った目に見えるものと共に送ってくれた人の気遣うが嬉しい。いつか、お返し出来たらいいなぁ……と思ったところで、今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年09月04日(火) 折り込みチラシの世界

新聞の折り込みチラシを丁寧に読むのがマイブームだ。

毎日、家で寝ていると世間の様子がサッパリ分からなくなってしまう。テレビや新聞は毎日チェックしているので「全国的な主要ニュース」については、安静生活に入る前より詳しいくらいだが、身近なローカルニュースについては、お手上げ状況。そこで役に立つのが新聞の織り込みチラシ…と言う訳なのだ。

安静生活に入る前もチラシチェックはしていたけれど、スーパーのチラシ等、自分の生活に役に立ちそうな物だけを選んでいた。が、今は全てのチラシを入念にチェックしている。

驚かされるのはチラシの種類が抱負だと言う事。

スーパー、百貨店、住まいの賃貸情報、マンションや戸建て住宅の売買情報。求人広告に、パチンコ店の改装案内。健康食品の通販に、怪しげな新興宗教の勧誘……などなど。興味がある物も無い物も片っ端から読み散らかしている。

チラシは僅かな紙面で人の心を掴まなければならないため、読み物として、かなり面白い。誇大表現に突っ込みを入れるのも楽しいし、詐欺紛いのチラシを見て憤慨するのも良い。仕事から帰宅した夫に「今日のオススメチラシ」を報告するのは単調な生活の中のちょっとした楽しみになっている。

立ち位置が変わると、物の見方も変わるのだなぁ。たかがチラシ1枚で、こんなに楽しめるとは今まで知らなかった。

……とは言う物の、自由に動けるようになったら、チラシ熱も醒めてしまうのだろう。安静生活も先が見えてきた事だし「今しか楽しめない事」は、しっかり楽しんでおこう……って事で、今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年09月03日(月) ジリジリ&悶々

安静生活50日目。最近、退屈を感じなくなってきた。退屈に慣れたから…ではなくて、退屈を感じるほど覇気が無いのだ。

細切れにしか睡眠が取れないので、1日中夢うつつ。1〜2時間眠っては起き…の繰り返し。昼夜逆転と言うよりは、むしろ昼も夜も無いような感じ。妊娠すると、お腹の子のサイクルで眠くなるとか、出産後3時間おきの授乳をするために身体のリズムが変わってくると聞くけれど、そうかも知れないなぁ……と身を持って感じる。

もっとも、仕事なり家事なりが出来るのなら、生活リズムも違っていたのだろう。朝寝や昼寝をするのには抵抗があるのだが「無理せず眠れる時に眠ってください」と指導されているので、身体のリズムに沿って生活している。

毎日、食べて、寝て…の繰り返し。お腹が空いたから食事して、眠くなったら寝て……動物的な生活だなぁ…と思う。

妊娠してから「私(人間)も動物の一種類に過ぎないんだ」と言う事を強く感じる。周囲から「妊娠生活楽しんで」と言われるが、楽しむと言うよりも、お腹の娘と動物的な本能に振り回されっぱなしだ。

……早く人間になりたい。

ジリジリと時が経つのがもどかしくてならない。「あと少し」って、どうしてこんなに長く感じるのだろう。自由に動きたい…娘をだっこしたり、お世話したりしたい…と気持ちばかりが大きくなっている。近い未来を想像して悶々とするのは人間的かも。

ままならない時間を過ごしているのだけれど、こう言う感覚もそうそう体験出来ないだろうから、しっかり覚えておきたいものだ。ジリジリ&悶々しつつ、今日の日記はこれにてオシマイ。


2007年09月01日(土) 反省。

昨日は検診の結果が思わしく無くて目一杯凹んでいたのだけれど、1日、1人で悶々と考えていたら、すっかり気持ちが落ち着いた。安静生活に入ってからノートに書き続けている安静日記最初から読んでみて、自分が贅沢になり過ぎている事に気が付いたのだ。

医師から安静生活を言い渡されたばかりの頃は小さくても、身体弱くてもいいから、とにかく生きて出てきてくれたら充分」と思っていた。早産で小さく生まれてきた子は何かとトラブルが多くて大変だって事は承知していたけど、そんな事は親になる私達夫婦が頑張れば良いことなのだ……と。

安静生活に入ってしばらくは「○日まで頑張ってくれたら生存率がここまで上がる」とか「○グラムまで育ってくれたら、低体重でも大抵は生きられるらしい」とか、毎日そんな事を夫と話していたものだ。

しかし、いつの間にか目標は、すり変わっていたらしい。「小さくても、身体弱くてもいいから、とにかく生きて出てきてくれたら充分」と言う慎ましい願いから「標準的な重さの赤ん坊を標準的な時期に出産する」と言うマニュアル的な欲望へ。

安静生活が始まった頃の私が今の状況を見たら、どんなに羨ましがるだろう。出産に「絶対大丈夫」と言う保証は存在しないけれど、いまの時点で早産したとしても、お腹の娘はまずまず生きていけるはずなのだ。

知らないうちに欲が深くなっていたのだなぁ。……反省。

「出来るだけ良い状態で産んであげたい」と言うのは当然の思いではあるけど、生まれても無事に育つ大きさまで頑張って育ってくれたのだ。あまり標準値を気にし過ぎずに、のびり構えていていようと思う。

娘との対面を楽しみにしつつ、残りの妊娠生活はゆるゆるした気持ちで過ごしたいなぁ……って事で、今日の日記はこれにてオシマイ。


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