帰るなり，妻が後ろをついて回る。
何か言いたいことがあるらしいが，
ムスメたちもついて回るので，言えないらしい。

結局ムスメたちが寝てから，もったいぶりながら報告。

「ねね，聞いたらショックかも知んないけどさあ。」

「なーんとりんごに好きな人がいるんだってよお。」

「ねねね，ショック？ショック？？？」

いや。あの。
別にショックではないですよ。
よかったじゃないですか。好きな人ができて。

何でショックなんだ？

「ムスメに好きなオトコできて，ショックじゃないの〜？」

アナタ，テレビの見過ぎですよ。
そんな父親，テレビの中にしかいませんよ。
マンガの読み過ぎとも言えるけど。

心が洗われるような日々を過ごしている。体から毒気が抜けて行くのがわかる。
帰りたくないなあ。

さて、一昨年に比べて格段に遊べるようになったムスメたち。
特に上のムスメは体力がついてアクティブだ。
しかし度をこしている。歯止めとか自己管理という言葉とは無縁らしい。まあ、まだ小２だからな。仕方ないだろう。

しかし。下のムスメがこれにすっかりひきずられて壊れ気味なのにはまいった。
今笑ったかと思えば次の瞬間には泣き叫んでいる。僕にはとても扱いきれない。
だが妻は驚くほどこの壊れたムスメの扱いがうまい。
持ち上げたり落としたりなだめたり脅したりすかしたり、まさに神業だ。
それは重々わかりました。
だから、ムスメをもてあそぶのはやめてください。
人間何か一つは取り柄があるもんだって言ったのは撤回しますから。