妄想誘発剤

2002年08月30日(金) 何度めかのノック

それは警告

今までにも兆候はあっただろう?

それは何度目かのノック

いつ切られても仕方がない

無視をし続けたのは自分だろう?



2002年08月28日(水) あの横断歩道の点滅で手をつなごう

ポケットの中でうずうずしてた
ちかちかと瞬く青信号
「いこう」
なかば無意識に差し出した手に
一瞬きみが目を見開いた
その表情にはっとなって
だけど
神様が「今だよ」とささやくから
ぼくはきみの手をとって

この恋に走り出す



2002年08月27日(火) ナーバスな涙と切り傷

ひとりきりじゃないと
こんなふうに吐き出せなくて
傷口は風ひさらされて
どうしようもなく痛いのに
誰の手のひらもかざされずに
あえて あえてひとりきりの涙



2002年08月26日(月) 返事が遅れたのは泣いていたからじゃないよ

「うん」と言った一言に
どれだけの想いをこめたか
あなたならわかってくれるでしょう?



2002年08月22日(木) 夏には夏の心地好いかおり

ふんわり 夏のかおりだね
のんびりと歩きたくなるね
街灯にのびるかげが ここちいいね
手をつないでも だいじょうぶだよね



2002年08月20日(火) あらぬ誤解、ささやかな妄想

タイミングは重要
どんなことだって
誤解の糸口になるよ
そこから広がる宇宙は
それでも最初はささやかな妄想

歯止めがきかなくなるまえに
抱きしめに来てね



2002年08月06日(火) 距離を縮めた言葉



あの時
あのタイミングで
あなたがあのセリフを言わなければ

たぶん
こんなことにはなっていなかったわ



2002年08月02日(金) 人の気持ちは説明のつかないことが多すぎる

いまさらながらにはっとする
こんなにも理解のできない想いの中で
あたしたちは出会った

説明する言葉も
表現する術も
知らない二人は

それでもまだ他愛のないことで
笑いあったりもするけれど


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茜 幸美 [HOMEPAGE]

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