何よりも誰よりも、ジャック＝ニコルソン！
さすがです。傍若無人が似合う似合う。観ててなんて満足できる役者さんなんでしょう。
マフィアのボスだなんて、ハマり役なんだよねー。

いやまあ、ディカプリオも良かったですよ。髭が（そこか）あと、短髪（そこだよ）
元々演技には定評のある人だし、確かにうまいよねー。まあ、動きはあまりない。
初っ端で、唇舐めてるシーンがいちばん好きかも。ぺろりといった瞬間の表情が（また微妙な）

その背中合わせのように逆っかわにいるコリンを演ってたマット＝デイモンも好きです。
彼はボーン・アイデンティティみたいなアクションばりばりで一本筋の通った芯のある人間よりも、リプリーでストーカーしてたり、オーシャンで子供扱いされてたり、今回みたいに嘘つきで裏切り者って役が非常に似合うと私は個人的に思っているので、大変楽しく観ていられたんですが。
きっとコリンは小心者だろうと思う。自分がいちばん可愛いから保身に走る。そんな卑怯で矮小なコリンくんを演じるデイモンが好きです（別に彼がそうだと言ってるわけじゃない）

大概は面白い映画でした。
インファナル・アフェア自体が面白いって聞いてたし。私は観てないけど。これ、韓国映画だと最初は勘違いしてたんだよねえ。韓国もので面白いと思ったものに当たった例がない私なので忌避しちゃったい。

大半面白かったんだけど、終わり方だけは納得いかないなあ。

不満その１
何も二人とも殺さなくてもよかったんじゃないのか。
最後の方でバタバタバタっと殺していっちゃったよねえ。不自然なほどにすっきりと関係者を消していくから落ち着かない。死んだ瞬間、「え？それでいいの？」とちょっと思った。コリンくらい生かしておけば次への伏線みたいな感じで余韻をもたせて終わらせられたと思うんだけど。だいたい、三部作だったものを一度で終わらせようとする辺りに無理があるんだろうよ。脚本は良かったよ、ちゃんと面白いと思いながら観てたもの。中ダレもしなかったし。なのに最後だけはなあ。

不満その２
コスティガン（ディカプリオね）が女医さんに渡した封筒の中身は何だったのか。自分に何かあったときに見てくれと言ってコスティガンが今回のヒロイン女医さんに渡した茶封筒。結局女医さんがその封筒を開いたシーンはないし、コスティガンが封筒に何か入れるシーンもない。何が入っていたのか言及はされていないんだよねえ。その封筒はまるで無かったかのように触れられずに終わるもの。

不満その３
コスティガンからコリンへ送られた、コステロ（ニコルソン）とコリンの会話の音声データを、コリンがシャワー中に無断で開けて聞いた女医さんが、何故あの音声だけでコリンを「嘘つき」と断定できたのか。そこまでの内容はなかったと思うんだけど。まあ、映画で流されていた分以上に女医が聞いていたんだっていうんなら話は別だけど。でも、女医は今回の事件のあらましを聞いていないはずだよねえ？コリンもコスティガンも一応は警察官だし、関係者以外に事件の情報は洩らさない。コスティガンは女医に迷惑をかけるまいと何も語らないだろうし、コリンの場合は教えられるはずもなかったし。コステロ絡みの事件の警察の発表があったかどうかも疑わしい上に、もし発表されていたとしても覆面警官を潜り込ませていたなんてそんな具体的なことは覆面警官の身の安全のために言わないと思うし、だったら女医が事件の細かいところまで知っている筈がない。だから、データを耳にした女医があそこまで衝撃を受けてコリンを拒否する理由がよくわからないというかなんというか。映画で使われなかったところにその手の場面があったとかじゃないよね。その辺の繋がりが悪いと感じた。実際、あの女医の心理もよくわからないし。コリンを選んでいたくせにコスティガンも捨てられないってあなた、単なる優柔不断。

不満その４
ディグナムがコリンを待ち伏せて撃ったのはどういう理由からなのか。コリンがマフィア側のネズミだったと知ったからなのか。それならば一体誰から聞いたのか。もしくは自分で突き止めたのか、それならばいったいどうやって？　或いは、コリンが裏切り者だとは知らず、クイーナン警部が死んだ逆恨みでコリンを狙った？　どちらにしろあまり納得できない。

この不満、全部終わりも終わり、クライマックス過ぎ去って映画に収拾つけようってところだよな。畳み掛けるように不満が募った。だから終わり方が気に入らないんだけど。

ああ、コステロのしぶとく生き汚い死に方は素敵でした。ちょっとロビン･フッドのときのアラン=リックマンを思い出したけれど、彼ほどはしぶとくはなかったかな。



結論。
でかいコスティガンの遺影の笑顔が微妙でした。

１月１日
・地元ローカル線にて友人と出発。乗り換え特急まで二時間余りの余裕、昼食の場所を彷徨うことになる。
・東京駅から成田空港までは長かった。やっぱり関空出発がよかったなあ。中部だけだったのかな、飛行機の離着陸不可って。
・成田空港内で夕食、隣席のお姉さん二人組はフライトアテンダント。

１月２日
・朝からチェックアウトぎりぎりまで部屋で箱根駅伝を観賞。空港内で箱根の続きを見るためにテレビを探すもチャンネルは違い、断念。順天堂今井くん最後の勇姿が観たかった…！いつの間に東海大を抜いて順天堂完全Vになっていたのか、そのあたりが気になってます。
・のんびりお茶をしていたらゲートクローズ時間にぎりぎり。12時45分のところ、審査待ちで時間が過ぎ、47分、二人でダッシュ。結局、飛行機自体の遅れにより長蛇の列が出来ていた。
・機内食がいまいち。三回出たが殆ど食べず、空港〜ホテル間の送迎の車内で酔う。先ず、飛行機の時点でやばかった。なんでBAってあんなに揺れるの。
・水で過ごした。
・預けたスーツケースが出てこない。同経路でバルセロナ入りした日本人客分全てロンドンはヒースロー空港に置き去りとのこと。ロスト・バゲージの手続きを英語を話せる人々の手を借りて済ます（これが後に大問題になる）。
・ホテルに着き、文字通り倒れ込んで爆睡。

１月３日
・目覚めたら照明は付いたまま。荷物は放置。靴下は辛うじて脱いでいた。
・なんとか朝食を食べて、着の身着のまま観光に出発。時間が勿体無いので取り敢えず出掛ける。サンツ駅にJTBデスクがある表示がしてあるのに見つからない。
・先ずはサン・パウ病院。これ本当に病院かよ？と疑いたくなる壮大な外観を前に写真。外周だけかと思えば、建物内には入れないけれど外観は見て回れる。時々擦れ違う白衣姿に萌え（そりゃ医者だからな）。
・サグラダ･ファミリア。エレベータで地上60Mへ。降りてすぐ、幅50センチ、両側の手摺りらしきものは高さ130センチほどの狭い通路を２Mほど歩かされる。高所恐怖症の私は暫く入口で足踏みし、しゃがみ込みながら渡る。螺旋階段を下りていくが、定期的に配置されている窓から外が見え、膝が大爆笑。立っていられないので友人と別れ、ひとりで先を急ぐ。地に足がつくっていいね。
・グエル公園。レセップス駅から15分ほど歩く。バスは路線がわからない上、周囲の景色を見て降りろとのことで無理。ひたすら登り、下り、道を間違え回り道。すでに夕方薄暗い。
・カザ・ビセンスを探し、グラシア通りを下るが見つからず。翌日、逆方向に進んでいたことを友人が発見。通りの両側のアパートのベランダにはサンタがいっぱいぶら下がっていた。これは俗に言うサンタクロースではなく、東方三賢者の方らしいことを耳にする。
・ホテルに帰ると友人のスーツケースが届いていた。私の分はまだなのでスーパーに向かって長袖のTシャツ、下着、靴下を購入。がっくりきたのと疲労とでまたもや倒れこむように爆睡。朝風呂となる。

１月４日
・六時前に眼が覚め、シャワー。引き続きJTBを探すも見つからず。おかげでこの日の夜に予定していたフラメンコショーの予約が出来ず。
・カザ･ミラ。矢張り屋上で膝が笑う。奈良から来た夫婦とお近づきになり、会話。内装よりも外観を見ている方が私は楽しいことに気付く。なんでガウディ建築ってあんなに外観が面白いんだろう。タイルによるモザイク模様が気になるんだろうか。
・カザ・バトリョ。矢張り屋上で以下同。ここは日本語音声ガイドあり。ちょっと驚く。ステンドグラスも見所。
・カザ･アマトリエール。無料配布冊子があるとガイドブックで読んだが見つからず。ここで土産を買っておけばよかった。
・カタルーニャ音楽堂。看板を見るも道に迷い逆方向に進んでいて、15時半までしか見学ツアーがないので焦る。パイプオルガン演奏は感激だが、ガイドは英語で意味不明。己の語学力の無さに情けなくなる。子連れ日本人パパに話しかけられる。しかし、ここの内部は凄い。カメラ撮影不可なので非常に残念。なのでポストカードを買ってきた。しかも外観も全体像は拝めない。狭い路地を挟んで建物があるからだ。
・カテドラル。ばかでかい教会です。尖塔が見えた時点で心躍ったが、残念ながら大部分が修繕中。隠されています。内部は両側にずらりとクーポラが並んでいて、ステンドグラスと像と絵とでびっしり。天上がはないが、さり気無く装飾は施されている。教会ってなんであんなに素敵なんだろう。ここの前の広場でアンティーク市やってます。職場の男性社員にペンダントネックレスを買ってきてくれと頼まれていたので探してみるが、キリスト像の掛かったカソリックのペンダントばかりで随分悩む。結局十字架だが、ペンダントトップのみ購入。５ユーロ値切る。値段が高い！　かなりぼっている。妙にエジプトものが多い。
・グラシア駅からカタルーニャ駅間、地下鉄で女二人組スリに狙われていたようだが、本と水しか入っていないバッグのため、被害なし。
・Raima。１階の雑貨屋より2階のラッピングコーナーの方が面白い。紙バッグ（小）すらめちゃ可愛い。
・みゅうインフォメーションセンターに電話。私のスーツケースはどこだ。公衆電話に４ユーロ食われた。

１月５日
・荷物はなし。帰国して問い合わせに。
・カザ・カルベット。前日カタルーニャ音楽堂へ行こうとして間違えた道へ。非常にさり気無く建物が並びすぎていて見逃しかける。向かい側から写真を撮る。
・サンタ・マリア・デル・マル教会。建物が大きすぎてカメラのフレームに納まらない。荘厳な内部、クーポラひとつひとつにステンドグラス。天井は簡素だが薔薇窓のガラスは見物。
・中央郵便局。でかい。何の建物か悩む見掛け。
・チョコレート博物館までの道のりは細い路地。６ユーロのショールを買い損ねたのが残念。他の土産物店はどれも15ユーロ以上。同じ品物なのに。館内はチョコレートで甘い匂い。Kg単位38〜50ユーロで販売。基本は量り売りらしい。
・リセウ駅まで歩く。道なりに並ぶ店で土産を買い、ジェラートを食べる。
・スペイン村。こぢんまりとした小スペイン。非常に作りものめいたコスタ・デル・ソルを撮影。猫の舌型のチョコレートが買えた。
・カタルーニャ美術館。ゴシック・バロック展示物を足早に拝見（時間がないから）。フラ･アンジェリコ、ゴヤ、ティツィアーノ等を見つける。館外で日本語ぺらぺらの男性に話しかけられる。19時半からの噴水とパレードを教えられるが、あれが心底親切からだったのか何か下心があったのかは謎。観たかったが夜は危険だし、土産は買い足りないし、服も買わなきゃいけなかったので諦めてホテルへ。

１月６日
・空港で朝食。不二家のパイの特大バージョンみたいなパイを食す。エスプレッソミルク入りを購入。
・バルセロナ発ロンドン着イベリア航空の運転は良かった。

１月７日
・飛行機が揺れる揺れる。朝食の機内食を下げた直後に揺れ始め、成田到着まで揺れ通し。運転が下手なのかと思いきや、天候が悪かったのだと後に知る。酔う。暫く乗り物に乗りたくなくて東京行きの電車を遅くする。
・スーツケースは戻ってこないまま帰国したのでBAのロスト・バゲージにてクレームを提出。
・成田から東京駅へ。東京駅から上越新幹線に乗り込み、一路越後湯沢へ向かったが、埼玉は大宮を手前に車内放送「はくたか運休」により東京駅へ逆戻り。はくたかは強風、しらさぎは雪のため運行中止により、東京にて一泊。無印で服一式買い揃え、翌８日に帰宅。長い旅路だった。

飛行機荷物悪天候のせいでバルセロナ旅行の記憶は薄くなってしまったが、写真を見れば思い出すし、全体を通せば印象の強い旅行にはなったと思う。あとは私の荷物さえ戻ってこれば万々歳。捜索願を出された白と黒のミッキー柄の私のスーツケースは今何処。