加藤のメモ的日記
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2010年07月27日(火) コベントリーの悲劇

第二次世界大戦中にコベントリーの悲劇といわれる出来事があった。大戦末期、ドイツはイギリスのコベントリーという町にV2ロケットの照準を合わせた。その情報をドイツのSS内部深く潜入していたイギリスのスパイがキャッチした。彼の通信を受け取ったM16(イギリス情報部)の長官は真夜中にチャーチルに連絡を取る。

もちろんチャーチルは人々を避難させようとした。しかしM16の長官は彼にこう言った。「あなたはコベントリーの町の何千人の人々を助けるかもしれない。しかし私たちの重要なエージェントは発見され、殺されるだろう」と。

この情報は、ナチ内部のスパイをあぶり出すためのオトリ情報でもあったのだ。事前に町の人々が避難すれば、SS内部にいるスパイの存在がドイツ軍に知れ、彼は処刑されてしまう。その結果、将来数万、数十万の生命が失われ、ナチズムの息の根を止めるチャンスを失うことになる。

大事なスパイかコベントリーの住民か…。チャーチルは一晩中考え抜き、男泣きに泣きながらコベントリーの町を見放した。そして3000人の人間が死んだ。だが生き残ったスパイの存在によってノルマンディー上陸は無事果たされ、ナチスを叩き潰すことができたのである。

一つの世界がリーダーの冷徹な決断によって助かったのだ。しかしながら、それを決断するリーダーのつらさは常人には想像できまい。だが、リーダーとは、それに耐えねばならないのだ。



『そしてわが祖国』


2010年07月24日(土) 韓国軍艦「天安」沈没の深層

3月26日、韓国と北朝鮮の海上の境界線ペンニョン島の近くで、韓国の大型哨戒鑑の「天安」が爆発・沈没した事件は、発生から1カ月以上が過ぎても、水没原因が確定していない。誰が魚雷や機雷を撃ったり敷設したりしたかは謎のままだ。韓国の右派勢力は、北朝鮮の潜水艦が魚雷を撃ったと主張し、韓国政府に「北を報復攻撃せよ」と求めている。

ペンニョン島の周辺は、北朝鮮軍と韓国軍が対峙する海域だ。天安は哨戒艦であり、レーダーやソナーを使って、敵の潜水艦や魚雷などを感知し攻撃するのが任務だ。しかも当日は、米韓合同軍事演習が行われており、天安艦内のソナー担当者が注意を怠ったとは考えにくい。

天安沈没の謎は解けないままだが、この事件をめぐっては、日本でほとんど報じられていない「もう一つの沈没」が起きている。天安艦の沈没現場の近くの海域に、米軍の潜水艦とおぼしき巨大な物体が沈没しており、韓国軍の潜水隊などが捜索にあたり、米軍のヘリコプターが米兵の遺体と見られる物体を運び去る映像を、韓国のKBSテレビが4月7日報じている。

韓国や米国の当局は、天安艦と同じ時間帯に、すぐ近くで米軍潜水艦が沈没したことを、ひた隠しにしている。海底から引き揚げられた遺体らしき物体をつり上げて、運び去ったのは韓国軍のヘリコプターではなく、米軍のシーホーク、ヘリだった。このことから、第3ブイの海底に沈没したのは、韓国軍の艦船ではなく米軍の潜水艦だと感じられる。

第3ブイの存在を報じたKBSは誤報扱いされ、その後は「天安艦は米潜水艦から誤爆された」といった見方自体が「危険な流言飛語」と見なされ、韓国社会で事実上の「禁止」とされた。

軍事演習は3月18日に終わったはずだったが、実際の演習は4月30日まで秘密裏に延長され、3月26日の事件当日も演習が行われていた。事件後も米韓当局は、当日に合同演習が行われていたことを全く発表しなかったが、事件翌日には情報がマスコミに漏洩し「天安艦は、軍事演習中の誤爆を受けて沈没したのではないか」という記事を各紙が報じた。

韓国の軍事問題の小説家ソ・ヒョンオは、沈没した米潜水艦について、ヨントウリム岩の前の海を拠点としてペンニョン島の周辺海域で潜航を続け、島の対岸にある北朝鮮の通信を傍受しつつ、有事の際に北朝鮮にミサイルを撃ち込める臨戦態勢をとっていたのではないかと分析している。

この種の作戦に使われる潜水艦は、間違いなく1カ月以上潜航したままでいられる原子力潜水艦だ。原潜は、艦内の原子炉で発電した豊富な電力を使って、海水を電気分解して酸素を抽出して艦内に供給する。海上に出る必要が全くない。米軍の原潜の中には、核ミサイルを搭載できるものも多い。核武装していると自称する北朝鮮に対抗するため、米軍が核兵器を搭載した原潜を、平城に最も近いペンニョン島の周辺に常時潜航させていた可能性がある。

北朝鮮側は、米韓が合同演習を口実に北上し、北の核施設に向けて本物の攻撃を仕掛けてくることを恐れていた。軍事演習しているふりをして本当の戦争を仕掛けるのは、米軍の戦術としてあり得ることだ。そんなところに北側からの攻撃を仕掛けるのは、米韓に戦争の大義を与えてしまう自殺行為である。

北側からの攻撃で沈没したのではないなら、残るは誤爆説になる。私が疑っているのは米軍は、潜水艦をペンニョン島の周辺に常時、長期潜航させていることを、韓国軍に伝えていなかったのではないかということだ。第3ブイに沈んでいる米潜水艦が長期潜航していたのなら、当日の米韓合同演習にも参加していなかったことになる。

天安艦は、ペンニョン島の南の沖合を航行するはずが、予定より岸に近づき、その結果韓国軍に存在を知らされていない米潜水艦の存在を探知し、北朝鮮の潜水艦が潜入していると勘違いして発砲し、攻撃されたので米潜水艦も瞬時に撃ち返し、2隻とも沈没するという誤認の末の同士討ちが行われたのではないか。

天安艦の沈没後、米韓が「北から攻撃された」「反撃する」と宣言していたら事態は本当の戦争になっていただろう。天安艦事件を機に、朝鮮半島で戦争が再発していたら、在日米軍の駐留が続くようになり、米国では再び日本を不沈空母と評価してくれて、日本経済は60年ぶりの「朝鮮特需」で潤い、日本の対米従属派にとってはうれしい限りだった。

しかし米中枢での暗闘では、米英中心主義より、中国重視のほうが強いようで、天安艦沈没事件は朝鮮戦争の再発にはつながらなかった。韓国民の多くはすでに、天安艦事件に関する政府の発表を信用できなくなり何か裏があると感じている。米国では911事件の真相がなかなか事実としてみなされないが、韓国では、ペンニョン島の第3ブイの下に米潜水艦が沈んでいることが、今後いずれかの時点で「陰謀論」から「事実」に変わるかもしれない。



田中 宇


2010年07月20日(火) 医療過誤

医者から出された中性脂肪と、コレステロールの薬のせいで、二度と治らぬ体にされ、俺は、今、死にかかっている。元気で働くために、家族で幸せになるために、そして長生きするために飲んだ薬のせいで―。
俺を地獄へと叩き落したバカ医者と、拝金主義の製薬会社ども待ってろよ。本当の命の大切さをたっぷり教えてやる。

元気で働くサラリーマンたちへ、心から伝えたいことがある。健康診断で異常が出ても、長期で飲む予防薬は止めたほうがいい。医療過誤はだれの身にも起こってしまう。医者は副作用が出たとたんに知らん顔だ。俺は人一倍健康管理に注意して、まじめに医者の言うとおり行動した。節制し減量して薬も飲んだ。夢を追いかけて生きてきて、長生きしたくて飲んだ薬によってこんな体にされ、倒れた。

ヤブ医者ども、この本をよく読め。お前らの怠慢な診察が、俺と家族にどれだけのことをしたか。点滴と流動食しかできず、懸命に薬害証明のために戦う生活を一度でもやってみろ。治療法はなく、ただ寝て日に日に全身の筋肉が委縮していく恐怖。絶望と苦痛の毎日は気が狂いそうだ。

本当はこの体を片づけて楽になりたい。しかし俺はまだ死ねない、気が狂っても、国と医者に非を認めさせるまで生きる。俺は死んでも負けない、絶対に泣き寝入りはしない、このまま黙って殺されたたまるか。

医療過誤は、誰の目にも明らかに医者が悪いという内容のものしか裁判にできない。裁判は弁護士だけでは戦えない。その理由は弁護士には医学の知識がないからで、医者が味方につくか、あるいは業務上過失致死傷で警察が介入したケースでないと戦えない。

医療過誤という問題は公共性のある問題だが、検察官や裁判官が国から給与を支給されることに対し弁護士は国から一円ももらえない。弁護士の収入源は全て依頼者からのお金でまかなわれる。だから、その行動には限界がある。国相手の裁判となると、時間と費用がかかり過ぎるから、勝てる勝てない以前に皆受けられない。

普通の裁判は弁護士が一人でできるが、医療過誤は弁護士が最低三人必要になる。そのぐらい医療過誤問題はすごく難しい。だから医者につく弁護士はいても、患者につく弁護士はほとんどいない。患者につく場合は、誰が見ても明確な医療過誤に限られている。

副作用という分野は「許された危険」という分野として処理されることが多い。本来、副作用のない薬はないし、100%安全な薬だけを求めたら医療が止まってしまう。医療問題弁護団が手を引いた場合は、やれる弁護士はいない。年間2、3万件の医療過誤のうち、訴訟までいくケースは2〜3%いかない。そのうち勝訴した確率となるとさらに下回る、医療過誤の患者の中で勝訴できるのは選ばれた患者でしかない。

コレステロールが160以下の状態だ続くなど、数値が急激にそして大きく下がるとガンになりやすくなったり、ウィルス・細菌に感染しやすくなるという。

体の辛さ、薬害認定を受けられないつらさ。金のないつらさ、自分の夢と人生が終わったつらさ。頭が禿げて、体は映画のETのようだ。流動食だけでやっと尿と大便を絞り出しての戦いだ。まだ目が見えて口もきけるが、ヘレン・ケラー並みだ。けれど人間の魂は、鍛えれば鍛えるほど強くなる。会社で修羅場を歩いてきた。その経験がなければとっくに自殺していただろう。

医療問題のように、弁護士に十分な専門知識がない場合、依頼者は勉強し、必要な書類を集めるために行動し、それらを弁護士に説明しなければならない。そうしなければ弁護士は動かない、医療問題は難しい。

肺がん治療薬【イレッサ】の副作用死が246人になった。厚労省がドクターレターを出したのが2002年10月15日。それ以前に162人が死亡していたから、情報が流れた後に、84人が死んでいることになる。246人の死者を、製薬会社と国はどう考えているのだろう。一度この薬をそいつらの身内に飲ませたほうがいい。

以前。全国薬害被害者団体連絡協議会の代表が「報告の無い水面下の患者が、2倍はいる。と言っていたが、それらの患者は【原因不明】のまま処理されている。倍は隠れているというから、おそらく現時点で500人ぐらいの死者が出ているのではないか。抗菌薬【ガチフロ】の副作用で、132人の患者に【低血糖】【高血糖】の副作用が出ている。100人を超えないと、厚労省からのドクターレクチャーは出ないようだ。

副作用は数十人が死んで、その上で情報が流され、数百人が死んで使用中止だ。被害者は以前にも書いたが倍の数字になる。200人以上死んでから自主回収では。おれ一人のことでマスコミが動くわけがないと分かった。薬に対して、人の命は軽い。おかしいし、間違っている。



『私は薬に殺される』


2010年07月18日(日) シールズ

中国はロシアから最新型の8000トンの駆逐艦を2隻買っているんです。これが今、台湾海峡を通過している。3隻目がもうすぐ来る。ウクライナから中国に空母がやってくるんです。すると海の地図がまったく違っちゃうわけ。これに対して日本はどうするか。沖縄にいる兵士を「もう引きあげなさい」と日本側が言ったら、これは大変なことになると思う。

沖縄にいるアメリカ兵が非常に質が悪いということはわかりますよ。もっと質のいいのをよこせばいいんだけども。あそこには海軍の特殊部隊のシールズというのがいますけどね。知能指数は限りなく低い連中なんです。自分の名前がやっと書けるぐらいの連中。その代り度胸だけはすごい。

だからこの人たちは戦争になったら、たとえば相手の空母まで行って爆破するとか、そういうことをやるわけです。以前にはアメリカのサンディエゴにいた。サンディエゴというのはアメリカ海軍の最大の基地です。サンディエゴでも問題を起こしちゃったわけだ。女の子をレイプしたり、いろんなことがあったわけ。しょうがないから、これをどこかに移そうと。残念なことに沖縄が選ばれちゃったわけです。

僕が政治家諸君に言うのはそこなんだ。すぐに「犯罪が起きた、困る。出て行ってくれ」というんじゃなくて、犯罪を犯した人間、部隊そのものだけをそっくりどこかに移せばいいんだと。本当はアメリカ国内が一番いんだけど。

海兵隊はいていい、海軍のシールズというのが問題なんです。そういうことは新聞はあまり伝えないで、すぐに「出ていけ」になっちゃう。これではこれから中国とかいろいろなところと競争しなくちゃならない我が国は国際的には孤立しますよ。今でも孤立してるんから、非常に危険なことなんです。




『ストラテジック・コンペティターズ』


2010年07月16日(金) 借金大国日本

俺から見て、一番不思議な人種は、日本の政治家や官僚どもだ。はたして自分のことが好きで、自分のやっている仕事に誇りを持っている奴はいるのだろうか。自己保身と自分を好きになるのとは180度違う。自分で納得できる目的、誰に対しても恥ずかしくない仕事をして、はじめてて自分を好きになれるのだ。

はっきりいって、今の日本という国を見ていて、胸を張れる政治家がいたら、鉄面皮というよりもただの恥知らずだ。今の日本が置かれている状況は新聞やテレビでいわれているよりははるかに悪い。事実、昨年はこの5年間で最も倒産件数が多かったのだから。堺屋太一が「よくなる、もうちょっとだ」と言っている間に、どんどん会社はつぶれていった。結局、期待をさせながらよくならないどころか、逆に悪くなって彼は経済企画長官をやめてしまったではないか、倒産件数も、今年は昨年を上回るといわれているのだから。

それにしても、「朱に交われば赤くなる」ということだろうか。堺屋さんの顔は、すっかり悪くなってしまった。以前、会った時は、腰が低く、大阪商人という感じで、もっといい顔をしていたのに、辞めるときの顔を見てびっくりした。とにかく日本の経済は、もう樽の中から水が漏れだしている。あっちこっちにバンバン穴があいて。いくら一生懸命、公的資金を投入しても、その横から新しい穴がどんどんあいていくのだから。残ったのは700兆円という借金。なんせ日本のGDP550兆円の130%も借金があるんだから、はっきりいって日本はタイタニック状態だ。

タイタニックが沈没する前、一人の船員がパーティー中の客に「氷山にぶつかります!」と言ったとき、彼らは「じゃあ、ウィスキーに氷山でも入れようか」と酒を飲みながら踊っていたわけだろう。まさに、今の日本そのものじゃないか。国民のムードがよくなって、消費が拡大すれば、自然と景気も良くなっていくという無責任な見方には耳を貸さないほうがいい。こういうのを、氷山の上の希望的観測論者というのだ。足元が割れ始めているのに気付かないという。


『いいえて妙』


2010年07月13日(火) 月にいたものは

アポロ11号による人類初の月着陸。それは1969年7月20日だった。この快挙は世界中にテレビ中継されたが、その映像には「フェイク・やらせ・でっち上げ」の動かぬ証拠が山ほどあった。なぜ、こんなことが起こったのか。アポロは本当は月にはいかなかったのか。

アメリカ国民の実に20%にのぼる人々が、人類は月に行っていないと信じている。本書の結論はこうである、アポロは確かに月に行った。しかし、そこにはわれわれに決して見られたくない何かが存在していた。そのために安全策としてあらかじめフェイク画像を作成しておき、記念碑的なイベントのタイミングで公開したのだ。ウソにはウソをつかねばならない必然性がある。つまり、アポロが着陸した月には円盤がずらっと並んでいたのだ。




『アポロ計画の巨大真相』


2010年07月11日(日) 真の謎解きが必要だ

エジプトのピラミッド、シュメールの巨大神殿ジグラットには、高度な数学を用いなければ実現できない黄金分割が用いられている。黄金分割とは、直線を特定の割合で分割して、均整のとれた美しい比率のことをいうのだが、なぜこのような高度な数学がその時代に存在しえたのか。、この様式は古代ギリシアの美術や建築様式、そして遠く離れた日本の法隆寺にも見られる。

確かに法隆寺や聖徳太子は、ペルシャなど西アジア文明に大きな影響を受けているが、日本古来の文化とも深くかかわって無視できないのである。こうした既存の価値観では説明がつかないことの真の謎説きが、今こそ重要なのである。常識や価値観は、それぞれの分野において基準となる教科書と理論があり、学校教育、本や新聞、雑誌、テレビなどを駆使したシステムによって守られてい。肩書のある科学者とは、規制の価値観に忠実な専門家のことである。テレビに登場するタレント的な専門家を信じるということは、過去数百年にわたっててその専門分野を形成してきた古い法則や定説を信じるということだ。

こうした価値観の支配下にないものは一切「正統」な知識とは認められない。こうした状況下ではピラミッド、ストーンヘンジ、古代文明の発祥、古代の進んだ知識、地球そのもの、太陽系、人類の起源やその実体に関する謎の根源について真剣に説明しようという試みを、アカデミックが行なうはずがない。あってもそれは見せかけにすぎないか、異端として葬られてしまう。エデンの園で知恵のリンゴを食べることを禁じた神は、人類を無知状態に置き、パラダイムを通して人類を支配することを望む闇の存在だった。創造神の言葉、初めに「光あれ」というのは、こうした暗黒の価値観から脱却して真実に目を向けよという意味なのである。


三大ピラミッドは、その最も古い時代である古王国時代に建造されたというのが定説化している。定説に従う限り、三大ピラミッドがあまりにも常識を逸脱している点が多いため世界の七不思議のひとつに数えられている。最大のピラミッドはクフ王が建造したといわれ、そこには250万個もの切り石のブロックが使われている。

一つのブロックの重さは平均2.6トン(中には16トンのものがある)総重量は600万トンを上回る。頂上に置かれたはずの冠石がなくなっているが、本来の高さは146メートルになるように設計されており、底辺は一辺が230メートルもある。当時のエジプトには鋼、青銅、石、木材以外の道具はなかった。専門家によると世界最大の日本製のクレーンを用いていも、このような切り石を持ち上げることすらできないという。

驚異的なのは石積みの技術だけではない。三大ピラミッドの外装に使用された石灰岩は極めて細かく、正確に合わせるだけでも難しいのに、高精度の光学機械に匹敵する作業が8万5000平方メートルもの斜面全体に施されている。また、大ピラミッド内にある数十メートルもある通路は何度も測定されたが、それらは完全に直線である。下降通廊の場合、誤差は5ミリ以下で、硬い岩をくりぬいてつくった60メートルの通廊を含めても、誤差は6ミリしかない、この技術や精度は現代を凌ぐ。

ピラミッド内の岩の加工技術も無視できない。例えば「王の間」にある固い花崗岩の容器は非常に高い精度で切り出されている。これほどのものを花崗岩をくりぬいて作るには、ダイヤモンド刃のドリルと2トンの圧力、そしてコンピューター制御が必要だという。エジプトでは初歩的な工具しかなかったクフ王の時代に、作業者がそれをやったとされているのである。

このようにピラミッドの技術は多くの面で20世紀、21世紀の技術を凌いでいる。あの巨大なピラミッドには誤差があってもミリ単位で、古代にはあり得ない科学の技術が駆使されている。今日の建築家が認めるように、いくら何千人、何万人という労働者や、奴隷を投入しようがあの驚くべき正確さで建造することなど絶対にできない。

ましてや、数学や幾何学を駆使した設計は、誰が行ったというのであろう。伝統的なエジプト学の見解が怪しい、いや妄説であるというのはまさにこの点にある。しかしエジプト学者は、このピラミッドはクフ王のものであると言い張っている。クフ王の墓とはウソであり、UFOのためのエネルギー収集装置である。製作年代は1万2000年以上前である。

古代には高い技術によって建造された遺跡がいくつかある。日本には世界最大のクレーンがあるが、このようなクレーンでもピラミッドの石一つ持ち上げることはできない。それでは本当にギザのピラミッドは古代エジプト人がつくったのか?同様に先史時代のペルーに建造されたインカの石造建築物もインカ人がつくったのか?ギザの建造物群が定説よりも古いのは明らかであるが、このような情報が抑圧されてきた。それは、人類の起源にかかわる重要なポイントだからである。



『この地球を支配する闇権力のパラダイム』


2010年07月03日(土) 宇宙体験と意識の変化

宇宙というのは気味が悪いところでもある。私は3回の船外活動を行なったが、これがそれそれ5時間、6時間、7時間と極めて長時間にわたるものだった。スカイラブは90分で地球を一周してしまうから、この間に何度も夜をむかえる。船外活動は観測装置のフィルムを入れ替えるとか、故障を起こした機器の修理とか、それぞれに目的があって、忙しく働かねばならない。

しかし、ある時、何かの手順の違いで、夜間、船外にポカンと一人で浮いていなければならない時があった。宇宙の闇の暗さといったら、ほんとの真暗闇で何も見えない。深い淵の中に落ち込んだように何も見えない。そして、たった一人でそこに浮いている。その時の何ともいえぬ気味の悪さに襲われた。頭のてっぺんから爪先までぞっとするような気味の悪さが全身を浸していた。光がなく、なにもなく、私以外何も存在していないという世界の気味の悪さ。これで私が何か船外活動をしていればそうでもなかったのだろうが、何もしないでただそこに浮いている時の気味の悪さ。あれ以上の気味の悪さは生涯味わったことがない。

しかし、考えてみれば、この地球という世界を失って宇宙空間に放り出されてしまったら、人間にとってこの宇宙というものは、あの気味の悪さしか残らない世界なのだ。そう考えてみると、この地球という星が人間にとっていかに大切なユニークな存在かということがよくわかる。地球という住処を宇宙の中で人間が持っていることの幸せを感じた。    肉眼で見る地球と写真で見る地球は全く違うもの。その時そこにあるのは実体だ、実体と実体を写したものとでは全く違う。どこが違うのかと問われても上手く説明ができない。まず、二次元の写真と三次元現実という違いがある。手を伸ばせば地球に触ることができるのではないかという現実感、即物感が写真には欠けている。

それと同時に、これも二次元と三次元の違いだが、写真で地球を見ても地球しか見えないのに、現実には地球を見るとき同時に地球の向こう側が見えるのだ。地球の向こう側は何もない暗黒だ。真の暗黒だ。その黒さ。その黒さの持つ深みが、それを見たことのない人には、絶対に想像することができない。あの暗黒の深さは、地上の何ももってしても再現することはできないだろう。あの暗黒を見たときにはじめて、人間は空間の無限の広がりと時間の無限のつらなりを共に実感できる。永遠というものを実感できる。永遠の闇の中で太陽が輝き、その太陽の光を受けて青と白に彩られた地球が輝いている美しさ。これは写真では表現できない。



『宇宙からの帰還』


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