日々あんだら
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2017年06月20日(火) コーヒーとレンズの相似点


(SONY α7S+Leica SUMMARIT5cmF1.5、絞り開放)



こないだ、彼女とカフェに入ったらサードウェーブのお店やったんですよ。
2人とも苦味とコクのある深めの焙煎のコーヒーが好きなので、サードウェーブの酸味が強いコーヒーはあんまり好きじゃない。

「なんでサードウェーブコーヒーは酸っぱいの?そもそもサードウェーブって何?」
と聞かれたので説明したのです。

アメリカにおけるコーヒーの潮流は大きく分けて、
・大量に作り置きしてそれをサーブして出す『ただ消費するためだけのコーヒー』

・スタバに代表される、カフェの空間や雰囲気も含めて『楽しむためのコーヒー』

・コーヒー豆の品種や産地ごとの『個性を味わうコーヒー』(=これがサードウェーブ)
なので、あまり深煎りすると個性が薄くなってしまうので、
焙煎は浅めにしてコーヒー豆ごとの違いがわかるようにしてるから、
サードウェーブのコーヒーはどこもこんなに酸っぱいんだよ、と。

ここまで説明したところで、はたと気付いたのです。
オールドレンズの個性と絞りの関係と一緒やな、と。
レンズの個性が一番出るのは絞り開放の時。
そのレンズの持つ収差がこれでもかと表れて、一番面白い。(個人的には)
一方で、絞り込んでいけばよほど素性の悪いレンズでない限り、
それらの収差は消えていって、他のレンズとの描写の差は小さくなっていく。


つまり、浅煎りは絞り開放、深煎りは絞り込んだ状態なのです。(笑)


いつの日か、もし喫茶店を開くことがあったなら、
焙煎の度合いは「シティ」だの「フルシティ」だの分かりにくい表現は使わず、
「F1.4」「F2」〜「F16」の8段階で表そうと思います。
(写真好き、カメラ好き以外にはすごく分かりづらい)

そうしたら、お店の名前はレンズとコーヒーの共通点を取って「BEANS」(※)ですね。(笑)

(※レンズの語源は、レンズ豆に形が似ているから)





ところで、フルシティローストぐらいの豆でも、コーヒーの個性ってわかるよね?
飲み比べたら明らかに違うよね?
なんでサードウェーブはみんなあんなに浅いんやろ。。。
やっぱり、純喫茶の方が好きです。


2017年06月12日(月) 更新



夜、石鹸とリンスを買いに近所のドラッグストアまで散歩。

その帰り道で、そういえばついこないだ、同じ場所で夢中になって桜を撮ってたのにな。
などと考えながら紫陽花を撮っていたら、自転車で通りかかったおじさんに声をかけられた。

「うちの紫陽花、気に入ってもらえましたか?」

挨拶して、撮らせてもらっているお礼を言って、少し立ち話をして。
お家に入っていく時、「世話をしているうちの両親に、気に入って撮ってくれてる人がいたって伝えときます。ありがとうございます」と。
お礼を言うのはこっちの方ですよ。

この方だけではなく、玄関先の花を撮ってたりすると同じように声をかけられて、
「撮ってくれてありがとう」とか「次は○○の花が咲くからまた撮りにきてください」と言われたり。
この下町の路地裏に越してきて早6年。
ホンマこの町を選んでよかったなーと思う。

そんなわけで、3回目の契約更新を行います。
越して来た時には、まさかこんなに長居するとは思ってなかったけど。(笑)
まだしばらくここにいるでー。
みんな遊びに来てね。


2017年06月10日(土) 慶事



横浜で、妹の結婚式でした。

バリエーション豊かなお友だちが来てくれてて(海外からも!)
小さい頃は引っ込み思案の人見知りで、兄貴たちの後ろをくっついて歩いてたのに、
いつの間にこんな行動力と社交性が生まれたんやろう?と不思議な気分に。
まあ、言うてもおれの妹やな。(って言うたら本人は嫌がるやろうけど)

お色直しでドレスを着るお金がなかったらしく、自前の振り袖を着て再登場。
OVER30やけど童顔なんで、痛々しさもそんなになくギリギリセーフ。(笑)

最後の両親への言葉は、手紙などは用意せず、その場の言葉で語りかけててなかなかよかった。
(敬語は怪しかったけど。^^;)
いつもは強面の父親が予想してた以上に泣いてて、
うわー!めっちゃ泣いてるやん!とみんなで笑おうと振り向いたら、
義妹が嗚咽をこらえてるのがわかるぐらいもらい泣きしてて、
最近、涙もろくなった上の弟と、娘(現2歳)を嫁にやる父親の気分になった下の弟も泣いてて、
泣いてないんおれだけかーい!と思ったら、父親の横でおかんが引き気味に冷静でした。
あんたが一番泣くとこちゃうんかい!(笑)

帰りの見送りのところで兄弟3人+義妹で父親を指差して、
一斉に「やーい、めっちゃ泣いてたやーん!」とからかったら、
顔を真っ赤にしつつ照れ笑いしてて、それを見た義妹がまた泣いて。
そんなサタデーナイト。

おれは挨拶より、ばあちゃんが買ってくれた振り袖を着て出てきた時のほうがヤバかったよ。(ちょっとだけな)
おれもじいちゃんの時計を着けて出てたし、2人も見て喜んでくれてたんちゃうかな?

なんしか、おめでとう。


2017年06月06日(火) 兄の悩み




悩んでいるのである。
今度はなんだ?と問われれば、今週末に迫った妹の結婚式のことである。

悩みは8つ下の妹に先を越されること、ではない。
4つ下の弟が結婚した時にはさすがに兄としての面目なども多少気にしたが、
その弟も2回目の結婚をし、姪っ子が生まれるに至っては、
年功序列など気にする気持ちなど全く消え去っている。

妹の結婚相手についてでもない。
むしろ、あの甘えたで人生を若干舐めている末っ子根性丸出しの妹をもらってくれるなんて、
義弟には感謝の念しかない。
(余談だが、義弟に初めて会った時「ホンマにあいつでええん?」と聞いたんやけど、
 あとで「お義兄さんたち3人みんなから同じことを聞かれました」と言われた。
 なんか、いろんな意味で申し訳ない。。。)

もちろん、御祝儀をいくら包むかとか、なにを着ていくか、などとつまらないことでもない。
悩みとは、「撮影機材をなににするか」である。

またか!とか言わんで欲しい。
おれは親族一同から「度を越したカメラ好き」「むしろカメラ馬鹿」と認識されているのである。
そんなおれにとって、親族の冠婚葬祭にかかるプレッシャーは生半可なものではない。
ここで下手な写真を残そうものなら「あんなにカメラやレンズに金をかけててもこの程度か」とか、
「下手の横好きとは正にこのこと」などと表に裏に言われ放題になるのは火を見るより明らか。
なんせうちの一族は皆、見る目が厳しい上に口が悪いのだ。(>_<)

そこで一番の候補は、α7Sにコシナ・ツァイスのプラナー50mmF1.4とディスタゴン25mmF2.8である。
それに2倍のテレコンを組み合わせると100mmF2.8相当の中望遠にもなる。バランスが良い。
そしてこの2本のレンズはおれが持っているレンズの中でも、「誰が見てもきれいな写真」が撮れる筆頭である。
繊細なシャープネスにしっかりしているが派手すぎない色乗り。
コントラストは高いが暗部も描写してくれる。
そして開放で生じる程よいにじみとフレアが写真に艶を添える。
好き嫌いの差は多少はあれど、これらのレンズの描写を「美しくない」と評する人はほとんどいないだろう。
事実、こないだ後輩の結婚式をこのセットで撮ったのだが、好評だった。
ただ、問題は35mmレンズを持っていないことである。
なんだかんだで披露宴会場では35mmが一番使いやすい。
後輩の結婚式でも頻繁に席に戻ってレンズ交換したし。
あの時は来賓席だったので戻りやすかったのだが、今回は親族席、つまり一番後ろである。
着けっぱなしにするならやはり35mmレンズが欲しい。

では、α7Sにライカのズミクロン35mmと50mm、テレエルマリート90mm、フォクトレンダーのカラースコパー21mmF4ならどうか。
これはちばちゃんの結婚式を撮ったセットである。
おれの一番好きな組み合わせでもあり、旅に出るならまず第一候補に挙がる。
しかし、オールドレンズらしい、あっさりほんわりフレア盛大な写りが、どう受けとられるか。
オールドレンズやカラーネガの写真に慣れている人にならうけるかもしれないが、
現行のデジカメ+レンズや、スマホで写真を撮ることに慣れている妹たちにはどうだろう。
正直、万人受けする組み合わせとは思えないのである。

では、おれの持っている35mmレンズの中で最高の性能を誇る、
ソニーAF35mmF1.4Gを中心に考えるとどうか。
そうなると合わせるカメラはα900である。
これに超広角のAF20mmF2.8と中望遠のAF100mmF2を加えると幅が広がる。
この組み合わせで元Rcafe店長のユミさんの結婚式を撮り、なかなか満足のいく結果だった。
しかし、あれは明るい公民館のホールだったからこそである。
α900はISO400までならなんとか使えるが、800にしたところでグンっとノイズが増える。
今回の式場の明るさは不明なので、持っていくのは若干ギャンブルである。

それなら、α900に手持ちで最も明るいMCロッコール58mmF1.2はどうか?
これは、はまればこの上なく美しい写真を叩き出してくれる組み合わせで、
トモさん・かおりちゃん夫妻や、こないだのチヒロちゃんの式はこれで撮った。
開放で生じるにじみが光を際立たせ、かつ、お肌の粗を覆い隠してくれる。(笑)
美肌レンズNo.1である。
が、同時にこの組み合わせだとピンぼけを連発する。
カメラ仲間が大集結して、出席者総カメラマン状態ならば安心してギャンブルに出られるが、
今回のような己の沽券にかかわる場面ではドキドキしちゃう。
あと、妹から「撮ってもいいけど悪目立ちはするな」と厳命されているので、
その点でもでかくてうるさいこのカメラは不適である。

いっそ、ライカM5にズミクロン2本とテレエルマリート、フィルムはトライXで行ってやろうか。
それならばそんなにガツガツ撮らないような気がするし、万一失敗してても自分に言い訳できる。
が、ISO400のフィルムにF2のレンズ、なら、α900に35mmのGレンズでええやん、とも思う。

いっそツァイスの35mmレンズを買うてまえ!とも一瞬思ったが、
F1.4は妹のために買うには高すぎるし、御祝儀とのダブルパンチでおれ死ねる。
F2.8では心許ないし、特に欲しいレンズでもないのでこのためにわざわざ買うのはアホらしい。

と、ここまで考えたところでふと思い出した。
うちに今、35mmのツァイスレンズあるやん!
ヤシコンツァイスではなく、ツァイス・イエナやけど。
そう、こよたんパパから借りている、フレクトゴン35mmF2.4である。
もちろん、ヤシコンツァイスとは写りが違うけど、一緒に使って違和感が出るほど違わない印象である。
そして、性能は開放から申し分ない。
F値は若干暗めだが、α7Sの高感度性能でカバーできる。
通常はフレクトゴンをつけっぱなしにしておいて、会場全体を撮りたい時などにはディスタゴン、
ここぞという場面ではプラナーに付け替えればいいのでは?
(しかし、ツァイスのレンズ銘って怪獣みたいやな。笑)

ということで、フレクトゴン×α7Sの組み合わせで本当に問題がないか検証すべく、最近この組み合わせを持って通勤してます。
カバン重い。(^_^;)


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