ぶつぶつ日記
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2004年04月30日(金) 「人の心」を失うことはたやすい

アブグレイブ拘置所内での、イラク人捕虜に対する、
米軍兵士による集団的セクシャルハラスメントの
様子を報じるニュースが、
欧米で広く流れているそうです。
日本では、一切報じられていません。

http://www.smh.com.au/articles/2004/04/29/1083224523783.html

上記サイトに載っている写真は、
全く大人しいものです。
私が見た写真は、あまりに生々しく、
なんでこんなことをさせられなくてはいけないのか、
拷問された姿や、死体を見るよりも、
むしろショックなものでした。
アメリカ人兵士は、ムスリムにとって同性愛が
もっとも重い禁忌であることを知っているのでしょう。
だから、それを捕虜たちに強制し、
それをみて、笑っていました。

どちらの心が壊れているか。
正義とはなんなのか。
やはり、イラクは戦場なのでしょう。
人の心を失う場所。


2004年04月29日(木) 思い通りになんか、ならない

いたずら目的などで不審者が子供に話しかけたりする「声かけ」が、
昨年度中、警察に確認されているだけで2700件を超えていたそうだ。
実際に事件に巻き込まれて命を落としてしまった子のニュースも、
いくつかあった。

可愛いと思って声をかけたけど、騒がれたから殺した・・・。
そう言い訳する犯人がほぼ100%。
ある程度の年になった女性とは、付き合えないという。

馬鹿だなーと思う。
大人の女性は、確かに自分の思い通りにならない。
好き勝手させてくれないし、
むしろそんな自分よりも全然強い。
だから、小さい子が可愛いと思う。
なぜなら、自分よりも弱くて、好きに出来そうだから。

でもね、親だって、自分の子供が思い通りにならなくて、
イライラすることがたくさんあるんだ。
それが、どうして他人の思い通りになんてなることがあるだろうか。
子供にだって自我があり、危険を察しする能力がある。
まだ、育ちきっていなくて、しらないことがたくさんあるからこそ、
本能的に、相手を判別できる能力も残っている
(その証拠に、子供には子供好きな大人を見つけることができるでしょう?)。

自分自身の欲望をコントロール出来ないように、
他人のことなんてもっと、
コントロールできないのだ。
自分の思い通りにならないことが、この世にはたくさんあること。
子供の時から、それを教えていかなければならないのに、
その機会が、少なくなっている。
そして、自分勝手な大人が増えて行く。


2004年04月27日(火) 本当に、とどくのか???

北朝鮮の列車爆破事故で怪我をした子供たち。
粗末なベットに寝かされ、
大雑把な手術、ほとんどの子供が失明するという。
韓国も中国も、すぐに物資と人手を準備した。
でも、韓国から事故現場まで、列車で行けば1日、
でも、船で来いと言う。
船だと1ヶ月????

救援物資が届かないのは、有名な話。
でも、この国ほど、届くのか不安に思う国は、
正直いってほかにはあまりない。
アフガンの方がまだ全然届きそうだ。
割と寄付好きな我が母がため息混じりに言った。
「見ていると、本当にかわいそうで、何とかしてあげたいけど・・・。
全然信用できないから、寄付もできないよ・・・。」

こう言う時、本当に、人の命なんて、
同じ重さのわけがない、と思う。


2004年04月26日(月) こっちの方がよっぽど不快です

自民党の柏村武昭・参院議員(広島選挙区)が、26日の参院決算委員会で、
イラクでの人質事件に関して人質になった人たちに対し、
人質の中には自衛隊のイラク派遣に公然と反対していた人もいるらしい。
そんな反政府、反日的分子のために血税を用いることは強烈な違和感、
不快感を持たざるを得ない」と発言。

・・・・・。
この人、同じ時に中国についても
「中国なんてろくな裁判もない」などと発言したそうですが。
中国のこと、言えるか?
一体いつの時代だよ、今。
戦時中の非国民かっつーの。
言論の自由なんてものも、ないわけですかいな。

こんな人に、私の血税が使われて、
給料払われてるかと思うと、
そっちの方がよっぽど不快で、強烈な違和感があるっつーの。




2004年04月23日(金) そりゃあ、自衛隊には無理ですなあ(^^;)。

新聞によると、サマワでの自衛隊の活動について、
イラク人の支持率は、50%を切る結果。
そして、自衛隊に求めるもの、「失業の解消」が45%。
うーーーん、イラクのミナサマ、
申し訳ないが、それは自衛隊には無理ですなあ・・・。
一瞬の雇用はあるかもしれないけど、
永続的なのは無理。
だって、商業活動が基盤じゃないもん(当然)。

相手が何を求めているか。
検討違いじゃ、感謝もされまい。


2004年04月20日(火) 邦人誘拐について、色々

政府の情報操作の話しが出てきたり、
当の本人達に健康診断費や旅費を自己負担させたり、
そのためか、あとから誘拐されたお二方は、
なぜか陸路でヨルダン、アエロフロートで帰国、
とか、色んな話しがまだまだ続く、誘拐問題。

雑然とした今の私の感想。

*個人情報の漏洩*
家族の政治主義が明らかになったり、
10代での補導経歴が公表されたり、
そこまでされちゃうのね、被害者なのに、というマスコミの報道振りだが、
高遠さんに関しては、私はそれを知ることによって、
彼女の活動のバックボーンが見えたような気がし、
悪いようには受け止めなかった。
人生、色々。
自分の人生の過ちを、何かに生かせれば、それはそれでいいんじゃないの?
今、薬物中毒のわけじゃないだろうし。
自分の経験を語れる人は強い。
イラクの子供達の心に直接響くことも多いだろう。

でも、だから何?って報道の仕方でしたけどね。
一流紙であんな感じ?って。

*無謀論*
無謀だったかそうじゃないか。
これは悪いけど、今井氏が言っていたように運次第な気がする。
自分で無謀だなあ、俺・・・って思っていたとしても、
運良く何もなかったら、そりゃ無謀だったとばれないかもしれない。
無謀かどうかというのは、その結果に左右されてしまう。
それに、ジャーナリストたるもの、無謀さを恐れていて、
スクープが物にできるか?
出来ませんよね。
だから、ジャーナリストとNGO関係者を
同じまな板の上で料理するのはどうかと思う。
それに、中国人なんて、その時期に出稼ぎですよ(^^;)。
なーんか、そのニュースを聞いた時には虚脱しました。
それとこれとを比べてはいけないけどね。

*謝罪*
謝罪しなかったのなんだの、まあ色々言われていますが・・・。
私は、別に私(国民)に謝らなくてもいいよって気がします。
でも、謝らなくてはいけない人たちはいる。
それは、イラクの子供たちじゃなくて(イジワルな私)、
支援者の、寄付してくれた方たちには、
やっぱり謝らないとね。
心配もしただろうし、彼らのお金と善意を預かっているんだから、
そういう責任は、やっぱり重いでしょう。
その上で、支援者の方々が、これからも彼らを支援して行くと決めたなら、
外野がとやかく言うことではない。

*活動の継続*
「イラクにとどまりたい。」というのは、大変正直な気持ちだったのでしょう。
とどまりたいけどとどまれないことくらいは、
わかっていたと思いますよ>小泉さん(あんたも黙ってろ!って感じ)
もし、近々彼らがまたイラクに行く!と決めたなら、
それはこれまた、外野がとやかく言うことじゃない。
それに、こんなことで活動を中止されたら、
逆に「?????」って感じじゃないですか(笑)。
支援活動は、継続が力なり、です。
今の活動に何か無理があるのならば、
本人と支援者がこれからの活動内容を見直せばいいのです。
そして、それでまた何かあったとしたら、
それは、やはり彼女達の判断力にどこか問題があることなのかもしれません。
それを今ここで、糾弾し、
彼らのパスポートを取り上げることはしてはいけないと思うけど。

*発言操作*
やりましたね、政府。
やってるだろーなーと、思ってはいたのです。
そしてまた、操作しやすいご家族の発言が多かったので、
政府としては、大変やりやすい作戦だったでしょう。
ふざけるなっつーの!!!!

その点、あとから誘拐されたご家族は、賢明でしたね。
陳情したあと、沈黙し上京もしなかった。
それなので、バッシングもなかったように思います。

これからは、どんなにむごい被害を受けても、
被害者家族も感情的に何かを話してはいけない時代になるのでしょうか。
それによって、ただ黙っているしかないような状況になるのは、
怖いことですね。
自分自身を含め、心の寛容さとか、許容とか、
そういうものが日本人には少なくなってきているのかもしれない、
そんなことを考えた、発言問題です。

*自己負担????*
アメリカ在住の井筒 周(いづつ めぐる)さんという方がいらっしゃるのですが、
今日のメルマガ、「そうそう!」って感じでした。
一部抜粋。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
国家のいちばん大事な仕事は、国民の生命と財産を守ることである。(略)

 人質になった人の行動が「勝手だ」とか「無謀」だとかいう人がいる。無謀であ
ろうとなかろうと、アホであろうとなかろうと、会社員であろうとプータローであ
ろうと、戦争に反対であろうと賛成であろうと、そんなこととは無関係に、日本人
なら誰でも平等に保護するのが日本政府の義務である。バカで無謀で勝手な人は、
日本人に非ずということなのだろうか。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

最初に私が支援者側に感じた違和感は上記とダブります。
馬鹿だろうがなんだろうが、助けなくちゃいけないことには変わりない。
えらい人、すばらしい人、
そればっかり押し出されると、けち臭い私には、何かが鼻につくんだ!ってね(笑)。
それはそれで、おいておいて。

日本人として、日本政府に助けてもらえなかったら、
誰に助けてもらえるんでしょうか。
誰にも助けてもらえません。
だって、どの国だって、自分の国の人を救出するので手一杯だから。
ちなみに、湾岸戦争の時だったかな。
日本はクエートだかどこだかにいた日本人救出のために、
日本から飛行機を飛ばせませんでした。
某航空会社はリスクを恐れて飛行機出さなかった。
ヨーロッパ系のエアは自国民だけで手一杯。
どうしたと思います?
最後に飛行機出してくれたのは、トルコ航空だよ!
こんな時でも、にほんってこんな国。
彼らにお金を払わせるということは、
私達も同じことをされる可能性があるということです。
今回のような特殊なケースではなく、
自分が国際的な紛争や事件に巻き込まれる可能性は、
100%ないのでしょうか。
これだけ気軽に海外に行けるようになっている現在、
例え1週間のパック旅行であっても、
危険がないとは言い切れない。
そのためにも税金払ってるんですよね。
保険と一緒で、掛け捨てに近いですけど。

*ボランティア活動について*
ボランティアやNGO/NPO活動というのは、
自己満足におっている部分が結構多く、
それを敏感に感じ取ってしまうと、
イマイチ同調できなくなってしまうのです。
自分もちょびっとだけボランティア活動の入り口付近で活動をしてみましたが、
かなりの部分が自己満足であると自覚していました。
だから、それをどうしたら、、いろんな人に手伝ってもらえるか、
考えたりしました。
こういう活動が、例えばイラクという国を良くするか、
というと、それは絶対に無理でしょう。
それでも、こういう活動はやはり無駄ではないわけで・・・。
そういう小さな地道な活動で、
助けられる人というのは、やっぱりいるんですよね。
今回の事件は、紛争下での個人ボランティアの限界を
ある意味示しているかなと思うのですが、
それでも、そういうのが全部なくなっちゃったら、
殺伐としたどころじゃない、悲惨な世の中になってしまうこともわかります。

どんな活動をするのか、どんな活動をしている人を支援するのか。
それはもう個人の問題で、
まわりがやんや言う必要なないのかもしれないです。
なんたって、自己満足の世界。
自分が満足できる活動を一人一人が見つけられれば、
こういった活動も大きくなるのかもしれない。
そして、自分が納得できる活動を見つけてサポートしていきたいと思います。


2004年04月18日(日) この勝負・・・

自衛隊撤退反対支持63%になったそうで。
今回の、邦人拘束を巡る勝負、
かなり汚い手を使った政府に、
軍配が上がってしまったようですね。
私の周りでも、自衛隊派遣が正しいとは思わないが、
ここで撤退・・・というのもなんだかな、
と思っている人もいます。
今回のことがあって、今後のことを考えて、
自衛隊撤退しろ!って言っている人にいたっては、
とっても少数派。

情報操作をしようが、
人質&家族バッシングを画策しようが、
国民がそれに乗ってしまわなければ
それまでなのですが、
今回、ものの見事に乗ってしまいましたね>一般ピープル。

じゃあ、どうしたらいいんだろう。
何をどうしたらよかったんだろう。
政府対平和活動、
勝負はこれからも続いて行くのです。
次の勝負に勝つためには、何をしたらいいんでしょうか>平和活動派。

1つだけいえるのは、人質が全員無事に帰ってきて、
ここから、本当の戦いが始まること?
自衛隊撤退にむけて。
次は、一般ピープルをこちらに巻き込めるように、
なんとか知恵を絞らないとな。


2004年04月15日(木) イラクの影でーパレスチナ問題

イラク問題の影で、アメリカはパレスチナ問題において、
「歴史的な」方向転換を示した。

・ヨルダン川西岸の入植地の存続を基本的に認める。
歴代政権は1967年の中東戦争で占領した土地への入植は「和平の障害」としてきた。

・パレスチナ難民のイスラエル領内への帰還も認めない方針を示した。

・パレスチナ側が、国境線画定に向けた最終地位交渉でイスラエルの入植地全面撤退を求めるのは不適切との見解を示した。

これで、パレスチナは、いいや、イスラエルは平和になるのだろうか。

また、ブッシュは、
ガザ地区のすべてと西岸の一部入植地から撤退するという
シャロン首相の決定を「歴史的で勇気ある行動」と称賛し、
和平案「ロードマップ」(行程表)の趣旨にも沿うと歓迎した。
勇気ある行動なら、どうしてそれが実現できるよう
協力できないのか。
イスラエルはここまで考えているんだ、ということを
褒め称えているだけの、イスラエル側へのリップサービスに過ぎず、
現実は、今の強硬路線を拡大する許可を与えたようなものだ。

相手に不利になる決定をし、弱いものを追い込み、
我慢ができずに命を懸けて反撃をしてきたら、
それ以上大きな牙をもって襲い掛かる。
平和を求めているわけじゃない。
力の拡大と、自分の利益を拡大すること、
それだけの政策。


2004年04月14日(水) 気持ちの悪さ

ずーーーーーーーっと、今回の日本人拘束事件に関しての、
気持ちの悪さ、について考えている。
私自身は、申し訳ないが今回の方達のボランティアの活動は、
生理的に好きではないのである。
そして、そういう人もきっと多いとおもうのだが、
こんなものは、彼女達の活動に感動した人が彼女達の活動を支援すれば良いわけで、
自分は、自分が賛同できる別の活動に参加すれば良いし、
気持ちの悪い原因にはなっていない。

なんで、こんなになんとなく気持ちが悪いと思っている人が多いのか?
日本語教師のサイトでは、日本語教師らしい視点で、
ご家族の陳情の言葉が足りない(もしくは放送されていない)から、
同情が集まらないんじゃないか?ということが書かれていて、
これはなるほど、と思った一例。

んーーーー、でも何か違う。
気持ちの悪さの質が。

と考えてみると、情報操作、もしくは、何か作為的なものを感じるから?
そうなのかな。

例えば、前から続いていることだが、
ファルージャで殺され死体を晒されたアメリカ「民間人」は、
全然民間人なんかじゃなくて、
アメリカが正式に雇っているブラック・ウォーター社という傭兵会社の傭兵で、
彼らが殺されるのを、アメリカ軍はあっさり見ていた、とか
(傭兵だからと言って、彼らが殺されて「当然」とは思わないけど)。
でも、そんな周知の事実を、
日本のマスコミは絶対に、報道しないとか。

ファルージャへの攻撃にあわせる様に、
誘拐事件が多発していることとか。

まるで北朝鮮拉致被害者の会みたいに、
今回の邦人の人たちの最初の記者会見も
妙に組織的活意識的だったとか。

今回の事件で、一番得をするのは誰か?
考えれば考えるほど、「あの人」たちだよなあ、とか。

うーーーーーーん・・・・。
まだまだ続く・・・・。


2004年04月13日(火) 立派だからじゃなくて、

とある著名な写真家で平和活動家でもある方から、
アラビア語の手紙をアラブに送ろう!
という呼びかけのメールが来ました。
それを斜め読みして、わかった・・・・。
もともとは自衛隊派遣に反対だし、撤退した方がいいと思っている人でも、
なんとなくしっくり来なくて、なんか、ぶつぶつ言っちゃってる所。

2日前の日記にも書いたけれど、
今回の手紙の内容も、今回拘束されている人たちの経歴が中心で、
彼らがどれだけ、イラクのことを考えているか・・・
ってことはメインだったのですが、
でも、そうじゃなくて、
彼らがどんな人でも助けなくちゃいけないことには
変わりはないわけじゃないですか。
そして、彼らが捕まってるから日本人が今回騒いでいるわけじゃなくて、
もともと、日本人の多数はイラクへの自衛隊派遣に反対で、
そのために運動もしている。
そして拘束されているような活動をしている人たちは、
もともと自衛隊派遣には反対で、
国とは関係ないレベルでイラクのために働いている。
そして、今後もこういう人たちがイラクで真の支援活動を行えるようにするには、
やはり自衛隊の撤退は必要であること。
日本人がより一層の自衛隊撤退活動を進めるためは
人質解放することが必要な大前提であること。
こういうことを前面に押し出して伝えないとだめなんじゃないの?って
私は思うんですけど。
こういうのって、屁理屈かなあ????
むー。

イラクやアラブの新聞の掲示板などのアドレスをもらっているので、
上記のことが書き込めるように、ちょっと英文考えてみよう・・・。


2004年04月12日(月) 死体の傍らで、笑う子ら

久しぶりに会った人と、イラクの話をしていた所、
先日アメリカ人が殺され、死体を晒されたファルージャの記事を見ながら、
「死体を見ながら子供が笑っているなんて、やっぱり異常だしかわいそう。」
という話になった。
その殺されたアメリカ人は実は傭兵で、「民間人」なんかではなかったのだけれど、
そんなことはむしろどうでもよく、
焼け爛れた死体を見ながら、屈託なく笑う子供達に、
戦慄と哀れさと怖さを覚えたのだろう。
彼は、そんな子供達を日本につれて来て、
「まっとうな」精神に戻るまで教育しなおせばいいんじゃないか、
と言っていた(さすが教師職)。

生まれた時から国は絶えずどこかと戦闘状態だとしたら、
女子供も死体になれてしまうだろう。
ましてや、家族のものがそういう死体になってしまうことすらあるのだ。
でも、確かに、敵の死体を見て笑える精神は、
どこか凄惨で病んでいるのかもしれない。
それほどに、誰かを憎んだことのない、「幸せな」私達からは、
全く想像が出来ない、その心のうちは・・・。

そんな子供達を、「平和な」日本につれてきても、
意味がないと私には思える。
今、この瞬間、異国である日本に滞在している瞬間は、
彼らの周囲は一見平和である。
しかし、イラクにしろアフガニスタンにしろルワンダにしろ、
その瞬間にも、人は死ぬ。
戦闘は続いている。
憎しみは幾層も積もっていく。

彼らの国で、彼らが心穏やかに過ごせるようにすること。
自分の生まれた国から、戦闘状態がなくなること。
私達平和な国に生まれ育ったものは、
それを助けるために、何かをしなくてはならない。
難しい困難なことだけれど。

一時的に、誰かを避難させても、
この世界は平和にはならないのだから。


2004年04月11日(日) 一般人の多数派として、思うこと

今回の邦人拘束に関する日本人の意見を見ていると、
なんだか、ここにも馬鹿の壁があるなーと言う気がしてくる。
支援する人々がエキサイトすればするほど、
一般人のたくさんの人の気持ちがなにやらテンション低くなっている、
そういう感じがしませんか?

人間にはいくつかの種類があると思います。
自分の思いに正直に、後先考えずに行動できる人は少数で、
普通は、色んなしがらみにがんじがらめになって、
また、惰性に流されて、
自分もした方が良いと思うことでも、できない人がとても多い。
前者が、今回の場合は拘束されてしまった人たちで、
後者が、圧倒的多数の普通の人たちだと思います。
前者の人たちがいなければ、世界は殺伐とした利益を追求するだけの世界になるでしょう。
でも、後者の人たちもいなければ、前者の人たちの行動も、難しくなって行くと思いませんか?

本来、拘束されたのが政府の人間であっても、民間人であっても、
ジャーナリストであっても、無鉄砲な旅行者であっても、
仕事で赴任していた人であっても、勉強している人であっても、
皆みんな、等しく助けなくてはいけないのです。
拘束されている人が「〜だから」、助けなくてはいけない!のではなくて・・・。

今回の場合、支援する方々が、あまりにも拘束されている人たちの行動を
前面に押し出している所、
これが、なにやら一般人の反発を招いているような気がします。
大多数の人は、どこかでそういうことをしなくてはいけないとわかっていても、
出来ないのです。
そして行動できる人のことをうらやましく思っています。
うらやましいと言う気持ちは、裏を返せば妬みや嫉みに通じてしまいます。
今回は、その典型例を見ているような気がしてならないのです。

自分達だってイラクのことは何とかしたいと思ってる。
でも、出来ない。
それには自分なりの理由があって、家族のことだったり、仕事のことだったり。

でも、こういう一般人の気持ちを、
考えが狭いだとか、だから凡人は・・・とか、
そういう風に思ってしまってもだめなのです。
なぜなら、最初に書きましたが、
使命感を持って行動できる人間なんて、本当に少ないのです。
そして、こういう積極的に行動出来ない人たちを動かしていかなければ、
どんな運動も大きくはなっていかない、
所詮は、自分達の内輪だけのものになってしまうのです。
そして、本来は派兵反対だった人たちの票も、
取りこぼしているかもしれません。


2004年04月10日(土) 考えをまとめる

現在、毎日のオンラインサイトで、
「イラク邦人人質 自衛隊どうする」という投票が行われています。
今のところ、撤退すべきじゃないが圧倒的に多いようです。

投票しようかなと思い、見てみましたが、
この選択肢だと、私は投票ができません。
自衛隊の派遣に関しては、それ自体が間違いだったと思っています。
なので、撤退しろ!とは思うのです。
しかし・・・、ことはそんなに簡単でしょうか?

昨日送られてきた作家の池澤夏樹さんがご自身のメルマガでおっしゃっているように、
「邦人が人質になった」から、自衛隊撤退と言うのは、
絶対に理由にしてはならない。
なぜなら、これを理由にしてしまったら、
今後、日本人は危険地域ではNGO活動できなくなりますよ。
いや、気楽なパッカー旅行だって危ないでしょう。
くっだらない、理不尽な、とってつけた理由で、
邦人が誘拐される危険性がとても高くなりますから。

そうは言っても、もしかしたら、コイズミさんにとって、
邦人拘束を理由に撤退した方がいいのかもしれないですよ。
だって、池澤さんが提案しているように、
憲法違反の派兵だったと言うのを国際的に認め、
だから、陸自をイラクから撤退させるとします。
そうすると、国として正式に「憲法違反」を認めたのですから、
今後、自衛隊を外に出せなくなってしまいます。
コイズミさんにしたら、それは絶対に避けたいことでしょう。
これからも、ことあるごとに自衛隊を派遣したいと考えているでしょうから。

だから、邦人拘束!命は地球より重い!
だから、自衛隊撤退!という運動は、
もうちょっと考えた方が良いんじゃないかという気がします
(そういう声ばかりじゃないかもしれないけど、なんかちょっと感情的な感じがしている)。
じゃあ、どうしたら良いのか、それがわからないのですが、
もっと国の責任を追及することはできないかな???
マドリのテロの後、組織的に冷静に政府の責任を追及した
スペインの人たちのように。

そう、今この文章を書いたら、ちょっと頭がすっきりしました。
政府の責任をもっともっと追及する。
イラクの人の情に訴えるのでもなく、
理想論(命は地球より重い)を掲げるのではなく。
責任は、まちがった行動を取った政府にある。
そして、拘束されてしまった3人の行動をとやかく言うのは、
無事に帰ってきてから、思う存分したらいい。
帰ってこなかったら、話にならないのだから。


2004年04月09日(金) 危険地域

ソマリアだったか、ルワンダだったか・・・。
長い年月を現地にとどまり、医療活動をしているイタリア女性がいた。
良家の子女として生まれた女性特有の自己犠牲精神を持ち、
結婚もせず、一生をその土地の人たちにささげていた。
過酷な生活状況の中、70歳を越していたけれど、
なお大変美しい人だった。

彼女の活動で命を救われた人もたくさんいて、
彼女に感謝している人もたくさんいる。
現地スタッフとともに働き、寝起きし、贅沢もせず、
彼女の私物はもらったスカーフだけ・・・そんな生活。
彼女が帝国の手先として自分達を採取するためにそこにいるのではなく、
自分達のために何かしたい、だから彼女がそこにいることを
理解していた現地の人も多かっただろう。
しかし、こんな女性でも、ある日彼女の病院内の自室で、
頭部を撃たれて死亡しているのが見つかった。

今回拘束されてしまった邦人の親御さんが、
「イラクの人のために働いていたことを理解してほしい。」って言ってた。
彼らが、イラクのために働いていることを、
わかってる人は、そんなことは最初からそんなテロ行為をしないのだ。

聞く耳持ってない人間がいて、
だからこそ、危険地域は、『危険地域』なのだ。
法も倫理も、通用しないことがあること。
無事に帰還できることを祈っているけれど。


2004年04月05日(月) 誕生日です

今年は桜がきれいな誕生日となりました。
うーん、もうそんな年かあ。
内容はあいかわらず、全然伴っていません・・・。
素敵な大人の女性になるのは、一体いつなんだろう(笑)。
今年も一年、がんばっていきまっしょい。


2004年04月04日(日) つながる道

同じくらいの年で子供を持っている人と話していると、
なんだか、追い詰められているような感じがする人も多く、
痛々しさを感じることがある。

独身の気楽な私が考えるに、
私達が子供の頃に比べて、今の子供達の人生は、
いくらでもやり直しが利くような気がする。
昔は、中学・高校・大学と、とにかくまっすぐに進まなくてはならなかった。
大検などもなかったし、社会人が高校や大学に戻ることなども、
よほどのことがない限り、まれだったと思う。
でも、今の子供は、たとえ中学高校(もしかしたら小学校?)で
落ちこぼれてしまったとしても、
自分が気がつきさえすれば、学びの場に、いくらでも戻っていける。
お金をかけた分だけ、学歴が高くなっているという今の子供。
でも、そんなのはどこの国でも同じこと。
だからこそ、金持ちはいつまでも金持ち、
貧乏人はいつまでも貧乏人、という国がどれだけ多いことか。
でも、と私は思う。
日本は、全部が全部、そうなわけじゃない。
自分で働いて、大学に戻る事だって、大学院に行くことだって可能。
もちろん、いわゆる「エリート」にはなれないであろう。
でも、大体が「エリート」って、それだけで幸せですかね?
どんな一流企業に勤めたとしても、終身雇用もあやふやだし、
もしかしたら、その企業自体が危ないかもしれない。

小学校受験の塾の話を聞いたら、
義務教育創成期の頃の話を思い出した。
「1つの教室で同じ時間に同じことをすることを教える。
それは、良き工場労働者を作るためのカリキュラム。」
少なくとも、そんなにきちきちと受験をさせて一流大学に入っても、
なんだか大物にはなれないような、そんな感じ・・・。

子供がしたいと思うことと、
親がさせたいと思うこと、
子供が小さい時って多分、その境目がとてもあやふや。
親を喜ばせたくて、親がさせたいと思うことを
子供はしたいと思っていることも多いようだ。
でも、子供と親って一身胴体じゃない。
親の不安だけで、子供を振り回すのは、
どちらにとっても、なんだか危うい感じがする。

子育てに失敗したって良いじゃない?と思う。
元気に生きていてくれれば、
親が一生懸命に生きていれば、
いつの間にか、曲がった道もどこかの明るい方につながっていく。

どの道が幸せかは、どうせ死ぬ時にしかわからないのだし。


2004年04月01日(木) 生活が満たされている社会で

最年少で芥川賞を受賞した女性は、不登校とリストカットを繰り替えし、
その中で見つけたものが、「書く」という行為だった。
この行為を見つけて、彼女はようやく落ち着きを取り戻す。
リストカットでも薬物依存でも、本人達ですら、
その根本原因がわからない。
やめたい、悪いこと、良くないことだってわかっている。
無理やりに止めた先には、「死」というもっと悲惨なものが待っている。

必要最低限以上の生活ができる国でしか多分、
リストカットとか引きこもりとか不登校とか、
そういうものは問題にならない。
食べて行くのに精一杯、生きて行くのに精一杯な国では、
行きたくても学校に行けない子どもはたくさんいるし、
薬物に汚染されていくのは、守られる家族のいない、
ストリートチルドレンに多い。
犯罪に手を染めるのも、生きていくために仕方なく。

生活が満たされるというのは、どういうことなんだろう。
心が満たされない子供が多い、今。



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