雑感
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2002年11月29日(金) チェーンクリーナー

ママチャリのチェーンの汚れ具合がずっと気になっていた。

秋口から、買おうか買うまいか悩んでいたのだけど、昨日
意を決してチェーンクリーナーを購入した。たかだか千円くらい
なのに、何で躊躇していたんだろう。

イタリアはバルビエリ社の製品。透明の青い本体の中に、
ローラー状のブラシが三つ横に並んでいる。中に洗浄液を注入
して、チェーンを挟みぐるぐる回すときれいに洗浄される。

ロードを改造するのに必要な駆動系の部品もハンドルも来月
入手できそう。夏前からずいぶんはまってしまったものだ。
自分以外に手のかかりそうな対象を探していたのかもしれない。
ひとつくらい、大変そうな趣味を持っていてもいいだろう。


2002年11月23日(土) 思いやりがありすぎると

最近、友人と話していて思ったこと。
社会が過度な思いやりを持ちすぎると、結局は構成人員を
だめにしてしまうんでないかなと・・

土曜日はいつも朝一番に買出しに行くのが日課なのだが、
用事があって午後の3時ごろに行った。その頃になると果物
や野菜が台風一過の残骸みたいに、ろくなのが残っていない。
今日はバナナを買いたかったのに手に入らなかった。
朝一番に品物を揃えたら、その日はもう補充されない。
クリスマスのアドベントチョコも早めに手に入れないと
あちこちで売り切れ。
日本のコンビニのように日に何度も補充されることがな
いし、人気商品だからといって増産されることもない。

テレビ番組は10年一日のごとく、昔の映画を再々放送
しているので、ニュース以外は見るべきものがない。

おもしろそうな番組を提供し、新製品が毎日のように紹介
されるCMなどを当たり前のように見、ちょっとでも不便な
ところがあれば、それを埋めるような新手のビジネスや商品
が提供されるのを当然と思うようになったら、スポイルされ
る恐れが十分にあるのではないかな。

当地でもカソリックの組織のカリタスがホームレスに毎晩、
食事や宿泊所を提供しているので、彼らは昼間からぶらぶら
してすることがない。日本のホームレスのようにダン
ボールの家を建てて自活?するということがない。
自分の手で何かを作る楽しみや生きる糧のようなものを
味わえないのではないかなと思う。

不便な国に住むものからの負け惜しみかもしれないけど、
許容できる範囲の不便はちょっとあったほうがいいと
思っている。


2002年11月22日(金) ユングワイン

昨日の第三木曜日はフランスのボジョレー・ヌーボーの
日だった。
早速買いに行かなくちゃと思い、スーパーを2軒訪ねたが
ワイン売り場には(どこのスーパーでも相当のスペースを
占めている)ヌーボーの気配もない。去年や一昨年の在庫を
さばくので精一杯の雰囲気。よその国のワインまで、大騒ぎ
して売るほどのこともないのだろうか。

一夜明けて、仕事が終わったあと専門ショップへ出かけた。
ボジョレー・ヌーボーは専門店だけあって、入り口に積まれて
あったが、あまり手にとって買う人もなく山積みのまま。
1本4,99ユーロ。6本ケースで買うと10%引き。
1本だけ買うのも何なので、国内のユングワインを探す。
先週、赤を飲んだばかり。今日はシュタイヤ−マルク州の
逸品、出荷されたばかりのシルヒャ−(ロゼ)を選んだ、
6,99ユーロ。

店内には鍵付のガラスケースに鎮座した超高級ワインが
まばゆいばかりに光っている。99ユーロなんてとても
出せない。
普通のスーパーだと大量仕入れになるので5ユーロ以下
のワインが多い。専門店では10ユーロも出せば十分か
なと思う。でも、よさげに見えるのは20−30ユーロ
くらい。

早速、フランスものを開けてみる。大きめのワイングラスに
半分ほどそそいで、ゆらゆら揺らして一口。つんとして
いなくて喉越しがいい。渋みもまろみもない鋭い少年の
ような感じ。
先週飲んだ国産の赤と変りないみたい。
続けて、隣州の2000年のツバイゲルトを飲む。まろみも
渋みも申し分ない。舌にのせるとまろやかで滑り落ちていく。

普段より飲みすぎたようなので(汗)、ロゼは試せなかった。
週末の楽しみに取っておこう。
地下の物置には、リスボンで買ったポートワインがある。
一人で飲むのはもったいないので気の合った人が来た時
にでも開けてみたい。


2002年11月21日(木) 雨の歌〜ゴルトベルクバリエーション

いただきもの2000年の赤ツバイゲルトを大きめの
ワイングラスに注ぎながら、ブラームスのバイオリンソナタ
を聴いている。
ブラームスはちょっと苦手だけどバイオリンソナタだけは別。
3曲ともきれいなメロディで、彼にしてはやわらかく、
すこし憂いを帯びた美しいメロディ。1番は雨の歌と呼ばれ
るそうだ。窓辺から聞こえる雨とメロディが交錯して
いい雰囲気。

少しぼんやりした頭で聴いてみるのもいい。

2杯目をグラスに注いだとき、グレングールドのザルツ
ブルク音楽祭の録音、ゴルトベルク変奏曲にチェンジ。

淡々として一音一音がはっきり聴こえる。小さな子供が
鍵盤の上でタップダンスを踊ってるような感じ。
ぼんやりした頭に清涼飲料水のシャワーを浴びせられて
いるみたいだ。
バッハはやはり偉大だと思う。


2002年11月16日(土) 暖かい一日

フェーン現象のため外は20度。
ぽかぽかしている。

午前中は食料の買出し、ちょっとした掃除のあと昼食を作る。
最近忙しくて手をかけて作ることをしなかったことを反省。
ボルチーニのリゾット、卵とじゃがいもとブロッコリーの
サラダ、イタ産の赤ワイン、コーヒーとクッキー。

BGMは「セビリアの理髪師」フィがロの歌唱が楽しい。
思わず舞台を思い浮かべてしまう。火曜日にオペラ座で
小澤指揮の「ジェヌファ」を聴いた。歌手たちの歌唱は
すばらしかったが作品自体が暗くてどうにもやりきれな
かったので、楽しいオペラを求めていたのだと思う。

小澤は来月、「サロメ」とプレミアの「ジョニーは
プレイする」を指揮する予定。人気のあるヴェルディや
プッチーニ、モーツァルト作品を早く指揮してほしいなと
思う。

「くるみ割人形」がかかっている。これを聴きたくなると
クリスマスはもうすぐ。


2002年11月08日(金) 仮面舞踏会

今シーズン初めてのオペラは初めて見る「仮面舞踏会」

オペラはイタもの、ヴェルディとプッチーニと思っている
クチだけど、この作品は見る機会がなかった。
プッチーニの、背中をそっと撫でられたような甘やかな
メロディにうっとりする一方で、ヴェルディの、人間性を深く
掘り起こしたような音楽が深みのある声で奏でられるのを
聴くと、オペラの世界に足を踏み入れたことへの幸せを
感じる。

上品で、おごそかに襟を正してシンフォニーを聴くよりも
舞台の上で起こる人間ドラマを見る方が自分の性に合って
いるようだ。

昨夜は国王役のテノール(シコフ)が体当たりで歌い、
伯爵のバリトン、伯爵の妻のソプラノもそれぞれ
よかったので質の高い舞台だったと思う。

それにしてもオペラ作品の嫉妬の沸点というのは低いなあと
思う。オペラのモチーフというのは不倫ものが多く、そこ
から派生する愛情や憎しみが展開し不幸な結末へと導かれる。
ひたむきな愛情を示す一方で裏切られたと悟ったときの
行動が殺人をも犯しかねない危うさをはらんでいる。
「指輪」のブリュンヒルデしかり、「カルメン」のドン・ホセ
も墓穴を掘ったし・・・

緩い対人関係しか築けない自分としては感情の沸点の低さに
人間らしさを感じて少しいいなと思ってみたりするのだが。




2002年11月06日(水) 春の色

冬が始まったばかりで街から森からどんどん色が消える。
夕方4時を過ぎるとあたりはだんだんと暗くなり、底冷えの
する通りは寂しくなる。そろそろクリスマスの飾りつけが
始まる。早くきらきらしたイルミネーションを目にしないと
活気が生まれない。

絵画教室に行く前にウィンドウショッピング。バーゲンで
レザーのジャケットが安くなっていた。色はオレンジ、
サーモンピンク、ベージュと春色の大売出し。立ち止まって
サーモンピンクのジャケットに手を触れる。暗く寒い日に
こんな軽い雰囲気を身に着けたら気分も晴れるだろうなと
思う。
時間も押し迫っていたので、買わずにその場を離れた。

教室で数ヶ月ぶりにキャンバスと対峙する。エメラルド
グリーンの湖面の奥に潜むレモンイエローを下地に塗っ
ていく。
昨日の落車で右肩に力が入らないけれど、レモンイエロー、
ウルトラマリン、バイオレットをフライパンに薄く薄く油を
ひくように塗った。

次回のサマータイムまで5ヶ月もある。早く早く春が来ないか
しらと、翡翠の湖面を見つめていた。


2002年11月05日(火) 落車

先週にひき続きまた落車。我ながら情けない。

サイクリングロードすぐ横に工事現場があり、舗装路に段差が
ついているのを見つけたとき既に遅く、側道の一段高いところ
を細いタイヤは上りきれなかった。
幸い、膝から落ちて自転車は無事。工事現場のお兄ちゃんに
もっとスピード落として走るように言われた(嘆)
こんなもの避けられないのでは先が思いやられる。

少し厚めのタイヤに履き替えようかなと自転車屋に持って
いったが、メカニックのお姉さんにブレーキがこれ以上
広げられないから無理と言われた。その代わり、夜帰宅する
ときもう一度工事現場を通るので、明るいライトを購入した。

まあ、対人、対物で損害を与えなかっただけましだと思う。
自転車に乗るようになって打撲、生傷が絶えないのは困った
ことだ。


2002年11月03日(日) 落ち葉を踏みながら

肌寒い日。どうやら冬が本格的に腰を落ち着けたよう。
午後からプラター並木道へジョギング。長袖にベスト、手袋
を着用しても冷たさが肌をちくちくと刺す。

先週も同じ並木道を走ったが、今日は紅葉や黄葉がすべて
葉を落としアスファルトの上は黄色い絨毯に変わっていた。
遠近法で見る並木道は色を失い、赤裸々な木々のやせた
姿のみが両側にある。
冬が来たのだと認識する。来週同じコースを走ったらこの
黄色い絨毯も片付けられて色彩のない風景になるのだろう。

走っている本人は、こんな殺風景なコースも風の冷たさも
なんのその。自身の内深く、よくわからないエネルギーが
燃えているように感じる。このぽかぽかした気分がいつまで
続くのかわからないが、これがあれば寒さをしのげるなと
思う。


2002年11月02日(土) フルサスペンションのように

きのう、ドナウ中洲をロードレーサーで散歩していたら堤防の
上からマウンテンバイクが一台駆け下りてきた。あの角度の
ダウンヒルはきついので、私のバイクではとても無理。サドル
とハンドルに直にショックが伝わってくるなと思った。

来シーズンはどんな悪路でもそこそこ乗り切れそうな強い
バイク、フルサスペンションのついたのが欲しいな。

今年はバイクこそフルサスを持てなかったものの、生活に
おいては見えないフルサスでずいぶん助けてもらったように
思う。
がくんと凹んでもうだめかなと思ったら何気ないメールに
助けられたし、走る友人の存在や自転車でのツーリング、
マラソンの遠征、絵を描くこと、栄養たっぷりの書物が自分を
助けてくれた。

実際にフルサスを手に入れたら早速悪路に挑戦してみたい。
きっと実生活でも乗り切れる自信となると思う。


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