皇帝の日記
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2010年08月31日(火) ワインテイスティング

そんなわけで、引っ越して来たら荷解きをしなきゃならんのに、「引っ越したの!?じゃあ遊びに行く〜」という感覚のアメリカ人。
まだ散らかってるっちゅーに。

おうちは散らかり放題なので、土曜日にはジープを一台借りて、皆でワイナリー巡りに出発。
運転手も込み込みプランなので、遠出しちゃうよ〜。
ところがこのジープ、ドアも屋根も無いオープンタイプ。
冷夏のサンタバーバラ、これは寒い。
寒そうだ、と事前に計画を見ながら思っていたので、ジャバ夫さんが「それは大げさだよ〜」というのも聞かずに、真冬用のロングダウンジャケット。
母が真冬のトルコ旅行の時に着ていたやつ。
もこもこ。

ミシュランになりながら、フォーシーズンズのロビーで待ち合わせ。
皆「どこの南極探検ですか」と突っ込むけれど、私は騙されない。
そのアメリカ人の寒さを舐めきった態度。
というか、アメリカ人は寒さの感覚が鈍いんだな。

そして、荷台に乗り込んで走りはじめると・・・。



寒い!!!!!!!!!!!!!!


ち、ちぬ・・・・。

あと結構怖い。
そのまま車はハイウエイに乗り、ますます加速。
あーイサムさん連れて来なくて良かった。
ころーんと落ちちゃうよ。

あ、イサムさんは義父母と仲良く遊んでました。

ほんで、薄着のアメリカ人諸子はどうして居たかというと、期待を裏切らないアメリカン。
「ふうっふー!」
「ひゃっはー!」
と叫びながら興奮。
・・・君ら寒くはないのか・・・。

ワイナリーは、普段行かないところでブドウ畑を見せてもらったり、蔵に入ったりしながら、4件程回って、酔いも回って夜中に帰宅。
ういー。

ワイナリーで直接買うと、ワインも少し安くなるので、沢山買い付けて来た。
夜な夜な、ちびちびやる予定。

そして引っ越しは終わらず。


2010年08月27日(金) 引っ越し最終

朝起きたら、引っ越し魔人が全部パッキングしてくれてた。
・・・なんてことは無かったよ・・・。

さて、この記事。
http://www.lalalatimes.com/news/detail.php?cat=L&id=3273

面倒なので、全文を以下引用。

>【8月20日】男性向け健康情報誌『メンズヘルス』は、子どもに安全な都市と危険な都市のランキングを発表した。

カリフォルニア州のサンフランシスコが安全な都市の3位に選ばれた一方で、同州の ベーカーズフィールドとモデスト、フレズノの3都市がワースト10に入った。

このランキングは全米の100都市を対象に、5歳から14歳までの児童の事故死率やチャイルドシートの装着率、性犯罪者数、虐待された子どもの割合、自転車用ヘルメットやチャイルドシートの装着義務など子どもの安全を目的とした法的状況をベースに格付けが行われた。

ベスト10とワースト10の各都市は以下の通り。

ベスト10
1. マディソン、ウィスコンシン州
2. ホノルル、ハワイ州
3. サンフランシスコ、カリフォルニア州
4. バージニアビーチ、バージニア州
5. スポーカン、ワシントン州
6. プロビデンス、ロードアイランド州
7. ジャージーシティ、ニュージャージー州
8. コロラドスプリングズ、コロラド州
9. ピッツバーグ、ペンシルベニア州
10.バーリントン、バーモント州

ワースト10
1. ジャクソンビル、フロリダ州
2. ニューオーリンズ、ルイジアナ州
3. ボルティモア、メリーランド州
4. ベーカーズフィールド、カリフォルニア州
5. タルサ、オクラホマ州
6. モデスト、カリフォルニア州
7. グランドラピッツ、ミシガン州
8. フレズノ、カリフォルニア州
9. オクラホマシティ、オクラホマ州
10.コーパスクリスティ、テキサス州

<以上引用終わり。

これはもちろん小さな市は選考外なので、モンテシトは入ってないんだな。
入ってたら結構良い線行ったかもしれない。

で、何なのかというと、ワースト10の方の都市を見ていただきたい。
タルサとオクラホマシティー、オクラホマ州二大都市が、堂々のランク入り。
小さい市が入っていない事を考えると、全部入ったと言っても過言ではないだろう。
いや、きっとそう。
だって100都市でしょ。
50州あるんだから、各州2市くらいのエントリでしょ。

リアル北斗の拳なオクラホマ州にふさわしい結果なんだけど、3位のボルティモア、メリーランド州にも注目されたし。
こちらは、義父の出身地。

つまり義父は、子どもが死にやすい都市ナンバー3で産まれ育ち、ナンバー5の都市で進学し、子どもを育て、その子どもをナンバー9の都市に進学させたのだ。

ジャバ夫さん、生きてて良かった。


2010年08月26日(木) はないちもんめ

そんなわけで、一躍時の人となった義弟。
各地のヨットクラブから、コーチになってくれ、うちのチームに来てくれ、と引きの電話が絶えない状態。
元々所属して居たクラブからも、ボーナスが出たりしている。

まー赤ん坊が産まれたって言うのに、仕事休んでセイリングとはどんなもんかね、と思っていたが、なるほど大会に勝つと色々オプションが付くのだね。
良いチームと契約できれば、また大きな大会に出場できて、そこで好成績ならば、更に・・・。
しかし、大会に勝たなかった場合というのもあるわけだから、やはりアスリートとは勝負師よのう。
安定志向の人には向かない職だ。

だって訓練や技術はもちろんの事だけど、風向きや運次第という要素も含まれるでしょう。
スキージャンプで本番飛べなかった人の事を考えると、心臓に悪い話さ。

ところで、各地のクラブから引きがあると言う事で、義弟はより家族に近い西海岸で仕事を探す気になっているらしい。
そして、イサムさんにもセイリングを教える気満々のようだ。
うーんまあ、溺れなきゃなんでも良いや。
良い船乗りにおなり。

さて、ようやく追いつめられて、引っ越しに取りかかります。
いらんもんは、今日の午後教会の人がチャリティーに出す為に持ってってくれると言うので、つめつめ。

ってもう午後じゃん!!


2010年08月25日(水) シティ・オブ・インダストリー

という、身も蓋もない名前の地名を持つ街があるんです。
ロス中心部から、車で東へ1時間くらい。

いかにも何にも無いところに何があるかというと、いつも贔屓にしていた寿司屋のシェフが、独立してラーメン屋さんをオープンしたので、食べに行ったのだ。
えーんやこら。
しかし、ラーメン一杯食べに往復2時間て。
と思ったので、一人二杯は食べる覚悟で。

ラーメンは美味しかった。
皇帝は醤油ラーメンと、沖縄ソバ。
ジャバ夫さんはとんこつラーメンと担々麺。
美味でした。
だけど、ちっともラーメン屋のラーメンではなくて、料理人が〆に作ってくれたラーメンみたいな。
やけにしっかりした出汁と、控えめな塩分で、これはジャンク大好きアメリカ人には受けないだろうな、という味。
更に、麺が皇帝好みのカタ麺。
アメリカ人、ラーメンって柔らかいもんだと思ってるからね。
難しそう。

と思って、ネットでレビューを見てみたら、軒並み「麺が硬い!皆、ラーメンは柔らかいって常識でしょう!?」とか「誰がラーメンにアルデンテを求めるのか」とかいう酷評がチラホラ。
うーん。
ラーメンにもアルデンテはあるのだよ、君ら。
僕は針金のような麺が好きだ。

でも、お昼時だしお客さんはけっこう入ってた。
夏の暑い盛りにこれだけ客が来てればオッケーなんじゃないでしょうか。
客はアジア人だけだったけど。


2010年08月24日(火) レース結果

さて、義弟のレース。
北アメリカ・チャンピオンシップをかけた争いだったそうです。
木曜日から日曜日まで4日間かけて、7回競技する。

義父母がサンタバーバラからわざわざクルーザーを持って来て、船の上から観戦する予定だったのだが。
なんとレースの日にコンピューター制御のエンジンの、肝心のコンピューターがぶっ壊れ、あれやこれやとして結局土日にセイルボートを借りて、ようやく間近に観れるようになった。

しかし比較的小さなセイルボート。
暴れ回るイサムさんを抱きかかえての乗船は不可能と考え、土曜日はお留守番していた皇帝。
最終日に、船酔いに懲りた義母がイサムさんを見ててくれるというので、皇帝応援に参戦〜。

マリーナから外洋に出て行くと、これでもかってくらい船が揺れて、さすがにちょっとおえ〜っとなる。
平常心のジャバ一族(赤子含む)。

最近の調査で、ジャバ一族は元々ノルウェイでバイキングをしていたという事が判明。
お宝探しや略奪が性に合わなかったのか、単に良い土地を見つけたからなのか、700年以降スコットランドの地に定住するようになり。
そのうち食糧難で新大陸に船でやって来て、大西洋沿岸で海賊をしていたけどやっぱり性に合わなかったのか辞めて、陸に上がって定住した一族だという事がわかっている。

だから(?)誰も船酔いとかしないらしい。
ちょっとおえ〜っとしてるのは、嫁ばかり。
おえ〜。

そしてレース。
これまであまりいい結果が出ていない義弟。
皇帝の怨念、ではなく熱意ある応援が届いたのか、序盤から好スタートを切る義弟チーム。
しかし40ものチームが参加する今大会、スタートの足並みがそろわず、何度か仕切り直しに。

それにしても、皆すごい技術。
大きなボートを、帆を操って自在に動かす。
皇帝の目には、スタートラインにお隣さんとぶつからずに並ぶのも不可能に見えるのに。
ボートの上をあっちへ行きこっちへ行き、ロープを縛って解いて縛って解いて。
なるほど、こういう労働が苦にならない人が、船乗りになるのだな。
風呂場の排水溝を一年放置している僕には無理だ。

そして、新生児が船の上で表も裏もこんがり焼ける頃、レース終了。
なんとこの日、義弟は9位に入る大健闘。
オリンピックメダリストや、南米チャンピオンなんかが出場しているこの大会、9位はすごい事なんだそうな。

また、セイリングは選手生命が長く、チャンピオン達も余裕でオーバー40。
もちろん体力は衰えるかもしれないけど、セイリングは実は戦略のスポーツでもあって、経験が物を言うのだとか。
だからこれからも義弟がこの競技を続ければ、もっと強くなる可能性が高いという。
強くなれば、チームメイトを良い人と交代したりできるらしいし(はないちもんめ原理で)。

というわけで、良いレースだったのでした。

そういえば、プラハのユダヤ人地区の建造物が丸っと綺麗に残っているのは、大戦当時ドイツが「もう滅んだけど、ユダヤという人々が居て、こういう生活をしていました」と街ごと博物館みたいにする予定だったんだとか。怖い。

いつも思うのだが、ユダヤ人が何十万人殺されたとか、アフリカで何たら部族が何万人死んだとか、広島や長崎で何十万人が一斉に消えたとか、アルメニアと言う国はもう無いとか。
そういう大虐殺が起きても、結局どこの何人も消えてなくなったりしていない。
つまり、どんな残虐で大規模な殺戮をしても、根絶やしって不可能なんだよね、と思う。

だからもう、誰か気に入らないからって殺そうとするのは無駄だって気付いたら良いのに。
ラブアンドピース。


2010年08月23日(月) ゆだだ

最近よく考え方が変わったりするので、こうして長らく同じところにダラダラ呟いてると、前言ってた事と違うよな、でも良いか、とかなってる。

さて、アジア圏から出て来ると、避けて通れぬのがユダヤ人のあれやこれや。
ヨーロッパにはもちろんユダヤ人社会が各地方に在って、なんとなーく長年共存しているのだが。
この新興国アメリカには、想像を遥かに超える数のユダヤ人が住んでいながら、また彼らがユダヤ教の伝統をしっかり保持しながら、日常では全く表立って来ないと言う不思議な事が起きてるのでありますのことよ。

そんなわけで、外国人として自ら移民となってこの国に住まう皇帝も、薄ら彼らの存在を感じながら、アメリカでは誰も深く語りたがらない、ぶっちゃけ部外者はあんま内部事情を知らない、というこのユダヤコミュニティーを薄々と観察していたのだった。
薄々。

なんで薄々としか存在を主張していないかというと、きっとこの国が非公式では在るけれど、一部猛烈なキリスト教国である事が原因なんじゃないかな。

よーく観察していると、彼らはよく家族で連れ立って日曜の礼拝に正装して出かけている。
男性は、小さな子もジャケットとベストと、ちょこんと頭に乗っける帽子、時折丸いシルクハットみたいなのに長いもみあげを生やしている大人。
女性は、長袖のブラウスに膝下丈のワンピースか、長袖の膝下丈のワンピース、時折同じシルエットのツーピース、ハイソックスに革靴。
建物にもダビデの星が掲げられているところが多い。
集会場か礼拝所なんだろうな、と思う。

政界、富裕層、なんらかの有力者におけるユダヤ人の占める率を考えると、不自然なくらいひっそりとしている。
キリスト教徒の皆さんは布教や勧誘が盛んだし(ユダヤ教の性質上、おいそれと勧誘ってことは無いでしょうが)、募金活動も派手で、チャリティーもガンガン押して来るのに。
「神は怒ってる!」って叫んでる人、大体キリスト教徒ですものね。
あんま主張してるユダヤ教徒の人は見かけない。

表立って来ないので、表立って攻撃される事も無いが、アメリカの中にはしっかりとユダヤ教徒に対する差別があるのであーる。
まあアメリカには沢山の差別があるので、例えばアジア人に対する差別とか、肉体労働者に対する差別とか、そういうゆる〜いステロタイプの偏見を、この無宗教・外人の主婦はヒシヒシ薄々感じるのである。
もちろん、あらゆる差別はいけない事ですから、教養人であればある程隠そうとするし、口に出したりはしないので、「これが差別の決定的瞬間!」みたいなのは無い。

ジャバ夫さんの職場にも、何人もイスラエルから来たユダヤ人がいたし、別に聞かれなきゃ答えないけど「あ、僕ユダヤ人だからクリスマスパーティーしない」とか言う人が結構居た。
そこで繰り広げられる、結構ギリギリだーと思うような話題や、テレビで揶揄されるユダヤジョークが出た時など。
ぼーっと観察して、まとめた結果、これがアメリカ人のユダヤ人差別だよな、というのを挙げてみる。

1)キリストを殺したのはユダヤ人だから許せない。
2)ユダヤ人はナチスによる虐殺の事を、いつまでも言ってて、暗くてヤダ。
3)ユダヤ人は、秘密の道具で何してるか、よくわからない。

まあ、1に関しては差別故にひねり出したへりくつっぽいところもあるんだけど、これを結構、学校の先生とかが平気で言っちゃうところがアメリカンクオリティーだな、と思う。

あと、2は、アメリカのスタートが移民の国なので、各移民がそれぞれ命からがらやってきて苦労している中、お前らだけ可哀想なわけじゃねー!という思いもあるんでしょうな。
初期にはスコットランド、アイルランド系の餓死寸前まで食い詰めてきた人々、アフリカから奴隷として連れて来られた人々、最近では旧ソビエトやアルメニアからの移民とか。
ぱっと聞くと「そんなご無体な・・・」と思う話だけど、声高に言わないけど歯を食いしばって頑張ってる人達が言うと、また違うんでしょう。
それから、そういう移民のほとんどが、大した援助も保護策も無くやって来たのに対して、ユダヤ人は政界からも金融界からも、巨大なバックアップが在るから、新大陸に来てもそれほど困らなかったと言うところがまた、「ふざけんなこらー!」と思わせるんじゃないでしょうか。
言いがかりだけど。

3になると、差別されたから、より自分たちだけのコミュニティーに引き蘢って、独自の文化を説明する場も設ける事をせず、ひっそりと宗教儀式をしている為に、結果「よくわからなくて、怖い集団」となってしまった模様。
頻繁に、テレビのコメディー番組とかでこのネタが使われている。
(よくわからない道具が部屋にあって「何これ?」「ルームメイトがユダヤ人なのさ。はっはっは」みたいなアメリカンジョーク・・・)
なんでロウソクの台の先が分かれまくってんの?とか、なんで指をナイフで切ったり血を集めたりすんの?とか、なんでその帽子かぶるの?とか。
それ言ったら、仏教の方がよっぽどわけわかんなくて、ヤバそうな武器っぽいもの一杯使ってるけど。

これが、ヨーロッパに行くとちょっと事情が違って。
共存している時間があまりに長く、そこに居る事が普通な為か、アメリカ程閉ざされた社会ではないと思う。
シナゴーグ(礼拝所)の入り口も開けっ放しだったりするし。
ジャバ夫さんは、この度のリトアニア・チェコ、ユダヤ人の歴史を眺める旅のおかげさまで、すっかり「ユダヤ教=よくわかんないもの、あんまり知ってはいけないもの」という見方を変える事ができたようです。

アメリカの差別は、全体像の掴めない未知のものに対する恐怖なんだろうな、と思うのですよ。

ところで、アメリカ人がユダヤ人を気に食わない理由の中に、「政治に介入してる」というのがあるけれど、古今東西どの宗教に関わらず、政治に口出しするのはよろしくないと思うので、この点はそうだと思うよ。

そんなわけで、薄ら観察記録でした。


2010年08月22日(日) 青春の

東京芸術大学でシャガールの展示会をやっているそうではないですか。

皇帝にとってシャガールを初めてまとめて観たのは、小学生の時に母親とデパートの展示会で開催されていた「青春のシャガール展」だった。
「青春の」って。

展示されていた絵は、若い頃の物やスケッチがチラホラと、ほとんどがシャガールが晩年過ごしていた南仏の物。
で、何が青春かと言うと、長らく過酷な人生を歩んで来たシャガール爺さんは、この頃若い恋人ができてウハ〜人生バラ色〜となっていたらしいのだ。
ウハ〜。
背景が赤と青で大胆に塗りつぶされたりして。
その上抱き合った男女が空を飛んじゃったりしている。
飛ぶ物も色々で、馬とかニワトリとか飛んじゃう。

その後大人になってからヨーロッパの美術館とかで観たり、韓国でまた大きな展示会に行く事ができたり。
時折シャガールに出会える。

見ればすぐに「あ、シャガールだ」とわかるところとか、すごいと思う。
あと、しょっちゅう見かけるので、特別感が薄れてしまっているかもしれないが、一枚一枚の絵をじーっと観たら、きっとまた新たな発見があるかも。

母親が、子どもの頃に色々と展示会に連れて行ってくれたのが、突然思い出されたりする今日この頃。
子ども連れの芸術鑑賞は大変だったと思うが(しかも電車を乗り継いで)、こうして記憶に残っているというのは、情操教育に大いに貢献したのではないだろうか。

イサムさんも、せっかく世界の芸術の集まるカリフォルニアに居るのだから、もっと美術館に連れて行ってあげないとあかんな、と思う。
子どもだから覚えてないだろうということは、無意味だ。

さてコネタ。

イサムさんがついに意味を理解しながら単語を発した。
「UP!」と言いながら抱っこを強要。

あと、昨日sheを「一人称」って書いちゃったけど「三人称単数」なので、地味に直しておきました。


2010年08月21日(土) ぷりぷり

イサムさんに面白がって履かせてみたジーンズ柄オムツのCMが、かわいいので紹介。

http://www.youtube.com/watch?v=glJ3p5TDKpA&feature=related

よーく見てみると、最後車に乗り込むところとかかっこ悪いのがかわいい。
イサムさんも、最近車のドアを開けると自らこのように乗り込みます。
ベビーシートには自力で乗れないから、結局大人が助けるんだけど。

ハギーズ(オムツメーカー)のCMは、いつもことごとく可愛くて、お母さん達消費者のハートをがっちりキャッチするので、是非チェックしてみてください。

さて、ボートを語る時三人称がsheなので、ボートは女性なんだな、と思った。
他に、車とか宇宙船も彼女らしい。
がっちりしてて、むしろ男性っぽいけれど、男性が思い入れたり大事にする物なので、女性だということ。
西洋人の考える事はわからんのう。


2010年08月19日(木) ボンバー

ジャバ夫さんのオクラホマ友達が、はるばるフェニックスから運転して遊びに来てくれているのであるが。

彼女は美容師とマッサージ師の資格を持っており、これを機にとイサムさんの髪の毛を切ってもらった。
イサムさんの頭髪が変な様子なのは、お母さんの散髪技術が拙いせいだと思っていたが、そうではなかった。
プロが切ってもハリネズミ状態だった。

そして、25日までに引っ越し完了させる事に決まったので、荷造り頑張ろう。
お〜↓がく。


2010年08月17日(火) 帰国の予定

来月日本に2ヶ月ちょっとくらい帰ろうかと思っているのだが。
なんとちょうどグリーンカードの再申請(初めだから2年で更新、次からは10年ごと)と重なってしまい、早めに出したアプリケーションが通って返信が来るまで、チケットが手配できないのだ。
ぬるーん。

なんて言うのでしょうね、こういうの。
生殺し?
ビザ関係はこの生殺し期間が多いので、これからどっかの国の人と結婚しようと思ってる人は、生殺されても良いように、趣味をいっぱい持っておいたら良い。

というわけで、昨日はジャバ夫さんが5年間愛用していたユニクロズボンが真っ二つに裂けたので、それを使ってぬいぐるみを作った。
詰め物も端切れを使ったり、ほぼ全ての材料をリサイクルできたので、満足。

ペンギンを作っていたのだが、完成したのはなんかの宇宙人的ななんかだった。
ペンギンはかなりの確率で宇宙人になる罠。
わからない人は、うろ覚えでペンギンを書いてみたら良い。
ほーら宇宙人。


2010年08月16日(月) みせびらかす

桃ラー全然手に入らないみたいですね。
ふっふっふ。
持ってるもんねー。
納豆に混ぜたらとっても美味しくいただけました。
ふふふ。

さて、リモコン大好きなイサムさん。
よく一人熱心にぽちぽちやっていて、時々映画を購入しそうになってたりして慌てるんですが。
こないだ気がついたら、アルメニア関係の番組を800分も録画していて、びっくり。
アルメニアに興味があったのか、君。

そうそう、モンテシトのパッと見タイ風レストランみたいな店に入ったら、中はアジア雑貨の店だった。
そして、思った以上に奥行きがあり、裏には店より広いボタニカ〜ルな庭園。
店内にレズビアンのカップルがいたのだが、皇帝一家が店に来た後、他のレズビアンカップルがやって来て、そのうちおばあちゃんのレズビアンカップルがやって来た。
さすがカリフォルニアとでも言うのか。

そのレズビア〜ンなお一人が、なんと皇帝がつとめていた時に企画制作出荷したバッグを持っていたのだ!
なーにー!?
企画した時は営業だったんだけど、その後貿易課に行ったので、出荷した先は台湾だった。
しかもお姉さんが持っていたのは、台湾限定の型。

声を思い切ってかけようかどうしようか、さんざん悩んだので、入り組んだ庭で会うたびにジーッと見つめてしまって、なんか誤解を生んだのか、相手のお姉さんがしっかりと手を握ったままになってしまった。

誤解されてはいかんではないか。
後々カップルで喧嘩になってしまってはいかん。
と、勇気を出して「実はあなたのバッグ、私が作ったかもしれない」と説明したら、バッグを見せてくれた。
バッグの内側の刻印は、間違いなく我が社(だった)の物。
「間違いありません」と言うと、お姉さん達はその偶然を喜んでくれて、角砂糖をくれた。
何故角砂糖、と思ったが、そのお店で輸入物の角砂糖が売っていたのだ。

小さなご縁のお話。


2010年08月15日(日) マリーアントワネット

義母は大振りのアクセサリーが大好きで、プラスチックでも本物でも、とにかく大きいのが好き。
ビーズのネックレスや、ネイティブアメリカンのトルコ石のアクセサリーも、大きく大きく。
どこの民族ですか?ってくらい、ジャラジャラつけたい。

あと、デザインも人の顔面をバロックパールで表現したネックレスとか、馬3頭の全身を彫り込んだカメオを流木にはめ込んだブローチとか、なんか音にすると「ズギャギャギャン!!」という雰囲気の物ばかり。
色も濃いのが多いです。

べガスに行く前、そんな義母の宝石箱をあさってて、キラキラの星の形のでっかいペンダントとピアスを発見した。
「(珍しく。。。)かわええなあ〜。小さな女の子が着けてる、魔女っ子変身ペンダントみたいや〜」と思い、義母に「これ貸したってーな。べガスで着けんねん」と言ったら「ええよ」とすんなり貸してくれた。
まずでかさと、義母が適当にお菓子の箱みたいなところに他の物と一緒にジャラジャラ入れてたのとで、全然高価な物だと思わなかった罠。

そして、キティちゃんのプラスチックの箱に入れて、べガスにペンダントとピアスを持ってった皇帝。
夜、レストランに行くのでペンダントを着けたら、めっちゃキラキラしとる。
目に痛いくらいにキラキラ。

うーんこのキラキラ、この重さ。
は!まさか本物!?
さーっと血の気が引く皇帝。

この間の火事で、義母のアクセサリーコレクションは、全て燃えてしまったのだ。
だから、残ってるのは火事の後買い足した物か、貸金庫に入ってたジュエリーだけ。
まーさーかー。
急に肩の辺りが重たくなってしまった。

と、その後はホテルの金庫に入れてもらい、全く身に付けずに、帰りの飛行機では手荷物に入れて持ってかえってきた(結局バスだったけど。
で、帰ってきたら義母が「あ、そうか貸してたんだ」と回収。
またお菓子の箱に戻され、その後その箱を見ないので、またおそらくどこぞの金庫に戻されたに違いない。

怖すぎる。
無くさなかったにせよ、強盗に遭ったら困るやん。
もう二度と、ついうっかりなんか借りないようにしようと思ったのでありました。
あと、今度お菓子の箱じゃない箱を義母に買ってあげようと思った。


2010年08月14日(土) ライフジャケット

義弟が競技用のボートをイサムさんに見せてあげる、というのでライフジャケットを買った。
もうライフジャケット無しで、イサムさんを水に近づけることは危険すぎる。

というわけで、お向かいのスポーツ用品店の10ドルクーポンを持って行き、濃い青に黒いストライプの入った、カッチョ良いジャケットを購入。
着るのを嫌がるといけないので、着せてから「うわー何それ超かっこいいー!」「イサムかっこいいー!」「クール!」とおだてたら、今度は脱がなくなってしまった。
マリーナに着くまでは暑いので、脱がせたかったのだが。

脱がそうとすると、ぎゃあああああああと泣く。
ファスナーを下ろすと、必死で前を合わせて、脱がされないようにする。
あーもー良いや。
と、結局ライフジャケット着たままストローラーでマリーナへ。
途中、すれ違いのお兄さんに「おーまいがー。今日は予言の洪水の日だった!」とか言われながら。

帰りには寝てくれたので、こっそり脱がせました。

そうそう、ちょろちょろ映画を見たので感想おば。

最近3Dリメイクされた「タイタンの戦い」だが、これギリシア神話に現代風の解釈を与えた結果、むちゃくちゃ不評でしたね。
僕も、そりゃあないだろうと思いましたよ。
ギリシアの神様に、正義だの道理だのと言ってもねえ。
結局無理が重なって話が破綻して、なんじゃそらーなままに丸坊主の地味顔のペルセウスがCGのクラーケンを石に変えて、特に盛り上がらないまま幕。
人間ごときが神様に意見してはいけないのだよ。

というわけで、古いオリジナル版をおすすめしたい。

オリジナルの方は古さ故に、書き割り背景や着ぐるみモンスターが満載。
そのつたない表現方法が、むしろリアル。
特に粗がわからないように暗闇の中で待機した濡れたプラスチックな感じのメデューサが、目を「ぐわ!」っと開くシーンなんか、あまりの恐怖に失禁しそうになりました。
目玉が緑に光るのよ。
がくがくぶるぶる。

子供の頃にこの映画を観たと言うジャバ夫さんは、このメデューサの顔が恐すぎて、本気で泣いたとか。
これはCGには出せない恐怖だわね。
ちなみにCGのメデューサの感想は、「シッポ長い」です。
全然怖くなーい。

あと、オリジナルの方には、最近ハリポタシリーズでも活躍してるマギースミスおばあちゃんが、おばあちゃんになる前の姿で出ているので注目。

同じリメイクつながりで「ナニーマクフィー」。
リメイク版をフライングで観ることになったのだけど、良かったよ。

魔法使いの乳母が、父親が戦争に行ってしまった家族の農場にやってくるという話。
子供向けだけど、短いストーリーの中に「家族愛」「冒険」「反戦」「階級問題」「育児」「教育」などなどのテーマが盛りだくさんに盛り込まれ過ぎて、最後に心に残るのは「豚のシンクロ」というお得な映画。
ここではすっかりおばあちゃんになったらマギースミスが、痴ほう老人の役で出てます。
節々が濃い演出。

そして、エンディングには我が夫(の最終形態)であるユアンマクレガーがこっそり出演しているのです。


2010年08月13日(金) セイリング北米大会

そんなわけで、オリンピック選考をかけた北米大会出場のため、義弟がマリーナに来ている。
相変わらず「生物や大豆は体に悪い」だの「フトン(日本の敷き布団)で寝ると背骨が悪くなる」だの、全世界に散らばる我らの同胞が聞いたら、「なに言ってやがるー!」と憤りそうな発言を繰り返している。
もちろん、皇帝に「なに言ってやがる!このアメリカ野郎!」と言われているのだ。

大豆が駄目なら、この家にお前に食わせる物はねえ!と言ったら、おとなしく外食に繰り出している。

そして今朝義弟は「寿司食べに行っちゃおう〜」とか言って出かけようとしていたので「ふははははは!寿司は生物だし、醤油は大豆の加工品だ!馬鹿者!」と言ったら、しょんぼりしてタコスを食べに行った。

こうしてジワジワと食品を挟んで戦っている間にも、着々とレースの日は近づいているのだ。
アスリートが試合前にそんな食事してて良いのかね。


2010年08月12日(木) 訂正

細かい訂正。
サマーランドのビーチは州立だそうです。
あと、ティコブラーエの飼ってた小人さんは、机の上ではなく、下にキープしていたそうです。
より待遇悪いわ!

さて桃ラー。
桃屋の出してる大人気のニンニク入りラー油だが、今日日系スーパーに行ったら、しれっと置いてあった。
なんの前触れも無く。
普通の乾物コーナーにひっそりと。
サンタバーバラに持って行く物買いだめツアーに行ってなかったら、気がつかなかったわー。
普段のぞかないわ、こんな棚の隅。
ほどの扱いだった。
国内品薄だというのに、ロスにこんな形で出荷しちゃうなんて。
英断を下した人は、今みんなから総スカンを食らっていると思う。
支店の人も、もっとフィーチャーしてあげれば良いのに。
まさかトーランスとかでもこんな売り出しっぷり?
とりあえず、5缶程買い占めました。
うまうま。


2010年08月11日(水) パソコン忘れる

サンタバーバラにパソコン忘れてきてしまった。
この日記はどこからでも更新できるけど、「イサムさん写真」の方はパソコンに写真はいってるからアップできない。
しかたがない。

そんなわけで、またロスに戻っているのだが。
家に帰って窓を開けたら、例の大根に実がなってた。
すげえ。
ネクストジェネレーションに突入だ。
もしや、この実を収穫して土に埋めたら良いのだろうか。
どうだろうか。

あと、大きくなった大根は水色のコップに入れているが、同じように並べて置いてある赤いコップの大根は、もう三回も死んでいる。
大根水色コップの法則。
ノーベル賞だ!!

さて、日本は相変わらずの猛暑のようですね。
ビール会社は笑いが止まらんでしょう。
しかし、こちらロスではなんと冷夏。
朝からうっすら肌寒いのであります。
サンタバーバラはもっと寒い。
その上家が高所なので、霧が出たりするのだ。
ぶるぶる。

あ、引っ越し全然進んでません。
シュン。


2010年08月09日(月) 油海

こないだたわむれにイサムさんを公園の砂場に連れて行ったら、「ぎゃあああああ!!」と絶叫する程興奮して遊んでいたので、大きな砂場、海に連れて行ってあげる事にした。
薄々、サマーランドは砂浜に出れるって気がついてたんだけどね。
ハイウエイを超えれば、そこは一面の砂浜だった。

海水浴の人も程々に居て、皆さん砂を掘ったり、海に足を入れたり、思い思い楽しんでいました。
ちょっと気温が低いので、猛者以外は海に全身浸かったりはしてなかったけれど。
天気も良く、沖合にある石油掘削施設もよく見えます。

イサムさんの靴を脱がせて、波打ち際でチャパチャパさせていると。
・・・なんか匂うな・・・。
いや、気のせいかも。
・・・なんか波濁ってねえ・・・?
いやいや。
いやいやいやいや。

ジャバ夫さんに「油臭い気がするんだけどー」と言ったら
「はっはっは!何を言ってるんだい?ここは西海岸だよ!こんなとこまで油が流出してるわけないじゃないか!HAHAHAHA」
と、豪快に(アメリカ人っぽく)笑い返されたので、気のせいという事にして、砂を掘ってカニを見つけたりしていた。
うーん、でもやっぱ油臭い気がする。
ガソリンスタンドの匂いがする。

ブツブツ言っていると、一応携帯のネットで海の汚染情報を確認してくれたジャバ夫さん。
このエリアには特に警戒も出てないし、海水浴場閉鎖とかのお知らせも無いよ、とのこと。
ふーん。
じゃあ気のせいかな。
どうかな。

と、砂を掘ってて気がついたが、イサムさんのシャツに付いた砂が、ところどころ茶色くなっていて、触るとねば〜っとする。
ぎゃああああああああああああああああ。
なんじゃこらああああああああああああ。

やっぱり油だよ!
油出てるよ!
「でも、健康に問題ないって出てるよ」とジャバ夫さん。
ばーかばーかアメリカ人のバカ!!
この爆弾は、使った後多めに鼻血出るけど健康には問題ありませんってかー!?
なんで目の前の事より、行政の言う事を信じるのか!!

と叱咤して海から離れ、砂浜の提供しているシャワーをイサムさんの足に噴射。
というか、もうシャワー場の排水溝に吸い込まれて行く水が、ことごとく虹色なんですけどー!?
他の皆さん平気なの!?
ブリブリしながらイサムさんの足をこすったが、茶色い点々が引っ付いて取れない。

ひぎゃああああああああ。

と、軽くパニックしながら家に帰って、すぐさまベビー石鹸で洗浄。
皇帝の着ていた白いシャツも、イサムさんの足形に茶色く染まっていた。
ぞ〜。

んで、サマーランドのことを調べてみたら、「これは天然オイルの流出で、それ自体が自然現象なので、そういうもんだ」という説明を見つけた。















いやいやいや。
仮にそう言うもんだとして、ガソリン出てるなら、何故国立海岸公園をそこに作るか。
そして何故、皆油まみれで泳ぐか。
いやいやいや。

なんかとっても納得できなかったのでした。
あ、ちなみに、潮の満ち引き加減で、油が無い時もあるそうです。
ふーん・・・。


2010年08月08日(日) たんたん

なんも無い時のジャバ夫さんネタ。

いまだに「貧乏揺すり」の事を「ユスリ☆ビンボウ」と言っている。
10年言い続けてるから、もう直らないんじゃないかな。

毎日面白そうな事を言ってるんだけど、最近愛くるしいイサムさんの方が興味をそそられるので、あんまり聞いてあげなくなってしまった。
これはいかん。
私は一体何の為にこの人と結婚したのか。
たぶん、半分以上の動機が「変な事する/言う」待ちの筈。

というわけで、今就寝前にベッドで二人それぞれパソコンを叩いていたら、隣から「本当のタヌキはいないでしょ」と突然言われた。
「タヌキ居るよ」と返すと
「でも本当のタヌキは居ないでしょ。魔法使うやつ」と言われた。
あなたにとって本当のタヌキってなんですか。
いや、偽物のタヌキも知りたい。

「これ、これが本物のタヌキ」
と、画像検索で見せてきたのは、アライグマだった。

うーん。
アライグマも魔法使いませんけど。

で、日本で言う普通の本物のタヌキ画像を見せてあげたら
「このタヌキはつまんないでしょ。このタヌキ(アライグマを指しながら)はもっと面白いでしょ?」

・・・そうでしょうか・・・。

彼の「面白い」基準は何だろうか。
そして、語尾はなんで「でしょ?」と念を押してるのだろうか。
アライグマの方がタヌキより面白いのは、自明の理だとでも言うのか。

もっと面白い事言わないかな、と待っている。


2010年08月07日(土) 再会のドラマ

そういえば、べガスから帰ってきて久々にイサムさんに会った話。

結局帰ってすぐに迎えに行けなかったので、次の日の午後ジャバ夫さんが迎えに行って、寝てから夜車に乗せて帰ってきたイサムさん。
お母さんは何をしていたかというと、中国舞踏のクラスに行っていて居なかったのだ。
もーん。
すまん・・・さすがに母としてどうかと思った。

そして、翌々日に出会ったイサムさんは、また一回り大きくなっていた。
大きく重く。
「これ以上重くなったら、背負って歩けない」と思ったので、たわむれにおんぶ紐で背負って出かけたら、苦しみに3ブロックほど歩いて帰ってきたくらいだ。
行きでもう限界だったから、帰りの道は針のむしろのようだった。
以前は「肩が痛い」とかだったけど、もう全体的に体がぐぐぐぐぐぐと地面に押し込められて行くような感じの重さ。
もう君を背負えない。

あと、誰が仕込んだのか(後に義父と判明)投げキスを覚えたイサムさん。
この誰を狙ってるのかわからない、適当に投げられる「ちゅっ」が道行く人に好評を博しているのである。
「ちゅっちゅっちゅっちゅっ」と言いながら歩いている。
可愛いうちになんでもやっておけば良いさ。

それから、最近は自分でスプーンを持ってご飯に入れ、一人で食べようとしている。
でも口に到達するまでに米が全部こぼれ落ちて行くので、お母さんがこっそりわきから別のスプーンで米を突っ込んでいる。
自分で食べた気になって、ご満悦。
柔らかくない米でも食べられるようになってからというもの、ぐっと楽ですね。
明けない夜は無いな。

さて、イサムさんの従兄弟のユアン。
まだ7週間なので、あんまり動かないし何もしないのであるが。
やけにでかくて、もう3ヶ月の服がパッツパツだ。
イサムさんは新生児の服ですらブカブカだったのに。

しかし、本物の赤ちゃんは本当に赤ちゃんだな。
ゲップもできないとは。
首も完全には座ってないし。

ほんのちょっと前の事なのに、イサムさんの成長を実感しました。


2010年08月06日(金)

というわけで、今晩義妹が赤ちゃんを連れてくるので、熱心に掃除機をかけている。
久々の新生児にちょっと緊張。

我が家に一泊した後、サンタバーバラに護送して任務完了。
そのまま我が家も滞在するのか、それともロスに戻るのかは検討中。

さて、義父は良い人なので、息子の嫁が異国の良くわからないところから来ている事に、とても好意的だ。
というか、テンションが上がり過ぎて、義父の中に今ジャポニズムなブームが到来している。
以前火事になる前の家に、日本の嫁の為に、と頭から水が出る仏像を置いていた事があったが。

今回彼は陶器の鯉(?)の体に浮世絵風の女性像が描かれ、更に鯉から女性の手がにょきっと出て箸を持って、鯉の刺身を食べようとしている、言葉では説明できない前衛芸術を手に入れてしまった。
けっこう大きめで、玄関入ってすぐ目の前に飾ってある。

もちろんとても目立つので「え、なんすかこれ?」と客が聞く。
すると義父は「はっはっは。息子の嫁が日本人でねえ」と説明するのである。
はっはっは。

そして、止める間もなく今度はでっかい鉄製タンチョウヅルの二羽セットを買ってきてしまった義父。
玄関の両サイドに置いてある。
はっはっは。


2010年08月05日(木) ムース

プラハに葬られている、ムースを飼っていた科学者の事だが。

おしっこを我慢し過ぎて、膀胱破裂で死んだとか言う事になっていたが、最近彼の遺髪から大量の水銀が検出された為に、CSIが再調査をチェコ政府に申請しているとの事。
暗殺者はデンマーク人で、彼の日記から「国王から暗殺しろって頼まれたっす」という記述が見つかるなど。
暗殺者が日記書いてて、しかもそんな証拠を残すだろうかと言う、不思議な話だ。

不思議ついでに、彼の事について調べてみた。
そしたら、彼のとんでもない人生が次々と明らかになったのだが、起った事柄はネットで出てくるんだけど、何故そうなったのかとか彼の心象風景が伺えない為に、「???????」の連続。
面白かったので、突っ込みどころの多い彼の人生劇場をまとめてみた。

彼の名はティコ・ブラーエ。
アリストテレス以降の天動説に異論を唱え、地球が回っていると主張した人。
天文学者ですね。

デンマーク貴族に産まれた時は双子だったが、片割れは幼児期に死んでしまう。
伯父さん夫婦には子どもが居なかったため、双子のうちどちらかをもらう約束をしていたが、ブラーエの両親が、男の子はブラーエ一人になってしまったために、これを反古にした。
そして伯父さんに誘拐されたブラーエ。

伯父さんは、ブラーエの才能を早くから見抜き、熱心に教育した。
ところが学校で数学のテストの回答に納得がいかないとして、同級生と決闘する事になったブラーエ。
これにより、鼻を無くしたブラーエは、この後金銀製の付け鼻で顔を覆っていたと言う。
ちなみに、今も残っている肖像画は、画家が「鼻があったらこんな感じでしょ」と付け足してくれたもの。

やがて神聖ローマ皇帝にチェコへ呼び出されたブラーエ。
平民の娘と恋に落ち、子どもも居たけれど、当時貴族と平民は結婚できなかった為に、社会的には生涯独身ということになっている。
チェコでは室内にムースと小人を飼っていた。
ブラーエはペットの小人をテーブルの上に置き、飯時等に楽しんでいた。
(「for fun」らしい)

チェコに住んでいたけれど、デンマークの貴族なのでデンマークにも良く帰っている。
デンマーク王国の富の1%を所有していたというので、たぶんすごい有力な貴族の筈。(誘拐犯の伯父さんが。)
そしてある日、デンマーク王のお母さんと不倫をしてしまう。
これを知った王様が、暗殺者を彼の元に送り込んだ。

・・・。

・・・ザッと、こういうような人生らしいんですが・・・。
科学者にしておくのはもったいないくらいの破天荒。
いや、科学者だからこれで良いのか。

室内ムースって臭いんじゃないの?と思ったが、鼻が無いなら解決だ。
「小人」が今差別用語かどうかと言う問題より、小人さんって飼うものなのかとか、色々あると思う。

さて、車で新生児を連れてアメリカ横断して来る予定の義妹であったが。
この一ヶ月の育児経験をふまえて、到底無理である事がわかったらしく、明日飛行機で我が家に来るらしい。
良かった。
これで安心だ。


2010年08月04日(水) メール返信

返信した筈のメールが記録に無く、送信された形跡もないという事態がおこった。
一応ざっと最近のメールは確認したけど、もしメールの返事が無い!ってな事が有ったら、申し訳ないっす。

さて、ラスベガスでやりたかった事と言えば、ショーを観に行く事。
やっぱり、イサムさんが居るとライブ的な物は観れないですからね。

というわけで、シルクドソレイユの「KA」と、ブルーマン・グループのライブチケットを手配。
両方とも、夜の予約で。

結論から言って、エンターテイメント性はシルクドソレイユの勝ち。
圧倒的にゴージャスで、魅せるダイナミックな動きが素晴らしい。
ただ、観る前にあまりに皆が「良いよ!」とお勧めするので、期待し過ぎて裏切られてしまった。
いや、全然駄目なステージではないのよ、むしろ素敵。
でも、期待しすぎて、「観客の目の前まで迫る火柱」とか「命綱無しで空中を自由自在に飛び回る人々」とか、勝手にあり得ない程ハードルを上げてしまったので、その分「実際にはこんな感じねー」という冷静な自分が感動の邪魔をしたのでした。

それにしても京劇的な動きやカンフーが多く取り入れられてたんだけど。
それぞれとても良くできてて、しかも現代的なアレンジが加えられて、むしろオリジナルよりスピード感が上。
観客の盛り上がりも半端ない、ので、組織立って必死で伝統芸能を守っている中国の皆様が気を悪くしないだろうか・・・。
とか思ってしまった。

ブルーマンの方は、おお〜って感心する物ではなく、こういうステージもありね、って感じ。
あんまり深く考えない方が、純粋に楽しめます。
フラッシュライトがやけにチカチカして目が回ったのと、音量がでか過ぎて耳がぼーんとなったのが残念。
好き嫌いがはっきりすると言われているステージだけど、ちょっと食品を粗末にしたりする表現があるので、その辺は好みが別れるかも。
あと、色々飛び散るので、散らかった物が嫌いな人はやめた方が良い。

どちらも観て損は無いです。
ラスベガスでは他にも、豪華で色んなステージが毎晩上演されているので、ギャンブルに興味が無くても楽しめるわけです。
まあ、英語がわからないとちょっと難しいトークステージもあるけんど。


2010年08月03日(火) 帰りのグダグダ

ただいま〜。
ラスベガスは砂漠で、暑さが半端なかった。
でも、全ての娯楽はホテル内に集中しているので、外を歩くような用事もなかったので良し。
色々楽しい事があったが、とりあえず帰りのゴタゴタをば。

帰りは飛行機で、ラスベガスからロングビーチまでの便だった。
だがしかし、離陸してから一時間程して機体が半端なく揺れだし、やがて機内のどこからともなく水がポタポタ降ってきて、空調は壊れて気温は上昇。
「バスン!バスン!」と爆発音がして、機長が放送で「大丈夫。何か良く原因はわからないけど、大丈夫だからね!」と謎の言葉を残し、その後も機体は激しく揺れ続け、隣のおばちゃんは青ざめて軽くパニック。
「ピザ食べて来なかったわ」とブツブツ言いだす始末。

皇帝は、ちょっと揺さぶられて乗り物酔いになったものの、「あーイサム置いてきて良かった。これで安心して墜落できます」という思考回路に突入していて、心は仏さまのように澄み切ってたのであった。
チーン。
イサムさんの面倒は、義弟一家に任せます。
よろしく。

とかなんとか考えながら、レストランでもらった塗り絵をして遊んでいた。
「ラスベガスに帰りましたんですが、緊急着陸用の滑走路が混んでるので、低空で待機します。でも大丈夫だからね!」という機長の挨拶の後、更に一時間ばっかりグルグル飛ぶ飛行機。
だらだら出て来る水。
どんどん上がる気温。
あっつー。

やがて、無事に着陸したものの、「これから何が原因か調べるから、一時間くらい座ったまま待っててね」というアナウンス。
えー。
まあ良いか。
塗り絵も佳境に入ったところだし。
と、ヌリヌリしていたら、同行の友達6人のうち、2人が「もう駄目!飛行機怖くて乗れない!」と言いだした。
えー。
乗れないったって、乗らなきゃ帰れないよ。

話はまき戻るが、このパニックした友達のうち一人の女の子は、今回の旅行中、重要な商談の真っ最中であった。
ギャンブル中もレストランでも、ひっきりなしに電話をし続け、夜寝る間も惜しんで仕事をしていたのだ。
なぜかというと、彼女が心血注いで育ててきた会社を、今まさに売り渡さんとしており。
結局旅行が終わる前に10億円で商談成立したのである。
ミリオネラおめでとー!

して、件の彼女は「バスをチャーターして、バスで帰る!私はきっと今日この時の為に働いてきたんだわ!」と、恐怖のあまり涙を流しながら飛行機を降りて行ったのでした。
おお、でもバスでロングビーチまで行くとなると、日曜日だし5〜6時間はかかるよ。
それよりは飛行機の修理を待った方が良いんじゃない?
と思ったのだが、彼女の婚約者と、他に恐怖した友達が「じゃあバスに乗ってく」と次々と降りて行った。

まあどうしましょう。
うーん、でも今日中に帰って、イサムさんをサンタバーバラに迎えに行かないといけないし・・・。
うーん。
と悩んでいると、携帯にメールが「バス会社の友達にバスを借りる事ができたけど、パーティーバスしか無いので、それで帰ります。一緒に行く?」と入った。

パーティーバスだと!?

なんだか良くわからないけど、魅惑的な乗り物じゃないの!
と、ジャバ夫さんと飛行機を出ることに。
すいませんお義母さん、もう一日イサムさんをよろしく。

んで、飛行場にやってきたパーティーバス。
外観は、半端なくでっかい真っ黒なバスで、窓も黒。
中は、テレビが6台と総革張りのソファーが4台入ったリビングと、カクテルの作れるキッチン、トイレ、それから同じくソファーが3台入ったエンターテイメントルーム。
エンターテイメントルームにはポールダンスができるステージ、テレビ2台、映画の上映できる大スクリーンが一枚あって、ストリップのお姉さんを呼んだ時に使うと思しき怪しげな照明システムがイン。
ポールも七色に光ります。
でもポールダンサーは居ないので、皇帝と他の既婚者2名で色気も無くポールに登ったりしていた。
ダンサーを呼んだら楽しそうだけど、チップが大変そうだ。

そして、横になってだらだらとテレビや映画を観ながら、家に戻った時には午前1時半。
飛行場に荷物を取りに行く気力も無く、眠りについたのでした。

という、人生にたぶん一度くらいの経験をしました。
グダグダ。


皇帝