◆◇ お気楽観劇日記◇◆
公演やビデオなどを・・・見たまま、聞いたままを
つらつらと書き綴ったまたまた気楽なコーナーです。

2004年03月19日(金)  宙組ドラマシティ 『BOXMAN』

「すしおさんがええキャラやで・・・だから、1回だけじゃ、もったいないで。」
・・・そう誘われて東京の悪友Tといそいそと初日公演へ向かった。

正塚先生の作品らしいセットと音楽で、ワクワクする。

ストーリーは・・・金庫メーカーの営業担当のケビン(和央)とドリー(花總)が
ピンチに陥り、共に乗り越え、気がついたら、かけがえのない人となっていた・・・という
「は、またか・・・」と思わせるような筋だったけど、これが正塚マジックにかかるとおもしろく、
オシャレで、気がついたら見入ってしまう・・・というものだった。

とにかく花ちゃんがかわいい。めちゃめちゃ新鮮で、かわいい。
王妃やら、姫やら、曰くつきの伯爵令嬢だったり・・・で手が届きそうにない人の役ばかり
続いていたから、等身大の身近な・・・まるで“隣のドリーちゃん”と思えてしまうような女性は
とても新鮮でイキイキとしていた。

ウマイのなんのって・・・今までも充分思っていたけど、
今回は「いやー、全く・・・うますぎですわ。」という感じ。

途中、自分の置かれた立場が身動き取れなくて・・・というシーンで
しゃがみこんで「もうっ!!!」って言いながら、握りこぶしで自分の膝を叩く・・・
というのがあったけど、ボロボロ泣いていて、本当に「かわいそうやな。」と思ってしまった。

諍いばかりでうまくいかない母親に初めて自分の心境を語り、
心が通じた瞬間に見せる涙も・・・胸に痛かった。

本当にまるでそこにいるかのように・・・本当に“ドリー”という人、どこかにいるかもしれない・・・と思わせる人物像だった。

そして和央さん・・・。
まあ、かっこいいですわ。
十八番の“髪をかきあげる”しぐさも4回ほどやってました。
  (ファンはこの瞬間、たまらなくぞくっとするらしい/ファン談)
スーツがよく似合い、さわやかな青年だった。
全てに滅入って落ち込んでいるドリーにかけるさりげない言葉が優しい。
「はー、カッコいいな。」と思った。

それからすしおさーん。
おかしいですわ。ほんま、おかしすぎる。
いわゆる“ヤなヤツ”の役なんだけど、おかしすぎておかしすぎて。
なのに時折見せるダンスシーンではカッコよくてカッコよくて・・・。
スーツで踊り、ソフト帽からチラッと見せる誘惑的な笑み・・・。
ひゃーひゃー言いっぱなしでした。
でもやっぱり、今回はおかしすぎるディケンズ氏でしょう。
やらしすぎず、普通すぎず・・・でも「なんじゃ?コイツ」と思わせてくれる役。

ドラマや映画で出てきそうな“ヤなやつ”“鼻につくヤツ”を嫌味なく演じていた。
拍手もめちゃめちゃ多かった。

あとは、美郷さんがいい。オヤジをやらせると天下一品。
なくてはならない存在。

それと十輝クン・・・。にくめないボケた役を演じていた。
心がほっこりと和む役だった。

まぁ、初見なのでこんなもんかなぁ。

とにかくさわやかに・・・心地よく見れる作品だった。


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春吉

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