◇日記◇
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何がどうなっているのやら。
自分の耳が遠いのではないか、という疑問を持たずに
話しかけた相手が答えない、と駄々をこねる80歳。
答えているんじゃないか、とは思わないのか。
すれちがいざまの応対の場合、相対して目をみての会話じゃない場合、
聞こえていないのではないか、と話してみた。
強固にはねつけられた。
昔、自分の妻が生きていた頃の食器を使ってくれない、と言う。
それはごく当たり前のことだよ、と話してみた。
みんな、好きな食器、好きな服、好きな椅子、それぞれ違う。
好きなものを身の回りに置いて生活することは楽しい。
許される状況なら、誰でもが好きなものに囲まれていたい。
ただそれだけのことだよ、と。
意地悪して使わない、などと考えないで、と話してみた。
二階の一部屋が物置になっている、と言う。
勿体ない、と言う。
あの部屋は、今はまだ捨てられないタンスを置く部屋として作ったのだから
思い出のものが入っていてもいいのじゃない?と言ってみた。
自分のタンスは捨てられないけれど、
子供の描いた絵や計算ドリルは捨てればいいんだ、と言い放った。
その子はまだ12歳、自分から捨ててと言ったならともかく、
小学校時代の思い出を、親は取って置くでしょう、と静かに言ってみた。
オトナになるって難しい。
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