◇日記◇
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父が亡くなった後のこと。
両親のかかりつけの歯医者に、母を連れていった。
帰り際、さあ靴をはきましょう、と思ったところに
院長が外から(恐らく隣の自宅から)病院へと入っていらした。
そう広くもない玄関で他の患者さんもいるなか、私は身を隠す場もなく
ただ院長と母の間に、阿呆のように突っ立ってお辞儀を繰り返していた。
そしたら。
院長が私を不憫に思ったのだろうか
「お嬢さんは・・結婚していらっしゃる?」と。
はい、と答えると、それはよかった、ではお父さんも安心だ、と(笑)
この歯科医師と両親との付き合いは長い。
たまたま、当時の父の勤務先のそばで開業されていたことがご縁で、
結局亡くなるまで、診ていただいた。
こんな、でくの坊みたいな、歳だけくってるけどなにもできなさそうな娘を
一人残していったのでは、父も気の毒だ、と思ったのかもしれない。
ありがたいな、と思ったのだった。
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