◇◆◇◆紅葉の美しさを詠っているのに、陰鬱で不気味な物の怪の気配がする。この一連を感覚のスケッチ、と作者は述べているのでここでは皮膚感覚に神経をとぎすました結果、天を仰ぎ見た時の「のど」の皮膚の緊張のみを深く捉まえた歌、と読むのが良いと思いつつも、どこからか悲鳴が聞こえてきそうで、立ち止まらざるを得ない。あとは散るだけの紅葉の断末魔の悲鳴か。それは作者の悲鳴なのか。「ひつそりと」