◇日記◇
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2013年03月28日(木)

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帰りに、いつもと違う道を通ったら、高校時代の友達が

かつて暮らしていたマンションの横に、偶然出た。

彼女とはそんなには親しくなかった。

だから、どうしてこのマンションのことが話題になったのか忘れたけれど

でも「ここに住んでいるの」と高校時代のある日、彼女は私に言った。

もちろんそんなに親しくはないのだから、それ以上にその話題が広がることもなく

そのマンションに遊びに行ったこともない。

私の記憶のなかに、その出来事は埋もれた。


卒業後、彼女がどういう人生を送ったのか、も実はよく知らない。

どこの大学に進んだのか、仕事は何をしていたのか。

何も知らない関係だった、とマンションを眺めながら思う。

17歳の一年間、同じ教室で学んだ、というだけ。

それでも不思議なもので、彼女が結婚したこと、お母さんが亡くなったこと

女の子が生まれたことなど、人生の節目節目の出来事は、

私の耳にも入っていた。


彼女の娘は、若い頃の彼女にそっくりだったという。

「年齢もちょうど高校生で、笑顔が一緒で、余計に涙が出てね」と。



彼女が亡くなってもう6年。彼女の死も、なんとはなしに同級生に広まった。

でも、自分の死は内緒にして欲しい、という最期の願いを知っている私は

まだ、誰にも言えずにいる。

他の誰かが「彼女、亡くなったらしいよ」と言うのを

そしらぬ顔をして、聞いている。


sai |MAILBBSDiaryINDEXpastwill

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