A Thousand Blessings
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2007年05月26日(土) 上原ひろみ






「上原ひろみ/スパイラル・ツアー・エディション」



上原ひろみの前作は酷評したが、
このアルバムは素晴らしい。
際立った個性はないが、このアルバムで聴かれるピアノの音色は
相当に、美しい。キレイという意味ではなく、音楽の美感に
満ち溢れていて、音それ自体に希望があり、憧れがあり、夢がある。
非常に前向きで明確な目的意識があり、また演奏家としての鍛練も
確実に積み重ねてきているというのが音から感じられる。
何よりも、他を圧倒するピアニズムをこれでもか!と
全面に打ち出してこなくなったのが、成長の証と言えるだろう。
これを聴く限り、彼女の今後には十分期待できる。
いつまでも憧れのピアニストはチック・コリアです、なんていうことも
言わなくなるだろう。
 


響 一朗

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