A Thousand Blessings
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2006年11月30日(木) 編集CD−R 【 くるみ 】

昨日で、今年の総決算をしちゃったから、ひと安心。
これで、30日ほど日記が更新されなくても、大丈夫!(意味不明)


友人からのメールにもあったけど、
これからは、珠玉の名曲を楽しんでいこうと思う。
もちろん僕が決めた珠玉の名曲だよ。

僕は購入したCDのほとんどを愛していなかったと思う。
つぎつぎ女を換えていく性癖にも似た感覚でCDを
購入していたのだろう。
ただ、幸いな事に僕は音楽と映画に関してはものすごい
記憶力を誇っているので(自画自賛か?(笑))、
無駄に金を使ったとは思っていない。それは確実に知識として
僕の頭の中に集積されていっているし、またそういう知識は
いくら持っていても邪魔にはならない。
よく、知識の量よりも感性の質を説く自称アーチストがいるが、
違うって。豊富な知識と鋭い感性の両方が必要なんだよ。
そこに文章力が伴えば最高なのだが、僕にはそれが足りない。
言いたいことの半分も伝えられないもどかしさを常に感じている。
話すのは得意なんだけどなぁ。




何故『ただ、君を愛してる』を何回も観にいったかというと、
もちろん映画が素晴らしいからなんだけど、
それともうひとつ、空いている映画館という空間の心地よさを知って
しまったこと。足を投げ出し、となりの肘掛に寄りかかり、
途中で周りを気にすることなくトイレにも行ける。
僕は物を食いながら映画を観るなんてことはしないが、
よく体を動かす癖がある。つまり肩が凝りやすかったり腰が痛んだりするからで
観ながら軽いストレッチをしたくなる。廻りに客がいるとさすがにそれは
我慢するしかないので、結構ストレスになる。
それからヒソヒソ話も気になる。
「・・・・なの?・・・・しちゃうの?」
何が「なの?」なのか何が「しちゃうの?」か気になって仕方がない(笑)
女の子はよくヒソヒソ話をする。物語が展開するたびに
「え?なんで?うそー・・・」ってな具合に。うるさいぞー。


『ただ、君を愛してる』は脚本的には結構つっこみどころがあるけど、
それでもありきたりなベタな素材を、ここまで正攻法の撮りかたで、
よく感動の名作に出来たと思う。当然、宮崎あおいの魅力に拠る部分が
大きいのだろうが。
でも、何度も観ているうちに別の要因も見えてきた。
主人公の静流(宮崎あおい)が語らなかった過去や家族の事、
そして自分自身のこと、思い・願い・希望・絶望、そういったものを
観客は想像してしまうのだ。想像して、胸がいっぱいになってしまうのだ。
観終えたあとに、静流の屈託のない笑顔だけが
何度も頭のなかで浮かんでは消えていく。
その切なさ・哀しさが実は冷えた自分のこころを温めていることに
気づかされるのだ。
あ、やっぱ、それも宮崎あおいの魅力ゆえか。



別れはいつだって思いよりも先に来るの
それでもみんな微笑みながら言うの
さよなら、またいつか会いましょう
さよなら、またどこかで、って ・・・
 



何度観ても、この独白で泣いてしまう、、おれ。





さて、編集CDRを作ってみた。
特に変わった選曲でもないし、狙いもない。
今、聴いていて、落ち着ける曲を揃えてみた。

そうです、ラフマニノフは『のだめカンテービレ』の影響(笑)
CDラックから10数年ぶりに取り出した。
いろいろ名盤も出てるんだろうけど、僕は30年前に初めて聴いたリヒテル盤で
十分満足!
中谷美紀の曲は、映画『嫌われ松子の一生』のサントラより。
映画でも感動的に使われていた。
もしも、桜井に桑田を越えられない部分があるとしたら、このあたりじゃないかな?
あらきゆうこ嬢のドラミングが全開の“12時間”。極めてフィッシュマンズ的な名曲。
ブラームスの“間奏曲”をグレン・グールドの演奏で何十年も聴いてきた耳に、
アファナシエフの演奏は衝撃的。ただひとつ、このおっさんはあんまり信用できない(笑)。
駄演もいくつか発見済み。
一度好きになったらもう大丈夫!新録音の“くるみ”は素晴らしい。
言葉に打たれるという点ではオリジナルを超えている。
宮崎あおいと玉木宏のキスシーン(日本映画史に残るキスシーン!)
で流れる音楽。曲のどのタイミングで唇が合わさるか、分かる(笑)
4回も観てるので。

そして、やっぱり2006年にミスチルが“箒星”を発表してくれたことが
嬉しいな。。個人的には苦い思い出の曲になったけど・・・・。

かつての “未来の担い手” より










sumita’s selection  2006.11.30


【 くるみ 】


1 リヒテル(pf)/ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番第1楽章
2 Mr.Children/しるし
3 中谷美紀/まげてのばして
4 桑田佳祐/白い恋人達
5 ブレンデル(pf)/シェーンベルク:ピアノ協奏曲第1楽章
6 Polaris/12時間
7 アファナシエフ(pf)/ブラームス:間奏曲第2曲イ長調
8 Mr.Children/くるみ (2006年ヴァージョン)
9 映画「ただ、君を愛してる」より/“ファーストキス ”音楽・池 頼広
10 Mr.Children/箒星
 




(11月19日 午前1時 記)


響 一朗

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