あたしと彼のこと
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2002年03月10日(日) 話したこと

土曜日の午後から、彼に会ってきました。

彼の車のメンテナンスを手伝いながら、友達の恋愛バナシのついでに、今
まで聞きたくて聞けなかったこと、聞きました。

「一般的に、好きあう者同士が関係をもちあっているのを恋人とか彼女と
いうふうに呼ぶと思ってるんだけど、私達はそういうのとは違う気がして
るの、貴方はどう思ってる?」

違う、とか、そうだね、という様に応えてくると思って聞いたのだけれど
彼の応えはまったく違って面倒臭そうに「そういう話しをするのがうっと
おしいんだ、そんなこと言うならその関係というのをやめよう」と言われ
てしまった。

びっくりした。
そんなに簡単に「関係をやめられる」と思っての事なのか、意地悪で言っ
たのか、関係をやめて二人の付き合い方を変えたかったのか、本心が全く
見えなくて、その言葉の真意が分からなかった。

翻弄してしまった私は、それ以上聞くのが怖くて何も言えなくなったまま
咄嗟に話を変えて、自分でふった話題から逃げてしまった。
自分の体調の話しをするまえに、勇気付けるために聞いたつもりが、逆に
自信を失ってしまった。




時間が経って、夜・・・・本来話したかった事をおもむろに切り出した。

今までになく生理が遅れていて、妊娠だとしたら生みたいこと、でもまだ
解らなくて病気かもしれないこと、とりとめもなく不安な気持ちだという
事を吐き出すように伝えて、混乱して少し泣いてしまった。
彼は静かに聞いて、ひととおり私が話し言い終わったあともなお黙る。

なにか言って・・・と私が言うと
「突然だし、何を言えというのだ、話に趣旨も見えないし聞いてて困る」
と応えてきた。冷たい態度。

でもここで泣くわけにはいかない。もう一度ゆっくりと落ち着いて、なぜ
冷静でいられないかを考えて、そして、それをひとつづつ彼に伝えた。

まず、いま病気か妊娠か、ただ遅れているのかが分らないから即行動した
り決めたりできる状態ではなくて、どうする事もできないでいるのが不安
であること。もし私の体調が妊娠によるものなら彼にも関係あるので一緒
に考えてほしいと思っていること。しかし、一緒に考えたいのに今日の昼
の出来事から(昼間の件を説明して)安心して打ち明けられなくて、一層
不安になっていること。

そして、昼の出来事の補足として、私を恋人にして欲しいとか友達では嫌
だとか要求して話している訳ではなくて、そういう呼び方云々ではない処
で好きな気持ちを育てていきたい。と言いたかったことを伝えた。
あんな事言われると寂しいからやめて、と付け加えて。

ぜんぶ伝えた後、彼は「子供は二人で育てていきたいと思うよ」
とひとことだけ言ってくれた。素直にその言葉は嬉しかった。

嬉しかったのだけど、私は感じている事を更に続けて言った。

基本的にはそうしていきたいと私も思う。でももし子供が出来ても一緒に
住む事は出来ないと思っている。何より今までも独りで暮らしたいと言い
続けてきた人とうまくやっていく自信がない。
子を選んで、私がおまけに選ばれるような同居は嫌だ。

でも一番心配なのは、同居というものが貴方に窮屈を与え無理をさせる事
だと思えてならないこと。誰かが犠牲になっては家族というものはあり得
ないと思っている。

そして最後に。これは私の心の問題なのだけれど、もう二度と離婚したく
ないから、例え子供ができたとしても今は結婚も同居も決意できない。
例えば、別々に暮らしながら一緒に暮らしたい気持ちが芽生えて、そこで
私を選んでくれたその時になら、初めて受け入れられると思う。


気の早い話しだけれど、そういう心持ちであることを伝えた。
彼はやっぱり黙って聞いていたけれど、最後にすべての結論を今だす必要
はないからという事で、その日の話しは納った。

納まったあと、彼は私を抱いた。
妊娠しているかもしれない私を抱くのはどんな感じなのだろうか。そんな
事を考えながら、もしかして父になるかもしれない彼の、自分の体を労る
様な優しさを、少しだけ感じた。

お腹の奥が痛くなって、最後まではしなかった。
少し彼の家で寝てから、家に帰った。


桑田そら |MAILHomePageBBS

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