あたしと彼のこと
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2001年12月14日(金) いとしい、うれしい

ちょっと前に「妻」のことを「パートナー」と呼ぶ人に、肩を揉んで
もらった「キミは目から来るかなりの肩凝りだから、できれば毎日
パートナーに揉んでもらうと良いよ」そう言って、彼の居るすぐ横で
揉んでもらった。
サスガ、妻であるパートナーを毎日揉んでいるだけあって、慣れた
手付きであり、私の肩はほどなくほぐれた。

その様子を、彼はしっかり見ていたようだ。

その日から何週間かした今日、彼のうちに居て、いつもの様にテレビを
見てくつろいでいた。
「さいきん本を読みすぎて肩が凝るのよ」とフイに言ったところ
どれ揉んでやろう、と言いだし、そういえば、あの人はどうやって
揉んでいたっけ?と言って、あの人の手を真似て私の肩を探った。
「ちょうど良いよ、そんな感じだった」そう言うと、次に私が「もう
いいよ、ありがとう」と言うまでずっと揉んでくれた。

なにやら、とても健気な気がして、いとしくなってしまった。
年がいもなく、頭をぐりぐりして、ぎゅうと抱きしめて、かわいいっ!
かわいいっ!って言って、それでも足りなくて、一緒に海まで手を繋いで
走って波打ち際夕日に向かって叫びたいくらい
すごくいとしい!ひたすらいとしい!

あまりの、いとしさとうれしさに、クラクラしてしまった。
ありがとうと言って、ぎゅうとして頬を重ねて、しばらくじっとして
そっと離して目を交わした。
キスはしなかった、しても良かったけど、しなかった。
気持ちが溢れてくるから、それだけで相手に伝わっているから
強く強く、そう感じられたから。


桑田そら |MAILHomePageBBS

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