つれづれ

2004年10月27日(水) アイデン&ティティ

ワンコインムービー最終作品。
最初にこの映画特集が始まった時は、私もSもこの映画は特に観たいと思っていなかった。
けれど、予告を何度も観ているうちに以外と面白そうという事になり、今日の日に。

イカ天を発端とするバンドブームの時代。
誰もがスターになれる錯覚。
メジャーデビューして、『売れる』曲を追求される生活にストレスを感じる、スピードウェイの中島。
バンド仲間の事を考え、自分のうちからの声に苛まれ、なかなかうまく進まない。
そこにボブディランがあらわれる。
中島が悩むと、答えを導き出せる方向に指を指し示してくれる。
それは、日本のメジャーロックシーンには、必要とされていないロックだけれど。。。
自分を表現したいと始めたロックに、がんじがらめになってしまう若者の、葛藤と、がんじがらめにしようとする大人達の誘惑。
うん、面白い青春映画だと思った。
劇中で流れる曲は、どれもなかなか好きな感じだ。
最後、自分のやりたい曲を地味ながら続けている中島を筆頭とするスピードウェイに、安心感を覚えた。
それは、やりたくない事をやらされているメンバーの閉塞感で息がつまりそうな感覚になっていたからだろうな。


 むかし  もくじ  みらい


かなこ [MAIL] [HOMEPAGE]