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 ドキドキ☆レスキュー 又は殺人未遂事件

ダイビングのレスキューの資格を取る為の海洋試験メニューに、
 意識のない人を連れてボートまで戻る
という「言うは安し行なうは難し」まんまなものがある。

 相手の首を支えて気道を確保したまま
 4拍に1回の間隔で人工呼吸を行ないながら
 自分と相手の器材の脱着もし
 声をかけながら
 ボートに向けて泳ぐ
ということをしなければならない。
ついたらついたで、へたばっているのに
 ボートに1分以内に上がる
というたいへんな作業も待ち受けている。

試験は一人ずつ行なわれ、バディが意識不明の役となる。
私が意識不明の役となり海に仰向けになる番となった。

「1・2・3・4」
掛け声とともに次の1泊で鼻を抓んで人工呼吸の真似事。
しかし、バディは
「1・2・3・4!」
の掛け声の最中もずっと鼻を抓んだまま、4拍目に口を塞いだ!
つまり息を止められ続けたままなので呼吸をすることができない。
次第に心臓がバクバクし始める。
文字通り、ドキドキしてきた。
「1・2・3・4!」
30秒・・・。
「1・2・3・4!」
1分・・・。
だんだん声が遠くなってくる。
もうダメだ・・・!
「ぷはぁ〜!!」
死体はバディの手を振り払って起き上がった。
「いったいいつ息をするんだっ!ヽ(`Д´)ノプンプン」
すると、イントラがすかさず注意する。
「ハイハイ 意識不明なんだから、起き上がっちゃダメね〜w」
( ゚Д゚)ヴォケ!! 本物の死体になってしまうわっ

「はぁい やり直し〜」
気を取り直して再開。
ところで、この海面での人工呼吸だが、
意識不明者より自分が高い位置にないと行えないのは自明の理。
が、水面に浮いている相手に対してその位置になる為には
自分でフィンキックしてジャンプしなければならない。
しかし、首を支えながらジャンプするのが大変な我がバディは
新しい方法を編み出した。
「1・2・3・4!」
ザブン! ブクブクブクブクブク・・・!
意識不明者を沈めて、自分の高さより低い位置に持っていったのだ!
「ゴ・ロ・ザ・レ・ル・ゥゥゥ・・・」
あぁ 太陽が歪んでいく・・・
「ぷはぁ〜!!!」
生きたいという自分の本能に負け、手から逃れて水面に出た。
すると、イントラがすかさず注意する。
「ハイハイ 意識不明なんだから、動いたらダメね〜w」
( ゚Д゚)ヴォケ!! 危うく花畑が見えかけたわっ

「はぁぁい やり直し〜」
何度ものやり直しに疲れた受験者は
ついに、バディの首を持たなくてもイントラからは見えない方法
を編み出した。
首の近くには何がある?
そう "髪の毛" を引きずって泳いだのである。
「1・2・3・4!」
ぐいっぐいっ
元気良く掛け声を掛け、髪を引っ張る受験者。
その頃、意識不明役の私は、半分役が本物になりかけていて
もうどうでもいいやという気になっていた。

こうして、私の献身があってバディは資格を取ることができた。
一生ネタにしてやるゾ!!!(#゚Д゚)

2006年09月20日(水)
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