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■ 『蟲師』第7話「雨がくる虹がたつ」
「コレなんか面白かったわよ?」 ブックマイスター・ママンに導かれるまま、 『蟲師』という漫画を手に取った。
妖怪の類いの話かぁ? 取り留めなくたらたら読んでいると、 『雨がくる虹がたつ』 という話に出合った。
"虹"に出合って以来、その美に取り憑かれてしまった男。 「この世で一番美しいものの名をお前にやりたかった。 悪かった、お陰で友達にも笑われるのだろう」 息子・虹郎は、父の求めて止まないその"虹"探しに旅立つ。 そして何年か過ぎて、行き倒れかけたとき、 蟲師である主人公ギンコに、 それは本物の虹ではなく"虹蛇"という蟲だと教えてもらう。 二人は"虹蛇"を追う旅を始め、ついには遭遇を果たす。 その光の洪水のような蛇を捕えようとする虹郎。 全ての美しい色の真中で、手からすり抜けていくその流れ。
父の虹ばかり求める奇行を嫌い、 名前を嫌い、 自分の橋大工としての半端な生き様を呪い、 到底捕まえることなどできない"虹"を追いかけることで 現実から逃げていた自分。 "虹蛇"に追いついたことで、その逃避の旅の理由が消えた。
「いっそ 清々しいくらいだ・・・!」
どの話でも、フーンみたいな態度だったのに、 このセリフで滂沱してしまった…不覚(>ω<)
虹郎のように、 父を許し 自分を許し 逃避から現実に立ち返っていく なんて到底できやしない。 自分の弱さも情けなさも知っている大の大人が 「いっそ」 喪失感ではなく 「清々しい」 気持ちになる。 そう吹っ切れたら、私も一皮剥けた人間になれるのだろうなぁ
2006年06月18日(日)
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