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 家族の入院

年末年始恒例の怒涛の忙しさに追われまくっていた15時半頃、
一本の電話が携帯に入った。
見ると、家族からである。
勤務時間中に、
メールでなくわざわざ電話を寄越したところをみると、
何かかなりの緊急事態なのだろう。

「もしもし・・・ どうしたん?」
「電話、先生に代わるからっ」
少し興奮したような声。
「え? センセー?」
あとは立て続けだった。

「もしもし こちら
順○堂大学医学部付属順天堂医院の
消化器内科の○○と申します。」
「?!」
「××××さんは、潰瘍性胃腸炎の疑いがあり、
現在出血されていらっしゃるので、至急手術の必要があります。
この手術は、カテーテルで行いますが、
出血の状況・内部の状況によっては、
そのまま開腹手術に移行することになります。
死亡率は10%以下な手術ではありますが、
万が一ということもありまして、
ご家族の同意が必要となるものですから、
お電話させていただきました」
「・・・は? は? はぁ?」
10%って、親が死んだ手術の時にもそう言われたんですけど?!
つか、即日手術って何?!
頭の中に様々な言葉が一度に駆け巡る。
「本来であれば、同意書に署名していただく必要があるんですが、
緊急ということで、お電話にて承諾をいただければと」
「本人に手術の意思があるということでしたら、
私のほうでは何ら反対する気はございません」
「では、承諾いただけるんですね?」
「・・・はい」

そうして電話は終わった。
突然の話に、ちょっとぼーっとする。
周囲の人が心配して聞いてくる。
「どうしたの〜?」
「はぁ・・・
家族がこれから手術するっていうことで、
病院から電話ありまして、承諾して欲しいって・・・」
「えぇっ!?」
しかし、誰も、すぐ帰っていいよとは言えない。
半端でない書類の山、しかも全て手をつけかけ状態で
他人がどうこうできる隙はない。
結局、仕事が一段落ついたのは、
面会時間も終わり、消灯時間も過ぎた21時過ぎだった。

タクシーを飛ばして、
時間外ではあるが、緊急入院の初日ということで
特別に病室内に入らせてもらったものの、
消灯後の4人部屋なので、会話をすることもできない。
入院に必要と予測して急遽揃えた荷物をそっと置いた後、
その日は入院手続きだけして、病院をあとにしたのであった。

(2へ続く)

2005年01月04日(火)
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