■幸せのかけら / りゅーな■
■2004年10月29日(金) あと私に出来ることは、ぐちゃぐちゃになった毛布を直してやることくらい。

痩せてしまったあの子の傍にいることは正直…辛い。
直ぐ逃げようとする自分が嫌。
傍にいても何も出来ないけど…

今のリリーは、立ち上がることも父に支えられてやっと出来る程度で、だから私に出来ることは、汲んだ水をそばに近づけてやることくらい。
貧血で白くなった舌で、やっと少しだけ水を飲んでくれた。水を飲みながら何度かこっちを見たけど、何が言いたいんだかは判らない。ただの水じゃなくて、蜂蜜くらい溶いてやるべきだったのかな。
何か食べさせようとしても、栄養剤すら吐いちゃうから、何も上げられない。何も食べようとしてくれないし…

最近はいつもは眠っているけど、今日は私が近づくと顔をあげて、こっちを見た。その後は大抵目をつぶってはいたけど、ずっと顔は上げたままだった。
さーちゃんとしょうを連れて行ったら、さーちゃんはリリーの近くで背中を丸めて座り込んだ。さーちゃんはチャムとリリーのことは余り怖がらないから。そんなさーちゃんのことを、リリーはしばらく眺めてた。ちょっとだけ怖い存在と目があったことで、少しだけさーちゃんは身構えたけど、だけどまた背中を丸く丸くして、両方の前足を胸元にしまって、ゆっくりと目をつぶった。
私がリリーの頭を撫でていたら、チャムが少しだけやきもちを妬いて、私の横をすりぬけて犬小屋に入る。チャムは私のほうばかり見てる。リリーは目を伏せたまま。
いつもみたいにお互いを気にしてる2匹が好きなのに、リリーは凄く辛そうで、だけどチャムはそんなことわからずにやきもちばかり焼いてるから、それが少しだけ頭に来る…

ぴんと前を向いたチャムの耳に対して、リリーの耳は正面すら向かずに、少し斜めを向いたまま。耳を上げる元気もないみたいだ…
生きてるのが不思議に思えるくらい、身体中が骨ばってる。やっと頭を上げてるくらいだから、負担にならないように、ゆっくり頭を撫でる。
鼻は乾いてる。鼻を触ろうとすると嫌がって頭を振る。昔、口押さえて意地悪したりしたしなぁ…

一番腹が立つのは、ちゃんと今の状態を認識しない自分。
理解できてない。
今もあの子は頑張ってるのに、、にげてばかりいる。
なにも出来ないけど… 逃げたってなんにもならないのに! そんな場合じゃないことは痛いくらい判ってるのに!


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