■幸せのかけら / りゅーな■
■2002年07月23日(火) 生世。

私達の心に巣くった小さな小鳥は、一度も飛び立つことのないまま、旅立って行きました。

何故?
どうして…

どうして、イヨが死ななければならない?

一度も空を飛ぶ事も出来ぬまま、折れた羽を懸命にばたつかせて。
あの子は必死に生きていた。

なのに、神様。
どうしてあの子を連れて行く?

冷たくなったイヨは、相変わらず軽かった。
でも、こんなに撫でても、気持ち良さそうに顔を傾けてはくれない。

一番あの子の面倒を見て、心を砕いていた父が、本当は一番悲しい筈。
黙って、イヨの小屋を掃除して片付けを始めた。

イヨの体は、以前死んだイヨの兄弟、モヨの隣に埋められました。
オレンジ色の花を捧げた。

イヨの名は、かんじで書くと、生世。
世界に生きる、という意味でした。
あの子は、この国の、この家の外を知らぬまま、鳥かごの中で一生を終えました。


今でも思う。
あ、イヨのご飯そろそろ上げなきゃ。

あまりに急過ぎて、信じられません。
これは、全部、悪い夢…?

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