のぞかせた夕焼けは1枚の写真のように透き通った「暮れない色」で傘を閉じて帰り路を目指す人たちの影と軒並みからこぼれる魚を焼く匂いや包丁の音とまざりゆっくりと深みを増していった。スクールゾーンを抜けて大通りに出たところで強風にあおられ目を覚まされた気がしたけどさらにわき道に入って商店街の中に現れた駅から都電に揺られて流れる景色を見ているといまだ夢の中にいるようだった。いつのまにか本当に眠りに落ちて終着駅に着いたときには夕焼けもすべて夢だった気がして少し寂しくなった。