TOM's Diary
DiaryINDEX|前日のDiary|翌日のDiary
S氏の発明は政府の秘密組織にこっそりと盗まれていた。 S氏の発明はほとんとが特許になっているため、発明そのものは、特許の 公開公報を見ればだれでもマネをすることができる。だが、秘密組織は S氏が発明したクモ型ロボットを使って、翌日にはその情報を得ていた。 その上でS氏の発明が公開されないように裏から手を打ち、S氏の特許は すべて申請時点で却下されていた。
S氏のクモ型ロボットは試作の小型版が、S氏が作った1週間後には秘密 組織のスパイロボとして実践配備されていたし、開封すると60秒後に 自動的に消滅する手紙は、007が使っていたテープレコーダー型のものと 完全に置き換えが済んでいた。 S氏の開発したトラえもんは1匹が、過去に遡り、野比のひ太の手助け をすると言う名目で、のひ太が学校に行っている間にこっそりと過去の 歴史を変えるという任務についていた。 S氏はドラえもんの漫画を見て、トラえもん型ロボットを作ったのだが 実はS氏が作ったロボットが元になってトラえもんの漫画が出来たことは 知らないのだった。
なにしろ、秘密組織の新規導入のスパイキットはほとんどがS氏の 発明を頼りにしていた。 そんな秘密組織は、新しい任務を遂行するために鉄腕アトミが欲しかった。 しかし、S氏に面と向かって鉄腕アトミの製造を依頼するわけには行かな かった。そこで秘密組織はS氏の「好きな夢を見る装置」に細工を仕掛け S氏に鉄腕アトミの夢を見させた。
S氏はそんなこととは知らずに、鉄腕アトミの漫画を読み始めるのだった。
|