| 2023年07月09日(日) |
トランスフォーマー/ビースト覚醒、まなみ100%、Jean Paul Gaultier: Freak and Chic(原題)、ウェルカム・トゥ・ダリ、復讐の記憶 |
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ ※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※ ※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※ ※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※ ※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※ ※スマートフォンの場合は、画面をしばらく押していると※ ※「全て選択」の表示が出ますので、選択してください。※ ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ 『トランスフォーマー/ビースト覚醒』 “Transformers: Rise of the Beasts” 2007年にスタートした日本製玩具を基にした実写アクション シリーズの第7作。なおこのページでは、2011年7月17日付 『ダークサイド・ムーン』と、2014年7月27日付『ロストエ イジ』の2作を紹介しているが、本作はそれらの話より時が 遡ってのリブート版となっているものだ。 物語の背景は1994年。登場する人間のキャラクターはヒスパ ニック系の若者とアフリカ系の若い女性。若者は元軍隊の通 信兵で電子工学に長けている。女性は博物館で考古学を学ぶ インターンという設定。 そんな若者が金に困って高級車の強奪に手を出すが、盗もう とした車は突然勝手に動き出し、パトカーも振り切って辿り 着いた倉庫には、ロボットに変形する大型トラックやバイク などが集っていた。 一方、女性が通う博物館に謎めいた石像が搬入され、調査し た女性は像の出自に係る刻印を見つけるが、その手柄は上司 に奪われてしまう。それでもめげずに調査を続けた女性は、 偶然にも像の封印を解いてしまう。 ところがそれは惑星を貪り食うという宇宙最恐の敵に地球の 存在を知らせることになり、それに反応したトランスフォー マーたちは新たに登場するビーストと共に像の謎を追いつつ 地球を守る闘いを繰り広げることになる。 出演は、グラミー賞受賞者で2018年10月21日付題名紹介『ア リー/スター誕生』などにも出演のアンソニー・ラモスと、 オスカー作品賞候補になった『ユダ&ブラック・メシア』な どに出演する女優で詩人、作家としても注目されているドミ ニク・フィッシュバック。 他にルナ・ローレンス・ヴェレス、ディーン・スコット・バ スケルらが脇を固め、さらにライザ・コーシー、ミシェル・ ヨー、ピート・デヴィッドソン、ピーター・カレンらが声優 を務めている。 監督は2018年12月16日題名紹介『クリード炎の宿敵』などの スティーヴン・ケイプル Jr.。脚本は2010年12月及び2013年 9月紹介『RED』シリーズなどのジョン・&エリック・ホ ーバーと、6月紹介『ザ・フラッシュ』などを手掛けたジョ ビー・ハロルド。 なお新登場のビーストは、トランスフォーマーの派生として アメリカでは1996年〜97年に放送されたシリーズに基づくも ので、ここから新たなフランチャイズが始まるようだ。 公開は8月4日より、3D上映をメインとしての全国ロード ショウとなる。
『まなみ100%』 2018年に監督した作品がMOOSIC LABで特別賞を受賞したとい う川北ゆめきの原案、監督で、2012年4月紹介『苦役列車』 などのいまおかしんじが脚本を担当した青春ドラマ。 映画は一人称で語られる主人公が恋人の部屋からパンツ一丁 で追い出されるところから始まる。そしてちょうど彼を迎え に来た旧友2人と何かのセレモニーに向かう車中から、10年 前の過去へと遡る。 そこは新入生だった高校の体育館で、3人は体操部の練習を 見詰めている。その視線の先には3年生の瀬尾先輩と同級生 まなみの女性2人の姿があった。そこから10年に亙る主人公 の恋愛の遍歴が描かれて行く。 それは決して主人公が不真面目という訳ではないが、ちょっ と優柔不断なのかな…? 何とも言えないもどかしさも感じ る中で、本当に好きな女性に真剣な思いを伝えられない哀し い青春の物語だ。 出演は2019年6月9日付題名紹介『暁闇』などの青木柚と、 2020年『アルプススタンドのはしの方』などの中村守里、そ れに乃木坂46一期生メムバーの伊藤万理華。他に宮��優、 新谷姫奈、下川恭平、藤枝喜輝、諏訪珠理、日下玉巳、濱正 悟、お笑い芸人のオラキオらが脇を固めている。 なお音楽は、上記のMOOSIC LAB作品で特別賞を受賞したシン ガーソングライターの大槻美奈が担当している。 エンディングロールのテロップによると物語の一部は監督自 身の思い出に基づくようで、そんな甘酸っぱいというか悔恨 の物語でもあるようだ。その他の部分では僕自身にもこんな 青春はあった訳で、それを丁寧に描いてくれた感じかな。 そんな愛おしさも感じる作品になっている。この辺は脚本家 の手腕とも言えるのかな。とにかく見れば誰しもが思い当た る節のあるそんな感じの作品と言える。まあ思い当たる節の ない幸せな人も居るかも知れないが。 先週紹介したインドネシアの作品とは真逆かもしれないが、 これも青春だ。 公開は9月29日より、東京地区は新宿シネマカリテ、渋谷シ ネクイント他にて全国順次ロードショウとなる。
“Jean Paul Gaultier: Freak and Chic”(原題) 2023年5月〜6月に来日公演も行われたミュージカルショウ 『FASHION FREAK SHOW』の2018年パリでの初演までの舞台裏 を描いたドキュメンタリー。なお試写は一応邦題の付いた形 で行われたが、情報は未公開のようだ。 ショウの内容は、ファッションデザイナー=ジャンポール・ ゴルチエの企画演出により、彼自身の半生を描いたもので、 幼少期に偏愛したテディベアやエイズで死去したパートナー との交流なども織り込みながら、作り上げたファッションの 数々が紹介される。 そしてショウの演出ではゴルチエ自身の友人であるミュージ シャンや振付師が起用され、正に思うが儘のショウを作り上 げて行くのだが…。肝心の演出の指示はゴルチエが描いたス ケッチだけが拠り所で、後は各自の裁量に任される。 そうなるとアーチスト同士の対立みたいなものが描かれるの かと思いきや、ゴルチエからは「ちょっと自分のイメージと 違う」などの発言も飛び出すが、「でもこれも良さそうだ」 と容認してしまう。そんな様子が一度ならず描かれる。 いやはやその柔軟性というか包容力みたいなものがゴルチエ の魅力なのかな。僕自身はファッションには全く疎い俗物だ が、こんな魅力に溢れたデザイナーには少し興味が湧いてく る…そんな感じの作品だった。 なお本作には、マドンナ、カトリーヌ・ドヌーヴ、、ロッシ ・デ・パルマ、マリオン・コティアールなどのゴルチエ所縁 の女優たちがゲストあるいは出演者として登場するのも見ど ころだ。 監督はCanal+などで多くの番組を手掛けてきたヤン・レル。 監督自身は「僕はジャーナリストではなく、撮影対象の人物 をリアルに見せる」ことを目標としているそうで、そんな監 督の真骨頂とも言える作品のようだ。 つまり上記したアーチスト同士の対立みたいなものは、編集 でカットしたのではなく、本当になかったのかな? そんな ことも感動する作品だった。 なお本作の映像はアスペクトレシオ2.35:1のワイド画面で描 かれたものだが、実は本国では2018年にCanal+の番組として 放送されている。一応4Kの番組のようだが、上下黒味での 放送だったのかな。 なお本作は6月4日に原題のままでの先行上映が行われたも のだが、一般公開は9月29日より、東京地区はヒューマント ラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ ・リーブル池袋、新宿シネマカリテ他にて全国ロードショウ となる。 因に原題には日本人だと少しネガティヴな印象を持つ単語が 含まれるが、試写の邦題はそこも踏まえての適切なもので、 ぜひこの邦題で公開して貰いたいものだ。
『ウェルカム・トゥ・ダリ』“Daliland” 1982年『ガンジー』でオスカー受賞のベン・キングズレーが 20世紀を代表する天才画家サルバドール・ダリを演じるドラ マ作品。 物語の開幕は1974年のニューヨーク。語り手となるのは当地 の画廊に勤めたばかりの若者で、ある日彼は画廊のオーナー に封筒をホテルで暮らす画家の許に届けるよう命じられる。 そしてホテルのスウィートルームに向かった若者は、“ダリ ランド”に足を踏み入れることになる。 当時のダリはヨーロッパでは遅れてきたシュールレアリスム などと評価は芳しくなかったが、アメリカでは持て囃され、 ニューヨークでは盛大な個展の準備が進められていた。そし てニューヨークでの滞在の経費は個展を開く約束の画廊によ って賄われていた。 しかしダリは、毎日をパーティ三昧で一向に作品を描こうと はせず、画家の妻でありマネージャーでもあるガラは若手の 俳優に熱を上げて、正しく目くるめくような生活の真っ最中 だった。それでも何とか制作意欲を導き出し、作品の制作は 始められたが…。 監督は1996年『アンディ・ウォーホルを撃った女』や2013年 5月紹介『モスダイアリー』などのメアリー・ハロン。脚本 は監督の夫で、コロムビア大学フィルム・プログラムの助教 授でアルマーニやプラダのプロモーションフィルムの脚本も 手掛けるジョン・C・ウォルシュが担当した。 共演は2013年9月紹介『ハンナ・アーレント』でヨーロッパ 映画賞受賞のバルバラ・スコヴァと、本作が長編デビューの クリストファー・ブライニー。他にアンドレア・ペジック、 ルパート・グレイヴス、スキ・ウォーターハウスらが脇を固 めている。 そして若き日のダリを、6月紹介『ザ・フラッシュ』などの エズラ・ミラーが演じている。 ウォーホルとダリ。それぞれコマーシャリズムに載せられ、 互いに交流があったともされる2人の天才アーチストには共 通点も多い。そんな2人を同じ監督が描いて見せたという点 にも興味を惹かれる。そして本作ではより人間的というか、 苦しみを抱えた姿で描いたところは、時代の反映かな。 ただダリに関しては、1966年『ミクロの決死圏』のプロモー ションなどハリウッドとの関りもいろいろあったはずだが、 その辺が台詞だけでほぼ外されたのは、SF映画ファンとし ては少し残念な心地ではあった。 公開は9月1日より、東京地区はヒューマントラストシネマ 有楽町、新宿武蔵野館、YEBISU GARDEN CINEMA他にて、全国 ロードショウとなる。
『復讐の記憶』“리멤버” 2015年のカナダ・ドイツ合作映画『手紙は憶えている』を基 に、舞台を韓国に置き換えて描いた壮大な復讐劇。 登場するのは80歳を超える高齢なのに手際よくトラブルにも 対処するファミレスの従業員。しかし寄る年波で遂に退職を 決意する。そんな老人の手には何時か会いたいと願う人たち の名前が記されていた。 そして運転免許証も返納した老人は、ファミレスでの同僚で 仲の良かった20代の若者に声を掛け、一度乗って観たかった という赤いポルシェをレンタルして、若者の運転でその最初 の人物の許を訪ねるが…。 正直に言って日本人にはちょっと耳が痛いかな。ただし復讐 の矛先はほぼ韓国側に向けられていて、戦争犯罪人でありな がら巧みに戦後を生き延びてさらには財を成した連中を告発 する仕組みになっている。 とは言うものの慰安婦問題や端島の炭鉱夫など、すでに解決 済みの問題や事実誤認に基づくものも取り上げられるのは、 韓国が前政権時代に立てられた企画ということなのかな? ちょっと時代錯誤は感じる部分もあった。 でもまあ本筋は韓国人に向けられたもので、そういった連中 がのうのうと勲章を貰ったり、英雄として祭り上げられてい る現実というのは、日本人として共感を覚える部分もある作 品だった。 まあ偶然や幸運も重なるが、巧みに復讐を成就させる主人公 はムーヴィ・ヒーロー的に面白く描かれていたものだ。 出演は2019年5月紹介『工作 黒金星と呼ばれた男』などの イ・ソンミンと、TV出身で韓国版『ジョゼと虎と魚たち』 などに主演し、2021年のフォーブス誌「アジアで影響力のあ る30歳未満の30人」に選出されたナム・ジュヒョク。 他に2022年4月24日付題名紹介『モガディシュ 脱出までの 14日間』などのチョン・マンシク、2020年3月1日付題名紹 介『マルモイ ことばあつめ』などのソン・ヨンチャンらが 脇を固めている。 脚本と監督は、助監督の出身で2016年のデビュー作『華麗な るリベンジ』が韓国内で 970万人動員を記録したというイ・ イルヒョンの第2作。 公開は9月1日より、東京はシネマート新宿、大阪はシネマ ート心斎橋他にて全国順次ロードショウとなる。
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