ATFの戦争映画観戦記



【File101】101回目の観戦記・・・海軍騎兵大尉乗馬奮戦記【後篇】

2003年12月28日(日)

さぁ今年もいよいよ後4日余り・・・ありきたりな台詞ですが、アッと言う間の一年でしたなぁ・・・今年はテロと戦争の繰り返しで、多くの尊い生命が失われた一年でもありました(黙祷)。潜伏していたフセイン元大統領も拘束されたと言うのに、未だテロの嵐は収まる気配もなく、更に自衛隊のイラク派遣も決定され、空自先遣隊も出発して行きました。来る年・・・2004年は一体どんな年になるのでしょうか!血の流される事の無い1年となってほしい・・・とは観戦武官諸士共通の願いだとは思いますが、それすら今や無理な願いなのでしょうか・・・。さてさて新年を前にして暗い話になってしまいましたが、今年最後の観戦記、早速逝ってみましょう。ひょんな事から(最早死語?)軍装乗馬ツアーという願っても無い(危ない)企画に参加する事となった私ATF・・・一行を乗せた兵員輸送車は、東京から3時間以上の行程を経て、今やっと目的地に到着しようとしていたのでした・・・。それでは開演《開演ブザー》です。今回も携帯電話の電源はONのままで【いつもながら、この記述には資料的価値は全くありません・・・それと前回に引き続き、ATF以外の登場人物名は仮名とさせていただいております・・・って言うか既にバレバレだろッ×2!】

【秘匿騎兵学校見ユ・・・】
小雨降る東京駅八重洲口を出発して、早三時間余りが経とうとしていた。あたかも(危ない)軍装乗馬ツアー参加者全員の願いが通じたかの様に、秘匿騎兵学校に近づくにつれ天候は好転して行った。その後、行程は思いの外好調に進み、秘匿騎兵学校のある○○○○○の町に到着した時は、当初の作戦立案段階での到着予定時刻よりも、まだ一時間近くも余裕を残していた。そこで教官殿の提案により、秘匿騎兵学校周辺地域の偵察を実施する事になった。関東近郊の保養別荘地ではあるが、観光シーズンでは無い為、人影も疎らであるが、かえって秘匿乗馬訓練には都合が良さそうだ。一通り主要拠点の偵察を完了し、遂に目的地である秘匿騎兵学校に到着した。時刻は午前10時。4時間もの行程を終えた我々を、秘匿騎兵学校のマスコット犬�爛茱魯鶚�が出迎えた!初めて見た時は、結構大型犬だったので、面識のある教官殿以外の初級騎兵一同ともオッカナビックリだったが、外見に反し人なつっこい犬で、直ぐに擦り寄ってくる。その後、騎兵学校長殿の出迎えを受け、一同乗馬訓練への参加の申告を済ませた。実は今回の(危ない)軍装乗馬ツアー実施に当り、教官殿の機転によって、我々参加者は歴史研究会の会員で、時代装束によって乗馬を体感する人たち・・・という名目で乗馬の申込みがされていたのであった。騎兵学校長殿も「世の中には奇特な方もいるものだ」などと、さぞ思った事であろう。その後一行は、兵舎に装具を降ろし、着替え(軍装装着)を済ませ一息つくと、初級騎兵一同は秘匿騎兵学校の視察を開始した・・・閑静な木林の中に広がる訓練用馬場そして訓練用軍馬厩舎・・・まもなく騎兵学校長殿によって厩舎の柵が開かれた・・・そして我等が騎乗する軍馬たちが曳き出され・・・いやいや驚いたのなんの、馬たちは、騎兵学校長殿に手綱を曳かれるまでもなく自分たちだけで馬場へとやって来たのだ・・・なんと訓練が行き届いている軍馬たちであろうか!この秘匿騎兵学校は只者ではないと一同実感する。更に、馬場に辿り着いた軍馬たちは、あたかも指図を待つ様に直立不動で立ち止まったまま動こうとしないではないか!準備の出来た我々初級騎兵一行はもの珍しげに馬たちを見渡す・・・ところで訓練開始までは、まだ多少時間があると言う事なので、これ幸いまずは軍装で、馬と並んだ写真をあたり構わず撮り始める・・・早くもお気楽観光客気分満杯である。そして米陸軍騎兵少佐の正装で、満面の笑みでご機嫌な教官殿の艶姿。しかしこの後、予想だにしない程のハードな騎乗訓練が待ち受けていようとは・・・我々初級騎兵一同知る由もなかった・・・。

【全員騎乗ッ・・・訓練開始セヨ!!】
やがて騎兵学校長殿の準備が完了し、一同整列の後、訓練が開始される。まずは各々に騎乗訓練担当馬が割り当てられた。ATFには�犹蛙畊罩�が、分隊士殿には�爛轡紂璽謄�ング・スター号��が、技術大佐殿には�爛蹈咼鷙罩�が騎兵学校長殿によって割り当てられて行く。そして騎兵学校長殿からの訓練に際しての訓示と諸々の注意事項の説明が行われた後、兎にも角にも、まずは全員騎乗一同緊張の面持ちで馬上の人となる・・・馬と馬の間がちょっと空き過ぎて、まだまだ恰好がつかないのはご愛嬌・・・この時、教官殿はと言うと我々初級騎兵一同の、後の訓練反省時に役立てる?為に、自らの貴重な時間を割いて、記録班として写真と映像の撮影に従事されていたのであった。まずは一同の�猴沙儉�を見ていただこう。愛馬�犹蛙畊罩瓩妨戮襭腺圍導し概格実膂�兎にも角にも、馬に騎乗するという第一段階はクリアしたのだ!・・・そして愛馬�爛轡紂璽謄�ングスター号�畩紊諒�隊士殿独空軍(ルフトヴァッフェ)少尉の軍装が馬上でやけに栄えている!そして愛馬�爛蹈咼鷙罩畩紊竜蚕兮膾甘�の雄姿。独山岳歩兵の軍装なのだが、この恰好でモーゼルKar98小銃を担ぎ、馬の両脇にミルク缶を提げれば・・・そう戦争映画の大作「史上最大の作戦」の中でD-DAY当日の早朝、ノルマンディーの海岸をいつもの日課通り、コーヒーを詰めたミルク缶を馬に提げてやって来るカフィー・クラッチュ軍曹(ゲルト・フレーベ)を想像してしまったのは、私だけではないはずである・・・。さて一同騎乗の恰好だけは一丁前ではあるが、実際まだ騎乗したと言うよりは馬に乗せられていると言った方が正解なのだ・・・が(ATFに限っては間違いないが、分隊士殿と技術大佐殿に関しては、その限りではなかったかもしれない・・・あくまでもATFの想像である)因みに教官殿の騎乗姿である(米陸軍騎兵少佐の正装が恰好良い!)こちらは本物の�猴沙儉�である。さて、いよいよ騎兵学校長殿の号令一下、訓練が開始された。まずはATF騎乗の�犹蛙畊�(愛称:山ちゃん)��を先頭に三頭一列となっての並足行進である。馬の方も慣れたもので、我々初級騎兵が鞭を入れるだけで簡単に前の馬に付いて歩き始めるその頃、天候は我々初級騎兵の訓練を温かく見守るかの様にホカホカと暖かい日差しが心地良かった・・・しかし、時間を経るにつれて、この日差しが逆に恨めしくなって行くのであるが・・・それはまた後の話。馬たちは我々乗り手の技量に全く関係なく、馬場の外周を三頭が仲良く連なってポクポク歩いていくこの間にも我々の鐙の位置や手綱の持ち方、騎乗姿勢について、騎兵学校長殿の厳しい指導号令が、静かな馬場に響き渡る。初級騎兵としては指摘されている点は悉く充分に解っているつもりなのだが、何分にもヤットコさ馬に乗せられている様な状況で、しかも跨って手綱を握っているのが精一杯な状態では、中々思うように直せない・・・。そして最初の余裕と意気込みとは裏腹に、そうは簡単に問屋は卸さず、思うようには行かない乗馬の真髄を、身をもって知らされる事となるのである。こうして訓練時間はアッという間に過ぎて行き、午前中の訓練第一段階は尻と脹脛の痛みを残して終了した・・・。

【早駆ケセヨッ初級騎兵!】
訓練第一段階を終えた初級騎兵一同は、重い足を引きづり兵舎へと戻って行った・・・軍装に付着した泥の汚れを落とし、士官室のソファーにどっかり腰を降ろすと、一挙に疲れが襲ってきた。その所為か一同言葉が少ない・・・秘匿騎兵学校のマスコット犬ヨハンがソファーに近づいて、さも遊んでくれと言わんばかりに擦り寄ってくる・・・何故か私ATFの汗拭きミニタオルと軍手を甚く気に行った様子で、咥えて放さないのには甚だ困ってしまった。さて間もなく騎兵学校長夫人の手作りによる昼食の用意が出来上がり、一同挙って食卓につく。メニューはカレーライス・・・訓練で扱ごかれ、腹ぺこな初級騎兵たちは、アッと言う間に一杯目を平らげ、御代りをした事は外でもない。さて我々初級騎兵一同が、騎兵学校長夫人手作りのカレーに舌鼓を打っていた頃、我々の訓練記録を克明に記録してくれていた教官殿は、我々初級騎兵の訓練時間の合間を縫って、騎兵学校長殿と連れ立ち、秘匿騎兵学校外に校外騎乗へと出発していた。この校外騎乗は、この秘匿騎兵学校独特という訳ではなく、観光シーズンになると他の騎兵学校でも頻繁に行われるそうで、地域一帯あちこちで、場外騎乗の様子を見る事が出来るそうだ・・・調子に乗って三杯目のカレーの御代りを平らげたATF(喰い過ぎ)が、一息吐いていると、教官殿と騎兵学校長殿が、校外騎乗から戻ってこられた。教官殿と騎兵学校長殿が素早く昼食を済ませると、午後の騎乗訓練が開始された。午前中の騎乗訓練によって、どうにか並足程度は簡単に出来る様になっているだろう・・・などと多寡を括っていたのだが、そこはまだまだ初級騎兵の悲しさよ・・・未だ馬に乗せられていると言う状況に全く変りはなかったのであるが・・・。まずは午前中の訓練のおさらいから・・・並足から軽早駆けへと序々に移って行く・・・強めの鞭を入れて、馬に早駆けを促すのだが、これまた思う様には行かない。鞭を入れた時には、それなりに早駆けっぽくはなるのだが、油断すると直ぐに並足に戻ってしまう。完全に馬の方に主導権を握られている。後続する分隊士殿も技術大佐殿も同様に苦労されてはいるらしいが、今や他人の事に構っている余裕など全く無く前方を見るのも必死なATF・・・鐙に足を踏ん張り、馬の身体の上下の振動に合わせなんとか恰好をつける・・・しかし内心では振り落とされない様に必死であった。頭の中ではナポレオン戦争の映画や南北戦争の映画の中のシーンで、突撃時に落馬しながら鐙から足を抜く事が出来ず、そのまま引きずられて行く騎兵たちの哀れな姿が目に浮かんでは消える。額から流れ落ちる汗の半分は、冷や汗である事は間違いなかった!が、後に聞いた話ではどうやら後続のお二方もATFと同様な状況であった様である!こうして何時果てるともなく騎乗訓練は続き秘匿騎兵学校の馬場に騎兵学校長殿の号令が響き続けた・・・。次に横一線に並んでの並行行進の訓練に移る・・・全体が横並びとなって一線で行進するのは、騎兵が登場する映画ではお馴染みのシーンだが、これが考えているより難しいのだ・・・中々三頭横一線に並んでくれない。一頭毎に細やかな指導が続き騎兵学校長殿の厳しい号令と鞭により、馬たちがどうにか言う事を聞いてくれた。こうして騎乗訓練の第二段階もアッという間に過ぎ去って行った。最後に三頭横並びになっての記念撮影・・・訓練当初に比べて、馬と馬の間合が詰められる様になって、なんとか恰好はついて来た。そして最後には教官殿にも入ってもらっての記念撮影こうして騎乗訓練は無事終了した・・・。初級騎兵一同の胸中には、それぞれ疲労に勝るとも劣らない満足感に満ち溢れていたのであった!!時間は午後3時を過ぎていた。帰りの道中の状況を鑑み、一同協議の末、撤収を早めに行う事にする。軍装を解き片付け、技術大佐殿手作りの洋菓子で一息吐くと、騎兵学校長ご夫妻に別れを告げ、一同東京へ向け兵員輸送車上の人となった・・・しかし案の定、東京に近づくにつれ、道路上の渋滞度は増す一方で、一行が東京駅に着いたのは、日もどっぷりと暮れ腕時計の針はなんと午後8時を廻っていた・・・予想にもしなかった長時間の運転に従事された教官殿には、全くもって申し訳次第であった。更にこの様な貴重な経験をする事が出来、企画立案調整に尽力いただいた事には初級騎兵一同感謝の念が絶えなかった・・・本当にありがとうございました・・・教官殿に対し敬礼・・・頭ァ〜中ッ!

【軍装トハ、人ニ見セルモノナリッ!】
実は騎乗訓練の終了後、騎兵学校長殿のご好意により個別に馬との撮影を実施する事が出来た。誰かが言っていたが軍装して写真に写る事が快感に感じられる様になったら、もう両足棺桶に突っ込んだも同然だ・・・と。今回は秘匿騎兵学校敷地内で、他に(騎兵学校長ご夫妻を除けば)人目も無く、軍装初心者の私ATFも結構偉そうな態度で写真に収まっていた。で、撮影した写真が以下の写真である。一応雰囲気を出す為に、写真をセピア調に変えてみたところ、こんな風になってしまった・・・自爆。まずは愛馬�犹蛙畊罩瓩妨戮蠧�本軍支配地域内を視察する特別根拠地隊士官��そして特別根拠地隊士官��流石に、まだ騎乗しながら軍刀を吊る事は出来なかったので、軍刀・南部十四年式拳銃等軍装一式を身に付けて、下馬状態で写真を撮ってみたのがコレ愛馬�犹蛙畊罩瓩硫�で写真に写る陸戦隊装備の特別根拠地隊士官さらに各防御陣地視察の途中に休息を取る特別根拠地隊士官��と、同じく特別根拠地隊士官��と言ったようなキャプションが付けるとカッコは良い・・・大汗。さらに先日行われたCOI主催の上映会場で撮影した写真を付随しておこう・・・海軍士官にあるまじき長髪なのは・・・軍用理髪師が敵の攻撃で爆死したという事で勘弁いただくとして、まずは軍刀を手前に支えてのポーズである。そして軍刀を刀帯に吊るしてのポーズ・・・正規の剣帯ではなく、陸戦用の刀帯(俗に言うところの�狆娉霎丱丱鵐畢瓩任△�)を上衣の下につけているのだが・・・。最後は我が軍装道の師である分隊士殿(「兵隊やくざ」の大宮一等兵に触発された陸軍一等兵の軍装一式)とのツーショットである。分隊士殿に比較して、全然姿勢に気合が入って無いぞ・・・と、お叱りを受けそうではありますが、平に平にご勘弁を・・・!

2003年最後の観戦記・・・って言うか内容は前回に引き続いて全くの従軍記なのですが、如何でしたでしょうか。実際に馬に乗ってみて、戦争映画に登場する騎兵シーンの大変さが、ちょっとだけ理解出来た様な気がしました!さて今年一年「ATFの戦争映画観戦記」をご贔屓いただき誠にありがとうございました。以前に比べ更新頻度は頓に落ちており、毎度の事ながら日々観戦視察いただいている観戦武官諸士には甚だ申し訳無い次第ではありますが、来る2004年も地道に更新して行くつもりでおりますので、引き続き「ATFの戦争映画観戦記」をご慈愛を持って見守ってやって下さい。それでは観戦武官の皆さま、良いお年を・・・!

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