2004年03月07日(日) 自戒をこめて


「〜は〜だと思う。だって私の周りはみんなそうだし」とか
「今日こんな人を観た。だから〜は〜だ」

って意見がすごく気になります。
「〜が〜だ」という意見(「最近、心の貧しい人が増えた」とか「日本人は政治に関心が無い」とか、そういう主語がやたらでかい範囲を指す、もしくは特定していない文章)の根拠が、「だって、私がそうだから」とか「私の周りがそうだから」とか「私が今日こういう人を見たから」とかそういう文章です。

「〜が〜だ」と言い切るには、あまりにも調査のサンプルが少なすぎると思うからです。「私の周りがそうだから」心の貧しい人が増えた、とか「今日、『だって私、政治に全然興味ないし〜』と言っている女子大生を見たから」日本人は政治に興味がないとか、どうして言い切っちゃえるの?と思うのです。

たかが自分の周りの人間(せいぜい10人20人。多くても500人くらいか)が人に優しくないからって「最近心の貧しい人が多い」と言えるのか?と。お前は日本国民全員にアンケートを取ったのかと問い詰めたくなります。帰納法(個々の現象から一般的な結論を導くこと)のくせに、「個々の現象」のサンプルが圧倒的に少ない。これでは結論は信用できません。

要するに、自分の周りで起きていることを一般論として語るのが気にかかるのです。私もたまにこういう言い方をしてしまうのですが、それは論理的ではないということに気付き、やめようと努力している最中です。

なぜこういう滅茶苦茶な推論をしてしまうのかというと、(あくまで私の場合は)視野が狭いからだと思います。「自分の日常=世界」だと思っているのですね。あと、甘えもあると思います。「こういう人が多いって感じるけど、それは私だけじゃないよね!」という甘えです。でも、甘えるのももうやめたいです。
(余談ですが、同様の理由で「〜って思ってる人も多いと思います」という言い方も好きではないです)


ご意見・ご感想・ご批判・愚痴・文句・独り言などがありましたら、教えていただけると嬉しいです。 日記に関係の無いことでも大歓迎です。
お名前(任意)
メールアドレス(任意)


ログ
前の日次の日
home