のほほん日記
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祖父はいつもパイプを燻らせていた。 小さかった僕は葉を詰めて火をつける祖父の仕草を いつも近くで見ていた。 祖父の囲碁仲間の老人はいつも蝶ネクタイをしていて 昼間からワインを飲み、囲碁を打っていた。 パイプの香りと絶えず響く笑い声。 子供の僕にもワインを薦めたり 素敵な不良老人たちだっだ。
親父が煙草を吸っている姿はあまり見た事がない。 煙草を吸う時は別室へ行って、一本をゆったりと燻らせていた。 人の健康を気にする人ではないから 邪魔されたくなかっただけだろう。 何か用事があっても、今は煙草を吸っているからと待たされた。 煙草は金属のケースにきれいに並べられていて パイプの香りに近い濃厚な香りがしていた。
パイプの似合う老人になりたかったな…。
清潔で健康的な流れに押し流されていく。 セピア色の記憶がどんどん幻になっていく。 味も奥行きも薄くなり、軽薄な幸せが残るのか。 そこに染まることが幸せなのか。 動物園の獣たちのように。
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