のほほん日記
INDEX|past|will
いつの日だったか羽化してまもないまだまっ白のせみが アリに運ばれて行く姿を見たことがある。
せみの気持ちになってみた。
7年…来る日も来る日も暗い土の中… 「せみごろうもせみひこも出て行った。そろそろおいらの番だ。 外の世界はどんなんだろうな…。青い空。輝く光。みんなの話が ほんとうならきっとそこは生きていることを実感出来る活力のみ なぎる世界だ…。こんな土の中とはすべてが違う。鳴くぞぉ〜。 おもいきり。他のどんなやつらにも負けない鳴き方をしてやる。 そして大空を羽ばたくんだ。どんな感じだろう?ドキドキする。 おおぉ…これが地上か…。新鮮な空気…これは…?これが風か。 なんてすばらしいんだ。早く…この殻をやぶって…よいしょっと。 軽くなった…身体が軽いぞ〜。これがおいらのほんとうの姿なん だ。ついに来たぞ。待ちに待ったこの時が。 おっ!なんだなんだ?なんだ君たち?どうしようっていうの? やめてくれよぉ!おいおい運んでかないでくれよぉ! おいらは空を飛ぶんだ!おもいきり鳴くんだぁ〜! 7年間じっと耐えて来たんだぁ〜!運んでかないでくれ〜! 誰かぁ〜!誰か助けて〜!」
|