やばい音がした。 雷…いや本当に雷なのだろうか? 延々と続く轟音。何処かに落ちたんじゃないか、というレベルの回数である。 雨は無論、家を壊さんとするべく壁を襲い続けている。 この突然の嵐は一体なんなのか…?
髪を切った。 本来は先週末にするべく準備をしていた訳だが、 そんな日に限って予約満席。 やむなく平日の中途半端な日に散髪となった。 しかも、一日中暑い中で闘って来たスーツのまま、 時間に間に合わせようと無理矢理、自転車で目的地へと急いだ為、 汗だく。 とはいえ、営業時間ギリギリの訪問。汗を拭く暇も無い。 シャツまで濡れているというのに、その上から散髪用の布で首から下を密封。 あ、暑い。 極爆が苦しむのは別に良い。何と言っても、自業自得である。 しかし床屋の店員は、そんな汗だくな成人男性の首もとや頭に触れなければ仕事が出来ない。 ああ、嫌だろうなあ。極爆だったら、こんなに汗だくな首など触りたくもない。 申し訳ない…ただその一言に尽きる。 何故、こんなコンディションで散髪に来てしまったのだろう。 恥ずかしさから、髪の状態など全く気に留められぬまま、謝罪もそこそこにさっさと帰宅。 明日、どういう形に切り揃えられたのかがハッキリする訳だが、 どんな形であれ、あんな状況で髪を揃えて貰えただけでも、感謝に足る気がする。 ただ、やはり、もうあの床屋には行けないかもしれないが…。 ブラックリスト候補に挙がってやしないかと、帰宅してからビクビクと怯える極爆であった。
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