| ゴッホ展 |
人、人、人の群れである。と言うか長蛇の列が入口まで、入口に入ってからも建物の中を延々と列が続いている。建物の中の本当の会場の入口まで辿り着くのに1時間か、それとも2時間掛かるか最後尾に着いた時点では想像するべくも無い。
ゴッホという画家の絵を印刷でも教科書でも映像でも見た事の無いと言う人は殆ど居ないだろう。だがしかしそのゴッホに弟がいて、その弟の存在がゴッホの画家としての歴史に非常に重要な位置を占めている事は案外知られていないかもしれない。事実、僕も今回のゴッホ展に行くまでは殆ど知らなかった。
絵画を教科書や映像でしか知らない事は恐らく不幸な事だ。その筆使いやタッチは本物を目の当たりにしないとその迫力が本当に伝わるとは到底思えない。と言うかたいした事が無いと思っていた作品でさえも本物の前では圧倒されてしまうものだ。しかも今回はゴッホの一生、その弟テオとの関わりの歴史を通じて作品を感じ入る事が出来た。長蛇の列で数時間待ったとしてもその作品の前で佇む時間に比べれば短いものに感じる。
ただこの人気もこれだけの人が本物に触れる機会があることは良いのだがもう少しゆっくり集中して絵を観たい。それはわがままと言うものだろうか。
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2002年10月12日(土)
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