懐かしい顔

 玄関から出て来た懐かしい顔が驚いていた

 京都からその友人の家まで
 車でどんなに急いでも5時間以上掛かる距離
 それを突然にチャイムを押して訪ねたのだから無理も無い

 玄関先で話をした友人は
 学生時代と何ら変わらない様子で軽口を叩いた

 お互いに変わった所と言えば
 彼に守るべき家と家族が出来た事
 僕が学生時代に増して太ってしまった事位だろうか

 距離と時間が邪魔をしてそうそうは会えない
 そんな仲間が何人もいる
 勿論誰でも今の生活が一番大事だから
 昔を懐かしむ時間や会える時間を取るのさえ難しくなる

 だからこそそんな仲間と久し振りに会えた時
 懐かしい話や今の話を楽しくしていても
 時間だけは毎日一緒に居た時に戻ってしまう

 そしてまた会えた時に同じ時間が過ごせるから
 別れる時はあっさりと別れる
 「またね」とあっさりと
2002年08月25日(日)

大魔王の脳溶け日記 / 大魔王

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