狛の日記...狛。

 

 

痛。 - 2004年12月06日(月)

お年寄りは、とても静かに去ってゆくものだから。
だから、自分から探し出しなさいと言われた言葉が印象的でした。


文句ばかりの人もいるけれど。
わがまま放題の人もいるけれど。
そうやって想いを表現してくれる人の方が分かりやすくて。
24時間関わるのは大変だけど、
でも、何かと気にかけているのが現実だ。

だから、心配したり、苛立ったり、しながらも、
それでも傍に誰かが寄り添うことができるんだと思う。

でも、本当に静かな人も多くて。
何も言わず、にこにこしている人もいて。
そういう人には、
何も心配せずに通り過ぎてしまうことがあるような気がした。



お年寄りの自殺が増えていると聴きます。
家庭内独居が増えていると聴きます。

介護する家族の大変さや複雑な心情も分からなくはないけれど、

沈黙のうちに生きることをやめてしまうのは、あまりにも切ない。
ありがとうの一言を残して去ってゆくのは、あまりにも切ない。

混沌とした泥沼のような時代を生き抜いてきた人たちが、
いくつもの選択肢の中から選んだ結果がこれなのだとしたら、
それは何て痛々しい現実なんだろう。

彼らが語れなかった言葉は、あまりにも多すぎるように思う。
それでも、ありがとうという言葉を遺した彼らに、
あたしは胸が潰れそうで、立てなくなるくらい泣きそうになった。


...



 

 

 

 

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