せきねしんいちの観劇&稽古日記
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2007年01月12日(金) 富士見丘小学校演劇授業

 富士見丘小学校の授業、今日は一時間目から。
 一昨日の授業をふまえて、早めに行って、授業の前に打ち合わせをしようと篠原さんと約束した。
 まだ暗いうちに家を出る。ああ、発表会が近いんだなあと思う。思ってたより空いてる電車を乗り継いで8時過ぎに到着する。
 1時間目は、一昨日の続き。健翔さんと篠原さんは犬たちの場面。僕は警備員と未来人の場面、里紗ちゃんには、鏡の場面と歩の母の場面をお願いする。
 作りきれなかった部分を作るということでかなりあわただしく。警備員の場面は、代役でなく実際の面々で稽古ができて、かえってラッキーなかんじ。警備員1のシマダさんがみんなをひっぱってくれている。対する現代人の面々も、やりとりがていねいになってきた。みんなで空を見るところなどなど、ポイントになる場面をおさえていく。
 未来人の場面は、むつき役のアシカリさんが一昨日お休みだったので全員で確認をしていく。阿部先生が、警備員の場面をつくっているときに、「特活室で声だしをしてきます」と言って、未来人チームを連れていってくれた。戻ってきたみんなは、「うん、なるほど」な声になっている印象。本当は、本舞台で演じるところを、とりあえず仮設のステージでやってもらっているのがもうしわけない。
 2時間目は、この劇の後半というかラスト近くの「大切な思い出」の場面をつくっていく。現代に戻るために未来に置いてこなくてはいけない「大切な思い出」をどれにするかを話し合い、子どもたちはそれぞれの思い出を語り、再現していく。
 一昨日の練習ではおおまかな動きがついただけだったので、今日は芝居を深めていく。宿題として「なんでこれが一番大切な思い出なの? どこが一番大切?」というのを考えてきてもらった。今日も、演じてもらう前に「これは何年前の思い出なの?」とか、「じゃあ、何歳?」とか、「別れるのはどんな気持ち?」「妹が生まれるのはどんな気持ち?」などといろいろ聞いて、答えてもらった。
 クワバラさん演じる江口がまず語るたいせつな思い出。輪になって座っているみんなの中心のウレタンブロックに飛び乗って。足元がふかふかでなかなか落ち着かない。みんなに話すというのも難しい。でも、何度かやってどんどんいいかんじになってきた。
 転校する前の学校の友達の別れを語る亜紀役のイイダくん。お別れの記念に山に登った思い出だ。フロアから、舞台上の山に現れた友達に「おーい、亜紀、早く来いよ!」と呼ばれて、舞台へ走っていく。見ていて、ちょっとほろっとしてしまう。思い出の中の友達に呼ばれてそれに応えるというのが、なんともいえず切ない。これは大人だからの感想か?
 舞台上の山の頂きでのさもない男の子達のやりとりが、切ないものに変わってきた。亜紀が転校していく東京を指して、みんなでそちらを見ている場面も。
 続いての思い出は、妹が生まれた日に見た流れ星について話す啓。演じるのハマダくん。病院の廊下でうたた寝をしてしまった彼とおばあちゃんと父親が窓から星をながめて話している。
 さっきの東京を見る目もこの場面の星を見る目も、みんな見えないものを見る目だ。子供たちに、「きみたちがちゃんと見れば、お客さんには君たちが見ているものが見えるんだよ」と話した。
 続いて、歩の思い出の場面。犬のチョコもからむ、大事な場面。友達や家族が登場して、歩の思い出が再現されていく。
 里紗ちゃんにお願いした母親役の馬場さんが落ち着いたお母さんになってきた。よかった、よかった。
 で、後半、3,4時間目で通してみることにした。大人は基本的に誰も助けないという前提。本番通りにみんなだけでやってみようと。
 通し稽古の結果は、たいしたものだった。お休みの子がいたり、段取りがあいまいになってしまった部分がところどころあったものの、見事に芝居が立ち上がった。そして、上演時間は60分。びっくりした。この芝居が60分で終わるなんて。
 あと本番まで一週間。できる、いい芝居ができる。ほっと安心して、そして幸せな気持ちになった。
 夜、篠原さん、平田さんと新宿で待ち合わせをして、DVDのテキストのうちあわせ。学校からの校正のもどりについて確認と、これからのことについて。
 はじめ、だいじょうぶなの?と心配になったものの、できるできるだいじょうぶ、ずっといいものになる!と前向きな気持ちに。
 その後、篠原さんと二人で斎藤憐さんのお宅へうかがう。パソコンを拝借して(家のPCがだめになっていて、仕事ができないため)、富士見丘の話をし、芝居の話をいろいろうかがう。「おお、そうか」と思うこといっぱい。
 憐さんにはじめてお会いしたのは、20年前の高校演劇の大会。卒業したあと、舞台裏で手伝いをしていた僕と芝居仲間が打上げの飲み屋さんで会ったのが最初だ。
 今、こうしてお話していることが不思議で、そしてとてもありがたい。
 すっかり遅くなって、それでも篠原さんともりもりおしゃべりしながら帰ってくる。


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